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94.アーサーの魔力に導かれて目が覚めました
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「アーサー分かっていると思うけど、マリーの中にアーサーの魔力を少しだけ流して、マリーの魔力の道を通って魔道具に魔力を流していくだけでいいんだからね。」
「分かっているよ、ただ不安なだけだよ。」
「僕を信じて、でも絶対に途中で止めずに、最後までアーサーが魔道具の結界を調整してね。」
「当たり前じゃないか僕が魔力を流すんだから。」
「ごめんごめん、じゃあやってみて。」
僕はゆっくり深呼吸してからマリーに話しかけた。
「マリーごめんね。マリーの中に僕の魔力を少しだけ入れるよ。少ししか本当に入れないからね。マリーの魔力の道を通らせてもらうね。大丈夫だからね、あともう少しだよ。マリー、もうすぐ出るよ。マルク、マリーの魔力の道は通ったよ。今から魔道具に流していくよ。」
「うん、ゆっくりね。ぐるっと一周する感じで流してくれると助かるんだけど。」
「一気に流し入れて、調整じゃだめなの?」
「たぶんそれじゃ無理なんだよ。」
「よく分からないけどマルクのいう通りにやってみるよ。ゆっくりだね。えっ!マルク、マリーの魔力がついてくるよ。」
「良かった、そのままアーサーがマリーの魔力を導くんだよ。マリーはアーサーのことが大好きだからきっとついて来てくれると思ったんだ。ルーサ殿が言っていただろう。無理やりはだめだけど、マリーが自ら魔力を放出すればいいって。」
「やっぱり、マルクは天才だ。マリー僕の魔力について来てね。怖くないよ。僕が一緒だ。マリー大丈夫だよ。ゆっくりゆっくり行こうね。マリーの放出量が多くて逆に魔道具が暴走しそうだよ。」
「これでも改良して結構な魔力に耐えられるようにしたんだけど、サリー、マリーの背中をさすって声をかけてあげて。」
「マルク様分かりました。お任せください。お嬢様、アーサー様を追い抜いて暴走したりしたらこのサリーが許しませんよ。大好きなアーサー様にも嫌われますよ。このサリーもお嬢様を捨てますからね。」
「サリーはすごいね…。マリーの魔力がすっかり落ちついたよ。いまはちゃんとついて来てくれているよ。マリーもう少しで一周するからね。一周して僕が魔力を調整したら、マリーは思いっきり放出していいからね。もう少しの我慢だよ。」
「アーサー、一周したみたいだね。調整もうまくいってるようだね。うっすら結界の形が認識できるよ。」
「うん、もう少し、もう少しだよ。よし、マリー思いっきり魔力を放出していいよ。さぁ一緒に結界を張ろう。」
ものすごい量の魔力が魔道具に流れていった。
「マルク様、目で見える結界をサリーは初めて見ました。」
「うん、綺麗な結界だね。虹色の結界だ。」
その時マリーの瞼が動いた気がした。
「う、ううう。」
「マリー分かる?マリー。」
「あれ?おはようアーサー。」
「・・・・・。」
マリーはきょとんとしていたけど、しばらく僕たちは涙が止まらなかった。
「みんなどうしたの?どうして泣いているの?あれ?もう結界ができているじゃない?綺麗ね。」
「マリーと僕とで張ったんだよ。」
「アーサーと私で?私寝ていたわよね?たしかに夢の中で神様にアーサーの魔力に導かれればいいって言われて、魔力を放出する夢は見ていたけど、ええ、私本当に放出していたの?私って天才だったのかしら?」
「お嬢様、少し黙っていてください。」
「サリーはなんで怒っているの?」
「お嬢様が約一年三か月も眠っていたからです。お馬鹿。」
「え~!それは失礼しました。」
一年三ヶ月…。
「マリー、さっき、神様がどうって言っていたけど、今度は神様に何を言われたの?」
「流石、アーサーね。心配かけて申し訳ないんだけど、そうなの。あまり驚かずに聞いて欲しいんだけど、夢の中ですべてを司る神様にあったの。それで大切な話を沢山聞いたんだけどそれは長くなるし、国王陛下やみんなにも伝えないといけないからゆっくりとあとで話すとして、とりあえず、私のことなんだけど、半年は赤ちゃんみたいに動けないらしいからよろしくお願いします。でも安心してね。頑張れば、半年後には元通りに動けるらしいから大丈夫よ。」
「なにが大丈夫よですか。サリーは今日から鬼になります。お嬢様が動けるようにしっかり練習してもらいます。」
サリーが鬼、これ以上怖くならないで欲しいわ。アーサーが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「マリー大丈夫だよ。一緒に頑張ろうね。」
やっぱり、アーサーは優しいわ。
「マリー僕も手伝ってあげるから心配いらないよ。僕の天使。」
お兄様にはサリーに付き添っていてもらいたいわ。だって、サリーが怒ると本当に怖いんですもの。
「サリーも無理をしないでね。三人でマリーを支えていこうね。」
流石、お兄様。サリーがまた泣いちゃったわ。すごく心配かけちゃったのよね。
「サリー、私、頑張るからね。」
「お嬢様…。」
それから私は神様から聞いた話をして、その後、アーサーとお兄様とサリーから私が寝ている間の話をフルスピードで聞いたわ。
1.私はもうルドの婚約者候補ではないんですって。ラッキーだわ。
2いまは.アーサーが私の婚約者なんですって。幸せ過ぎるわ。
3.お兄様とアーサーは私が眠りについてから学園に行っていないからただいま留年扱い中。
4.来年から一緒の学年で通える。(最高学年の三年生)お兄様はそれも見越して通わなかった気がする…。
5.サーシャの居場所は不明。やっぱりね。
6.ブロッサが王太子妃候補者になたんですって。そりゃあそうよね。ヒロインですもの。
以上が大まかな内容だけど、もう頭がパンクしそうだわ。でも、もう少しだけ頑張らないとね。いまから国王陛下や、ルドにブロッサ、とにかくみんなの前で説明しないといけないわ。そして、ルナを絶対に守ってあげないと。それ以外は超ラブラブモード?らしいから頑張るわ。
「分かっているよ、ただ不安なだけだよ。」
「僕を信じて、でも絶対に途中で止めずに、最後までアーサーが魔道具の結界を調整してね。」
「当たり前じゃないか僕が魔力を流すんだから。」
「ごめんごめん、じゃあやってみて。」
僕はゆっくり深呼吸してからマリーに話しかけた。
「マリーごめんね。マリーの中に僕の魔力を少しだけ入れるよ。少ししか本当に入れないからね。マリーの魔力の道を通らせてもらうね。大丈夫だからね、あともう少しだよ。マリー、もうすぐ出るよ。マルク、マリーの魔力の道は通ったよ。今から魔道具に流していくよ。」
「うん、ゆっくりね。ぐるっと一周する感じで流してくれると助かるんだけど。」
「一気に流し入れて、調整じゃだめなの?」
「たぶんそれじゃ無理なんだよ。」
「よく分からないけどマルクのいう通りにやってみるよ。ゆっくりだね。えっ!マルク、マリーの魔力がついてくるよ。」
「良かった、そのままアーサーがマリーの魔力を導くんだよ。マリーはアーサーのことが大好きだからきっとついて来てくれると思ったんだ。ルーサ殿が言っていただろう。無理やりはだめだけど、マリーが自ら魔力を放出すればいいって。」
「やっぱり、マルクは天才だ。マリー僕の魔力について来てね。怖くないよ。僕が一緒だ。マリー大丈夫だよ。ゆっくりゆっくり行こうね。マリーの放出量が多くて逆に魔道具が暴走しそうだよ。」
「これでも改良して結構な魔力に耐えられるようにしたんだけど、サリー、マリーの背中をさすって声をかけてあげて。」
「マルク様分かりました。お任せください。お嬢様、アーサー様を追い抜いて暴走したりしたらこのサリーが許しませんよ。大好きなアーサー様にも嫌われますよ。このサリーもお嬢様を捨てますからね。」
「サリーはすごいね…。マリーの魔力がすっかり落ちついたよ。いまはちゃんとついて来てくれているよ。マリーもう少しで一周するからね。一周して僕が魔力を調整したら、マリーは思いっきり放出していいからね。もう少しの我慢だよ。」
「アーサー、一周したみたいだね。調整もうまくいってるようだね。うっすら結界の形が認識できるよ。」
「うん、もう少し、もう少しだよ。よし、マリー思いっきり魔力を放出していいよ。さぁ一緒に結界を張ろう。」
ものすごい量の魔力が魔道具に流れていった。
「マルク様、目で見える結界をサリーは初めて見ました。」
「うん、綺麗な結界だね。虹色の結界だ。」
その時マリーの瞼が動いた気がした。
「う、ううう。」
「マリー分かる?マリー。」
「あれ?おはようアーサー。」
「・・・・・。」
マリーはきょとんとしていたけど、しばらく僕たちは涙が止まらなかった。
「みんなどうしたの?どうして泣いているの?あれ?もう結界ができているじゃない?綺麗ね。」
「マリーと僕とで張ったんだよ。」
「アーサーと私で?私寝ていたわよね?たしかに夢の中で神様にアーサーの魔力に導かれればいいって言われて、魔力を放出する夢は見ていたけど、ええ、私本当に放出していたの?私って天才だったのかしら?」
「お嬢様、少し黙っていてください。」
「サリーはなんで怒っているの?」
「お嬢様が約一年三か月も眠っていたからです。お馬鹿。」
「え~!それは失礼しました。」
一年三ヶ月…。
「マリー、さっき、神様がどうって言っていたけど、今度は神様に何を言われたの?」
「流石、アーサーね。心配かけて申し訳ないんだけど、そうなの。あまり驚かずに聞いて欲しいんだけど、夢の中ですべてを司る神様にあったの。それで大切な話を沢山聞いたんだけどそれは長くなるし、国王陛下やみんなにも伝えないといけないからゆっくりとあとで話すとして、とりあえず、私のことなんだけど、半年は赤ちゃんみたいに動けないらしいからよろしくお願いします。でも安心してね。頑張れば、半年後には元通りに動けるらしいから大丈夫よ。」
「なにが大丈夫よですか。サリーは今日から鬼になります。お嬢様が動けるようにしっかり練習してもらいます。」
サリーが鬼、これ以上怖くならないで欲しいわ。アーサーが心配そうに私の顔を覗き込んできた。
「マリー大丈夫だよ。一緒に頑張ろうね。」
やっぱり、アーサーは優しいわ。
「マリー僕も手伝ってあげるから心配いらないよ。僕の天使。」
お兄様にはサリーに付き添っていてもらいたいわ。だって、サリーが怒ると本当に怖いんですもの。
「サリーも無理をしないでね。三人でマリーを支えていこうね。」
流石、お兄様。サリーがまた泣いちゃったわ。すごく心配かけちゃったのよね。
「サリー、私、頑張るからね。」
「お嬢様…。」
それから私は神様から聞いた話をして、その後、アーサーとお兄様とサリーから私が寝ている間の話をフルスピードで聞いたわ。
1.私はもうルドの婚約者候補ではないんですって。ラッキーだわ。
2いまは.アーサーが私の婚約者なんですって。幸せ過ぎるわ。
3.お兄様とアーサーは私が眠りについてから学園に行っていないからただいま留年扱い中。
4.来年から一緒の学年で通える。(最高学年の三年生)お兄様はそれも見越して通わなかった気がする…。
5.サーシャの居場所は不明。やっぱりね。
6.ブロッサが王太子妃候補者になたんですって。そりゃあそうよね。ヒロインですもの。
以上が大まかな内容だけど、もう頭がパンクしそうだわ。でも、もう少しだけ頑張らないとね。いまから国王陛下や、ルドにブロッサ、とにかくみんなの前で説明しないといけないわ。そして、ルナを絶対に守ってあげないと。それ以外は超ラブラブモード?らしいから頑張るわ。
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