229 / 258
hypothesis
しおりを挟む
快速マリンライナーは、古い国鉄電車を
再利用した実用本位の列車で
安い料金で、四国と本州を結んでいる。
それだけに、人々の営みが見えるような
列車。
その最後尾に、グリーン席があるとは言っても
2階に30席ほどで、いつも空いていて
時折、少しだけ贅沢をしたい小金持ちとか(笑)
旅行客が使う程度、と言う
好ましい状況だった。
贅沢とはいっても、普通料金で900円くらいだから
至ってささやかなるもので、庶民的な感覚だったら
その金額で、何か美味しいお昼でも、と
思うだろう設定が絶妙だった。
贅沢、などというのは気分のものだから。
気が済めばいいのだ。
人間は厄介な生物である(笑)。
気分、なんて面倒なものがある。
神様にももちろんあるんだろうけれど
そんなもので判断を誤ると、神様失脚である(笑)。
そんな、パノラマグリーン席の神様に
どこかから、R&Bの歌声が聞こえてきた。
ラジオだろうか、誰かのヘッドフォンの音だろうか。
若い女の子の、至って愛らしい、歌声だったけれど
この胸の痛みも、ありふれた望みも。
それはただ、あなたへの想い。
そんな歌声で、恋、と言うシチュエーションを
希望に満ち、歌っていた。
「気分の持ちようだがのぉ、」と
神様は思う。
恋する痛み、と思えば楽しくもなるが
欲求不満、と捉えれば辛い(笑)
状況は物理的に同じなのだけど。
人間は面白い生き物である。
再利用した実用本位の列車で
安い料金で、四国と本州を結んでいる。
それだけに、人々の営みが見えるような
列車。
その最後尾に、グリーン席があるとは言っても
2階に30席ほどで、いつも空いていて
時折、少しだけ贅沢をしたい小金持ちとか(笑)
旅行客が使う程度、と言う
好ましい状況だった。
贅沢とはいっても、普通料金で900円くらいだから
至ってささやかなるもので、庶民的な感覚だったら
その金額で、何か美味しいお昼でも、と
思うだろう設定が絶妙だった。
贅沢、などというのは気分のものだから。
気が済めばいいのだ。
人間は厄介な生物である(笑)。
気分、なんて面倒なものがある。
神様にももちろんあるんだろうけれど
そんなもので判断を誤ると、神様失脚である(笑)。
そんな、パノラマグリーン席の神様に
どこかから、R&Bの歌声が聞こえてきた。
ラジオだろうか、誰かのヘッドフォンの音だろうか。
若い女の子の、至って愛らしい、歌声だったけれど
この胸の痛みも、ありふれた望みも。
それはただ、あなたへの想い。
そんな歌声で、恋、と言うシチュエーションを
希望に満ち、歌っていた。
「気分の持ちようだがのぉ、」と
神様は思う。
恋する痛み、と思えば楽しくもなるが
欲求不満、と捉えれば辛い(笑)
状況は物理的に同じなのだけど。
人間は面白い生き物である。
0
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
如月さんは なびかない。~片想い中のクラスで一番の美少女から、急に何故か告白された件~
八木崎(やぎさき)
恋愛
「ねぇ……私と、付き合って」
ある日、クラスで一番可愛い女子生徒である如月心奏に唐突に告白をされ、彼女と付き合う事になった同じクラスの平凡な高校生男子、立花蓮。
蓮は初めて出来た彼女の存在に浮かれる―――なんて事は無く、心奏から思いも寄らない頼み事をされて、それを受ける事になるのであった。
これは不器用で未熟な2人が成長をしていく物語である。彼ら彼女らの歩む物語を是非ともご覧ください。
一緒にいたい、でも近づきたくない―――臆病で内向的な少年と、偏屈で変わり者な少女との恋愛模様を描く、そんな青春物語です。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

体育座りでスカートを汚してしまったあの日々
yoshieeesan
現代文学
学生時代にやたらとさせられた体育座りですが、女性からすると服が汚れた嫌な思い出が多いです。そういった短編小説を書いていきます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる