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16. 現世界-2 5日目 こちらの世界でスキルは使えるか?
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16. 現世界-2 5日目 こちらの世界でスキルは使えるか?
週末になり、今日はジェンと一緒に出かけることにしている。記憶を思い出した後、ジェンが気軽に自分に声をかけてくるので学校ではちょっと注目を浴びてしまっている。たしかに自分たちにとっては普通の距離感なんだけど、高校生で、しかも知り合ってからの期間を考えると距離が近すぎると思われても仕方がない。
ジェンに何度かそれを説明して付き合い方を考えるように言ったんだが、なかなか聞き入れてくれない。「なんでそんな気を遣わないといけないの?」の一点張りだ。
クラスが違うからまだ接点は少ないんだが、休み時間にやってくるから余計に目立ってしまう。せっかく目立たないようにしていた高校生ライフが・・・。
まあ今更ながら高校生というのもどうかと思うんだが、こっちの年齢では17歳だからしょうがない。今後のことも考えないといけないよなあ。
今回出かける目的は向こうの世界で持っていた力がこっちの世界で使えるかどうかの確認だ。魔素はこちらの世界にもわずかながらあるみたいで、魔素がたまっていく感覚はあった。ただ何かあっても困るので住宅地など人がいるところで試してみるわけにもいかず、遠出をすることにした。
車の運転ができるわけではないので、公共の交通手段で行くしかないのは面倒だけど仕方が無い。以前行ったことがある山にテストするにはちょうど良さそうな場所があったと記憶していたので行ってみることにした。
ジェンの家の近くの駅で待ち合わせてから電車とバスを乗り継いで1時間ほどかけて移動する。移動中、さすがにジェンが注目を浴びるのは仕方がないことだろう。特に田舎の方になれば日本人でない彼女は余計に目立ってしまう。
端から見ると高校生カップルなんだが、実質の年齢を考えるとなんか違和感が・・・とか考えていたらにらまれてしまった。
「イチ?なんかとっても失礼なこと考えていなかった?」
さすがに勘が鋭いのは相変わらずだ。
紅葉の季節なの登山客もやってきているが、ルートから外れたところが針葉樹林で人もほとんどいない上、岩場になっているので試すにはいい場所だ。
あのときの説明では「ほぼ無理」と言っていた。「ほぼ」であって「できない」とは言っていなかったというのが引っかかっていた。おそらく熟練度とかの問題もあるのだろう。10日間の鍛錬では無理だったのではないだろうか?
もちろんあっちの世界の威力は無理としてもその百分の一でも力が使えればこっちの世界では結構な効果となる。
まずは体に魔素を集めてみると、ペースは遅いがわずかながら集まってくるのを感じる。とりあえずある程度たまったところで魔法を使ってみると発動した。発動してしまった。何もないところから火を生み出すことが出来た。うーむ、マジシャンもびっくりだな。ジェンも水を生み出すことが出来たようだ。
魔素が薄くてもあまり差が無いと言っていたけど、さすがに魔素が薄すぎるのだろう。時間をかければ魔素はある程度集まるが、さすがにあっちの世界の威力を出そうとすると精神的に厳しい。まあそれでも十分な価値はあるだろうけどね。
そして一番気になっているのは収納魔法だ。魔力をためて起動してみると、アイテムの一覧が開いた。ちゃんと見れるし、向こうの世界の時に入れたものが表示されている。うーん・・・これは・・・。
戻せなくなっても困るので無難に指輪を指定すると取り出すことができた。そして再度収納に入れることも出来た。
あと、こっちの世界では鑑定はできなかったんだが、取り出した指輪の鑑定はすることができた。どういう理論か分からないけど、向こうのものはそれ自体に鑑定で見られる情報が入っていると言うことなんだろうか?自分やジェンが鑑定できたと言うことは、一度でも向こうの世界に行ったものが鑑定できると言うことなのだろうか?
一通りの検証を終えてからお昼ご飯を食べる。ジェンが用意してくれてきたお弁当だ。張り切って作ってくれたようなんだけど、量が多すぎるぞ。
お弁当を食べた後、シートで横になっているとジェンが近くにやってきた。そして彼女の顔が自分の顔に近づいてくる。ほんとに久しぶりにジェンを感じる。さらにジェンが体をすり寄せてきたので、自分が手を伸ばそうとしたところで気がついた。
「いやいや、まだ高校生だし、そういうのはまだ早いと思う・・・。」
「え~~~、あっちでは普通だったじゃない。」
「いやいや、こっちとあっちの世界では違うでしょう!!それにこっちにはジェンの両親もいるんだし。」
「も~~、私の両親はあなたの選んだ人ならかまわないと言ってくれているから大丈夫よ。」
「いや、それでもこっちの世界ではこっちの世界でちゃんとしたいんだよ。」
結局、いろいろと押し問答があったが、一応納得してくれた。
せっかく遠くまで来たので、正規のルートに戻り紅葉を楽しんでいく。いろいろと魔法が使えるのでこういうときは便利だな。
とりあえずこのまま普通に高校生活を過ごすことにして、時間があるときにこっちの生活基盤を整えてくことにしよう。ジェンとのことについてもどうするかを考えないといけないしなあ。今晩の内にお互いに考えをまとめて、また話すことにしよう。
週末になり、今日はジェンと一緒に出かけることにしている。記憶を思い出した後、ジェンが気軽に自分に声をかけてくるので学校ではちょっと注目を浴びてしまっている。たしかに自分たちにとっては普通の距離感なんだけど、高校生で、しかも知り合ってからの期間を考えると距離が近すぎると思われても仕方がない。
ジェンに何度かそれを説明して付き合い方を考えるように言ったんだが、なかなか聞き入れてくれない。「なんでそんな気を遣わないといけないの?」の一点張りだ。
クラスが違うからまだ接点は少ないんだが、休み時間にやってくるから余計に目立ってしまう。せっかく目立たないようにしていた高校生ライフが・・・。
まあ今更ながら高校生というのもどうかと思うんだが、こっちの年齢では17歳だからしょうがない。今後のことも考えないといけないよなあ。
今回出かける目的は向こうの世界で持っていた力がこっちの世界で使えるかどうかの確認だ。魔素はこちらの世界にもわずかながらあるみたいで、魔素がたまっていく感覚はあった。ただ何かあっても困るので住宅地など人がいるところで試してみるわけにもいかず、遠出をすることにした。
車の運転ができるわけではないので、公共の交通手段で行くしかないのは面倒だけど仕方が無い。以前行ったことがある山にテストするにはちょうど良さそうな場所があったと記憶していたので行ってみることにした。
ジェンの家の近くの駅で待ち合わせてから電車とバスを乗り継いで1時間ほどかけて移動する。移動中、さすがにジェンが注目を浴びるのは仕方がないことだろう。特に田舎の方になれば日本人でない彼女は余計に目立ってしまう。
端から見ると高校生カップルなんだが、実質の年齢を考えるとなんか違和感が・・・とか考えていたらにらまれてしまった。
「イチ?なんかとっても失礼なこと考えていなかった?」
さすがに勘が鋭いのは相変わらずだ。
紅葉の季節なの登山客もやってきているが、ルートから外れたところが針葉樹林で人もほとんどいない上、岩場になっているので試すにはいい場所だ。
あのときの説明では「ほぼ無理」と言っていた。「ほぼ」であって「できない」とは言っていなかったというのが引っかかっていた。おそらく熟練度とかの問題もあるのだろう。10日間の鍛錬では無理だったのではないだろうか?
もちろんあっちの世界の威力は無理としてもその百分の一でも力が使えればこっちの世界では結構な効果となる。
まずは体に魔素を集めてみると、ペースは遅いがわずかながら集まってくるのを感じる。とりあえずある程度たまったところで魔法を使ってみると発動した。発動してしまった。何もないところから火を生み出すことが出来た。うーむ、マジシャンもびっくりだな。ジェンも水を生み出すことが出来たようだ。
魔素が薄くてもあまり差が無いと言っていたけど、さすがに魔素が薄すぎるのだろう。時間をかければ魔素はある程度集まるが、さすがにあっちの世界の威力を出そうとすると精神的に厳しい。まあそれでも十分な価値はあるだろうけどね。
そして一番気になっているのは収納魔法だ。魔力をためて起動してみると、アイテムの一覧が開いた。ちゃんと見れるし、向こうの世界の時に入れたものが表示されている。うーん・・・これは・・・。
戻せなくなっても困るので無難に指輪を指定すると取り出すことができた。そして再度収納に入れることも出来た。
あと、こっちの世界では鑑定はできなかったんだが、取り出した指輪の鑑定はすることができた。どういう理論か分からないけど、向こうのものはそれ自体に鑑定で見られる情報が入っていると言うことなんだろうか?自分やジェンが鑑定できたと言うことは、一度でも向こうの世界に行ったものが鑑定できると言うことなのだろうか?
一通りの検証を終えてからお昼ご飯を食べる。ジェンが用意してくれてきたお弁当だ。張り切って作ってくれたようなんだけど、量が多すぎるぞ。
お弁当を食べた後、シートで横になっているとジェンが近くにやってきた。そして彼女の顔が自分の顔に近づいてくる。ほんとに久しぶりにジェンを感じる。さらにジェンが体をすり寄せてきたので、自分が手を伸ばそうとしたところで気がついた。
「いやいや、まだ高校生だし、そういうのはまだ早いと思う・・・。」
「え~~~、あっちでは普通だったじゃない。」
「いやいや、こっちとあっちの世界では違うでしょう!!それにこっちにはジェンの両親もいるんだし。」
「も~~、私の両親はあなたの選んだ人ならかまわないと言ってくれているから大丈夫よ。」
「いや、それでもこっちの世界ではこっちの世界でちゃんとしたいんだよ。」
結局、いろいろと押し問答があったが、一応納得してくれた。
せっかく遠くまで来たので、正規のルートに戻り紅葉を楽しんでいく。いろいろと魔法が使えるのでこういうときは便利だな。
とりあえずこのまま普通に高校生活を過ごすことにして、時間があるときにこっちの生活基盤を整えてくことにしよう。ジェンとのことについてもどうするかを考えないといけないしなあ。今晩の内にお互いに考えをまとめて、また話すことにしよう。
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