10 / 28
その十 超速皿洗い
しおりを挟む
すぐに周りの動きがゆっくりになる。
厨房で立ち働くコックたちも、会場からお皿を下げて来るメイドたちも、後ろでお皿の水分を拭き取るコレットも、みんなの動きが遅くなった。
私は腕や体から緋色の輝きを放ちながら、必死に洗い物をこなす。
普通に洗ったら、コレットの早さには及ばない。
でもいまは魔法で私だけ時間が早まっているので、格段に洗浄スピードが早い。
会場から下げて来るお皿よりも洗うお皿の方が多いので、少しずつお皿の山が減っていく。
しばらくしてようやく、目の前にあった皿の山がなくなった。
今度はコレットの拭き取り作業もサポートする。
私だけ、食器洗いと拭き取りの二刀流だ。
最後に届いた食器を速攻で片づけて、私たちの仕事は早々に終わった。
魔法を止めるため、胸に手を当てて「元に戻れ」と念じる。
私の体からは緋色の輝きがなくなり、周りの動くスピードが元の早さに戻った。
ふと視線を感じると、厨房で片づけをしていた青年コックが、先に洗い物を終えた私たちを見てビックリしていた。
彼の視線にちょっと嬉しくなりながら、協力して頑張ったコレットと互いを慰労する。
「なんとか、コレットが灯りを点けてまわる時間の前に終わったわね」
「こんなこと初めてです! いつもなら灯りを点けてまわった後も、戻ってお皿洗いをしてたんですよ」
「まさか、スザンヌ様も一緒に残業したの?」
「いえ、私だけ残ってやってました」
当然そうなるだろう。
たまにとはいえ、貴族令嬢が洗い物をするだけでも頑張っている方である。
(平民のコレットに負担がいくのは仕方ないか)
コレットが王城の灯りを点けに行ったので、私は休憩室に戻った。
一息ついたところで、ジゼル様とスザンヌ様が戻ってくる。
彼女たちも給仕が終わったようで、とても疲れた様子だ。
「私たちの片づけは終わりましたわ。マリー、手首の具合はどうです?」
「ちょっと、あなた何サボってるんですか⁉ さっさと洗い物をやりなさい!」
ジゼル様は手首を心配してくれたが、スザンヌ様は洗い物をサボるなと決めつけた。
「もう終わりました」
私が短く答えると、ジゼル様は困った顔をする。
「マリー。終わったというのは、さすがに無理がありましてよ。でもまあ、あなたは手首が治ったばかりですし、少しくらい休憩しても……」
「またジゼル様は甘いことを! マリー! あんな大量の皿をこんなに早く洗える訳がないでしょう!」
スザンヌ様が私を指さして、厳しい目つきで睨む。
確かにあの量の洗い物が、会場の片づけより早く終わることはありえないだろう。
普通では。
「ちゃんと終わりました」
「……。百歩譲って終わったとしても、この短時間じゃ丁寧にしていないわね!」
「丁寧にやりました」
「まだ言うんですか? なら、洗い場へ見に行きますよ? いいんですか?」
「はい、スザンヌ様」
「ああそうっ! もしも全部を丁寧に洗っていなかったら……酷いですからね?」
ジゼル様とスザンヌ様と私の三人で厨房へ向かう。
先に到着したふたりが、片づいた洗い場を見て動きを止めた。
整然と片づけられた大量の食器に、ジゼル様とスザンヌ様が目を丸くしている。
「ス、スザンヌ。ちゃんと終わっていますわよ!」
「ま、まさか、本当に終わっているなんて……。いいえ、仕事が丁寧かどうかをいまから確認します!」
スザンヌ様はそう言って食器を調べ始めた。
私が後ろで様子を見ていると、床を掃除していた青年コックが私に近寄ってくる。
「あの、コックのマルクと申します! あなた様のお名前を教えていただけませんか? 今日、コレットと一緒に洗い場をされていましたよね?」
「マリーです。マリー・シュバリエと申します」
このマルクという青年コック、実は貴族令嬢たちに人気があるらしい。
身分が平民なため貴族の婚約候補にはならない。
しかし「優し気な笑顔が素敵」とか「彼が貴族の令息ならば」とよく話題にのぼる。
「マリー様とおっしゃるんですね! あなた様の作業の早さ、そして仕事の丁寧さには驚きました!」
「いえ、ただ必死だっただけですから」
私は冷静に返したけど、マルクは頬を赤くして興奮気味だ。
「あまりに凄い仕事ぶりで、マリー様が光り輝いて見えたのです。銀色の髪が輝くお姿はまるで、仕事の女神トラヴァイエ様のようでした!」
「し、仕事の女神様だなんてっ! あ、ごめんなさい、マルク。いま、取り込み中なの」
人気のある彼にあまり褒められるとやっかみを受けるので、やんわりと話を終わらせる。
すると彼は「そうかマリー様というのか」とぶつぶつ言いながら、自分の仕事に戻っていった。
本当は魔法で光っていたのだけど、ややこしいので説明するのはやめた。
スザンヌ様は納得がいかないのか、ほかのお皿をいくつも出して汚れをチェックしている。
「どれも綺麗だわ……。なぜこんなに早く……。コレットもあれ以上早く洗えないはずなのに」
「洗浄は私が必死にやりました」
これまでコレットが手を抜いていたと思われたらマズいので、私が洗浄したと伝える。
するとジゼル様が口を開けて驚く。
「マリー、あなたが水仕事をしたのですか⁉ コレットには水分の拭き取りをさせて? しかも、彼女より洗うのが早いだなんて……」
スザンヌ様も水洗いはしないようで目をむいている。
「ま、まさか水仕事の方をするなんて……」
ふたりの態度は対照的で、ジゼル様は楽しそうに、スザンヌ様は不満そうに見える。
「見直しました! あなた、仕事ができますのね!」
「う、うぐぐ……」
ちょうどそこへコレットがやってきた。
王城と宮殿の灯りを点け終わって、休憩室に私がいなかったので探しに来てくれたようだ。
コレットとふたりで頭を下げる。
「ジゼル様、スザンヌ様。今日はこれで失礼いたします」
「失礼します」
厨房を出るとき、スザンヌ様の舌打ちが聞こえた気がした。
彼女の気にさわったようだけど、私は言われた仕事を一生懸命しただけ。
「ねえ、コレット。スザンヌ様に対して感じが悪かったかしら。私が魔法を使ったのはズルかった?」
「マリー様。魔法が使えることもその人の能力です。仕事で自分の能力を使うのは問題ないかなと」
「そうね。そうよね」
「はい!」
コレットは火の魔法が使えて仕事に役立てるから、メイドに徴集されたんだった。
そして彼女はさっきまで、王城と宮殿の灯りを点けるという仕事で魔法を使っていた。
だから私が仕事で魔法を使っても、何も問題ない。
それにみんなには今日の午後がいつもの半日でも、私は魔法の効果で倍くらい長い半日になった。
お皿は結局、全部洗っている訳だし。
魔法のお陰で急ぎの仕事も何とかなると分かり、コレットと笑顔で寮へ帰る。
食堂で夕食を食べながら、ウィルと会える週末が楽しみでにやけた。
ウィルに会って、今日のことを話すのが楽しみ。
魔法が役に立ったことを聞いて、彼はどんな顔をしてくれるかしら。
その夜は早めに寝たのに翌朝は寝坊しかけた。
ちゃんと寝たはずなのに魔法の反動か寝不足気味で、起きるのがとてもつらかった。
厨房で立ち働くコックたちも、会場からお皿を下げて来るメイドたちも、後ろでお皿の水分を拭き取るコレットも、みんなの動きが遅くなった。
私は腕や体から緋色の輝きを放ちながら、必死に洗い物をこなす。
普通に洗ったら、コレットの早さには及ばない。
でもいまは魔法で私だけ時間が早まっているので、格段に洗浄スピードが早い。
会場から下げて来るお皿よりも洗うお皿の方が多いので、少しずつお皿の山が減っていく。
しばらくしてようやく、目の前にあった皿の山がなくなった。
今度はコレットの拭き取り作業もサポートする。
私だけ、食器洗いと拭き取りの二刀流だ。
最後に届いた食器を速攻で片づけて、私たちの仕事は早々に終わった。
魔法を止めるため、胸に手を当てて「元に戻れ」と念じる。
私の体からは緋色の輝きがなくなり、周りの動くスピードが元の早さに戻った。
ふと視線を感じると、厨房で片づけをしていた青年コックが、先に洗い物を終えた私たちを見てビックリしていた。
彼の視線にちょっと嬉しくなりながら、協力して頑張ったコレットと互いを慰労する。
「なんとか、コレットが灯りを点けてまわる時間の前に終わったわね」
「こんなこと初めてです! いつもなら灯りを点けてまわった後も、戻ってお皿洗いをしてたんですよ」
「まさか、スザンヌ様も一緒に残業したの?」
「いえ、私だけ残ってやってました」
当然そうなるだろう。
たまにとはいえ、貴族令嬢が洗い物をするだけでも頑張っている方である。
(平民のコレットに負担がいくのは仕方ないか)
コレットが王城の灯りを点けに行ったので、私は休憩室に戻った。
一息ついたところで、ジゼル様とスザンヌ様が戻ってくる。
彼女たちも給仕が終わったようで、とても疲れた様子だ。
「私たちの片づけは終わりましたわ。マリー、手首の具合はどうです?」
「ちょっと、あなた何サボってるんですか⁉ さっさと洗い物をやりなさい!」
ジゼル様は手首を心配してくれたが、スザンヌ様は洗い物をサボるなと決めつけた。
「もう終わりました」
私が短く答えると、ジゼル様は困った顔をする。
「マリー。終わったというのは、さすがに無理がありましてよ。でもまあ、あなたは手首が治ったばかりですし、少しくらい休憩しても……」
「またジゼル様は甘いことを! マリー! あんな大量の皿をこんなに早く洗える訳がないでしょう!」
スザンヌ様が私を指さして、厳しい目つきで睨む。
確かにあの量の洗い物が、会場の片づけより早く終わることはありえないだろう。
普通では。
「ちゃんと終わりました」
「……。百歩譲って終わったとしても、この短時間じゃ丁寧にしていないわね!」
「丁寧にやりました」
「まだ言うんですか? なら、洗い場へ見に行きますよ? いいんですか?」
「はい、スザンヌ様」
「ああそうっ! もしも全部を丁寧に洗っていなかったら……酷いですからね?」
ジゼル様とスザンヌ様と私の三人で厨房へ向かう。
先に到着したふたりが、片づいた洗い場を見て動きを止めた。
整然と片づけられた大量の食器に、ジゼル様とスザンヌ様が目を丸くしている。
「ス、スザンヌ。ちゃんと終わっていますわよ!」
「ま、まさか、本当に終わっているなんて……。いいえ、仕事が丁寧かどうかをいまから確認します!」
スザンヌ様はそう言って食器を調べ始めた。
私が後ろで様子を見ていると、床を掃除していた青年コックが私に近寄ってくる。
「あの、コックのマルクと申します! あなた様のお名前を教えていただけませんか? 今日、コレットと一緒に洗い場をされていましたよね?」
「マリーです。マリー・シュバリエと申します」
このマルクという青年コック、実は貴族令嬢たちに人気があるらしい。
身分が平民なため貴族の婚約候補にはならない。
しかし「優し気な笑顔が素敵」とか「彼が貴族の令息ならば」とよく話題にのぼる。
「マリー様とおっしゃるんですね! あなた様の作業の早さ、そして仕事の丁寧さには驚きました!」
「いえ、ただ必死だっただけですから」
私は冷静に返したけど、マルクは頬を赤くして興奮気味だ。
「あまりに凄い仕事ぶりで、マリー様が光り輝いて見えたのです。銀色の髪が輝くお姿はまるで、仕事の女神トラヴァイエ様のようでした!」
「し、仕事の女神様だなんてっ! あ、ごめんなさい、マルク。いま、取り込み中なの」
人気のある彼にあまり褒められるとやっかみを受けるので、やんわりと話を終わらせる。
すると彼は「そうかマリー様というのか」とぶつぶつ言いながら、自分の仕事に戻っていった。
本当は魔法で光っていたのだけど、ややこしいので説明するのはやめた。
スザンヌ様は納得がいかないのか、ほかのお皿をいくつも出して汚れをチェックしている。
「どれも綺麗だわ……。なぜこんなに早く……。コレットもあれ以上早く洗えないはずなのに」
「洗浄は私が必死にやりました」
これまでコレットが手を抜いていたと思われたらマズいので、私が洗浄したと伝える。
するとジゼル様が口を開けて驚く。
「マリー、あなたが水仕事をしたのですか⁉ コレットには水分の拭き取りをさせて? しかも、彼女より洗うのが早いだなんて……」
スザンヌ様も水洗いはしないようで目をむいている。
「ま、まさか水仕事の方をするなんて……」
ふたりの態度は対照的で、ジゼル様は楽しそうに、スザンヌ様は不満そうに見える。
「見直しました! あなた、仕事ができますのね!」
「う、うぐぐ……」
ちょうどそこへコレットがやってきた。
王城と宮殿の灯りを点け終わって、休憩室に私がいなかったので探しに来てくれたようだ。
コレットとふたりで頭を下げる。
「ジゼル様、スザンヌ様。今日はこれで失礼いたします」
「失礼します」
厨房を出るとき、スザンヌ様の舌打ちが聞こえた気がした。
彼女の気にさわったようだけど、私は言われた仕事を一生懸命しただけ。
「ねえ、コレット。スザンヌ様に対して感じが悪かったかしら。私が魔法を使ったのはズルかった?」
「マリー様。魔法が使えることもその人の能力です。仕事で自分の能力を使うのは問題ないかなと」
「そうね。そうよね」
「はい!」
コレットは火の魔法が使えて仕事に役立てるから、メイドに徴集されたんだった。
そして彼女はさっきまで、王城と宮殿の灯りを点けるという仕事で魔法を使っていた。
だから私が仕事で魔法を使っても、何も問題ない。
それにみんなには今日の午後がいつもの半日でも、私は魔法の効果で倍くらい長い半日になった。
お皿は結局、全部洗っている訳だし。
魔法のお陰で急ぎの仕事も何とかなると分かり、コレットと笑顔で寮へ帰る。
食堂で夕食を食べながら、ウィルと会える週末が楽しみでにやけた。
ウィルに会って、今日のことを話すのが楽しみ。
魔法が役に立ったことを聞いて、彼はどんな顔をしてくれるかしら。
その夜は早めに寝たのに翌朝は寝坊しかけた。
ちゃんと寝たはずなのに魔法の反動か寝不足気味で、起きるのがとてもつらかった。
2
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
白い結婚がいたたまれないので離縁を申し出たのですが……。
蓮実 アラタ
恋愛
その日、ティアラは夫に告げた。
「旦那様、私と離縁してくださいませんか?」
王命により政略結婚をしたティアラとオルドフ。
形だけの夫婦となった二人は互いに交わることはなかった。
お飾りの妻でいることに疲れてしまったティアラは、この関係を終わらせることを決意し、夫に離縁を申し出た。
しかしオルドフは、それを絶対に了承しないと言い出して……。
純情拗らせ夫と比較的クール妻のすれ違い純愛物語……のはず。
※小説家になろう様にも掲載しています。
貴方を捨てるのにこれ以上の理由が必要ですか?
蓮実 アラタ
恋愛
「リズが俺の子を身ごもった」
ある日、夫であるレンヴォルトにそう告げられたリディス。
リズは彼女の一番の親友で、その親友と夫が関係を持っていたことも十分ショックだったが、レンヴォルトはさらに衝撃的な言葉を放つ。
「できれば子どもを産ませて、引き取りたい」
結婚して五年、二人の間に子どもは生まれておらず、伯爵家当主であるレンヴォルトにはいずれ後継者が必要だった。
愛していた相手から裏切り同然の仕打ちを受けたリディスはこの瞬間からレンヴォルトとの離縁を決意。
これからは自分の幸せのために生きると決意した。
そんなリディスの元に隣国からの使者が訪れる。
「迎えに来たよ、リディス」
交わされた幼い日の約束を果たしに来たという幼馴染のユルドは隣国で騎士になっていた。
裏切られ傷ついたリディスが幼馴染の騎士に溺愛されていくまでのお話。
※完結まで書いた短編集消化のための投稿。
小説家になろう様にも掲載しています。アルファポリス先行。
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
その手は離したはずだったのに
MOMO-tank
恋愛
4歳年上の婚約者が幼馴染を好きなのは知っていた。
だから、きっとこの婚約はいつか解消される。そう思っていた。
なのに、そんな日は訪れることなく、私ミラ・スタンリーは学園卒業後にマーク・エヴァンス公爵令息と結婚した。
結婚後は旦那様に優しく大切にされ、子宝にも恵まれた。
いつしか愛されていると勘違いしていた私は、ある日、残酷な現実を突きつけられる。
※ヒロインが不憫、不遇の状態が続きます。
※ざまぁはありません。
※作者の想像上のお話となります。
【本編完結】私たち2人で幸せになりますので、どうかお気になさらずお幸せに。
綺咲 潔
恋愛
10歳で政略結婚させられたレオニーは、2歳年上の夫であるカシアスを愛していた。
しかし、結婚して7年後のある日、カシアスがレオニーの元に自身の子どもを妊娠しているという令嬢を連れてきたことによって、彼への愛情と恋心は木っ端みじんに砕け散る。
皮肉にも、それは結婚時に決められた初夜の前日。
レオニーはすぐに離婚を決心し、父から離婚承認を得るため実家に戻った。
だが、父親は離婚に反対して離婚承認のサインをしてくれない。すると、日が経つにつれ最初は味方だった母や兄まで反対派に。
いよいよ困ったと追い詰められるレオニー。そんな時、彼女の元にある1通の手紙が届く。
その手紙の主は、なんとカシアスの不倫相手の婚約者。氷の公爵の通り名を持つ、シャルリー・クローディアだった。
果たして、彼がレオニーに手紙を送った目的とは……?
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる