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一年目 二〇五七年
17:第一七回 七月二一日 リーラスの選手になるには
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こんにちは、レスコス・テラーサです。
先週の土曜に行われた観光局杯ですが、ムンダス出身のツェ・クラド選手が勝利しました。
ムンダス出身の選手としては二人目のSランク競技勝利者となりました。
八年前にシリル・ディクリル選手がサマー・トーナメントを制して以来の快挙となります。
クラド選手はこの勝利によりランキング一位に躍り出ました。こちらはムンダス出身の選手としては初の快挙です。
さて、前回はクイズで締めくくりましたがその正解を発表します。
正解は「4:クロス競技 (CR)」でした!
クロス競技は別名サビラ=メリ方式と呼ばれ、両校リーラス部の対抗戦で用いられています。
対抗戦は年四回行われるのですが、一番大きいのが一一月の最終金曜日に行われるものです。
これはドラリス・リーラス・アリーナにてその日の最終競技の後に実施され、大勢の観客の前で両校の代表選手が戦います。
両校の代表選手にとっては、最大の晴れ舞台です。
残念ながら投票は行われません。
ですが、翌年からプロになる選手が出場することもあったりして、ドラリス・リーラス・アリーナで行われる競技の中でも人気のあるものです。
私も大学生時代は四年連続で現場観戦していました。
試合終了後に学校のメンバーと連れだって飲み屋に行くのがお決まりのルートで、勝っても負けても盛り上がったのを覚えています。必ず翌日の朝は二日酔いでしたけど。
クロス競技はもともとのリーラスには存在しなかった競技方式ですが、両校の対抗戦に目をつけた弊社が一一月の対抗戦をドラリス・リーラス・アリーナで実施することを提案し、両校がこれを受け入れました。
最初にアリーナで行われた対抗戦は大いに盛り上がり、観客の評判も上々だったそうです。
そこで弊社がこの方式の導入を決定しました。
最初にアリーナで行われた対抗戦はサビラ校が勝利したため、両校の間ではサビラ=メリ方式と呼ばれることになりました。
リーラスのルールブックでは正式名称が「クロス方式」となっていますが、別名として「サビラ=メリ方式」と記載されています。
さて、今回は来週土曜に迫った「新人選手選抜競技」について紹介したいと思います。
リーラスのプロ選手になるためにはこの新人選手選抜競技にて選手資格を得る必要があります。これが選手になる唯一の方法です。
新人選手選抜競技は四段階に分けて実施されます。
四段階目だけは投票の対象になっているのも特徴ですね。
リーラスのプロ選手になりたい方はまず、七月最終土曜日の「ドラリス・リーラス・アリーナ」の入場券を購入します。席の種別は何でも構いません。
入場券購入時に新人選手選抜競技への参加権を希望するか聞かれますので希望すると答えると参加権を入手できます。
新人選手選抜競技の参加権の有無は入場券に「新人選手選抜競技参加コード」という六桁の数字が表示されているかで確認してくださいね。表示されていれば参加権があることになります。
間違って、参加権を希望した/希望しなかった、場合でも新人選手選抜競技運営事務局に連絡すれば競技実施の前日一七時までなら変更を受け付けてくれます。
変更期限直前は混雑しますので注意してください。
入場券の発売は一ケ月前の正午からです。
新人選手選抜競技当日になったら一〇時までに「ドラリス・リーラス・アリーナ」で入場処理 (機械に入場券を通す)してください。
入場処理さえ済ませてしまえばアリーナの中外どちらにいても構いませんが、第一ステージの結果発表がわかるよう、アリーナの中かモニタが見える位置にいるとよいと思います。
第一ステージの結果は一〇時半に発表されます。
ここでは二桁の数字が二つ発表されます。
「新人選手選抜競技参加コード」の下二桁が発表された数字と同じならば第二ステージに進むことができます。
第二ステージに進める方は、一二時までにドラリス・リーラス・アリーナ五階のセミナールームへ移動します。
一二時一五分になると、第二ステージの結果が発表されます。
ここでは一桁の数字が二つ発表されます。
「新人選手選抜競技参加コード」の下から三桁目の数字が発表された数字と同じならば第三ステージに進むことができます。
第三ステージに進める方は、一五時半までにドラリス・リーラス・アリーナ地下一階の選手控室に移動します。
第三ステージに進む頃には、残った人数が五〇~八〇名くらいになります。
一五時半になると、選手控室で「新人選手選抜競技参加コード」の若い順に一テイク行います。
年によって異なるのですが、募集する新人選手の数が一六名以下の場合は上位一六名、一七名以上の場合は上位三二名が第四ステージに進出します。
募集する新人選手の数は少ない年で七、八名、多い年で二五名くらいで、上限は三〇名となっています。
第四ステージはこの日の最終競技となります。
第四ステージ進出者が一六名の場合は一回の競技を、三二名の場合は第三ステージの上位一六名と下位一六名の二グループに分かれて二回競技を実施します。
第四ステージは、実際に競技が行われるステージ上で五テイク行います。
第三ステージのテイクを第一テイクとしたストレート競技の形式です。
第四ステージの順位が決定した時点で、募集する人数までの順位に入った人が、晴れて翌年の一月から新人選手となる、というしくみです。
ちなみに新人選手選抜競技の順位は、プロになったときの選手コードとして残ります。選手コードの後半の二桁です。
今週はリーラスのプロ選手になる方法の紹介でした。では!
先週の土曜に行われた観光局杯ですが、ムンダス出身のツェ・クラド選手が勝利しました。
ムンダス出身の選手としては二人目のSランク競技勝利者となりました。
八年前にシリル・ディクリル選手がサマー・トーナメントを制して以来の快挙となります。
クラド選手はこの勝利によりランキング一位に躍り出ました。こちらはムンダス出身の選手としては初の快挙です。
さて、前回はクイズで締めくくりましたがその正解を発表します。
正解は「4:クロス競技 (CR)」でした!
クロス競技は別名サビラ=メリ方式と呼ばれ、両校リーラス部の対抗戦で用いられています。
対抗戦は年四回行われるのですが、一番大きいのが一一月の最終金曜日に行われるものです。
これはドラリス・リーラス・アリーナにてその日の最終競技の後に実施され、大勢の観客の前で両校の代表選手が戦います。
両校の代表選手にとっては、最大の晴れ舞台です。
残念ながら投票は行われません。
ですが、翌年からプロになる選手が出場することもあったりして、ドラリス・リーラス・アリーナで行われる競技の中でも人気のあるものです。
私も大学生時代は四年連続で現場観戦していました。
試合終了後に学校のメンバーと連れだって飲み屋に行くのがお決まりのルートで、勝っても負けても盛り上がったのを覚えています。必ず翌日の朝は二日酔いでしたけど。
クロス競技はもともとのリーラスには存在しなかった競技方式ですが、両校の対抗戦に目をつけた弊社が一一月の対抗戦をドラリス・リーラス・アリーナで実施することを提案し、両校がこれを受け入れました。
最初にアリーナで行われた対抗戦は大いに盛り上がり、観客の評判も上々だったそうです。
そこで弊社がこの方式の導入を決定しました。
最初にアリーナで行われた対抗戦はサビラ校が勝利したため、両校の間ではサビラ=メリ方式と呼ばれることになりました。
リーラスのルールブックでは正式名称が「クロス方式」となっていますが、別名として「サビラ=メリ方式」と記載されています。
さて、今回は来週土曜に迫った「新人選手選抜競技」について紹介したいと思います。
リーラスのプロ選手になるためにはこの新人選手選抜競技にて選手資格を得る必要があります。これが選手になる唯一の方法です。
新人選手選抜競技は四段階に分けて実施されます。
四段階目だけは投票の対象になっているのも特徴ですね。
リーラスのプロ選手になりたい方はまず、七月最終土曜日の「ドラリス・リーラス・アリーナ」の入場券を購入します。席の種別は何でも構いません。
入場券購入時に新人選手選抜競技への参加権を希望するか聞かれますので希望すると答えると参加権を入手できます。
新人選手選抜競技の参加権の有無は入場券に「新人選手選抜競技参加コード」という六桁の数字が表示されているかで確認してくださいね。表示されていれば参加権があることになります。
間違って、参加権を希望した/希望しなかった、場合でも新人選手選抜競技運営事務局に連絡すれば競技実施の前日一七時までなら変更を受け付けてくれます。
変更期限直前は混雑しますので注意してください。
入場券の発売は一ケ月前の正午からです。
新人選手選抜競技当日になったら一〇時までに「ドラリス・リーラス・アリーナ」で入場処理 (機械に入場券を通す)してください。
入場処理さえ済ませてしまえばアリーナの中外どちらにいても構いませんが、第一ステージの結果発表がわかるよう、アリーナの中かモニタが見える位置にいるとよいと思います。
第一ステージの結果は一〇時半に発表されます。
ここでは二桁の数字が二つ発表されます。
「新人選手選抜競技参加コード」の下二桁が発表された数字と同じならば第二ステージに進むことができます。
第二ステージに進める方は、一二時までにドラリス・リーラス・アリーナ五階のセミナールームへ移動します。
一二時一五分になると、第二ステージの結果が発表されます。
ここでは一桁の数字が二つ発表されます。
「新人選手選抜競技参加コード」の下から三桁目の数字が発表された数字と同じならば第三ステージに進むことができます。
第三ステージに進める方は、一五時半までにドラリス・リーラス・アリーナ地下一階の選手控室に移動します。
第三ステージに進む頃には、残った人数が五〇~八〇名くらいになります。
一五時半になると、選手控室で「新人選手選抜競技参加コード」の若い順に一テイク行います。
年によって異なるのですが、募集する新人選手の数が一六名以下の場合は上位一六名、一七名以上の場合は上位三二名が第四ステージに進出します。
募集する新人選手の数は少ない年で七、八名、多い年で二五名くらいで、上限は三〇名となっています。
第四ステージはこの日の最終競技となります。
第四ステージ進出者が一六名の場合は一回の競技を、三二名の場合は第三ステージの上位一六名と下位一六名の二グループに分かれて二回競技を実施します。
第四ステージは、実際に競技が行われるステージ上で五テイク行います。
第三ステージのテイクを第一テイクとしたストレート競技の形式です。
第四ステージの順位が決定した時点で、募集する人数までの順位に入った人が、晴れて翌年の一月から新人選手となる、というしくみです。
ちなみに新人選手選抜競技の順位は、プロになったときの選手コードとして残ります。選手コードの後半の二桁です。
今週はリーラスのプロ選手になる方法の紹介でした。では!
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