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3 死なないんだから
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頭が割れるように痛い。吐き気もするし、もう少し寝てたいんだけど。
あの事件があってから私はとりあえず北を目指した。北極星ではないけれど南の夜空にいつでも浮かんでいる言わば南極星とでも言うのだろうか。その星を目印に北の町を目指していた。
初めは適当に進んでいたけれど、途中からは道を見つけてそこを通る人に道を聞きながら進んでいたのでもうすぐそこまで来ているらしい。
その道中不思議なことに気が付いたりもした。日に当たらないように岩影で眠っていた時だった。眩しさで目を覚ました。目を開けると久しぶりに見る太陽の光が目に入った。私は慌てて影になっている方へ隠れたのだけれど、本来ならヴァンパイアである私は太陽の光で炎上のするはずなのにそれがなかった。
「もう少し寝てたかったけど完全に目も覚めちゃったし、暇だな」
暇だし今後どうするか考える。
「問題は今から何をするかだよね。」
北の町まであと少しのところまで来てる。人通りもだんだん多くなってきたし夢にまで見た新生活もあと少しで叶う。
まず北の町に行ったら何しようかな?家はしばらくは要らないか。いやまあ、いつかは欲しいけどねマイホーム。まずはお金だよね。どこの世界でもまずはお金がないと生きていけない。手持ちはたまたま通りかかった商人のおっさんに捕まえたウサギを譲った分だけでそんなにはないから節約しないと。それから、それから・・・・・・
あれ、暗くなってきてる?そんなに長く考えてたかな? そうだな、早く着きたいしちょっと早いけど出発しよう。
「それじゃあそろそろ行きますか」
そういえばかなり歩いたな、あのときから。
歩きながらちょうど一週間前のことを考える。この一週間、頭のなかは未来への希望と例のむらでの事件のことでいっぱいで退屈はしなかった。
結局あいつらは何だったのか解らないし、あれだけの事件だったのにも関わらず噂の類いはほとんど聞かない。元々人が近づきたがらない場所ではあったけれど、あれから随分経ったのだし噂の一つくらい聞いてもいいと思うけど。
まるでそんな事件は元より村自体が消滅してしまったみたい。
これ以上気にしても仕方ないしそんなことよりも今はお金が尽きかけている
ここを通る人が言うには小さな村が近くにあるみたいだし、またウサギでも狩ってお金もらえないか交渉しよう。運が良ければ泊めてもらえるかもしれないし。
よし!そうと決まれば善は急げだ。どこかにウサギが居そうなとこがないか探しながら歩きだした。
しばらく歩いていると前から馬車に乗ったおじさんが来た。ちょうどいいし、この先の道について聞いてみよう。
馬車に小走りで近づきおじさんに声をかけると、おじさんはひどく驚いたようだったが質問には答えてくれた。
「若い娘さんがこんな時間に何をしているのかね? 服もずいぶんとボロボロで、もう服と呼べるかどうかさえ怪しいではないか」
言われてみれば確かにもうそれは服着ていると言うよりはボロボロの布をかろうじて巻けていると言った方がしっくりくるほどだった。ヴァンパイアの不死力は体を清潔に保とうとするので体自体は清いものだったが服に不死力があるはずもなくひどい有り様だった。
「えっと、私今旅をしていてお金もほとんど無くなりかけているので、近場で動物でも狩って町で売ろうかと思ってるのですがどこかいい場所知らないかと思いまして」
おじさんはふぅむと困った様な顔をして、しばらく悩んでいたが仕方ないと言って話してくれた。
「あるにはあるが、お勧めはせん。この道を歩いて行けば大きな樹が見えてくる。そこで道がふたてに別れておるから右に行けば明け方には森が見えてくる。その森はとても豊かで珍しい動植物もおるからそれを町に持っていけばかなりの足しになるじゃろう。じゃがな」
この近くに森があるならそこに行かない理由はない。動物はいるし日光も避けられる。念には念を入れて日光は避けた方がいいだろうし。これはいいことを聞いたみたいだ。今日はそこで休んで明日狩りをしよう。
「ありがとうございました。少しですがお礼を」
「まてまて。まったくせっかちな娘じゃの。人の話は最後
まで聞かんか。勧めはせんと言ったじゃろ。狩りができると言うことは自分の身は自分で守れるのじゃろうが、あの森には今は近づいてはならん」
「それはどういうことですか?」
「最近あの森ではおかしなことが起こるようになっての。森に入ったものはいつの間にか気を失い森の外まで帰される。ついには帰ってこん者も出た。帰ってこんかった者がその後どうなったかは解っておらん」
「そ、そうなんですか・・・」
「そうじゃ、遠回りにはなるが森に入らずに迂回して行くといい。さっき言った樹のところをまっすぐ行けば一週間ほどじゃろ;」
一週間か、長いなあ。迂回しなければもっと早く着くんだろうな。日も当たるだろうしこれ以上焼かれたら日焼けがしばらく残って渋谷のギャルみたいになりそう。今は日が落ちて暗いから目立たないけど辛いなあ。
「わかりました。お時間とらせてすいません。じゃあ、そうしてみます。それじゃあ私はこれで」
馬車を通り過ぎるついでになんとなく荷物を引いている馬を撫でようと触れると馬が急に何かに怯えたように暴れだした。私は馬に頭を横からヘッドバットされる形になり少し横に飛ばされた。顔面で着地しグチュッという音とゴシャッいう音が同時に聞こえ顔面の左側に激痛が走った。
一瞬何が起こったのか理解できなかったが、混乱しながら顔を上げると痛みはすぐになくなった。
そして左側の視界がなくなっていたこととあの音、それと見えるようになってきた視界に入る蒸発する血液の着いた尖った岩を見れば自分に起きたことは容易に想像できた。
この感じだと結構奥まで刺さったわねこれは。意識も一瞬途絶えたし脳まで行ったかもしれない。
「だ、大丈夫か? かなりの音がしたが? 普段は大人しいやつなんじゃがどうしたというのじゃ」
「大丈夫ですよ。怪我もしてないみたいですし」
「そんなわけないじゃろ。どれ見せてみろ」
おじいさんは馬車から降りて側にかけてあったランタンを持って私のそばまで来た。ランタンを地面に置き、ゴツゴツした両手で半ば無理矢理に顔をおじいさんの方に向けられた。
「本当にすまんかったの。でも、あれで怪我をしとらんはずなかろう。」
「ひょんとうにだいじょうぶにゃので」
顔を押さえつけられているのでうまく話せない。
頬骨の辺りを押さえてみたり目に傷が入っていないかなどを、私に質問をしながら手際よく調べていく。
しばらく検診は続いたがやがて
「驚いた。かすり傷一つ着いとらん。あれほどの派手な音がしたというのにまったくの無傷とはの。」
と言って解放してくれた。
おじいさんが馬車を降りたときにはもうすでに傷はなくなっていたし、暗くて良く見えてなかったみたい。
「えっと、う、受け身をとったので」
受け身なんてとれるような感じではなかったけど、周りはもうすでに暗くなっておりその瞬間はよく見えなかったらしく
「そうか、じゃああの音はわしの気のせいじゃったのかの?」
と、首をかしげていた。
なんとかごまかすことはできたみたい。
「とは言え、わしがお嬢さんに迷惑をかけたのは気のせいではないからの。何かお詫びをしないといけんな」
「いえ、お詫びなんてそんな」
道も教えてもらったしいただけませんよ。と言おうとすると
「いや、そうしないとわしの気がすまんのでな。万一そこの尖った岩にぶつけでもしていたら怪我だけでは済まんかったかもしれんしの。そうじゃ、ちょっと待っておれ。」
おじいさんは馬車の中から布に包まれた何かを持ってきた。
「これをやろう」
受け取った布を開いてみるとかなり年期の入ったナイフが包まれていた。複雑な模様が取っ手に施され、刃の部分は真っ直ぐで先端が少し反っておりナイフと言うよりは仁侠映画のドスのような形をしていて銘が彫ってある。
「アワタグチ?」
「ん、お嬢さんその文字が読めるのか? その文字は遠い東の島国の文字なんじゃがな」
「え、えっと」
これは漢字だ! 何でここにこの文字があるの? おじいさんが東の島国って言っていたけど日本だったりする?
「おじいちゃん、このナイフ? ありがとうございます。大事に使わせてもらいますね」
疑問は残るけれど全ては北の町でわかるはずだから今は保留する。
「それじゃあ、私はもう行きます。迷惑をかけてしまってすいません」
「そうか、それじゃあわしも行くとするかの」
くれぐれもあの森には近付かんようにな。と言っておじいさんは荷車に乗り直し、落ち着いた馬の手綱を持ち私が今来た方向へ走っていった。
残された私は今もらったナイフ? をしばらく眺めた後あまり深いことは考えないように決めて、忠告されたあの森へ向かった。
「まあ、大丈夫でしょ。死なないんだから」
あの事件があってから私はとりあえず北を目指した。北極星ではないけれど南の夜空にいつでも浮かんでいる言わば南極星とでも言うのだろうか。その星を目印に北の町を目指していた。
初めは適当に進んでいたけれど、途中からは道を見つけてそこを通る人に道を聞きながら進んでいたのでもうすぐそこまで来ているらしい。
その道中不思議なことに気が付いたりもした。日に当たらないように岩影で眠っていた時だった。眩しさで目を覚ました。目を開けると久しぶりに見る太陽の光が目に入った。私は慌てて影になっている方へ隠れたのだけれど、本来ならヴァンパイアである私は太陽の光で炎上のするはずなのにそれがなかった。
「もう少し寝てたかったけど完全に目も覚めちゃったし、暇だな」
暇だし今後どうするか考える。
「問題は今から何をするかだよね。」
北の町まであと少しのところまで来てる。人通りもだんだん多くなってきたし夢にまで見た新生活もあと少しで叶う。
まず北の町に行ったら何しようかな?家はしばらくは要らないか。いやまあ、いつかは欲しいけどねマイホーム。まずはお金だよね。どこの世界でもまずはお金がないと生きていけない。手持ちはたまたま通りかかった商人のおっさんに捕まえたウサギを譲った分だけでそんなにはないから節約しないと。それから、それから・・・・・・
あれ、暗くなってきてる?そんなに長く考えてたかな? そうだな、早く着きたいしちょっと早いけど出発しよう。
「それじゃあそろそろ行きますか」
そういえばかなり歩いたな、あのときから。
歩きながらちょうど一週間前のことを考える。この一週間、頭のなかは未来への希望と例のむらでの事件のことでいっぱいで退屈はしなかった。
結局あいつらは何だったのか解らないし、あれだけの事件だったのにも関わらず噂の類いはほとんど聞かない。元々人が近づきたがらない場所ではあったけれど、あれから随分経ったのだし噂の一つくらい聞いてもいいと思うけど。
まるでそんな事件は元より村自体が消滅してしまったみたい。
これ以上気にしても仕方ないしそんなことよりも今はお金が尽きかけている
ここを通る人が言うには小さな村が近くにあるみたいだし、またウサギでも狩ってお金もらえないか交渉しよう。運が良ければ泊めてもらえるかもしれないし。
よし!そうと決まれば善は急げだ。どこかにウサギが居そうなとこがないか探しながら歩きだした。
しばらく歩いていると前から馬車に乗ったおじさんが来た。ちょうどいいし、この先の道について聞いてみよう。
馬車に小走りで近づきおじさんに声をかけると、おじさんはひどく驚いたようだったが質問には答えてくれた。
「若い娘さんがこんな時間に何をしているのかね? 服もずいぶんとボロボロで、もう服と呼べるかどうかさえ怪しいではないか」
言われてみれば確かにもうそれは服着ていると言うよりはボロボロの布をかろうじて巻けていると言った方がしっくりくるほどだった。ヴァンパイアの不死力は体を清潔に保とうとするので体自体は清いものだったが服に不死力があるはずもなくひどい有り様だった。
「えっと、私今旅をしていてお金もほとんど無くなりかけているので、近場で動物でも狩って町で売ろうかと思ってるのですがどこかいい場所知らないかと思いまして」
おじさんはふぅむと困った様な顔をして、しばらく悩んでいたが仕方ないと言って話してくれた。
「あるにはあるが、お勧めはせん。この道を歩いて行けば大きな樹が見えてくる。そこで道がふたてに別れておるから右に行けば明け方には森が見えてくる。その森はとても豊かで珍しい動植物もおるからそれを町に持っていけばかなりの足しになるじゃろう。じゃがな」
この近くに森があるならそこに行かない理由はない。動物はいるし日光も避けられる。念には念を入れて日光は避けた方がいいだろうし。これはいいことを聞いたみたいだ。今日はそこで休んで明日狩りをしよう。
「ありがとうございました。少しですがお礼を」
「まてまて。まったくせっかちな娘じゃの。人の話は最後
まで聞かんか。勧めはせんと言ったじゃろ。狩りができると言うことは自分の身は自分で守れるのじゃろうが、あの森には今は近づいてはならん」
「それはどういうことですか?」
「最近あの森ではおかしなことが起こるようになっての。森に入ったものはいつの間にか気を失い森の外まで帰される。ついには帰ってこん者も出た。帰ってこんかった者がその後どうなったかは解っておらん」
「そ、そうなんですか・・・」
「そうじゃ、遠回りにはなるが森に入らずに迂回して行くといい。さっき言った樹のところをまっすぐ行けば一週間ほどじゃろ;」
一週間か、長いなあ。迂回しなければもっと早く着くんだろうな。日も当たるだろうしこれ以上焼かれたら日焼けがしばらく残って渋谷のギャルみたいになりそう。今は日が落ちて暗いから目立たないけど辛いなあ。
「わかりました。お時間とらせてすいません。じゃあ、そうしてみます。それじゃあ私はこれで」
馬車を通り過ぎるついでになんとなく荷物を引いている馬を撫でようと触れると馬が急に何かに怯えたように暴れだした。私は馬に頭を横からヘッドバットされる形になり少し横に飛ばされた。顔面で着地しグチュッという音とゴシャッいう音が同時に聞こえ顔面の左側に激痛が走った。
一瞬何が起こったのか理解できなかったが、混乱しながら顔を上げると痛みはすぐになくなった。
そして左側の視界がなくなっていたこととあの音、それと見えるようになってきた視界に入る蒸発する血液の着いた尖った岩を見れば自分に起きたことは容易に想像できた。
この感じだと結構奥まで刺さったわねこれは。意識も一瞬途絶えたし脳まで行ったかもしれない。
「だ、大丈夫か? かなりの音がしたが? 普段は大人しいやつなんじゃがどうしたというのじゃ」
「大丈夫ですよ。怪我もしてないみたいですし」
「そんなわけないじゃろ。どれ見せてみろ」
おじいさんは馬車から降りて側にかけてあったランタンを持って私のそばまで来た。ランタンを地面に置き、ゴツゴツした両手で半ば無理矢理に顔をおじいさんの方に向けられた。
「本当にすまんかったの。でも、あれで怪我をしとらんはずなかろう。」
「ひょんとうにだいじょうぶにゃので」
顔を押さえつけられているのでうまく話せない。
頬骨の辺りを押さえてみたり目に傷が入っていないかなどを、私に質問をしながら手際よく調べていく。
しばらく検診は続いたがやがて
「驚いた。かすり傷一つ着いとらん。あれほどの派手な音がしたというのにまったくの無傷とはの。」
と言って解放してくれた。
おじいさんが馬車を降りたときにはもうすでに傷はなくなっていたし、暗くて良く見えてなかったみたい。
「えっと、う、受け身をとったので」
受け身なんてとれるような感じではなかったけど、周りはもうすでに暗くなっておりその瞬間はよく見えなかったらしく
「そうか、じゃああの音はわしの気のせいじゃったのかの?」
と、首をかしげていた。
なんとかごまかすことはできたみたい。
「とは言え、わしがお嬢さんに迷惑をかけたのは気のせいではないからの。何かお詫びをしないといけんな」
「いえ、お詫びなんてそんな」
道も教えてもらったしいただけませんよ。と言おうとすると
「いや、そうしないとわしの気がすまんのでな。万一そこの尖った岩にぶつけでもしていたら怪我だけでは済まんかったかもしれんしの。そうじゃ、ちょっと待っておれ。」
おじいさんは馬車の中から布に包まれた何かを持ってきた。
「これをやろう」
受け取った布を開いてみるとかなり年期の入ったナイフが包まれていた。複雑な模様が取っ手に施され、刃の部分は真っ直ぐで先端が少し反っておりナイフと言うよりは仁侠映画のドスのような形をしていて銘が彫ってある。
「アワタグチ?」
「ん、お嬢さんその文字が読めるのか? その文字は遠い東の島国の文字なんじゃがな」
「え、えっと」
これは漢字だ! 何でここにこの文字があるの? おじいさんが東の島国って言っていたけど日本だったりする?
「おじいちゃん、このナイフ? ありがとうございます。大事に使わせてもらいますね」
疑問は残るけれど全ては北の町でわかるはずだから今は保留する。
「それじゃあ、私はもう行きます。迷惑をかけてしまってすいません」
「そうか、それじゃあわしも行くとするかの」
くれぐれもあの森には近付かんようにな。と言っておじいさんは荷車に乗り直し、落ち着いた馬の手綱を持ち私が今来た方向へ走っていった。
残された私は今もらったナイフ? をしばらく眺めた後あまり深いことは考えないように決めて、忠告されたあの森へ向かった。
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