科学は、如何にしてヒトを幸せにするか~ななの例~

深町珠

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主義と現実

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環境とか国籍が違う事は
大した問題ではなくて。


人間が考えた主義、とか
主張などと言うものは
別に、個人が従う必然はない事を

日本は、国家が認めている。


思想の自由、信教の自由である。




なので、いろいろな主義の人が日本に渡来しても
別にいい。



でも、それらの人が
日本人に対して
自由を束縛する事はできない、と言う


日本はアメリカン寄りの
自由な国であったのだ。




つまり、影に隠れて
日本の人を束縛しようとする傾向に


ななも抑圧されて、それで
自然体から離れてしまった。





ななは、めぐを羨ましく思う。



「どうして、そんなに堂々としていられるの?」と、ななは尋ねる。




ななの知る、おばあちゃんみたいに揺るぎない自信に溢れているように、不安定な、ななからは見える。



めぐは、不思議そうに微笑んで「どうでもいい事じゃない、下着のデザインなんて。見せて歩く訳でもないし」当然、と言うふうに
言うので


なんとなく、ななは
無視されたような気がして。



同時に、加藤の雰囲気に良く似ている気がした。



加藤は、周囲が何を言って
からかっても、因縁をつけても
超然と微笑んでいた。


そんなものは取るに足らない、と言う風に見えて

ななは、それに憧れを感じた。




「どうして、気にならないんだろう。周りが」

ななは、ずっと
周りを気にして来たから
それで、怖くないのかと
加藤を不思議に思った。





それは、文化の違いなのだけれども。




遠い北欧で、ななは
似たようなめぐに出逢う。




「加藤さんみたいだ」と
思わずつぶやいて。

「かとーさん?」めぐは、聞き逃し。


「うん、ルーフィさんに魔法を教えてもらった」となな。



ルーフィ、と言う名前にどっきりするめぐだけど(笑)



それ以前に、魔法の話を平気でした事にもっと
どっきり。


ルーフィのところは、ここと並列時空間なんだって事は、たぶん、神様も言ってないだろうけど、と、めぐは思った。



でも、魔法の話をしたって事は
たぶん、まだ魔法を取り戻していないんだろうな、って事も
めぐは感じる。



「シスター・めぐに似てる気がしたの」と、なな。




「ルーフィと、あたしが?」と、めぐは
またまたどっきりする。



魔法使いって見抜かれたような気がして。




その事は、まだ、こっちの世界では
誰も知らない。



「そのかとーさんって、シスターななの好きな人?」と、めぐは、ななのメークを落としながら。



スーパーマーケットの
メーク落としコットンの試供品(笑)。


そういうところは学生である。



つけまつげも取って、ななは
地味に可愛い。



ななは、恥ずかしそうに頷いた。




「かとーさんとめぐが似てるって。え?
シスターななってシスター趣味?」と、変なとこで洒落た、れーみぃ。




(笑)。




「なに、それぇ、あたしはやだかんね、そんなの。シスターってそういうとこ?」と、めぐも
口調が変(笑)。




スーパーの端っこ、化粧品コーナーで
騒いでるなんて
どこの国もJKは同じかな(笑)。




ななも、ノーメイクだとJK、って言っても
平気。





「ほんと、その方がずっとかわいいよ」と、れーみぃ。




うんうん、と、めぐ。

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