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ドランクール遺跡

酒場にて

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「……ル……ソウル……!ソウル!」

「……っ!」

 ソウルはレイの呼び掛けにハッとする。

「あ、あの……大丈夫ですか?」

 オリビアはすごく困惑した様子でソウルにタオルを渡す。

「えーと、なんの話だっけ?というか、なんでタオル?」

 ソウルは状況についていけずにあたふたする。

「だって、ソウルさん泣いてるから……」

「……え?」

 ソウルは自分の頬に手を当てる。すると確かにソウルの目から涙が溢れていた。

「ご、ごめん。昔のことを思い出して……」

 あわててタオルで涙を拭きながらソウルは落ち着きを取り戻そうとする。

「大丈夫かい?」

「あ、あぁ。大丈夫」

 ソウルはタオルをテーブルに置く。

「まぁ……なんだ。時間はかかるかもしれないけど、こっちも本気でぶつかってやればシーナもきっと打ち解けてくれるって」

 そうだ。ガストとも打ち解けることができたのだ。きっとシーナとも打ち解けることができる日が来るはずだ。

「そうだね。根気強くやってみよう」

「うん。そうですね私も……応援してます」

 何故か複雑そうな顔でオリビアも応援してくれる。

「なら、あたしからも1つアドバイスしてあげる」

 そんな3人にマルコは片目を閉じてウィンクしながら告げた。

「凍った心を溶かすのは包み込んであげる優しさだけ。その子のこと、しっかり包み込んであげなさい」

ーーーーーーー

「ごめんなさいね。オリビアちゃんにとってはあまり面白い話じゃなかったでしょ」

 食事会がお開きになった後、オリビアは店に残ってマルコと話し込んでいた。

「ううん、大丈夫」

 マルコの問いかけにオリビアは笑顔で答える。

「そう?でもソウルちゃんのこと……」

「チームのことを考えるのは当然だし、そこは私が口出しするべきことじゃないもの。それに……」

 オリビアは少し遠くを見つめるように告げた。


「私、誰かのために本気になれるソウルさんに惹かれちゃったみたい」


 そう言って頬を赤らめるのだった。
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