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番外編 その2 竜の娘の、その旅路。
二人のひととき
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――――
時間は移り、今は夕方。
旅人の少女であるラキサ、そして同じく旅人の少年は、町の宿屋に泊まることにした。
宿屋の一室で、ふかふかのベッドに座るラキサ。
「……へぇ! じゃあ、テオくんも旅に出て間がないのですね」
彼女は隣のベッドに座る、さっきの少年、テオに話しかけた。
「うん。僕の暮らす里から旅立って、もう一か月くらい、かな」
「私は旅を始めて、二週間なの。そう言う意味ではテオくんが先輩。かしら」
「そうかもだね、でも……ラキサさんは僕よりも、少しお姉さんさ。
……それに」
テオは少し顔を赤らめて、ラキサを見た。
「おかげで、宿泊費も安く済んだよ。……ちょっと、恥ずかしい、けど」
宿屋の二人部屋、ラキサとテオは一緒に泊まっていた。
二人で一つの部屋に泊まった方が安い、と言う理由、であるのだが。
「私は昔から、お父さんと二人暮らしになれてますから。……もしかして、迷惑だったかな?」
昔からの生活で慣れているラキサはともかく、おそらくこれまで女の子と二人で、こうした事がなかったのだろう。
どぎまぎして、落ち着かない感じの、テオ。
……けれど。
「いや、そんなことはないんだ。
ただ……君みたいな、綺麗な女の子と一緒になるの、初めてなんだ。
その、ドキドキしてさ」
この言葉には、ラキサもまた、思いもよらなかった。
「ふぇっ、そう言われるなんて……私も、初めてかも」
年相応の、初々しい様子。
やはり互いに慣れない、ラキサとテオ。
ひとつ屋根の下……二人は一晩、共に時を過ごすことになる。
時間は移り、今は夕方。
旅人の少女であるラキサ、そして同じく旅人の少年は、町の宿屋に泊まることにした。
宿屋の一室で、ふかふかのベッドに座るラキサ。
「……へぇ! じゃあ、テオくんも旅に出て間がないのですね」
彼女は隣のベッドに座る、さっきの少年、テオに話しかけた。
「うん。僕の暮らす里から旅立って、もう一か月くらい、かな」
「私は旅を始めて、二週間なの。そう言う意味ではテオくんが先輩。かしら」
「そうかもだね、でも……ラキサさんは僕よりも、少しお姉さんさ。
……それに」
テオは少し顔を赤らめて、ラキサを見た。
「おかげで、宿泊費も安く済んだよ。……ちょっと、恥ずかしい、けど」
宿屋の二人部屋、ラキサとテオは一緒に泊まっていた。
二人で一つの部屋に泊まった方が安い、と言う理由、であるのだが。
「私は昔から、お父さんと二人暮らしになれてますから。……もしかして、迷惑だったかな?」
昔からの生活で慣れているラキサはともかく、おそらくこれまで女の子と二人で、こうした事がなかったのだろう。
どぎまぎして、落ち着かない感じの、テオ。
……けれど。
「いや、そんなことはないんだ。
ただ……君みたいな、綺麗な女の子と一緒になるの、初めてなんだ。
その、ドキドキしてさ」
この言葉には、ラキサもまた、思いもよらなかった。
「ふぇっ、そう言われるなんて……私も、初めてかも」
年相応の、初々しい様子。
やはり互いに慣れない、ラキサとテオ。
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