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第十一章
516:奪いし者には相応の報いを
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「ところで、関係者は何人くらい判明しているのだろうか?」
ゴールドがサファイアに尋ねた。
「判定対象が一二名、そのうち大物が四名。そして私たち判定側がダイヤと私の二人、ね」
「大物の一人は、自分が何をしたのかすらわかっていないようだけど」
「ウサミメタルの社長ね。認知症では仕方ないわ。それに放っておいてもあと数ヶ月の命、というのではあまり意味がないわね。自業自得、といったところだと思うけど」
「ウサミメタルといえば、IMPUのアカシ代表の会社でしたね」
「そうね。でも、アカシ代表には何の関係もないこと。あの年齢では判定対象ではあり得ないし、私たちの側でもないようよ」
ウサミメタル、というのは確かにアカシが所属している会社であった。
IMPUの代表、という立場ではあるが、IMPU自体が企業の集合体である。
ウサミメタルも当然その一社で、アカシはその従業員という立場である。
労働組合を立ち上げた時点でアカシはそのチーフ職であり、IMPU代表に就任した今でもそれは変わっていない。
二人の言葉から、ウサミメタルの社長は監視対象の一人であることがわかる。
その一方で、アカシは監視対象でないが、二人は味方とも考えていない。
「ゴールド、そういえばそちらはどうだったの?」
「変わっていない、としか言いようがないね」
そう前置きしてからゴールドは、IMPUと「勉強会」グループの話し合いの状況について答えた。
「勉強会」グループは、話し合いのテーブルには着くが、自らの要求が全面的に通らない限り、一切の譲歩をする姿勢を見せていないこと、
一方、IMPUの幹部は一枚岩とは言えず、「勉強会」グループが提示している二つの条件のうち、特にECN社との契約破棄の部分について足並みがそろっていないこと、
などである。
どうやらゴールドはアカシを筆頭とするIMPUの幹部と「勉強会」グループの話し合いについて何かを知っているようだ。
「正直、判定対象者以外がどうなろうと興味はないけど、あまりにも一方的に『勉強会』が押すという状況だとよくないわね」
「人数的には『勉強会』の方が少ないし、『勉強会』も若手はIMPUの幹部寄りの人間が少なくないとは思えるけど……」
「それならば何故、アカシ代表は『勉強会』に対してもっと強気に出ないのかしら?」
サファイアの疑問ももっともなものだった。
「勉強会」グループも決して小さくない集団ではあるが、その人数は一千人を大きく超えることはないであろう。
現在、座り込みを続けているのは五〇〇人ほどにすぎない。
一方、IMPUは、構成企業すべての従業員数を合計すれば全体で二万人に達する集団である。
その一割がアカシを積極的に支持すれば、それで十分に相手を上回ることができるのである。
それでもアカシが強気に出ない理由をサファイアとゴールドの二人は測りかねていた。
アカシは「タブーなきエンジニア集団」と組んでいたとはいえ、劣勢が伝えられる中、ハドリ率いるOP社治安改革部隊との武力衝突すら避けなかった男である。
その時と比較すれば、状況ははるかにましである。
電力量が十分確保できていない現在であれば、「勉強会」グループが現場に戻らなくとも鉄鉱石の採掘には大して支障はない。
それがアカシが交渉を急がない理由なのだろう、とゴールドは述べた。
「それと、『勉強会』の方もあまりにも能がなさすぎる。アカシ代表にはそこを見透かされているかもしれないね」
「そんなことを言ってもゴールド、『勉強会』にそうするよう仕向けたのはあなたじゃなくって?」
「それは否定しないけど、あれほどまでに頑迷とは想定していなかったので。老人や過去の会社が主導権を取ることがそれほどまでに大事なことかと……」
老人、というのは採掘場のベテラン作業者、そして過去の会社とはOP社のことを言っているようだ。
「ゴールド、あの連中は無駄にプライドだけは高い、ってダイヤに言われたじゃないの。その忠告を軽く見てはいけないわ」
「そうだったね。すまない」
ゴールドは頭を下げることで自らの失敗を認めた。
相変わらず目が隠れているので、その表情は見てとれないが、口をやや歪めていることだけはわかる。
しかし、サファイアはそれ以上切り込むことはせず、軽く首を左右に振った。
「まあいいわ、判定対象は概ね『勉強会』側の立場のようだし、アカシ代表には苦労をかけるけど、それもまたよいでしょう。アカシ代表にも大きな非があるようだし」
「自殺したOP社の関連会社の社長に『心が弱い』と言った件だね、あれは許せない」
ゴールドの言うとおり、確かにアカシは彼の社長に対して「心が弱い」という発言をした。その前には「多少は理解できるが、同情はできない」と一定の理解を示してはいたのだが。
「私は軽率な発言だとは思うけど、『許せない』とまでは言うつもりはない。ただ、ゴールド、あなたやダイヤが『アカシ代表が判定を受けるべき』と主張するのならば反対しない」
「でも、一番怒っているのはプラチナで、その次はアレクだと思うな」
「プラチナはわかる。肉親についてああ言われたのだから。アレクについては確かに、あの情熱は見習いたいところだけど、私には無理だわ。私が判定をする件についてアカシ代表は何の関係もないもの」
そう言ってサファイアは軽く首を左右に振った。
どうやら彼女はアカシに対してそれほど強い感情を持っているわけではないらしい。
「サファイア、君の立場ならそれでも構わない。ただ、プラチナやアレクの前ではそれは言わない方がいいだろうね。もちろん、ダイヤにも」
「そうね。気をつけるわ」
「そういえば、判定対象は『勉強会』側ばかりだと思ったけど、大物が一人IMPU寄りだね」
ゴールドが思い出したように話題を転じた。
「ウサミメタルの社長じゃない。あれはもう既に報いを受けているといってもよいわ。ダイヤがどう考えているかはわからないけど、私はこれ以上は望んでいないわ」
「ダイヤ次第、ということだね」
「そう」
サファイアはうなずくと、モニタのある側とは反対の壁に目をやった。
その視線の先には、次のような標語が掲げられていた。
「奪いし者には相応の報いを」
ゴールドがサファイアに尋ねた。
「判定対象が一二名、そのうち大物が四名。そして私たち判定側がダイヤと私の二人、ね」
「大物の一人は、自分が何をしたのかすらわかっていないようだけど」
「ウサミメタルの社長ね。認知症では仕方ないわ。それに放っておいてもあと数ヶ月の命、というのではあまり意味がないわね。自業自得、といったところだと思うけど」
「ウサミメタルといえば、IMPUのアカシ代表の会社でしたね」
「そうね。でも、アカシ代表には何の関係もないこと。あの年齢では判定対象ではあり得ないし、私たちの側でもないようよ」
ウサミメタル、というのは確かにアカシが所属している会社であった。
IMPUの代表、という立場ではあるが、IMPU自体が企業の集合体である。
ウサミメタルも当然その一社で、アカシはその従業員という立場である。
労働組合を立ち上げた時点でアカシはそのチーフ職であり、IMPU代表に就任した今でもそれは変わっていない。
二人の言葉から、ウサミメタルの社長は監視対象の一人であることがわかる。
その一方で、アカシは監視対象でないが、二人は味方とも考えていない。
「ゴールド、そういえばそちらはどうだったの?」
「変わっていない、としか言いようがないね」
そう前置きしてからゴールドは、IMPUと「勉強会」グループの話し合いの状況について答えた。
「勉強会」グループは、話し合いのテーブルには着くが、自らの要求が全面的に通らない限り、一切の譲歩をする姿勢を見せていないこと、
一方、IMPUの幹部は一枚岩とは言えず、「勉強会」グループが提示している二つの条件のうち、特にECN社との契約破棄の部分について足並みがそろっていないこと、
などである。
どうやらゴールドはアカシを筆頭とするIMPUの幹部と「勉強会」グループの話し合いについて何かを知っているようだ。
「正直、判定対象者以外がどうなろうと興味はないけど、あまりにも一方的に『勉強会』が押すという状況だとよくないわね」
「人数的には『勉強会』の方が少ないし、『勉強会』も若手はIMPUの幹部寄りの人間が少なくないとは思えるけど……」
「それならば何故、アカシ代表は『勉強会』に対してもっと強気に出ないのかしら?」
サファイアの疑問ももっともなものだった。
「勉強会」グループも決して小さくない集団ではあるが、その人数は一千人を大きく超えることはないであろう。
現在、座り込みを続けているのは五〇〇人ほどにすぎない。
一方、IMPUは、構成企業すべての従業員数を合計すれば全体で二万人に達する集団である。
その一割がアカシを積極的に支持すれば、それで十分に相手を上回ることができるのである。
それでもアカシが強気に出ない理由をサファイアとゴールドの二人は測りかねていた。
アカシは「タブーなきエンジニア集団」と組んでいたとはいえ、劣勢が伝えられる中、ハドリ率いるOP社治安改革部隊との武力衝突すら避けなかった男である。
その時と比較すれば、状況ははるかにましである。
電力量が十分確保できていない現在であれば、「勉強会」グループが現場に戻らなくとも鉄鉱石の採掘には大して支障はない。
それがアカシが交渉を急がない理由なのだろう、とゴールドは述べた。
「それと、『勉強会』の方もあまりにも能がなさすぎる。アカシ代表にはそこを見透かされているかもしれないね」
「そんなことを言ってもゴールド、『勉強会』にそうするよう仕向けたのはあなたじゃなくって?」
「それは否定しないけど、あれほどまでに頑迷とは想定していなかったので。老人や過去の会社が主導権を取ることがそれほどまでに大事なことかと……」
老人、というのは採掘場のベテラン作業者、そして過去の会社とはOP社のことを言っているようだ。
「ゴールド、あの連中は無駄にプライドだけは高い、ってダイヤに言われたじゃないの。その忠告を軽く見てはいけないわ」
「そうだったね。すまない」
ゴールドは頭を下げることで自らの失敗を認めた。
相変わらず目が隠れているので、その表情は見てとれないが、口をやや歪めていることだけはわかる。
しかし、サファイアはそれ以上切り込むことはせず、軽く首を左右に振った。
「まあいいわ、判定対象は概ね『勉強会』側の立場のようだし、アカシ代表には苦労をかけるけど、それもまたよいでしょう。アカシ代表にも大きな非があるようだし」
「自殺したOP社の関連会社の社長に『心が弱い』と言った件だね、あれは許せない」
ゴールドの言うとおり、確かにアカシは彼の社長に対して「心が弱い」という発言をした。その前には「多少は理解できるが、同情はできない」と一定の理解を示してはいたのだが。
「私は軽率な発言だとは思うけど、『許せない』とまでは言うつもりはない。ただ、ゴールド、あなたやダイヤが『アカシ代表が判定を受けるべき』と主張するのならば反対しない」
「でも、一番怒っているのはプラチナで、その次はアレクだと思うな」
「プラチナはわかる。肉親についてああ言われたのだから。アレクについては確かに、あの情熱は見習いたいところだけど、私には無理だわ。私が判定をする件についてアカシ代表は何の関係もないもの」
そう言ってサファイアは軽く首を左右に振った。
どうやら彼女はアカシに対してそれほど強い感情を持っているわけではないらしい。
「サファイア、君の立場ならそれでも構わない。ただ、プラチナやアレクの前ではそれは言わない方がいいだろうね。もちろん、ダイヤにも」
「そうね。気をつけるわ」
「そういえば、判定対象は『勉強会』側ばかりだと思ったけど、大物が一人IMPU寄りだね」
ゴールドが思い出したように話題を転じた。
「ウサミメタルの社長じゃない。あれはもう既に報いを受けているといってもよいわ。ダイヤがどう考えているかはわからないけど、私はこれ以上は望んでいないわ」
「ダイヤ次第、ということだね」
「そう」
サファイアはうなずくと、モニタのある側とは反対の壁に目をやった。
その視線の先には、次のような標語が掲げられていた。
「奪いし者には相応の報いを」
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