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第三章

第65話 エピローグ③

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「あの……私たちは以前どこかで……?」

「ええ。幼い頃、私は父に連れられて、聖女が主催する式典に出席したことがあるのです」

 私には全く記憶がなかった。

「私は、私とたいして年齢が変わらない小さな少女が儀式を行っている姿に、釘付けになりました。彼女はとても神々しく、美しかった。年齢さえ感じさせないほどに。

 そこで私は、父に、『将来、あの少女と結婚したい』と言いました。すると父は、『あの子は聖女になるから無理だ』と。

 そして、その少女が成長した姿で私の前に現れたのです。最初は他人の空似だと思いましたが、徐々に確信に変わり、貴女を父と引き合わせたあと、それは確信に変わりました」




「貴女の境遇を利用して、あのような形で結婚を申し込んだのは、強引だったと思います。でも、私の貴女を思う気持ちに偽りはありません」

「いえ、殿下。殿下を利用していたのは私も同じです。やはり離縁していただいた方が……」

 <離縁>という言葉に私は強く反応した。次から次へと涙が出て止まらなくなっていた。

「どうかされたのですか?」

 子どものように泣きじゃくる私を見て、フィリップが尋ねた。

「わかりません……ただ、殿下とお別れするのかと思ったら急に悲しくなって……」

「そうですか……ならば、離縁するのはやめにしましょう。今日からは、本当の夫婦になれるよう、一緒に歩んでいきましょう」

「はい、殿下」

「これからはフィリップと」

「ええ、フィリップ……」
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みんなの感想(6件)

だんご三連射

強姦男への断罪は?…ないとかありえない

解除
ひよこ
2022.08.29 ひよこ

たいして関わって来なかったのに、父親が善人か悪人かも分からないのに助けてくれと言うのはどうなんだろう?母同様悪人であった場合解放したら最悪ですし

聖女がこれ程の権力を持つというのも、魔法もなにもないのに不思議です
聖女は子供を娘1人というのも、医療も化学も進んでない時代背景に(しかも作中も流行病で結構危なくなってるし)スペアがいない状態で聖女家系が長く続かないのではないかな?とか
主人公1人しか薬を作れないのに2つの国を救える程の量の薬どうやって作ったの?
他に作れる人を集めたとかならわかるけど
聖女の偉大さと無理矢理感が比例してるな…という感じでした(^_^;)

解除
くど
2022.07.10 くど

メアリも敵だろこれ、今の状況を作り出したレイプ男の子共を堕ろそうとしたら止めるとか絶対何か裏あるでしょ。
この段階で対処しても妊娠しませんでしたで済ませられるのに、お腹を大きくさせてレイプ子を妊娠してますよって周りにアピールさせるために止めたとしか思えない。
聖女様のために〜が本当だとしてもそこに本人の気持ちが入って無い時点でね。説得の仕方も依存させるためのものっぽいし。

解除

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