科学は、如何にしてヒトを幸せにするか～ななの例～

愛

友梨絵は、学校に馴染めずに
不登校になったと言う。


それが幸いして、心を痛めずに
生きてきたのだろう。


「自由がいいね」と、自由を好むあたりに
それは現れている。




冬を実感できるような１２月、それでも
加藤は、バイトを掛け持ちしながら
生活していた。

コンビニも、クリスマスの飾りが出来て

ツリーを作って、なぜか短冊を書いて
みんなで下げたり（笑）

それじゃ七夕だろうと思うけど
楽しいのはなんでもいいのだ。



元気でいられるように。

みんな、なかよく。


無事に卒業できますように。



めいめいに、楽しそうな願いが書かれている。




恋人がサンタさん。


なんて、どこかで聞いたような言葉が
書かれていて、加藤も微笑む。



誰が書いたのかな？なんて
思ったりしたけど。



夜のシフトに入っていた加藤は

ひとり、そんなツリーを眺めて
平和をかみしめた。





緑のツリーが、コンビニの
コーナーに立って


もう、１２月。


そういえば、クリスマスに
手編みのマフラーを作るって言ってたっけな。

友梨絵。



もうじき、卒業か。


加藤も、その頃には


仕事が回ってくるだろう。



そうすれば、この店とも
お別れだ。



友梨絵とも、みんなとも。