30 / 70
王宮図書館にて
しおりを挟む
王宮図書館。
そこは、このだだっ広い帝国の中でも許されし者だけが入館できる特別な図書館じゃ。
数多ある図書館の中でも秘宝とされる古書や貴重な資料が集められた至高の館。
もちろん国立魔導学園にも図書館はあるが、学問に特化しているので、この王宮図書館とは趣が異なる。
王宮図書館には一般の帝国民がおいそれと閲覧できない本が収められているのじゃ。
皇帝になった者だけが入れる書庫もあるらしい。
妾はまだそこには入れぬが、もちろんいずれはそこで秘密の本を読むつもりじゃ。
前にも書いたが、妾はこれでも読書家なのでな。
知識欲というのは、我ら竜族の特性でもある。
まだ知らぬこと、誰も知り得ぬことを知りたいと思うのは大事なことじゃ。
さて、妾は静まり返った図書館に見事侵入した。
手には畑の泥がついたブーツを持ち、裸足でメインホールに入ると、圧巻とも思えるほどの本棚に迎えられる。
四階建ての吹き抜けのホールの壁一面に並ぶ本。
そして迷路のように入り組んで立つ背の高い棚! 棚! 棚!
すべてにぎっしりと本が詰まっておる。
妾は勝手知ったる道順で目当ての場所に向かう。
王宮図書館は、学園に通うようになるまでの孤独な妾にとってなくてはならない場所の一つだった。
どこにどの本が置かれているか、分類場所をしっかりと把握しておる。
当然ながら今日は受付のカウンターにも人はいなかった。
開館日なら常時三人は司書がいるが、休館日じゃからな。
明かりは付いていなかったし、本を日焼けから守るための黒い緞帳のようなカーテンも下りていて館内は薄暗い。
妾は視界を赤外線視に切り替えた。
ふむ。確かこの辺りに・・・・・・。
呪いについての本は魔術に分類されているはずじゃ。
実際には呪いが魔術なのかはわからない。
呪いとは、解明できていない現象を指すことが多い。
妾にかかっている〝皇帝の九番目の子の呪い”についても、解くことができないのは、それが何なのか誰にもわからないからなのじゃ。
妾は壁際の首が痛くなるほど見上げても、まだまだ上に続いている本棚の前に立った。
古めかしい変色した背表紙の本がぎゅっと詰まっておる。
ほとんどの本の背表紙には文字がなく、一目見て何の本なのか判別することは不可能だ。
「うぐぐ。これは時間がかかりそうじゃな」
覚悟はしていたが、芋掘り大会の終了までに帰れるじゃろうか?
まあ、最悪帰れなかったとしても、ヤンヤンとミンミンと鬼のような侍女頭のセレスティに泣くほど叱られるだけじゃ。
未来を思い描き憂鬱な気分になりながら、妾は本を引っ張り出して探し始めた。
『魔術となかよくなる本』
『一億人のための魔術』
『心が整う魔導の世界』
『実践、竜族の役立つ魔術』
『武器になる魔術』
なんか違うのじゃ。
棚を移動する。
『禁止された魔術で消えた町』
『異国の魔術』
『一冊でわかる世界の魔術史』
『大陸の偉人』
違うのぉ。
隣の棚に移動。
『魔術的戦略思考』
『魔術脳の作り方』
『起業したい! 魔術で儲ける方法』
う、ううむ。
これは・・・・・・。
興味深い。
思わず本を開いてしまった。
「やはり魔術は金になるのぉ」
帝国の竜族がみな魔術を使えるかというと、実際には魔力量や生まれ持った資質によってそれぞれ異なる。
あとは質の良い教師について学べるかも大きな差になってくる。
ドラゴニア帝国では貧民でも学校には通える。
偉大なる先代のそのまた先代の皇帝が帝国民全員の識字率を上げ、義務教育を発布したからじゃ。
でも悲しいかな全員が学校に通えているかというと、そうでもない。
家が貧しいと子供でも働かなくてはならなかったりするからの。
とはいえ、竜族であれば誰かに習わなくても多少の魔術は使えるようになる。
特性によるが、火属性なら明かりをつけたり、風属性なら洗濯物を乾かしたり。
当然みな、それを使って仕事をしている。
だから魔術は金に直結しておるのじゃ。
ちなみに妾は火属性の魔術を使えるが、同様に風の魔術もちょっと使える。
火と風は六大魔術では縁が深い関係にあるかららしい。
まあ、そこら辺は魔術理論の話なので今は省くとしよう。
妾は火属性の魔術でお勧めの職業を読み漁った。
起業するならレストランがいいかもしれぬ。
美味しいものをたくさん食べられるからの。
一章読み終わった妾は満足して本を閉じた。
そこでハッとする。
そうじゃった!
呪いの本!
慌てて本棚に飛びつき、次々と引っ張り出すが、呪いについての本はほとんど見当たらなかった。
多少あったものの、役には立たなさそうじゃ。
『呪いという病』
『呪われたかな? と思ったら読む本』
『呪われないための人間関係』
あまり深刻さを感じない本ばかりでタイトルだけで読む気が失せるのじゃ。
それでも何冊か手に取って読んでみた。
「呪いとは・・・・・・ストレスが原因となっていることが多いので、まずは病院に行ってみましょう。だと!? 医者が治せたらこちとら苦労してないのじゃ!」
次の本、次の本。
「呪われたかな? と思っても大丈夫。まずは深呼吸しましょう。悪夢を見ても、それは現実ではありません。つまり呪いはあなたの気のせいです・・・・・・ふざけとるのか?」
イライラしてきた妾はいつもなら絶対にしないが本を放り出した。
次の本を手に取る。
しかし、タイトルだけで全身の力が抜けてしまった。
『呪いの九割は嘘!』
嘘ならどれだけ良かったか。
涙がちょちょ切れそうじゃ。
まともな呪いについての本などないではないか。
まったく魔術研究者たちは何をしておるのか。
腹立たしく思いながら本を棚に戻していく。
そこでふと思い出した。
副会長はこう言ってなかったか?
「その呪いは古代の契約に基づくものだろう。契約を解除すれば君は呪われた子じゃなくなる」
とかなんとか。
さらにーーー。
「ぼくは君のことをよく知っているんだ。王宮図書館の禁書を読んだからね」
とか言っていたような・・・・・・。
つまり、妾が読むべき本はここメインホールの物ではなく、禁帯出の書庫の本ということになる。
妾は床に置いていたブーツを再び手に取ると、ペタペタと裸足でカウンターに戻って行った。
書庫の鍵があれば入れるはずじゃ。
しかし、本棚の間からカウンターの前へと出て行くと、なんとそこには人影があった。
「なぜここにいるの? バーミリオン」
妾と似た鮮やかな炎の色をした瞳がこちらをじろりと見据えた。
いるはずがない人物に妾は息を呑んだ。
そこは、このだだっ広い帝国の中でも許されし者だけが入館できる特別な図書館じゃ。
数多ある図書館の中でも秘宝とされる古書や貴重な資料が集められた至高の館。
もちろん国立魔導学園にも図書館はあるが、学問に特化しているので、この王宮図書館とは趣が異なる。
王宮図書館には一般の帝国民がおいそれと閲覧できない本が収められているのじゃ。
皇帝になった者だけが入れる書庫もあるらしい。
妾はまだそこには入れぬが、もちろんいずれはそこで秘密の本を読むつもりじゃ。
前にも書いたが、妾はこれでも読書家なのでな。
知識欲というのは、我ら竜族の特性でもある。
まだ知らぬこと、誰も知り得ぬことを知りたいと思うのは大事なことじゃ。
さて、妾は静まり返った図書館に見事侵入した。
手には畑の泥がついたブーツを持ち、裸足でメインホールに入ると、圧巻とも思えるほどの本棚に迎えられる。
四階建ての吹き抜けのホールの壁一面に並ぶ本。
そして迷路のように入り組んで立つ背の高い棚! 棚! 棚!
すべてにぎっしりと本が詰まっておる。
妾は勝手知ったる道順で目当ての場所に向かう。
王宮図書館は、学園に通うようになるまでの孤独な妾にとってなくてはならない場所の一つだった。
どこにどの本が置かれているか、分類場所をしっかりと把握しておる。
当然ながら今日は受付のカウンターにも人はいなかった。
開館日なら常時三人は司書がいるが、休館日じゃからな。
明かりは付いていなかったし、本を日焼けから守るための黒い緞帳のようなカーテンも下りていて館内は薄暗い。
妾は視界を赤外線視に切り替えた。
ふむ。確かこの辺りに・・・・・・。
呪いについての本は魔術に分類されているはずじゃ。
実際には呪いが魔術なのかはわからない。
呪いとは、解明できていない現象を指すことが多い。
妾にかかっている〝皇帝の九番目の子の呪い”についても、解くことができないのは、それが何なのか誰にもわからないからなのじゃ。
妾は壁際の首が痛くなるほど見上げても、まだまだ上に続いている本棚の前に立った。
古めかしい変色した背表紙の本がぎゅっと詰まっておる。
ほとんどの本の背表紙には文字がなく、一目見て何の本なのか判別することは不可能だ。
「うぐぐ。これは時間がかかりそうじゃな」
覚悟はしていたが、芋掘り大会の終了までに帰れるじゃろうか?
まあ、最悪帰れなかったとしても、ヤンヤンとミンミンと鬼のような侍女頭のセレスティに泣くほど叱られるだけじゃ。
未来を思い描き憂鬱な気分になりながら、妾は本を引っ張り出して探し始めた。
『魔術となかよくなる本』
『一億人のための魔術』
『心が整う魔導の世界』
『実践、竜族の役立つ魔術』
『武器になる魔術』
なんか違うのじゃ。
棚を移動する。
『禁止された魔術で消えた町』
『異国の魔術』
『一冊でわかる世界の魔術史』
『大陸の偉人』
違うのぉ。
隣の棚に移動。
『魔術的戦略思考』
『魔術脳の作り方』
『起業したい! 魔術で儲ける方法』
う、ううむ。
これは・・・・・・。
興味深い。
思わず本を開いてしまった。
「やはり魔術は金になるのぉ」
帝国の竜族がみな魔術を使えるかというと、実際には魔力量や生まれ持った資質によってそれぞれ異なる。
あとは質の良い教師について学べるかも大きな差になってくる。
ドラゴニア帝国では貧民でも学校には通える。
偉大なる先代のそのまた先代の皇帝が帝国民全員の識字率を上げ、義務教育を発布したからじゃ。
でも悲しいかな全員が学校に通えているかというと、そうでもない。
家が貧しいと子供でも働かなくてはならなかったりするからの。
とはいえ、竜族であれば誰かに習わなくても多少の魔術は使えるようになる。
特性によるが、火属性なら明かりをつけたり、風属性なら洗濯物を乾かしたり。
当然みな、それを使って仕事をしている。
だから魔術は金に直結しておるのじゃ。
ちなみに妾は火属性の魔術を使えるが、同様に風の魔術もちょっと使える。
火と風は六大魔術では縁が深い関係にあるかららしい。
まあ、そこら辺は魔術理論の話なので今は省くとしよう。
妾は火属性の魔術でお勧めの職業を読み漁った。
起業するならレストランがいいかもしれぬ。
美味しいものをたくさん食べられるからの。
一章読み終わった妾は満足して本を閉じた。
そこでハッとする。
そうじゃった!
呪いの本!
慌てて本棚に飛びつき、次々と引っ張り出すが、呪いについての本はほとんど見当たらなかった。
多少あったものの、役には立たなさそうじゃ。
『呪いという病』
『呪われたかな? と思ったら読む本』
『呪われないための人間関係』
あまり深刻さを感じない本ばかりでタイトルだけで読む気が失せるのじゃ。
それでも何冊か手に取って読んでみた。
「呪いとは・・・・・・ストレスが原因となっていることが多いので、まずは病院に行ってみましょう。だと!? 医者が治せたらこちとら苦労してないのじゃ!」
次の本、次の本。
「呪われたかな? と思っても大丈夫。まずは深呼吸しましょう。悪夢を見ても、それは現実ではありません。つまり呪いはあなたの気のせいです・・・・・・ふざけとるのか?」
イライラしてきた妾はいつもなら絶対にしないが本を放り出した。
次の本を手に取る。
しかし、タイトルだけで全身の力が抜けてしまった。
『呪いの九割は嘘!』
嘘ならどれだけ良かったか。
涙がちょちょ切れそうじゃ。
まともな呪いについての本などないではないか。
まったく魔術研究者たちは何をしておるのか。
腹立たしく思いながら本を棚に戻していく。
そこでふと思い出した。
副会長はこう言ってなかったか?
「その呪いは古代の契約に基づくものだろう。契約を解除すれば君は呪われた子じゃなくなる」
とかなんとか。
さらにーーー。
「ぼくは君のことをよく知っているんだ。王宮図書館の禁書を読んだからね」
とか言っていたような・・・・・・。
つまり、妾が読むべき本はここメインホールの物ではなく、禁帯出の書庫の本ということになる。
妾は床に置いていたブーツを再び手に取ると、ペタペタと裸足でカウンターに戻って行った。
書庫の鍵があれば入れるはずじゃ。
しかし、本棚の間からカウンターの前へと出て行くと、なんとそこには人影があった。
「なぜここにいるの? バーミリオン」
妾と似た鮮やかな炎の色をした瞳がこちらをじろりと見据えた。
いるはずがない人物に妾は息を呑んだ。
0
お気に入りに追加
55
あなたにおすすめの小説
普通じゃない世界
鳥柄ささみ
児童書・童話
リュウ、ヒナ、ヨシは同じクラスの仲良し3人組。
ヤンチャで運動神経がいいリュウに、優等生ぶってるけどおてんばなところもあるヒナ、そして成績優秀だけど運動苦手なヨシ。
もうすぐ1学期も終わるかというある日、とある噂を聞いたとヒナが教えてくれる。
その噂とは、神社の裏手にある水たまりには年中氷が張っていて、そこから異世界に行けるというもの。
それぞれ好奇心のままその氷の上に乗ると、突然氷が割れて3人は異世界へ真っ逆さまに落ちてしまったのだった。
※カクヨムにも掲載中
極甘独占欲持ち王子様は、優しくて甘すぎて。
猫菜こん
児童書・童話
私は人より目立たずに、ひっそりと生きていたい。
だから大きな伊達眼鏡で、毎日を静かに過ごしていたのに――……。
「それじゃあこの子は、俺がもらうよ。」
優しく引き寄せられ、“王子様”の腕の中に閉じ込められ。
……これは一体どういう状況なんですか!?
静かな場所が好きで大人しめな地味子ちゃん
できるだけ目立たないように過ごしたい
湖宮結衣(こみやゆい)
×
文武両道な学園の王子様
実は、好きな子を誰よりも独り占めしたがり……?
氷堂秦斗(ひょうどうかなと)
最初は【仮】のはずだった。
「結衣さん……って呼んでもいい?
だから、俺のことも名前で呼んでほしいな。」
「さっきので嫉妬したから、ちょっとだけ抱きしめられてて。」
「俺は前から結衣さんのことが好きだったし、
今もどうしようもないくらい好きなんだ。」
……でもいつの間にか、どうしようもないくらい溺れていた。
声優召喚!
白川ちさと
児童書・童話
星崎夢乃はいま売り出し中の、女性声優。
仕事があるって言うのに、妖精のエルメラによって精霊たちが暴れる異世界に召喚されてしまった。しかも十二歳の姿に若返っている。
ユメノは精霊使いの巫女として、暴れる精霊を鎮めることに。――それには声に魂を込めることが重要。声優である彼女には精霊使いの素質が十二分にあった。次々に精霊たちを使役していくユメノ。しかし、彼女にとっては仕事が一番。アニメもない異世界にいるわけにはいかない。
ユメノは元の世界に帰るため、精霊の四人の王ウンディーネ、シルフ、サラマンダー、ノームに会いに妖精エルメラと旅に出る。
十歳の少女の苦難
りゅうな
児童書・童話
砂漠の国ガーディル国の姫マリンカ姫は黒魔術師アベルの魔法にかけられて、姿は十歳、中身は十七歳の薬作りの少女。
マリンカは国から離れて妃の知り合いの家に向かう途中、牛男が現れた。牛男は大国の王子だと自ら言うが信用しないマリンカ。
牛男は黒魔術アベルに魔法をかけられたと告げる。
マリンカは牛男を連れて黒魔術師アベルのいる場所に向かう。
がらくた屋 ふしぎ堂のヒミツ
三柴 ヲト
児童書・童話
『がらくた屋ふしぎ堂』
――それは、ちょっと変わった不思議なお店。
おもちゃ、駄菓子、古本、文房具、骨董品……。子どもが気になるものはなんでもそろっていて、店主であるミチばあちゃんが不在の時は、太った変な招き猫〝にゃすけ〟が代わりに商品を案内してくれる。
ミチばあちゃんの孫である小学6年生の風間吏斗(かざまりと)は、わくわく探しのため毎日のように『ふしぎ堂』へ通う。
お店に並んだ商品の中には、普通のがらくたに混じって『神商品(アイテム)』と呼ばれるレアなお宝もたくさん隠されていて、悪戯好きのリトはクラスメイトの男友達・ルカを巻き込んで、神商品を使ってはおかしな事件を起こしたり、逆にみんなの困りごとを解決したり、毎日を刺激的に楽しく過ごす。
そんなある日のこと、リトとルカのクラスメイトであるお金持ちのお嬢様アンが行方不明になるという騒ぎが起こる。
彼女の足取りを追うリトは、やがてふしぎ堂の裏庭にある『蔵』に隠された〝ヒミツの扉〟に辿り着くのだが、扉の向こう側には『異世界』や過去未来の『時空を超えた世界』が広がっていて――⁉︎
いたずら好きのリト、心優しい少年ルカ、いじっぱりなお嬢様アンの三人組が織りなす、事件、ふしぎ、夢、冒険、恋、わくわく、どきどきが全部詰まった、少年少女向けの現代和風ファンタジー。
昨日の敵は今日のパパ!
波湖 真
児童書・童話
アンジュは、途方に暮れていた。
画家のママは行方不明で、慣れない街に一人になってしまったのだ。
迷子になって助けてくれたのは騎士団のおじさんだった。
親切なおじさんに面倒を見てもらっているうちに、何故かこの国の公爵様の娘にされてしまった。
私、そんなの困ります!!
アンジュの気持ちを取り残したまま、公爵家に引き取られ、そこで会ったのは超不機嫌で冷たく、意地悪な人だったのだ。
家にも帰れず、公爵様には嫌われて、泣きたいのをグッと我慢する。
そう、画家のママが戻って来るまでは、ここで頑張るしかない!
アンジュは、なんとか公爵家で生きていけるのか?
どうせなら楽しく過ごしたい!
そんな元気でちゃっかりした女の子の物語が始まります。
剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?二本目っ!まだまだお相手募集中です!
月芝
児童書・童話
世に邪悪があふれ災いがはびこるとき、地上へと神がつかわす天剣(アマノツルギ)。
ひょんなことから、それを創り出す「剣の母」なる存在に選ばれてしまったチヨコ。
天剣を産み、これを育て導き、ふさわしい担い手に託す、代理婚活までが課せられたお仕事。
いきなり大役を任された辺境育ちの十一歳の小娘、困惑!
誕生した天剣勇者のつるぎにミヤビと名づけ、共に里でわちゃわちゃ過ごしているうちに、
ついには神聖ユモ国の頂点に君臨する皇さまから召喚されてしまう。
で、おっちら長旅の末に待っていたのは、国をも揺るがす大騒動。
愛と憎しみ、様々な思惑と裏切り、陰謀が錯綜し、ふるえる聖都。
騒動の渦中に巻き込まれたチヨコ。
辺境で培ったモロモロとミヤビのチカラを借りて、どうにか難を退けるも、
ついにはチカラ尽きて深い眠りに落ちるのであった。
天剣と少女の冒険譚。
剣の母シリーズ第二部、ここに開幕!
故国を飛び出し、舞台は北の国へと。
新たな出会い、いろんなふしぎ、待ち受ける数々の試練。
国の至宝をめぐる過去の因縁と暗躍する者たち。
ますます広がりをみせる世界。
その中にあって、何を知り、何を学び、何を選ぶのか?
迷走するチヨコの明日はどっちだ!
※本作品は単体でも楽しめるようになっておりますが、できればシリーズの第一部
「剣の母は十一歳。求む英傑。うちの子(剣)いりませんか?ただいまお相手募集中です!」から
お付き合いいただけましたら、よりいっそうの満腹感を得られることまちがいなし。
あわせてどうぞ、ご賞味あれ。
猫のお知らせ屋
もち雪
児童書・童話
神代神社に飼われている僕、猫の稲穂(いなほ)は、飼い主の瑞穂(みずほ)ちゃんの猫の(虫の)お知らせ屋になりました。
人間になった僕は、猫耳としっぽがあるからみずほちゃんのそばにいつもいられないけれど、あずき先輩と今日も誰かに為に走ってる。花火大会、お買い物、盆踊り毎日楽しい事がたくさんなのです!
そんな不思議な猫達の話どうぞよろしくお願いします
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる