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六月六日(金)
束の間の休息・後編
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蒼月は遊歩道とは川を渡った反対側の橋のたもとにある大きな和菓子屋だ。
下町の町工場のような雰囲気の建物で、門にから入ったすぐのところが店となっている。
門の内側には椅子やテーブルが置かれていて、買ったものをその場で食べられる。
有料だが暖かいお茶もあるようだ。
「いや~、並ばずに買えるなんてラッキーだわ。平日でもなかなかないんだけどなぁ」
東神さんがホクホク顔で大量のどら焼きが入った袋を持ってきた。
この店では一〇個、二〇個まとめて買うのは当たり前らしい。
賞味期限は四日間とあるのだけど、一日に何個食べるのやら。
折角なので暖かいお茶も買って、外のテーブルでどら焼きと一緒に楽しんでみる。
ここのどら焼きは色が薄めの皮と中に入った求肥が特徴らしい。
まだ少し温かいので思い切りかぶりついてみる。
皮には蜂蜜のような甘さがあるが、特徴的なのは食感だ。
モチモチしており、クレープとカステラの中間みたいに感じられる。
中の求肥も似たような食感だが、これはこれで楽しい。
幸運なことに店はまだ空いていたから、自分用に五個ばかり買い足してきた。
さっき「一日に何個食べるのやら」と言っておきながらこのザマだ。
ちなみに自分だけじゃなく、多桜さんも追加購入しに店に飛びこんだことだけは書いておこう。
蒼月でどら焼きを楽しんだ後は川沿いの遊歩道に戻って要央方面に向かって歩いた。
次は多桜さんがリクエストした煎餅屋だそうだ。
蒼月からは歩いてニ〇分くらいの場所だ。
遊歩道の終点で進路を右に取り、オフィス街の方へと向かった。
車の多い道路だが、歩道が広いので歩きやすい。
しばらく歩くと、五、六階建てくらいの小さなオフィスビルが並んでいる地域に入った。
これらのビルの一階にはドラッグストアや飲食店などがある。
そのうちの一つの一階に目的の煎餅屋がある。
昔はタバコ屋だったのだろうなと思わせる狭いガラスのカウンターの奥に店主と思われる若い男性が座っていた。
潔いと言ってしまえばそれまでだが、扱っている煎餅は四種類のみだ。
各種類にその場で食べる紙の袋に入った一枚のものと、袋に入った六枚入りのものとがある。
まずは七味唐辛子を一枚買ってみた。一枚のものは頼めばその場で焙ってくれる。
穏円さんと多桜さんは一番辛いという一味唐辛子のを頼んでいた。東神さんはネギ味噌だ。
そういえば穏円さんは割と辛いのが好きだったっけ。激辛までは勘弁、とは言っていた気がするけど。
「こ、これは……くるなぁ」「ん~っ! でも、癖になりそうです」
一味のを頼んだ二人は慌てた様子で近くの自動販売機に走った。
お茶では辛さを緩和できないらしい。
自分も買った煎餅をかじってみる。
最初に「辛い!」と感じたのだが、唐辛子の辛さではないピリリとした辛さの方が強烈だ。
香りからそれが山椒のものだとわかった。
醤油の味は甘めだが、山椒がきいているので全体的に味が締まっているように感じられる。
辛いのが好きな人なら、こういうのはいいかもしれない。
東神さんはネギ味噌のを片付けたあと、自分と同じ七味のを追加していた。
「なるほどな……これは辛いが……それがいいな」
結局多桜さんが四種類全部の六枚入りの袋を買った。
この人、本当にお煎餅が好きらしい。
幸か不幸か次の目的地となるどら焼きの店は、ここから歩いてすぐだ。
二分もしないうちに到着してしまう。
というのも、同じブロックにあるビルなのだ。
こちらは少し広く店内に四、五人が座れるくらいの長さの椅子が置かれている。
東神さんとしては今日のメインイベントの店らしい。
店内で食べられるどら焼きは二種類。
普通のものと、店内限定のものだ。
もちろん全員が店内限定のものを注文した。
餡に生クリームにキウイフルーツとイチゴという組み合わせをどうやって詰め込むのだと思ったのだが、運ばれてきた品物を見て理解できた。
普通のどら焼きに比べてサイズが大きいのだ。
「これは大きいですね……でも、これなら別腹です」
多桜さんが大きなどら焼きに挑みかかった。
直径は一五センチくらいだろうか? 自分の知っているものと明らかにサイズが違う。
でも、結果的には全員完食した。
生クリームが甘くなかったので、むしろ食べやすかったというのが大きいような気がする。
東神さんはよっしゃといいながらレジの方に走った。
そして、普通のものを五個ばかり買って戻ってきたのだった。
最後は要央中央駅近くのデパートの地下にある煎餅を出すカフェだという。
ここから歩いたらニ〇分弱くらいだ。
小さなビルが集まったエリアを抜けて、巨大なビルが立ち並ぶエリアへと出てきた。
一般的な企業の終業時間にはまだ早いが、それでも人が多くなってきた。
地下街に避難して、目的のカフェへと向かう。
秋森駅を出発してから三時間近くが経過していた。歩いた距離も五、六キロにはなっているのではないだろうか?
「さすがに足がちょっとだるくなってきました……」
目的の店に到着すると多桜さんがへたり込むようにソファに腰かけた。
「多桜さんは沢山買いましたね。トージもかなり買ったみたいだけど」
穏円さんが多桜さんと東神さんの荷物を見て感心している。
この店も多桜さんのリクエストだ。煎餅を出すカフェスタイルのお店で煎餅屋が経営しているそうだ。
メニューを見ると煎餅以外の菓子類もある。残念ながら? どら焼きはない。こしあんと生クリームを挟んだパンケーキはあるみたいだけど。
菓子類のメインはやはり煎餅で、普通の煎餅から煎餅アイス、煎餅サンドなどというものもある。
「さて、今の状況がいつまで続くかわからないが、そろそろ遠出の計画でも立てたいところだな」
東神さんがそう切り出してきた。気持ちは理解できる。
今のところ国から保護対象の保有者や担当気質保護員の外出制限を解除するという話は出ていない。
四月に起きたふたつの事件の背景についてもまだ調査が続いているようで、結論が出ていないと聞いている。
「トージ、有触さんや多桜さんが頭抱えそうだよ。そりゃ僕も合宿とかはやりたいけどさ」
「待ってください!」
穏円さんが東神さんをたしなめようとしたところに多桜さんが割って入った。
「今すぐは無理かもしれませんけど、八月とか九月には何とかしますっ!」
多桜さんが具体的な時期を言ってきたので、思わず自分も反応してしまう。
「もしかして、多桜さんの会社には国から何か情報入っていますか?」
「……まだですけど、有触さんのやり方を見ていると何とかできそうな気がしています」
自分のやり方で何とかなるという根拠がよくわからないが、警備会社とか床井さんには相談してみようと思う。
その後は東神さんと穏円さんが中心になって遠出の計画をああでもない、こうでもないと議論していた。
東神さん、多桜さんとは要央中央駅で別れて、穏円さんと自分は妙木方面へと向かった。
穏円さんの自宅の最寄駅である妙木市駅で下車して、近くの定食屋で二人そろって夕食にした。
煎餅とどらやきをあれだけ食べたのに夕飯が入るあたり我ながら不思議だ。
食後のお茶を飲んでいるとき、不意に穏円さんがこんなことを尋ねてきた。
「トージが遠出したいとか言ったとき、有触さんは僕やトージの立場がものすごく不自由だから何とかしなければならない、って思ったりしなかったかい?」
「まあ、今の状況は自分も含めてあまりにも窮屈ですしね」
「確かにそうかもしれないけど、今の状況はともかくとして自分は今の立場に不満はないよ」
「と言いますと?」
「保護されるという生業は自分に合っていると思う、ということかな。有触さん自身はどう思うかわからないけど、保護する人を支援するという仕事に有触さんは合っていると思う」
「ありがとうございます」
どうして穏円さんが急にそんなことを言い出したのかはわからない。
ただ、担当を交代させられないよう査定は何とかしなければならないと思う。
下町の町工場のような雰囲気の建物で、門にから入ったすぐのところが店となっている。
門の内側には椅子やテーブルが置かれていて、買ったものをその場で食べられる。
有料だが暖かいお茶もあるようだ。
「いや~、並ばずに買えるなんてラッキーだわ。平日でもなかなかないんだけどなぁ」
東神さんがホクホク顔で大量のどら焼きが入った袋を持ってきた。
この店では一〇個、二〇個まとめて買うのは当たり前らしい。
賞味期限は四日間とあるのだけど、一日に何個食べるのやら。
折角なので暖かいお茶も買って、外のテーブルでどら焼きと一緒に楽しんでみる。
ここのどら焼きは色が薄めの皮と中に入った求肥が特徴らしい。
まだ少し温かいので思い切りかぶりついてみる。
皮には蜂蜜のような甘さがあるが、特徴的なのは食感だ。
モチモチしており、クレープとカステラの中間みたいに感じられる。
中の求肥も似たような食感だが、これはこれで楽しい。
幸運なことに店はまだ空いていたから、自分用に五個ばかり買い足してきた。
さっき「一日に何個食べるのやら」と言っておきながらこのザマだ。
ちなみに自分だけじゃなく、多桜さんも追加購入しに店に飛びこんだことだけは書いておこう。
蒼月でどら焼きを楽しんだ後は川沿いの遊歩道に戻って要央方面に向かって歩いた。
次は多桜さんがリクエストした煎餅屋だそうだ。
蒼月からは歩いてニ〇分くらいの場所だ。
遊歩道の終点で進路を右に取り、オフィス街の方へと向かった。
車の多い道路だが、歩道が広いので歩きやすい。
しばらく歩くと、五、六階建てくらいの小さなオフィスビルが並んでいる地域に入った。
これらのビルの一階にはドラッグストアや飲食店などがある。
そのうちの一つの一階に目的の煎餅屋がある。
昔はタバコ屋だったのだろうなと思わせる狭いガラスのカウンターの奥に店主と思われる若い男性が座っていた。
潔いと言ってしまえばそれまでだが、扱っている煎餅は四種類のみだ。
各種類にその場で食べる紙の袋に入った一枚のものと、袋に入った六枚入りのものとがある。
まずは七味唐辛子を一枚買ってみた。一枚のものは頼めばその場で焙ってくれる。
穏円さんと多桜さんは一番辛いという一味唐辛子のを頼んでいた。東神さんはネギ味噌だ。
そういえば穏円さんは割と辛いのが好きだったっけ。激辛までは勘弁、とは言っていた気がするけど。
「こ、これは……くるなぁ」「ん~っ! でも、癖になりそうです」
一味のを頼んだ二人は慌てた様子で近くの自動販売機に走った。
お茶では辛さを緩和できないらしい。
自分も買った煎餅をかじってみる。
最初に「辛い!」と感じたのだが、唐辛子の辛さではないピリリとした辛さの方が強烈だ。
香りからそれが山椒のものだとわかった。
醤油の味は甘めだが、山椒がきいているので全体的に味が締まっているように感じられる。
辛いのが好きな人なら、こういうのはいいかもしれない。
東神さんはネギ味噌のを片付けたあと、自分と同じ七味のを追加していた。
「なるほどな……これは辛いが……それがいいな」
結局多桜さんが四種類全部の六枚入りの袋を買った。
この人、本当にお煎餅が好きらしい。
幸か不幸か次の目的地となるどら焼きの店は、ここから歩いてすぐだ。
二分もしないうちに到着してしまう。
というのも、同じブロックにあるビルなのだ。
こちらは少し広く店内に四、五人が座れるくらいの長さの椅子が置かれている。
東神さんとしては今日のメインイベントの店らしい。
店内で食べられるどら焼きは二種類。
普通のものと、店内限定のものだ。
もちろん全員が店内限定のものを注文した。
餡に生クリームにキウイフルーツとイチゴという組み合わせをどうやって詰め込むのだと思ったのだが、運ばれてきた品物を見て理解できた。
普通のどら焼きに比べてサイズが大きいのだ。
「これは大きいですね……でも、これなら別腹です」
多桜さんが大きなどら焼きに挑みかかった。
直径は一五センチくらいだろうか? 自分の知っているものと明らかにサイズが違う。
でも、結果的には全員完食した。
生クリームが甘くなかったので、むしろ食べやすかったというのが大きいような気がする。
東神さんはよっしゃといいながらレジの方に走った。
そして、普通のものを五個ばかり買って戻ってきたのだった。
最後は要央中央駅近くのデパートの地下にある煎餅を出すカフェだという。
ここから歩いたらニ〇分弱くらいだ。
小さなビルが集まったエリアを抜けて、巨大なビルが立ち並ぶエリアへと出てきた。
一般的な企業の終業時間にはまだ早いが、それでも人が多くなってきた。
地下街に避難して、目的のカフェへと向かう。
秋森駅を出発してから三時間近くが経過していた。歩いた距離も五、六キロにはなっているのではないだろうか?
「さすがに足がちょっとだるくなってきました……」
目的の店に到着すると多桜さんがへたり込むようにソファに腰かけた。
「多桜さんは沢山買いましたね。トージもかなり買ったみたいだけど」
穏円さんが多桜さんと東神さんの荷物を見て感心している。
この店も多桜さんのリクエストだ。煎餅を出すカフェスタイルのお店で煎餅屋が経営しているそうだ。
メニューを見ると煎餅以外の菓子類もある。残念ながら? どら焼きはない。こしあんと生クリームを挟んだパンケーキはあるみたいだけど。
菓子類のメインはやはり煎餅で、普通の煎餅から煎餅アイス、煎餅サンドなどというものもある。
「さて、今の状況がいつまで続くかわからないが、そろそろ遠出の計画でも立てたいところだな」
東神さんがそう切り出してきた。気持ちは理解できる。
今のところ国から保護対象の保有者や担当気質保護員の外出制限を解除するという話は出ていない。
四月に起きたふたつの事件の背景についてもまだ調査が続いているようで、結論が出ていないと聞いている。
「トージ、有触さんや多桜さんが頭抱えそうだよ。そりゃ僕も合宿とかはやりたいけどさ」
「待ってください!」
穏円さんが東神さんをたしなめようとしたところに多桜さんが割って入った。
「今すぐは無理かもしれませんけど、八月とか九月には何とかしますっ!」
多桜さんが具体的な時期を言ってきたので、思わず自分も反応してしまう。
「もしかして、多桜さんの会社には国から何か情報入っていますか?」
「……まだですけど、有触さんのやり方を見ていると何とかできそうな気がしています」
自分のやり方で何とかなるという根拠がよくわからないが、警備会社とか床井さんには相談してみようと思う。
その後は東神さんと穏円さんが中心になって遠出の計画をああでもない、こうでもないと議論していた。
東神さん、多桜さんとは要央中央駅で別れて、穏円さんと自分は妙木方面へと向かった。
穏円さんの自宅の最寄駅である妙木市駅で下車して、近くの定食屋で二人そろって夕食にした。
煎餅とどらやきをあれだけ食べたのに夕飯が入るあたり我ながら不思議だ。
食後のお茶を飲んでいるとき、不意に穏円さんがこんなことを尋ねてきた。
「トージが遠出したいとか言ったとき、有触さんは僕やトージの立場がものすごく不自由だから何とかしなければならない、って思ったりしなかったかい?」
「まあ、今の状況は自分も含めてあまりにも窮屈ですしね」
「確かにそうかもしれないけど、今の状況はともかくとして自分は今の立場に不満はないよ」
「と言いますと?」
「保護されるという生業は自分に合っていると思う、ということかな。有触さん自身はどう思うかわからないけど、保護する人を支援するという仕事に有触さんは合っていると思う」
「ありがとうございます」
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