7 / 28
その七 素敵なおまじない
しおりを挟む
ようやく週末になり、私の部屋でウィルとお茶を楽しむ。
「ウィル、ここからが凄いのよ。そんな流れで、魔法の素質を調べるために、コレットと手を繋いだの」
「ちょっと待て! ホウキで叩かれたんだろ? まず怪我を見せてくれ!」
ウィルが慌てて席を立ちあがり、椅子に座る私の横へ来て手首を出すように要求する。
私は魔法の素質を引き出してもらった話をウィルに伝えたかっただけ。
コレットが包帯を巻いてくれて私の魔力に気づいたと言おうとして、うっかり腕が腫れたことを話してしまった。
「ほら、もうほとんどあとは残っていないの」
「薄っすらと残っている……。可哀そうに。痛かっただろ?」
ウィルが物凄く心配してくれる。
腫れはとっくに引いて、あともほとんど消えかけなのに……。
「叩かれたときは痛かったけど、すぐに痛みはひいたから。もう痛くないし平気よ」
「許せない。マリーにこんなひどいことを……」
口調の強くなったウィルが私の手を触り、過剰なほどに心配してくれる。
(ええ⁉ そんなに心配してくれるの? もうほとんど治っているのよ? それだけ私を大切に思ってくれているってこと⁉ ウィルに心配してもらえるの……嬉しい!)
一瞬で顔が熱くなる。
たぶんいま、私の顔は真っ赤だ。
そおっと彼の顔を伺うと、横に立ってまだ心配そうに私を見つめてくる。
「なあマリー? 医者に見せなくていいのか?」
「心配かけてごめんね。もう平気だから……」
「……分かったよ。君がそう言うなら医者はやめておこう。代わりにあとの残らないまじないをしてあげよう」
「え? おまじない?」
「小さいころ母上がしてくれたまじないだ。怪我は自分の力で治すものだけど、まじないで治す力を高める」
「どんなふうに?」
もしや魔力に関係する?
いや、彼が魔法を使ったことはないし、魔力とは関係ないか。
「気持ちを込める。その人を大切に想う気持ちを」
「た、大切⁉ あ、ああ、私たちは幼馴染みだものね」
私がどぎまぎして幼馴染みを強調すると、ウィルが少し不機嫌そうな顔をする。
「とにかく、その人を大切に想うんだ」
「大切に想ってくれてありがとう。その後は?」
「その後はこうする」
ウィルは椅子に座る私から手を取ると、エスコートのように下から軽く握って持ちあげた。
彼の方から手を握ってくれるなんて。ああ、なんだかエスコートされるようで嬉しい。
私の手首はウィルの目の前。
たぶんこのあと「痛いの痛いの飛んでいけ」と私のために言ってくれると思う。
私も母に教わった、怪我が早く治るおまじない。
腫れは引いていてほぼ治ってるけど、ウィルにしてもらえたら幸せすぎる。
私はいまかいまかと、彼のおまじないを待っていた。
だけど、一向にする気配がない。
もしかしてセリフが恥ずかしいから、ためらっているのだろうか。
「ねぇ、ウィル。怪我が早く治るおまじないをしてくれるんでしょ?」
「あ、いや。あとが残らないまじないだ」
「それって違うの?」
「たぶんマリーの思っているまじないとは違う」
「そうなの? 違っていてもいいから、早くおまじないして欲しいな」
「そ、そうだな。じゃあ想いを込めて、二回する」
ウィルは私の顔を見てから手首を見た。
早く彼に「痛いの痛いの飛んでいけ」をされたい。
でもなぜかウィルは目をつむり、顔を少しうつむかせる。
金色の前髪がさらりと流れた。
ため息が出るほど端正な顔立ちに思わず見とれる。
そのまま彼は、あろうことか私の手首の腫れあとへ顔を近づけていく。
そして、……ウィルの唇が優しく私の腫れあとに触れた。
一回、二回、そして少しためらってから三回!
(あっ、キスされた。キ、キスキス、キスされたわ! しかも三回も! え、ええー⁉)
彼は三回のキスを終えて私の手を下げると、手を繋いだまま私の目をみつめた。
「これで怪我のあとは綺麗になくなるはず」
「あ、うん……。おまじない、キス……なんだ」
「治したいところに想いを込める、キスのまじないだ」
な、なんて素敵なおまじない。
彼のお母様、素敵なおまじないを彼に教えてくれてありがとう!
ジゼル様に叩かれたときは痛かったけど、ウィルにいっぱいキスされたから差し引きして、圧倒的にプラスだわ!
見たこともないウィルのお母様に感謝していると、彼が「さてと」と表情を険しくした。
「どうしたの?」
「マリーがこんなひどい目にあったんだ。相手をどうしてやろうかと思ってな」
「だ、だめよ。何もしてはダメ!」
「どうして? 貴族令嬢がケガを負わされたんだ。貴族としてしっかり決着をつけなければ」
「お願い。ジゼル様も、私を叩こうとしたんじゃないの。私がこれを問題にしたら、平民のコレットがもっと酷い目に遭うかもしれない。それじゃ、彼女をかばった意味がないの」
「だが、大切なマリーが……」
「ありがとう、ウィル。その気持ちだけで十分だから。ね? 私は平気だから。それにほら、魔法の素質に気づけたのよ。さらにウィルからおまじないをしてもらえて、よかったなって思っているの」
「……マリーが処罰を望まないなら仕方ないか。でも、次にこんなことがあったら俺が対応するから」
ウィルは私のために凄く怒ってくれた。
私は彼を止めたけど、何かしてくれようとするウィルの思いやりにジンときた。
「あのね、ちょっと気になったんだけど。さっきのおまじないは、想いを込めて二回するって言ったよね。どんな想いを込めてくれたの?」
「一回目のキスは『怪我よ、早く治れ』だ」
「ありがとう、早く治りそう! 二回目は?」
「二回目のキスは『怪我よ、あとを残すな』だな」
「きっと、綺麗に治ると思うわ。それで、三回目に込めた想いは?」
「さ、三回目は……」
私が本当に気になっていたのは、二回と言っていたおまじないが三回だったこと。
彼は言いよどむと少し顔を赤くした。
「三回目のキスは『マリーとずっと一緒にいたい』……だ」
「え? ……あ、うん、そうね! 私もそう思う!」
ドキッとした。
(そんな顔で言われたら、勘違いしちゃうじゃない。一緒にいたいのは、幼馴染みの関係でって意味よね。うん、分かっている。分かっているけど、でも……凄く嬉しい!)
あまりに素敵な出来事すぎて、当分、これだけで幸せな気持ちを維持できそう。
逆に心配なのは、もっともっと彼を想う気持ちが強くなりそうなこと。
いつしか少しのことじゃ満足できなくなって、いま以上に彼を求めるようになりそうだと、自分の気持ちの暴走が不安になった。
「ウィル、ここからが凄いのよ。そんな流れで、魔法の素質を調べるために、コレットと手を繋いだの」
「ちょっと待て! ホウキで叩かれたんだろ? まず怪我を見せてくれ!」
ウィルが慌てて席を立ちあがり、椅子に座る私の横へ来て手首を出すように要求する。
私は魔法の素質を引き出してもらった話をウィルに伝えたかっただけ。
コレットが包帯を巻いてくれて私の魔力に気づいたと言おうとして、うっかり腕が腫れたことを話してしまった。
「ほら、もうほとんどあとは残っていないの」
「薄っすらと残っている……。可哀そうに。痛かっただろ?」
ウィルが物凄く心配してくれる。
腫れはとっくに引いて、あともほとんど消えかけなのに……。
「叩かれたときは痛かったけど、すぐに痛みはひいたから。もう痛くないし平気よ」
「許せない。マリーにこんなひどいことを……」
口調の強くなったウィルが私の手を触り、過剰なほどに心配してくれる。
(ええ⁉ そんなに心配してくれるの? もうほとんど治っているのよ? それだけ私を大切に思ってくれているってこと⁉ ウィルに心配してもらえるの……嬉しい!)
一瞬で顔が熱くなる。
たぶんいま、私の顔は真っ赤だ。
そおっと彼の顔を伺うと、横に立ってまだ心配そうに私を見つめてくる。
「なあマリー? 医者に見せなくていいのか?」
「心配かけてごめんね。もう平気だから……」
「……分かったよ。君がそう言うなら医者はやめておこう。代わりにあとの残らないまじないをしてあげよう」
「え? おまじない?」
「小さいころ母上がしてくれたまじないだ。怪我は自分の力で治すものだけど、まじないで治す力を高める」
「どんなふうに?」
もしや魔力に関係する?
いや、彼が魔法を使ったことはないし、魔力とは関係ないか。
「気持ちを込める。その人を大切に想う気持ちを」
「た、大切⁉ あ、ああ、私たちは幼馴染みだものね」
私がどぎまぎして幼馴染みを強調すると、ウィルが少し不機嫌そうな顔をする。
「とにかく、その人を大切に想うんだ」
「大切に想ってくれてありがとう。その後は?」
「その後はこうする」
ウィルは椅子に座る私から手を取ると、エスコートのように下から軽く握って持ちあげた。
彼の方から手を握ってくれるなんて。ああ、なんだかエスコートされるようで嬉しい。
私の手首はウィルの目の前。
たぶんこのあと「痛いの痛いの飛んでいけ」と私のために言ってくれると思う。
私も母に教わった、怪我が早く治るおまじない。
腫れは引いていてほぼ治ってるけど、ウィルにしてもらえたら幸せすぎる。
私はいまかいまかと、彼のおまじないを待っていた。
だけど、一向にする気配がない。
もしかしてセリフが恥ずかしいから、ためらっているのだろうか。
「ねぇ、ウィル。怪我が早く治るおまじないをしてくれるんでしょ?」
「あ、いや。あとが残らないまじないだ」
「それって違うの?」
「たぶんマリーの思っているまじないとは違う」
「そうなの? 違っていてもいいから、早くおまじないして欲しいな」
「そ、そうだな。じゃあ想いを込めて、二回する」
ウィルは私の顔を見てから手首を見た。
早く彼に「痛いの痛いの飛んでいけ」をされたい。
でもなぜかウィルは目をつむり、顔を少しうつむかせる。
金色の前髪がさらりと流れた。
ため息が出るほど端正な顔立ちに思わず見とれる。
そのまま彼は、あろうことか私の手首の腫れあとへ顔を近づけていく。
そして、……ウィルの唇が優しく私の腫れあとに触れた。
一回、二回、そして少しためらってから三回!
(あっ、キスされた。キ、キスキス、キスされたわ! しかも三回も! え、ええー⁉)
彼は三回のキスを終えて私の手を下げると、手を繋いだまま私の目をみつめた。
「これで怪我のあとは綺麗になくなるはず」
「あ、うん……。おまじない、キス……なんだ」
「治したいところに想いを込める、キスのまじないだ」
な、なんて素敵なおまじない。
彼のお母様、素敵なおまじないを彼に教えてくれてありがとう!
ジゼル様に叩かれたときは痛かったけど、ウィルにいっぱいキスされたから差し引きして、圧倒的にプラスだわ!
見たこともないウィルのお母様に感謝していると、彼が「さてと」と表情を険しくした。
「どうしたの?」
「マリーがこんなひどい目にあったんだ。相手をどうしてやろうかと思ってな」
「だ、だめよ。何もしてはダメ!」
「どうして? 貴族令嬢がケガを負わされたんだ。貴族としてしっかり決着をつけなければ」
「お願い。ジゼル様も、私を叩こうとしたんじゃないの。私がこれを問題にしたら、平民のコレットがもっと酷い目に遭うかもしれない。それじゃ、彼女をかばった意味がないの」
「だが、大切なマリーが……」
「ありがとう、ウィル。その気持ちだけで十分だから。ね? 私は平気だから。それにほら、魔法の素質に気づけたのよ。さらにウィルからおまじないをしてもらえて、よかったなって思っているの」
「……マリーが処罰を望まないなら仕方ないか。でも、次にこんなことがあったら俺が対応するから」
ウィルは私のために凄く怒ってくれた。
私は彼を止めたけど、何かしてくれようとするウィルの思いやりにジンときた。
「あのね、ちょっと気になったんだけど。さっきのおまじないは、想いを込めて二回するって言ったよね。どんな想いを込めてくれたの?」
「一回目のキスは『怪我よ、早く治れ』だ」
「ありがとう、早く治りそう! 二回目は?」
「二回目のキスは『怪我よ、あとを残すな』だな」
「きっと、綺麗に治ると思うわ。それで、三回目に込めた想いは?」
「さ、三回目は……」
私が本当に気になっていたのは、二回と言っていたおまじないが三回だったこと。
彼は言いよどむと少し顔を赤くした。
「三回目のキスは『マリーとずっと一緒にいたい』……だ」
「え? ……あ、うん、そうね! 私もそう思う!」
ドキッとした。
(そんな顔で言われたら、勘違いしちゃうじゃない。一緒にいたいのは、幼馴染みの関係でって意味よね。うん、分かっている。分かっているけど、でも……凄く嬉しい!)
あまりに素敵な出来事すぎて、当分、これだけで幸せな気持ちを維持できそう。
逆に心配なのは、もっともっと彼を想う気持ちが強くなりそうなこと。
いつしか少しのことじゃ満足できなくなって、いま以上に彼を求めるようになりそうだと、自分の気持ちの暴走が不安になった。
15
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
白い結婚がいたたまれないので離縁を申し出たのですが……。
蓮実 アラタ
恋愛
その日、ティアラは夫に告げた。
「旦那様、私と離縁してくださいませんか?」
王命により政略結婚をしたティアラとオルドフ。
形だけの夫婦となった二人は互いに交わることはなかった。
お飾りの妻でいることに疲れてしまったティアラは、この関係を終わらせることを決意し、夫に離縁を申し出た。
しかしオルドフは、それを絶対に了承しないと言い出して……。
純情拗らせ夫と比較的クール妻のすれ違い純愛物語……のはず。
※小説家になろう様にも掲載しています。
貴方を捨てるのにこれ以上の理由が必要ですか?
蓮実 アラタ
恋愛
「リズが俺の子を身ごもった」
ある日、夫であるレンヴォルトにそう告げられたリディス。
リズは彼女の一番の親友で、その親友と夫が関係を持っていたことも十分ショックだったが、レンヴォルトはさらに衝撃的な言葉を放つ。
「できれば子どもを産ませて、引き取りたい」
結婚して五年、二人の間に子どもは生まれておらず、伯爵家当主であるレンヴォルトにはいずれ後継者が必要だった。
愛していた相手から裏切り同然の仕打ちを受けたリディスはこの瞬間からレンヴォルトとの離縁を決意。
これからは自分の幸せのために生きると決意した。
そんなリディスの元に隣国からの使者が訪れる。
「迎えに来たよ、リディス」
交わされた幼い日の約束を果たしに来たという幼馴染のユルドは隣国で騎士になっていた。
裏切られ傷ついたリディスが幼馴染の騎士に溺愛されていくまでのお話。
※完結まで書いた短編集消化のための投稿。
小説家になろう様にも掲載しています。アルファポリス先行。
大嫌いな幼馴染の皇太子殿下と婚姻させられたので、白い結婚をお願いいたしました
柴野
恋愛
「これは白い結婚ということにいたしましょう」
結婚初夜、そうお願いしたジェシカに、夫となる人は眉を顰めて答えた。
「……ああ、お前の好きにしろ」
婚約者だった隣国の王弟に別れを切り出され嫁ぎ先を失った公爵令嬢ジェシカ・スタンナードは、幼馴染でありながら、たいへん仲の悪かった皇太子ヒューパートと王命で婚姻させられた。
ヒューパート皇太子には陰ながら想っていた令嬢がいたのに、彼女は第二王子の婚約者になってしまったので長年婚約者を作っていなかったという噂がある。それだというのに王命で大嫌いなジェシカを娶ることになったのだ。
いくら政略結婚とはいえ、ヒューパートに抱かれるのは嫌だ。子供ができないという理由があれば離縁できると考えたジェシカは白い結婚を望み、ヒューパートもそれを受け入れた。
そのはず、だったのだが……?
離縁を望みながらも徐々に絆されていく公爵令嬢と、実は彼女のことが大好きで仕方ないツンデレ皇太子によるじれじれラブストーリー。
※こちらの作品は小説家になろうにも重複投稿しています。
愛されていたのだと知りました。それは、あなたの愛をなくした時の事でした。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
リリナシスと王太子ヴィルトスが婚約をしたのは、2人がまだ幼い頃だった。
それから、ずっと2人は一緒に過ごしていた。
一緒に駆け回って、悪戯をして、叱られる事もあったのに。
いつの間にか、そんな2人の関係は、ひどく冷たくなっていた。
変わってしまったのは、いつだろう。
分からないままリリナシスは、想いを反転させる禁忌薬に手を出してしまう。
******************************************
こちらは、全19話(修正したら予定より6話伸びました🙏)
7/22~7/25の4日間は、1日2話の投稿予定です。以降は、1日1話になります。
婚約破棄直前に倒れた悪役令嬢は、愛を抱いたまま退場したい
矢口愛留
恋愛
【全11話】
学園の卒業パーティーで、公爵令嬢クロエは、第一王子スティーブに婚約破棄をされそうになっていた。
しかし、婚約破棄を宣言される前に、クロエは倒れてしまう。
クロエの余命があと一年ということがわかり、スティーブは、自身の感じていた違和感の元を探り始める。
スティーブは真実にたどり着き、クロエに一つの約束を残して、ある選択をするのだった。
※一話あたり短めです。
※ベリーズカフェにも投稿しております。
その手は離したはずだったのに
MOMO-tank
恋愛
4歳年上の婚約者が幼馴染を好きなのは知っていた。
だから、きっとこの婚約はいつか解消される。そう思っていた。
なのに、そんな日は訪れることなく、私ミラ・スタンリーは学園卒業後にマーク・エヴァンス公爵令息と結婚した。
結婚後は旦那様に優しく大切にされ、子宝にも恵まれた。
いつしか愛されていると勘違いしていた私は、ある日、残酷な現実を突きつけられる。
※ヒロインが不憫、不遇の状態が続きます。
※ざまぁはありません。
※作者の想像上のお話となります。
【本編完結】私たち2人で幸せになりますので、どうかお気になさらずお幸せに。
綺咲 潔
恋愛
10歳で政略結婚させられたレオニーは、2歳年上の夫であるカシアスを愛していた。
しかし、結婚して7年後のある日、カシアスがレオニーの元に自身の子どもを妊娠しているという令嬢を連れてきたことによって、彼への愛情と恋心は木っ端みじんに砕け散る。
皮肉にも、それは結婚時に決められた初夜の前日。
レオニーはすぐに離婚を決心し、父から離婚承認を得るため実家に戻った。
だが、父親は離婚に反対して離婚承認のサインをしてくれない。すると、日が経つにつれ最初は味方だった母や兄まで反対派に。
いよいよ困ったと追い詰められるレオニー。そんな時、彼女の元にある1通の手紙が届く。
その手紙の主は、なんとカシアスの不倫相手の婚約者。氷の公爵の通り名を持つ、シャルリー・クローディアだった。
果たして、彼がレオニーに手紙を送った目的とは……?
前略、旦那様……幼馴染と幸せにお過ごし下さい【完結】
迷い人
恋愛
私、シア・エムリスは英知の塔で知識を蓄えた、賢者。
ある日、賢者の天敵に襲われたところを、人獣族のランディに救われ一目惚れ。
自らの有能さを盾に婚姻をしたのだけど……夫であるはずのランディは、私よりも幼馴染が大切らしい。
「だから、王様!! この婚姻無効にしてください!!」
「My天使の願いなら仕方ないなぁ~(*´ω`*)」
※表現には実際と違う場合があります。
そうして、私は婚姻が完全に成立する前に、離婚を成立させたのだったのだけど……。
私を可愛がる国王夫婦は、私を妻に迎えた者に国を譲ると言い出すのだった。
※AIイラスト、キャラ紹介、裏設定を『作品のオマケ』で掲載しています。
※私の我儘で、イチャイチャどまりのR18→R15への変更になりました。 ごめんなさい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる