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 番外編 その3  ささやかな幸せの、物語。

読書の一時

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 ――――


 ミリナ達が去り、残された二人。

「さてと、もう時間も遅くなったし、どうしようか。
 ……そうだ! やっぱりこう、時間があるときにすることと言ったら、ね」

 すると、ルーフェはある事を思いつく。
 それは……。



 家の中には、本が沢山並んだ書斎が、一部屋あった。

「ふふふ、このお話も、とってもほっこりしますね」

 書斎のソファーに腰掛け、エディアは書斎の本棚から、一冊の本を取り出し、読んでいた。

「他にも図鑑や歴史書、紀行文、あと学術書だとか色々置いてあるけど……。エディアは、物語が好きなんだよね。
 今読んでいるのは、日常系の、恋愛小説かな」

 その傍でルーフェも、手に本を持って読書をしながら、エディアへと話しかける。

「はい。私……こんなふうに穏やかな、幸せな物語が素敵で、好きですから。
 ルーフェは、何を読んでいるのですか?」

 彼女の問に、ルーフェは微笑で答える。

「僕は最近本屋で買った、新しい本をね。
 ……異世界を舞台にした、冒険小説。ちょっと変わっているけど、面白くてね」

 彼は持っている本を、ちらと確認すると、こう説明した。

「この異世界って言うのが、本当に不思議なものでさ。
 四角い建物が並んで、翼のついた鉄が空を飛んで、あちこちに車輪が4つついた乗り物が走ってたりと……」

 ルーフェの本には、挿絵がいくつもあり、それをエディアにも見せてみる。

「へぇ、このお話も面白そう。私も、あとで読んでみようかな」

「読むと結構、面白いよ。
 後、服装だってヘンテコだし、変な箱で色々な人や風景も見れるし、変わった世界だよね。
 ……ま、ファンタジーなんだから、何でもありだよね」

「ふふっ。……時間はまだあるし、まだまだ本を読もうかしら。
 私、やっぱり本が昔から、好きですから」

 ルーフェもまた、エディアに笑いかける。

「明日は仕事も休みだから、ゆっくりと、一緒に読もう。
 あまり遅くなりすぎると身体に悪いかもだけど、少しくらいなら、ね」

 書斎での、ルーフェとエディアの、読書の一時。やっぱり……いいものだ。
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感想 12

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