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逸れ龍と天地の神子
102.ワンピースは食べられますか?
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警戒していても、平和の神子の右手は避けられなかった。
気付けば俺の右目に入り込んでいた手は、グチョグチョと不快な音を立てている。
「あっ………がぁあ………ッッ!!」
「ホレホレ、そのまま動くなよ。もうじき終わる」
あまりに突然の事に、俺はほとんど棒立ちのまま彼女の言葉を聞き流していた。いや、もはや立ってなどいられなかった。気付けば両ヒザを地面につけ、気を失う寸前の痛みに耐えて………。
痛み?あれ、痛みが無い?
「ホレ、終わったぞサン・ベネット。気色悪い右目の魔眼もどきを治しておいてやった」
「治………す?」
「あぁ。なにせ貴様の右目もどき、人間が持てるスキル数を遥かに超えておったからな。アテラと戦った時に突然変異してもうたんじゃな。もしそのまま過ごしておったら、魔力の消費暴走を起こして突然死しておったぞ」
「は、えーっと………はぁ?」
俺の脳みそはパニックに陥る。だが確かに彼女の言う通り、俺の無くなっていた右目はアテラ戦で複数のスキルと共に開眼し、その後再び無くなっていた。
ずっとあの幻の右目の事は気になってはいたが、とりあえず痛みや違和感は無いから大丈夫だろうと思っていたのだ。
「な、なんでそんな事が分かったんだ?」
「じゃから言うたじゃろ?ワシは平和の神子。全てを平らな、あるべき形に戻す事なんて朝飯前じゃ。まぁお主ら人間とは、ちと違う生き物かもしれんな」
「は、はぁ………」
「ちなみに無くした眼球を戻す事まではせんぞ?いや、戻してやってもいいんじゃが、まぁ過保護すぎるのも良くないと思うてな」
「は、はぁ………」
正直、彼女の言っている事は理解出来ていない。出来るはずもない。俺が学んできた20年間の常識を全てをひっくり返されるような、そんな衝撃が頭の中を駆け巡っていたのだから。
だが何の痛みもなく、俺の右目を”治療してくれた”という事実もある。もう少しだけ話を聞いてみるか?
「ア、アンタは何でこんな所にいるんだ?ここは雲のさらに上の場所のはずだろ?もしアンタの話が本当なら、どうやって2000年近くもここで過ごして来たんだ?」
「知りたがりじゃなぁ。まぁ久しぶりの話し相手じゃ、教えてやらんでもないぞぉ??フフフ………」
そう言うと彼女は、自身の身長の三割ほどを占める本をイスに置き、そのままピョンと立ち上がる。口角の上がる口元と細くなった目元を見る限り、かなりご機嫌な様子だ。
「ここは天空展地。ワシよりもさらに上におる”神様”が、ワシの為に与えてくださった土地じゃ。この天空展地の近くで強く何かを願えば、勝手に導かれるように出来ておる。
そして願いを叶えるに相応しい者であれば、ワシはその願いを叶えて再び地上へと戻す。そうやってこの世界では2000年近く生きて来た。人間とは時間感覚というモノが違うからな、ワシからすればあっという間の年月じゃ」
「な、何を食べて生きているんだ?」
「ワシは食べなくても生きていける。ワシは生命体ではなく、概念のようなモノじゃからな。しかしのぉ………」
すると少し平和の神子の様子が変わる。それはまるで、大好きなオヤツを思い浮かべる本当の少女のような姿だ。
「ここから毎日地上を見ておると、お主ら人間は非常に食事というモノを大切にするな?前に管理していた世界も同じじゃったが、そんなに食事というのは良いものなのか?」
「は、はい。料理が得意な俺から言わせてもらえば、アナタの人生半分は損してると思うけど………」
「な、なんじゃとっ!?!?数万年生きておるワシが、半分も損しておるのかぁっっ!?!?」
「むしろ食事の楽しみ無しに、よく数万年も生きてこれたなって感想です」
「なんと、これはとんでもない事実を知ってしまったようじゃ………」
そう言うと彼女は可愛らしい顔に似合わないほどの深いシワを眉に寄せて、何かを思い悩んでいる様子だった。そんなに衝撃的な内容だったかな?
まぁ俺よりも遥かに長い間生きてきたからこそ、衝撃も大きかったのだろう。
「あぁ!そういえば、お主も地上でよく料理をしておったな。あれはここでも出来るのか!?」
「なんでそんな事まで知って………。一応聞きますけど、ここに食材はあるんですか?」
「食材?飲めれば良いのか?あぁ、岩や本なら沢山あるぞっ!!なんならワシの着ておるワンピースを使ってもよい!さぁ何か作ってくれサン・ベネットよ!」
すると彼女は突然着ていたワンピースを下から脱ぎ始めようとしていた!ダメダメダメ!!中身はババアかもしれないが、外見は完全に少女なんだぞ!?色々とダメだろこの状況っ!!
「ま、待て待て待て!一旦落ち着いてくれますっ!?」
「なぜじゃ?他に食材があるのか?」
「いや、そもそもワンピスースが食材じゃないんですよ。そこから説明が必要なのかぁ………」
「なんじゃそれは。悲しい気持ちになった」
そう言ってシュンと肩を落とす神子。ちなみに俺は神子の腕を抑えながら、彼女が裸になるのを必死に阻止している。
それにしても彼女の表情を見る限り、本当にワンピースが食材では無い事が不思議でしょうがないらしい。食事をした事がないというのは、一体どんな気持ちなんだろう。前世で料理人だった俺からすれば、全く想像もできない世界だ。
「神子様、地上に降りて食べる事はできないんすか?」
「バカを言うな。ワシが天空展地を去ったら、誰がこの場所を守るんじゃ?お主が思っておる以上に、この土地は神聖で重要な場所なのだぞ?」
「そうですか………」
「それに一人ぼっちにしたら、寂しがるヤツもおるからの」
「えっ!?他に誰かいるんですか!!?」
それを聞いた俺は、思わず辺りをキョロキョロと見回していた。他に誰かがいるとすれば、この小さな洋風民家の中か?しかし家の中からは物音一つもしない上に、魔力や神力のカケラも見えない。
「なぜワシの家を見ておる?そこには誰もおらんぞ」
「えぇ、そうなんですか?じゃあどこに?他に過ごせそうな場所なんて見当たらないですけど………」
すると彼女はゆっくりと視線を下ろし、なぜか殺風景な黒い地面を見つめ始めていた。このタイミングで地面を見るという事は、つまり………?
「この下にいるって事ですか!?」
「あぁ、そうじゃな。随分と前にやって来た”アーチノス”のヤツが、地面の中で眠っておる。何も無いこの場所が退屈すぎたみたいでの」
「ちょ、ちょっと待ってください?アーチノスって、地上でも崇拝されている神の4天竜の内の一体と同じ名前ですけど!?」
「そうじゃな、そのアーチノスで間違いない。お主とナツキ・リードが殺した”剣竜アテラ”と同じ、4天竜の内の一体”弓竜のアーチノス”の事じゃ」
「は、はぇー………」
思わず間抜けな声を出してしまった俺。何だかずっと夢を見ているような、そんなフワフワとした感覚だ。
だが夢にしては少しリアルすぎる。神子様の言っている事は衝撃的な内容だが、実際にアテラと戦った立場からすればウソとも言い切れない。
とりあえず俺は一旦頭の中を整理する為に、青い空を見上げてフゥッと深呼吸をする事にした。さすがに情報過多すぎて、酸欠になってしまうような気がしたからだ。
………だがその際に手を入れたポケットの中で、俺はある違和感に気付く。
「あれ、何か入ってる?」
それは透明の袋に包まれた、少し柔らかい感触のモノだった。あぁそうだ、思い出した。これは城塞都市テザールを出発する日の朝に自作していた、”あのお菓子”だ。
「………少し話を戻しますが、神子様は甘いモノはお好きですか?」
気付けば俺の右目に入り込んでいた手は、グチョグチョと不快な音を立てている。
「あっ………がぁあ………ッッ!!」
「ホレホレ、そのまま動くなよ。もうじき終わる」
あまりに突然の事に、俺はほとんど棒立ちのまま彼女の言葉を聞き流していた。いや、もはや立ってなどいられなかった。気付けば両ヒザを地面につけ、気を失う寸前の痛みに耐えて………。
痛み?あれ、痛みが無い?
「ホレ、終わったぞサン・ベネット。気色悪い右目の魔眼もどきを治しておいてやった」
「治………す?」
「あぁ。なにせ貴様の右目もどき、人間が持てるスキル数を遥かに超えておったからな。アテラと戦った時に突然変異してもうたんじゃな。もしそのまま過ごしておったら、魔力の消費暴走を起こして突然死しておったぞ」
「は、えーっと………はぁ?」
俺の脳みそはパニックに陥る。だが確かに彼女の言う通り、俺の無くなっていた右目はアテラ戦で複数のスキルと共に開眼し、その後再び無くなっていた。
ずっとあの幻の右目の事は気になってはいたが、とりあえず痛みや違和感は無いから大丈夫だろうと思っていたのだ。
「な、なんでそんな事が分かったんだ?」
「じゃから言うたじゃろ?ワシは平和の神子。全てを平らな、あるべき形に戻す事なんて朝飯前じゃ。まぁお主ら人間とは、ちと違う生き物かもしれんな」
「は、はぁ………」
「ちなみに無くした眼球を戻す事まではせんぞ?いや、戻してやってもいいんじゃが、まぁ過保護すぎるのも良くないと思うてな」
「は、はぁ………」
正直、彼女の言っている事は理解出来ていない。出来るはずもない。俺が学んできた20年間の常識を全てをひっくり返されるような、そんな衝撃が頭の中を駆け巡っていたのだから。
だが何の痛みもなく、俺の右目を”治療してくれた”という事実もある。もう少しだけ話を聞いてみるか?
「ア、アンタは何でこんな所にいるんだ?ここは雲のさらに上の場所のはずだろ?もしアンタの話が本当なら、どうやって2000年近くもここで過ごして来たんだ?」
「知りたがりじゃなぁ。まぁ久しぶりの話し相手じゃ、教えてやらんでもないぞぉ??フフフ………」
そう言うと彼女は、自身の身長の三割ほどを占める本をイスに置き、そのままピョンと立ち上がる。口角の上がる口元と細くなった目元を見る限り、かなりご機嫌な様子だ。
「ここは天空展地。ワシよりもさらに上におる”神様”が、ワシの為に与えてくださった土地じゃ。この天空展地の近くで強く何かを願えば、勝手に導かれるように出来ておる。
そして願いを叶えるに相応しい者であれば、ワシはその願いを叶えて再び地上へと戻す。そうやってこの世界では2000年近く生きて来た。人間とは時間感覚というモノが違うからな、ワシからすればあっという間の年月じゃ」
「な、何を食べて生きているんだ?」
「ワシは食べなくても生きていける。ワシは生命体ではなく、概念のようなモノじゃからな。しかしのぉ………」
すると少し平和の神子の様子が変わる。それはまるで、大好きなオヤツを思い浮かべる本当の少女のような姿だ。
「ここから毎日地上を見ておると、お主ら人間は非常に食事というモノを大切にするな?前に管理していた世界も同じじゃったが、そんなに食事というのは良いものなのか?」
「は、はい。料理が得意な俺から言わせてもらえば、アナタの人生半分は損してると思うけど………」
「な、なんじゃとっ!?!?数万年生きておるワシが、半分も損しておるのかぁっっ!?!?」
「むしろ食事の楽しみ無しに、よく数万年も生きてこれたなって感想です」
「なんと、これはとんでもない事実を知ってしまったようじゃ………」
そう言うと彼女は可愛らしい顔に似合わないほどの深いシワを眉に寄せて、何かを思い悩んでいる様子だった。そんなに衝撃的な内容だったかな?
まぁ俺よりも遥かに長い間生きてきたからこそ、衝撃も大きかったのだろう。
「あぁ!そういえば、お主も地上でよく料理をしておったな。あれはここでも出来るのか!?」
「なんでそんな事まで知って………。一応聞きますけど、ここに食材はあるんですか?」
「食材?飲めれば良いのか?あぁ、岩や本なら沢山あるぞっ!!なんならワシの着ておるワンピースを使ってもよい!さぁ何か作ってくれサン・ベネットよ!」
すると彼女は突然着ていたワンピースを下から脱ぎ始めようとしていた!ダメダメダメ!!中身はババアかもしれないが、外見は完全に少女なんだぞ!?色々とダメだろこの状況っ!!
「ま、待て待て待て!一旦落ち着いてくれますっ!?」
「なぜじゃ?他に食材があるのか?」
「いや、そもそもワンピスースが食材じゃないんですよ。そこから説明が必要なのかぁ………」
「なんじゃそれは。悲しい気持ちになった」
そう言ってシュンと肩を落とす神子。ちなみに俺は神子の腕を抑えながら、彼女が裸になるのを必死に阻止している。
それにしても彼女の表情を見る限り、本当にワンピースが食材では無い事が不思議でしょうがないらしい。食事をした事がないというのは、一体どんな気持ちなんだろう。前世で料理人だった俺からすれば、全く想像もできない世界だ。
「神子様、地上に降りて食べる事はできないんすか?」
「バカを言うな。ワシが天空展地を去ったら、誰がこの場所を守るんじゃ?お主が思っておる以上に、この土地は神聖で重要な場所なのだぞ?」
「そうですか………」
「それに一人ぼっちにしたら、寂しがるヤツもおるからの」
「えっ!?他に誰かいるんですか!!?」
それを聞いた俺は、思わず辺りをキョロキョロと見回していた。他に誰かがいるとすれば、この小さな洋風民家の中か?しかし家の中からは物音一つもしない上に、魔力や神力のカケラも見えない。
「なぜワシの家を見ておる?そこには誰もおらんぞ」
「えぇ、そうなんですか?じゃあどこに?他に過ごせそうな場所なんて見当たらないですけど………」
すると彼女はゆっくりと視線を下ろし、なぜか殺風景な黒い地面を見つめ始めていた。このタイミングで地面を見るという事は、つまり………?
「この下にいるって事ですか!?」
「あぁ、そうじゃな。随分と前にやって来た”アーチノス”のヤツが、地面の中で眠っておる。何も無いこの場所が退屈すぎたみたいでの」
「ちょ、ちょっと待ってください?アーチノスって、地上でも崇拝されている神の4天竜の内の一体と同じ名前ですけど!?」
「そうじゃな、そのアーチノスで間違いない。お主とナツキ・リードが殺した”剣竜アテラ”と同じ、4天竜の内の一体”弓竜のアーチノス”の事じゃ」
「は、はぇー………」
思わず間抜けな声を出してしまった俺。何だかずっと夢を見ているような、そんなフワフワとした感覚だ。
だが夢にしては少しリアルすぎる。神子様の言っている事は衝撃的な内容だが、実際にアテラと戦った立場からすればウソとも言い切れない。
とりあえず俺は一旦頭の中を整理する為に、青い空を見上げてフゥッと深呼吸をする事にした。さすがに情報過多すぎて、酸欠になってしまうような気がしたからだ。
………だがその際に手を入れたポケットの中で、俺はある違和感に気付く。
「あれ、何か入ってる?」
それは透明の袋に包まれた、少し柔らかい感触のモノだった。あぁそうだ、思い出した。これは城塞都市テザールを出発する日の朝に自作していた、”あのお菓子”だ。
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