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聞いてない
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「加藤さん」と、林原が
何か言っていたらしい(笑)
加藤にとって、あまり意味のない
言葉など聞く必要もない(笑)
林原は、この半年で
海外出張と称して
3回も旅行に行った男だった。
彼も井川同様、会社の金と
自分の金の区別ができない
いわば、禁治産者(笑)だ。
その予算を通したのが三浦である。
それだけみても無能さが解る。
「何のお話ですか?」加藤はのんびりと
答える。
こんなのに付き合う意味もないが(笑)。
精一杯で加藤を論破しようとしている。
それは解るけれども。
勝ったから偉いとでも思うのだろうか(笑)。
その低レベルさは、幼稚園並(笑)。
「超電導モータ制御がどうしてモデルベースでないのか、と言う事です」と、林原は
制御エンジニアでもないのに聞き齧りの知識を
振りかざす(笑)。
だが、モデルベースであれば高級と言う事もない。
加藤は平然と「モデルベースと言いますが
制御モデルはHILSに搭載されています。
単なる3相モータですから、普通のPWMインバータで回りますね。」制御エンジニアの
経験もある加藤である。
それ以前に、加藤を言い負かすだけが目的の
林原たちと
良い物を作る為の議論に参加している加藤。
違いは明白だった。
林原は黙ってしまう。
言い負かす為にケチを付けているので
当然だった。
加藤は続ける。
「ベアリングですが、
モータ直結で12000rpm回るのであれば
プラネタリキャリアの支持強度が心配なような気もします。」
プラネタリギアは、ギャップで浮いている。
二つのギャップの合間なので、高速回転させた時の衝撃と支持強度が心配、と加藤は思った。
たまたま、林原の設計だった事を
加藤は知らなかったが(笑)
林原は、自らへの挑戦だと受け取る。
から、加藤はこういう低レベルな男と
話をしたくなかった(笑)。
また、妄想に耽る(笑)
「加賀野さんはさ」と、バイトしながら
ゆりを呼ぶと
「ゆりって呼んで」と言われる(笑)。
呼び方なんてどうでもいいよ、と
加藤は思ったが
お友達、らしい呼ばれかたをされたいらしい(笑)。
そういえば、親しくなると
対等目線で話したがる女の子が多かったな、と
加藤は思う。
「その先生をよく許せたね」
「うん。でも、男ってそうなんじゃない?
蹴っ飛ばしてやったから、いいよ。」と、ゆりは楽しそうに。
「どこを?」
ゆりは、視線を反らして「お水の出口」
加藤は、ははは、と笑って「勇敢だなぁ」と
讃えた。
先生だからって、悪い奴はやっつけろ。
そういう姿勢は、かつての加藤と同じ感覚だった。
内申書とか評価を気にして、服従などしない。
そういう感覚。
加藤は、中学一年の時だったろうか
授業中に若い教師が、加藤にチョークを投げた。
加藤は受け取り、投げ返した。
それは国語の教師だったが、半田、と言う
若い教師で
朴訥な感じだったが、少し傲慢なところも
年齢なりにあった。
投げ返されたチョークを、挑戦と受けとった
半田は、加藤のところに歩み寄り
「まともな神経じゃねえな」と言って
加藤を殴ろうとした。
だが、加藤は避けて
平手打ちは空振りに終わる。
「授業は受けなくていい」半田は言うが
加藤は「なぜ?あなたにそんな権限があるのか?」
半田は諦める。
その時の事を、クラスの女子が
学級日誌に書いた。
「加藤くんの目は輝いていて、とても素敵だった。」
加藤にとって意外な評価だった。
きっと、先生に逆らうのはよくない、と
言われると思ったのだけど。
思えば、それが[自由]と言われる理由かもしれないと
加藤は回想の中でそう感じた。
統制したがる連中にとって、自由や
平等は
本当は都合悪いのだろう。
しかし、当時の教師は
偉かったらしく(笑)
加藤の内申書はとても良かったので
県立の進学校にすんなり入れた。
何か言っていたらしい(笑)
加藤にとって、あまり意味のない
言葉など聞く必要もない(笑)
林原は、この半年で
海外出張と称して
3回も旅行に行った男だった。
彼も井川同様、会社の金と
自分の金の区別ができない
いわば、禁治産者(笑)だ。
その予算を通したのが三浦である。
それだけみても無能さが解る。
「何のお話ですか?」加藤はのんびりと
答える。
こんなのに付き合う意味もないが(笑)。
精一杯で加藤を論破しようとしている。
それは解るけれども。
勝ったから偉いとでも思うのだろうか(笑)。
その低レベルさは、幼稚園並(笑)。
「超電導モータ制御がどうしてモデルベースでないのか、と言う事です」と、林原は
制御エンジニアでもないのに聞き齧りの知識を
振りかざす(笑)。
だが、モデルベースであれば高級と言う事もない。
加藤は平然と「モデルベースと言いますが
制御モデルはHILSに搭載されています。
単なる3相モータですから、普通のPWMインバータで回りますね。」制御エンジニアの
経験もある加藤である。
それ以前に、加藤を言い負かすだけが目的の
林原たちと
良い物を作る為の議論に参加している加藤。
違いは明白だった。
林原は黙ってしまう。
言い負かす為にケチを付けているので
当然だった。
加藤は続ける。
「ベアリングですが、
モータ直結で12000rpm回るのであれば
プラネタリキャリアの支持強度が心配なような気もします。」
プラネタリギアは、ギャップで浮いている。
二つのギャップの合間なので、高速回転させた時の衝撃と支持強度が心配、と加藤は思った。
たまたま、林原の設計だった事を
加藤は知らなかったが(笑)
林原は、自らへの挑戦だと受け取る。
から、加藤はこういう低レベルな男と
話をしたくなかった(笑)。
また、妄想に耽る(笑)
「加賀野さんはさ」と、バイトしながら
ゆりを呼ぶと
「ゆりって呼んで」と言われる(笑)。
呼び方なんてどうでもいいよ、と
加藤は思ったが
お友達、らしい呼ばれかたをされたいらしい(笑)。
そういえば、親しくなると
対等目線で話したがる女の子が多かったな、と
加藤は思う。
「その先生をよく許せたね」
「うん。でも、男ってそうなんじゃない?
蹴っ飛ばしてやったから、いいよ。」と、ゆりは楽しそうに。
「どこを?」
ゆりは、視線を反らして「お水の出口」
加藤は、ははは、と笑って「勇敢だなぁ」と
讃えた。
先生だからって、悪い奴はやっつけろ。
そういう姿勢は、かつての加藤と同じ感覚だった。
内申書とか評価を気にして、服従などしない。
そういう感覚。
加藤は、中学一年の時だったろうか
授業中に若い教師が、加藤にチョークを投げた。
加藤は受け取り、投げ返した。
それは国語の教師だったが、半田、と言う
若い教師で
朴訥な感じだったが、少し傲慢なところも
年齢なりにあった。
投げ返されたチョークを、挑戦と受けとった
半田は、加藤のところに歩み寄り
「まともな神経じゃねえな」と言って
加藤を殴ろうとした。
だが、加藤は避けて
平手打ちは空振りに終わる。
「授業は受けなくていい」半田は言うが
加藤は「なぜ?あなたにそんな権限があるのか?」
半田は諦める。
その時の事を、クラスの女子が
学級日誌に書いた。
「加藤くんの目は輝いていて、とても素敵だった。」
加藤にとって意外な評価だった。
きっと、先生に逆らうのはよくない、と
言われると思ったのだけど。
思えば、それが[自由]と言われる理由かもしれないと
加藤は回想の中でそう感じた。
統制したがる連中にとって、自由や
平等は
本当は都合悪いのだろう。
しかし、当時の教師は
偉かったらしく(笑)
加藤の内申書はとても良かったので
県立の進学校にすんなり入れた。
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