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第二章
生徒会長
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「どうして特別室なんかにしたんだ!」
初日を終え、部屋に戻ってきたエリスは、まっ先にクロードに怒りをぶつけた。
「おかげでずっとジロジロ見られて……気分が悪いったら!」
「仕方ないでしょう……特別室以外の選択肢はなかったのですから」
クロードは眉一つ動かさない。
「でも!」
「良い方向に考えてみては? 注目を集めたことによって、ジョナサン王子の情報が得られやすくなるかも知れません」
「……とてもそんな風には考えられない」
エリスは大きくため息をつくと、話題を変えた。
「これから友達が来るから、お茶の準備を。特別室を見てみたいらしい」
「ここが特別室……すごいなあ」
やってきた友達というのは、ロイであった。
「それに……君の執事さん、とっても素敵な方だね! それにこの紅茶とっても美味しい!」
「おほめにあずかり光栄です。失礼ながら『スカラー』でいらっしゃいますか?」
「えっ! わかるんですか?」
「ええ、そのジャケットでわかりました。大変優秀でいらっしゃるのですね」
(スカラー……? ジャケット……?)
エリスには、クロードとロイの話している内容がさっぱり理解できなかった。
「あの、二人とも……何の話をしているの?」
「アーサー様、ロイ様のジャケットを見て何か気がつきませんか」
「ロイのジャケット……?」
そう言えば、エリスや他の生徒のジャケットは無地であったが、ロイのジャケットはストライプ地だ。
「ロイ様のジャケットは、ウィンストン校において、学業が優秀な生徒のみが着用を許される名誉あるものです」
「すごい! そんな人と友達になれたなんて!」
「二人とも、ほめ過ぎだよ……僕なんてルーイ兄さまの足元にも及ばないんだから……」
「ルーイ兄さま……? ルーイ兄さまって誰?」
「ルーイ兄さまはこの学校の生徒会長なんだ。ルーイ兄さまっていうのは下級生の間で呼ばれているあだ名で、本当の名前はルードヴィッヒさまって言うんだ」
「へえ……ルーイ兄さまって呼ばれているくらいだから、よほどみんなに慕われているんだね」
「うん! そうなんだ、ルーイ兄さまは見た目も良くて、何でもできて……でも、とっても気さくでみんなに優しい、本当に素晴らしい人なんだ。伝説の生徒会長と肩を並べられるのは、ルーイ兄さまだけだってみんな言っている!」
ロイは、目を輝かせながら、生徒会長について熱く語った。
「え? 伝説の生徒会長……?」
また新しい登場人物が現れた。
「あ、伝説の生徒会長っていうのはね……」
ロイは今度は、伝説の生徒会長について熱く語るのであった。
初日を終え、部屋に戻ってきたエリスは、まっ先にクロードに怒りをぶつけた。
「おかげでずっとジロジロ見られて……気分が悪いったら!」
「仕方ないでしょう……特別室以外の選択肢はなかったのですから」
クロードは眉一つ動かさない。
「でも!」
「良い方向に考えてみては? 注目を集めたことによって、ジョナサン王子の情報が得られやすくなるかも知れません」
「……とてもそんな風には考えられない」
エリスは大きくため息をつくと、話題を変えた。
「これから友達が来るから、お茶の準備を。特別室を見てみたいらしい」
「ここが特別室……すごいなあ」
やってきた友達というのは、ロイであった。
「それに……君の執事さん、とっても素敵な方だね! それにこの紅茶とっても美味しい!」
「おほめにあずかり光栄です。失礼ながら『スカラー』でいらっしゃいますか?」
「えっ! わかるんですか?」
「ええ、そのジャケットでわかりました。大変優秀でいらっしゃるのですね」
(スカラー……? ジャケット……?)
エリスには、クロードとロイの話している内容がさっぱり理解できなかった。
「あの、二人とも……何の話をしているの?」
「アーサー様、ロイ様のジャケットを見て何か気がつきませんか」
「ロイのジャケット……?」
そう言えば、エリスや他の生徒のジャケットは無地であったが、ロイのジャケットはストライプ地だ。
「ロイ様のジャケットは、ウィンストン校において、学業が優秀な生徒のみが着用を許される名誉あるものです」
「すごい! そんな人と友達になれたなんて!」
「二人とも、ほめ過ぎだよ……僕なんてルーイ兄さまの足元にも及ばないんだから……」
「ルーイ兄さま……? ルーイ兄さまって誰?」
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「え? 伝説の生徒会長……?」
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