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関東電力女性幹部殺人事件
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この人は、いったい何を言いにきたのだろうと
輝彦は一瞬思った。
でも、思い直す。
身内の死が続き、誰かに話したかったのだろう。
そう考えて、しばらく話を聞いてあげる事にした。
話は、尚も続く。
「志水さんは、また真智子を欲しいと言ってきたのです。」
前回は諦め、勝俣家の親類と婚姻したそうだ。
それも、どちらかと言うと真智子の身代わりのような形だったので
真智子は、随分と悩んだそうだ。
遠縁の者だったし、婚姻した本人が
さほど嫌でもなかった、と言う事で。
それで、真智子は恋人と結婚して
鹿児島に移住しようと考えていた、との事。
「それが、こんな事になってしまって....」
真智子の母は、言葉を詰まらせる。
何かがある。と、輝彦は思った。
「深見さんは名探偵だと伺っています。真智子の潔白を
証明して頂けたら、と....」
その言葉で、輝彦に会いに来た意図が分かったが
「それは、警察が捜査してくれていますから、大丈夫でしょう」と返した。すると、女性は
「いいえ、警察はあまり.....あの、事件の時も。」
と口走り、言葉を止めた。
あの事件?とは、何だろう。
関東電力女性幹部殺人事件の事だろうか。
他にも、何かあるのかもしれないが、多分
公権力を曲げるだけの力が、どこかにあったと
言う事だろう。
輝彦は、わかりました、と言った。
どうしていいか分からないが、
断る訳にも行かない、と思った。
正義感のようなもの、かもしれない。
兄にも、同じ血が流れている。
輝彦は一瞬思った。
でも、思い直す。
身内の死が続き、誰かに話したかったのだろう。
そう考えて、しばらく話を聞いてあげる事にした。
話は、尚も続く。
「志水さんは、また真智子を欲しいと言ってきたのです。」
前回は諦め、勝俣家の親類と婚姻したそうだ。
それも、どちらかと言うと真智子の身代わりのような形だったので
真智子は、随分と悩んだそうだ。
遠縁の者だったし、婚姻した本人が
さほど嫌でもなかった、と言う事で。
それで、真智子は恋人と結婚して
鹿児島に移住しようと考えていた、との事。
「それが、こんな事になってしまって....」
真智子の母は、言葉を詰まらせる。
何かがある。と、輝彦は思った。
「深見さんは名探偵だと伺っています。真智子の潔白を
証明して頂けたら、と....」
その言葉で、輝彦に会いに来た意図が分かったが
「それは、警察が捜査してくれていますから、大丈夫でしょう」と返した。すると、女性は
「いいえ、警察はあまり.....あの、事件の時も。」
と口走り、言葉を止めた。
あの事件?とは、何だろう。
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他にも、何かあるのかもしれないが、多分
公権力を曲げるだけの力が、どこかにあったと
言う事だろう。
輝彦は、わかりました、と言った。
どうしていいか分からないが、
断る訳にも行かない、と思った。
正義感のようなもの、かもしれない。
兄にも、同じ血が流れている。
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