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90 見納めの由布院
しおりを挟む冗談は別にして、年を取ると段々我が儘になるのは
仕方ない、老化である。
生理学的に言えば、ホルモンの働きが変わってくる、
生命体として機能を終えたので、生殖に関するホルモンが減ってくる、関連して
体調に異変が起こるので、不機嫌で我が儘になる(笑)
極めて幼稚な結果である。
生まれてきた頃に戻っていくのだろう。
なので、そういう連中が利己的になるのは当然で
若者が政治を見限るのは、爺婆の集まりだからだろう。
なにも、政治が世の中を仕切っている訳ではない。
経済でも、芸術でも、スポーツでもなんでもいい。
科学でもいいし、技術でもいい。
外から見て日本の人が活躍していれば
それが日本の、と言われるだけだ。それでいい。
外国人が言う日本、は
保守党や安倍、よりも
トヨタだし、ソニーだし。
ホンダだし、イチローだし。
iPSだし、青色レーザーダイオードだし。
それでいい、と思う。
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sent from W-ZERO3
翌日は、ゆっくり朝寝坊して朝湯に入った。
少しは旅行っぽい気分を味わいたかったのもあるし
このホテルは、チェックアウトが11時なので
のんびりできると言う事もあって
温泉のあと、テレビをつけると
「原発再稼働・廃止見直し」と
余りにも予想通りなので笑ってしまう(笑)が
それが目的で領土クーデターまで起こし
左翼系政権を転覆させたのだから当然ではある。
しかし、そうなる公算だったなら
何故関東電力のトップふたりを海外に逃がし
影武者を殺したのだろう。
そこまでするのは、名古屋刑事ではないが不可解だ。
何か、大きな裏事情があるに違いない。
東京に戻ったら、足で捜査だ。
11時半頃の大分行き普通列車で
由布院を発つ事にした。
いろいろあったので名残惜しいが
旅は、人生のように
いつかは終わるものだ。
影武者たちも、おそらくは知らされずに毒殺されたのだろうが
そういう終わり方を望む人は少ないだろう。
ならば、彼らを殺めた行為は
彼らにとって好ましくない事だし
罪である。
日本は、かつて宗教国家だった。
具体例を挙げれば、北朝鮮のようだったと言っても
今は誰も知らない。
大東亜戦争が終わってから生まれた人間は
その本当の怖さを知らずに語っているのであるし
当時子供だった人、例えば石原元都知事あたりも
戦争に行った訳ではないから
外国に好戦的だと、最後にどうなるかと言う事を
実感できないのだろうと輝彦は思った。
領土争いなど本当にミミッチイ事で
元々誰のものでもない、地球のものである(笑)
無理矢理国だの領土だの、偉そうに言うが
子供の陣取りゲームと脳味噌は同じレベルである(笑)
争う事を好んでいるだけのことだ。
そういうひとたちが、国の為に個人を犠牲にしろ、と
強要して、青少年を戦争で殺した。
親は皆、悲しんだ筈だし
青少年たちもそうだった筈だ。
そういう、個人を蔑ろにしたい欲望を
傲慢な人達は持っていたりする。
今の法律では強要罪、と言って
刑法223条で規定される立派な犯罪だが
そういう規定があると言う事は、それを犯したがる人が
いる、と言う事だ。
例えば、殺人罪が規定されているように。
そういう欲の捌け口になっているのが
こうした、右寄りの傾向であり
実は、誰も思想そのものには興味はなく
ただ、それが攻撃欲を満たすから。
そんな理由でそちらよりに見えるだけ、なのだろう。
そういう雰囲気の中で、彼らは消されたのかもしれない。
もし、そうなら
集団の利益、それが動機なのだから
そうした集団に犯人は居るだろうと
輝彦は、ディーゼルカーに揺られながら
見納めの由布院を眺めていた。
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