科学は、如何にしてヒトを幸せにするか～ななの例～

法律的制御

芝田は、催眠術が解けて
自由になったし

もう、働く必要もないから、と

笑っていた。


実のところ、芝田も、芝田の父親も
騙されていたのだった。


働く事が美徳であるという妄想である。


そういう妄想を植え付けたのは、実は
国家と教育である。



なので、洗脳してまで
働かせようとしたのだった。



それは、加藤も経験した事だが

企業の入社試験に大抵、性格診断があって

従順で、ものを考えないような人物を
採用するような、そういう傾向が

割と、あったりする。



しかし、洗脳セミナーは法律違反である。


日本の法律では、如何なる行為、契約も
国家の定める法律に反する部分があっては
ならず

違法な契約はその部分、無効であると
定めてある（労働契約法、民法など）


法律的制御を以て、それらの暴行は
無くせるはずなのだが

芝田のような不幸な例が起こるのは

法律の適用が面倒だから、である。



不幸な例は、法律の知識と適用法を
知っていれば

殆ど防げるはずなのだ。




特に、争いに巻き込まれず
健康な生活が送れるのである、



ただ、芝田のような情緒的な人は
自ら争いを好んでしまう事も多い。




腕力に自信があると、そういう解決を
好んでしまって
結局、闘争的になって
不幸な結末を迎える事も多い。



別に、争ったってたかが知れている。

小さな悪を消したとしても、大きな悪が
生き残っていれば無意味である。


目の前の細かい闘争は、小さな悪なのだ。






加藤は、しかし洗脳セミナーが
経営者団体連合の主導で作られた事も知っていた。



密室で行われた事なので、証拠が残りにくく


ただ、セミナーで心を害したと
民事訴訟が起こった程度の事はあった。




しかし今は、経済活動そのものが
無くなったので


そんな不幸も起こらない。





洗脳セミナーを起こしていた連中も
それが金儲けの為だったので（笑）



豊かになれば、その必要もない。




加藤は以前、法律的手法などで

何人か抹殺した事もある。



別に大した事もないが、自己暗示に
掛かっている者、例えば会社の社長とかを

その暗示が嘘だ、と暗示を解いてやるだけで
殆どの場合、自信が崩れて

人によっては死に至る。

加藤の父親も兄も、兄嫁もそうだったが


その場合は、会社の社長だった。


部下イジメが酷く、従業員が
心にダメージを受けて死んでいた会社の
その社長は、加藤に因縁を付けてきたので

加藤は平然と無視、というか

論証法で「あなたには関係がないですね」と
微笑みながらそういうと

その社長は烈火の如く怒り


「この世界に居られなくしてやる」と
吠えた。


加藤は、それを録音しておき、警察に
殺人未遂、脅迫と言う事で


届け出た。


過去の、従業員自殺の証拠も
ついでに届けた結果


その社長は、警察に事情聴取され

過去の件も認めざるを得なかった（笑）。


有罪判決が出、会社としては

その社長を解任する事になり


無一文になった社長は、自殺した。




そういう、淘汰もあるのである。



自分が偉いと思い込みたい人は
それが嘘だ、と解るだけで

人格が崩壊してしまう事もある。



この社長、何の取り柄もなく
ただ人的なコネクションで
小さな会社の雇われ社長をさせて貰っていた
だけだったから

加藤は、その事実を数値で示して


彼は全然優れていないと、平然と示してあげた
だけだった（笑）。