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第三章
第47話 村
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私が住むこの村は、大変のどかで良い場所である。
しかし、これと言った売りがない。
村人たちの生活は、何とか食べていくのがやっとといった感じで、決して裕福とは言えない。
作物が収穫できない時期には、出稼ぎに出る人も少なくない。
その事情はフィリップもよく知っている。
「この村にとって、悪い話ではないと思います。必要な費用は、全て国が負担します」
確かにそうだ。この村で薬を作ることができれば、村にもお金が入って来るし、村人たちも出稼ぎに行く必要がなくなる。
「村のみなさんが、『やってもいい』と言うのなら……」
話はとんとん拍子に進んだ。
村人たちは私よりもずっと乗り気であった。私の心配は杞憂に終わった、ということだ。
村と村人たちの全面的な協力により、あっという間に薬を作る体制が整った。
今までは、私とメアリの二人だけで細々と作業していたから、大量に作ることはできなかったが、多くの人手が加わることによって、作業量を増やすことが可能となった。
だが、それと比例して、私の負担も大きくなった。分担できる部分と、できない部分があるのだ。
――薬学の知識がある人が他にもいればいいのに……。
しかし、これと言った売りがない。
村人たちの生活は、何とか食べていくのがやっとといった感じで、決して裕福とは言えない。
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確かにそうだ。この村で薬を作ることができれば、村にもお金が入って来るし、村人たちも出稼ぎに行く必要がなくなる。
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