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無限ループ
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ルミコはカイトとメールのやり取りをしているらしい。
ルミコはカイトのメールを一文字一文字大事そうに読み上げ、報告してくれた。
合コンの日のお礼やら、日々のたわいもない出来事のやり取り。
メグにとってはどうでもいい内容だったが、ルミコがあまりにも楽しそうに話すので、幸せそうだなーという気持ちで聞いていた。
それさっきも聞いたよ、という内容もあったが、何度も話に付き合った。
完全にルミコはカイトに恋をしていた。
今までのようなミュージシャンやお笑いの話はなくなり、ルミコの話はカイト一色だった。
カイトは都会の男でありながら、なかなかの奥手なのか、メールのやり取りはするようになってもなかなか二人で会おうとはしない。
がっつかない感じに好感を抱き、ルミコは上機嫌な様子だった。
1回目ならまだしも、メグは何度も同じ話を聞かされ、たいした内容のないメールの文章を見せられ、
「これってどういう意味だと思う?」と聞かれることにだんだん疲れるようになった。
次第にメグの返答も雑になっていくが、ルミコは全く気づかない。
早く自分の部屋に帰りたい、一人になりたい、メグはいつしかそう思うようになっていた。
ある時、ルミコとカイトが二人で会うことになった。
きっかけはルミコがクッキーを焼いたことだった。
ルミコ「クッキー焼いてみました」
カイト「クッキーおしいそうやな」
ルミコ「おいしいよ。じゃあ食べてみる?」
クッキー作戦で、後日デートの約束をしたルミコは、おしゃれの準備やらクッキーの練習に勤しむことで、メグミに話を聞かせる回数が減っていた。
メグは無限ループな話から少し解放されたことにホッとしていた。
ルミコはカイトのメールを一文字一文字大事そうに読み上げ、報告してくれた。
合コンの日のお礼やら、日々のたわいもない出来事のやり取り。
メグにとってはどうでもいい内容だったが、ルミコがあまりにも楽しそうに話すので、幸せそうだなーという気持ちで聞いていた。
それさっきも聞いたよ、という内容もあったが、何度も話に付き合った。
完全にルミコはカイトに恋をしていた。
今までのようなミュージシャンやお笑いの話はなくなり、ルミコの話はカイト一色だった。
カイトは都会の男でありながら、なかなかの奥手なのか、メールのやり取りはするようになってもなかなか二人で会おうとはしない。
がっつかない感じに好感を抱き、ルミコは上機嫌な様子だった。
1回目ならまだしも、メグは何度も同じ話を聞かされ、たいした内容のないメールの文章を見せられ、
「これってどういう意味だと思う?」と聞かれることにだんだん疲れるようになった。
次第にメグの返答も雑になっていくが、ルミコは全く気づかない。
早く自分の部屋に帰りたい、一人になりたい、メグはいつしかそう思うようになっていた。
ある時、ルミコとカイトが二人で会うことになった。
きっかけはルミコがクッキーを焼いたことだった。
ルミコ「クッキー焼いてみました」
カイト「クッキーおしいそうやな」
ルミコ「おいしいよ。じゃあ食べてみる?」
クッキー作戦で、後日デートの約束をしたルミコは、おしゃれの準備やらクッキーの練習に勤しむことで、メグミに話を聞かせる回数が減っていた。
メグは無限ループな話から少し解放されたことにホッとしていた。
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