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第2章
自己紹介と勧誘
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月間マリーゴールドって、確か少女漫画の雑誌じゃなかったっけ?
「それはね、ジローちゃんの今後のスケジュール」
「スケジュール?」
「ジローちゃんの将来の夢は少女漫画家なんだよね」
さらりと言った静先輩に、私の頭が待ったをかけた。
あれ? ジロー先輩って男の人、だよね?
男の人が、少女漫画?
私の気持ちを読んだかの様に静先輩がにっこり笑う。
「俺もジローちゃんも少女漫画大好きなんだ」
「そ、そうなんですか」
「特に俺が好きなのはね、春風ゆかり先生! 少女漫画界の巨匠と言っても過言じゃない。代表作『陽だまりのワルツ』は何度読み直しても感涙必至だよね! あとは花丸ゆーり先生も好き。こっちはデビュー作の『涙の花園』は空前の大ヒット! コミックス発行部数200万部越えの期待の新人漫画家さんなんだよ~」
「は、はぁ……」
「静。夏帆がさっそくお前のテンションについていけてない」
熱弁をふるう静先輩の隣に座っていたジロー先輩が紅茶を啜りつつ、「それに、まだ正式に俺らは名乗ってないだろ」と言った。
「ああ! そういえばそうだったね。せっかくだから、今簡単に自己紹介すませちゃおっか。 俺は、桜ヶ丘中学校恋愛研究部部長の白石静でーす。中3! 好きな少女漫画家はさっき言ったとおり、春風ゆかり先生と花丸ゆーり先生。ああ! でも、真中猫美先生とか日高ミィ先生もすごく好き! 他にも好きな漫画家の先生多すぎて、一言じゃとても語り尽せなー……」
まだしゃべり続けようとする静先輩を遮って、ジロー先輩が話し始める。
「俺は谷山ジロー。桜ヶ丘恋愛研究部副部長をしてる。静と同じ中3だ。さっきは悪かったな。昼休み、教室まで押しかけて」
ジロー先輩が気遣うように言ってくれて、私は慌てて首を横に振った。
よ、よかった。ジロー先輩は話が通じそう! 常識人っぽい。
「だ、大丈夫です! ちょっとびっくりしたけど……ええと、御手洗夏帆です。中2です。5日前に転校してきました。部活はまだ決まってません」
「だよね!」
「へ?」
私の言葉に身を乗り出す静先輩。
ジロー先輩は今度は静先輩を止めず、事の成り行きを見守っている。
「夏帆ちゃん、桜ヶ丘中学校が、生徒全員部活所属型なのは知ってるでしょ?」
「はい」
「改めてお願いするね。うちに入ってよ!」
「それはね、ジローちゃんの今後のスケジュール」
「スケジュール?」
「ジローちゃんの将来の夢は少女漫画家なんだよね」
さらりと言った静先輩に、私の頭が待ったをかけた。
あれ? ジロー先輩って男の人、だよね?
男の人が、少女漫画?
私の気持ちを読んだかの様に静先輩がにっこり笑う。
「俺もジローちゃんも少女漫画大好きなんだ」
「そ、そうなんですか」
「特に俺が好きなのはね、春風ゆかり先生! 少女漫画界の巨匠と言っても過言じゃない。代表作『陽だまりのワルツ』は何度読み直しても感涙必至だよね! あとは花丸ゆーり先生も好き。こっちはデビュー作の『涙の花園』は空前の大ヒット! コミックス発行部数200万部越えの期待の新人漫画家さんなんだよ~」
「は、はぁ……」
「静。夏帆がさっそくお前のテンションについていけてない」
熱弁をふるう静先輩の隣に座っていたジロー先輩が紅茶を啜りつつ、「それに、まだ正式に俺らは名乗ってないだろ」と言った。
「ああ! そういえばそうだったね。せっかくだから、今簡単に自己紹介すませちゃおっか。 俺は、桜ヶ丘中学校恋愛研究部部長の白石静でーす。中3! 好きな少女漫画家はさっき言ったとおり、春風ゆかり先生と花丸ゆーり先生。ああ! でも、真中猫美先生とか日高ミィ先生もすごく好き! 他にも好きな漫画家の先生多すぎて、一言じゃとても語り尽せなー……」
まだしゃべり続けようとする静先輩を遮って、ジロー先輩が話し始める。
「俺は谷山ジロー。桜ヶ丘恋愛研究部副部長をしてる。静と同じ中3だ。さっきは悪かったな。昼休み、教室まで押しかけて」
ジロー先輩が気遣うように言ってくれて、私は慌てて首を横に振った。
よ、よかった。ジロー先輩は話が通じそう! 常識人っぽい。
「だ、大丈夫です! ちょっとびっくりしたけど……ええと、御手洗夏帆です。中2です。5日前に転校してきました。部活はまだ決まってません」
「だよね!」
「へ?」
私の言葉に身を乗り出す静先輩。
ジロー先輩は今度は静先輩を止めず、事の成り行きを見守っている。
「夏帆ちゃん、桜ヶ丘中学校が、生徒全員部活所属型なのは知ってるでしょ?」
「はい」
「改めてお願いするね。うちに入ってよ!」
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