236 / 266
冒険の旅
戦う、天女?
しおりを挟む
アインがファムに指示を飛ばす。
『ファム、出撃準備をお願い致します。』
『ファム了解。アタックヘリ「ロッテ・リべーラ」出撃準備完了です。』
あの時に作ったアタックヘリに名前を付けて居なかったエリーは、安直にドイツ語で赤とんぼと名付けていた。
足が生えてて見た目蜻蛉っぽかったからなのだが、耳障りが割と良かったりするのだから呆れる。
『行きましょう、ツヴァイ。』
『はい、お姉さま。』
アインとツヴァイは、ロッテ・リべーラに乗り込み、
飛び立つ。
---------
‐現場‐
量産型アインと量産型ツヴァイが絡まれて居た。
が、地元住民たちが立ちふさがって居た。
「おねげぇです、お辞めになって下せえお侍様方!
あっし等がおっちんじまえばあんた方だって年貢が取れなくなっちまって共倒れになるんじゃあありやせんかい?」
なかなか知恵の回る住民のようで、的を射た発言だ、正論に少しタジタジの侍。
「や、やかましい! 御屋形様がこの死病に掛かってしまったらお前らが困るのだぞ? 又戦になるであろう?
そうなってはお前らも駆り出されるのだ、前線に送られて死にたくはないであろう!」
それでも侍も一歩も引く気は無いようだ。
そんな時だった、上空からけたたましいローラー音。
その巨大なトンボのような物は、ゆっくりと降りて来て、侍達の取り囲んで居る診療車の上に、その足を広げて降り、診療車を掴むようにして停まった。
ローターが止まる。
この謎の巨大物体が何なのかを判らない侍と住民たちは固唾を飲んで見守るしか無かった。
前席の左扉と、後席の右扉が開く。そこから、サングラスをかけて、動きやすくかつ下着が見えない様にカスタマイズされた、胸を強調するようなデザインのバトル・メイドスーツに身を包み、18㎝もありそうなハイヒールパンプスを履いたアインとツヴァイが、そのすらっと長い脚を見せつけるかのようにして、診療車の屋根の上に降り立つ。
前席から降り立ったアイン、後席のツヴァイ共に、エレガントにくるッと踵を返しつつヘリのドアを閉めると、同時に診療車の屋根から飛び降りる。
アインは、背中から倒れ込むように傾いた後に、軽く診療車の屋根を蹴り、伸身のバク中で華麗に降りる。
ツヴァイは、前に倒れるように上半身を倒し、右足を後ろにはね上げ、左足で踏み切ってその長い脚を前後に開く開脚前中で、周囲を魅了するように降り立つ。
両名共に、体操選手であれば高得点の着地だろう。
そんな着地を、ハイヒールを履いたまま成し遂げてしまう。
既に、侍、住民共に、あまりの美しい所作での着地に見入っており、言葉が無い。
アインが口を開く。
「そこまでです! この場はわたくし達が治めます!」
ツヴァイが続く。
「量産型は速やかに診療に戻りなさい、住民達は早急に診療を受けるように。」
何故か二人共、ポーズを取っている。
何だか中二病くさいポーズだ。
「な、何者だ!?」
「わたくしは、この薬をお配りしている、ハイエルフで賢者の、エリー・ナカムラ様が従者、アイン・オリジン。」
「同じく、ツヴァイ・オリジン。」
この姿を見たら、エリーは恐らく頭を抱えるだろう。
なんでこうなった・・・と。
いや、実際にナノマシンデータリンクと偵察用ナノマシンを駆使して見ていたエリーは、実際に頭を抱えていたが。
何やってんの、あの子達・・・ハァ。
こんな風に育てた覚えは・・・
「貴方達、武士道は何処に捨てて来たのですか?」
「民を護るのが仕事なあなた方が自ら民を苦しめるとは言語道断、と、告げます。」
1人が刀を抜く。
「女と思って言わせておけば!
女とて容赦はせぬぞ! 切り伏せてしまえ!」
この侍集団の上司だったのだろう、他の侍達も慌てて抜刀する。
「女性へ向けて刃物をチラつかせるとは、教示も何も持たぬのですか、良いでしょう、受けて立ちます。」
エリーすら作った覚えのないメリケンサックを嵌めるアインと、同じく作った覚えのない日緋色金を練り込んだと思われる防刃グローブを嵌めるツヴァイ。
お前らのボディーはミスリルとかオリハルコンを使用した全身義体と同じ材質の物なんだから、ンなもん要らねぇだろ。
格闘の構えを取る二人に侍達が襲い掛かるも、二人は悉く、メリケンサックと防刃グローブを駆使して侍の刀を悉く折り砕いて、蹴り飛ばして行く。
「お主ら!待て!」
戦闘中の彼らの背後から、大きな声で一人の武将が吠えた。
振り返ったそこには、立派な鎧を着こんで、長い槍を携えた武将が騎乗して威風堂々と存在して居た。
「我は七本槍が一人! 徳川筆頭家老、本田忠勝である!」
「ははっ!」
侍たちが戦闘を止め、下がる。
「何をして居るか! 民へ刃を向けるなど、言語道断!
上様より沙汰の有るものと覚悟致せ!」
「ははっ! お許し下され!」
全員が平伏する。
「さて、お主らが天女か?」
「天女とはどの様な物でしょうか? と、問います。」
ツヴァイが聞いて、アインが続く。
「わたくし達は、ハイエルフ、エリーナカムラ様の従者ですが。」
「天より降りて来たのだから、天女であろう?」
「成程、しかしわたくし達は、この乗り物に乗って来ただけなので、空から降りて来た訳ではありません。」
「はっはっはっは、ではこれは巨大な蜻蛉であるか!
我が槍の勝ちの様だのう。」
「その槍は蜻蛉切と言う見識で間違いありませんか?と問います。」
「そうか、この槍はわしより有名であるか。」
何だか盛り上がりかける本田忠勝とツヴァイだが、アインが口を挟む。
「本田様は、何かの御用で此方へ来たのでは無いのですか?」
「ああ、すまぬすまぬ、そうであった。
場内にもすでに病人が出て居るのじゃ、早急に此方にも対応願いたいのだが、良いかな?」
「成程、そのようなご用件でしたか、畏まりました、エリー様の意向により、発病した者が優先的に診察を受けられる権利が有ると伺って居りますので、私が其方の治療へ向かいます。」
構えを解く事無く警戒を続けて居たアインが、構えを解く。
と、それに呼応するように、ツヴァイも構えを解く。
オリジナルの二体は、エリーより渡されたマジックバッグをポーチにして持ち歩いて居たのでそのまま本田氏の馬について走って行く。
「告、もっと早く走って構わないと告げます。」
「城内ではそのように速く走っては成らぬのでな。」
-----------
「成程、つまりはこの方は横須賀に出張して居たが、二日前に帰って来た所である、と。
『エリー様、恐らくはここまで早く感染が広がったかの謎が解けました。
恐らくこの方が町中の人達とふれあいを忘れないお優しい方だった事が仇となったのでしょう。
症状が出る前で、気付かなかったものと推測できます。』
アインは直ぐにエリーへと報告を上げる。
『判ったわ、貴女達はそこで治療に専念しなさい。』
「イェス、マム。
城内の診療はわたくし達が執り行います。」
----
こうして、江戸の大規模流感は幕を閉じたのだった。
その代わりに、アインとツヴァイの変な成長がエリーの頭を悩ませる事に成ったが・・・
後日、江戸の守護職が挿げ代わり、これ迄の道臣よりもずっと町民に対しフレンドリーな侍達が街中を警備するようになった、らしい。
『ファム、出撃準備をお願い致します。』
『ファム了解。アタックヘリ「ロッテ・リべーラ」出撃準備完了です。』
あの時に作ったアタックヘリに名前を付けて居なかったエリーは、安直にドイツ語で赤とんぼと名付けていた。
足が生えてて見た目蜻蛉っぽかったからなのだが、耳障りが割と良かったりするのだから呆れる。
『行きましょう、ツヴァイ。』
『はい、お姉さま。』
アインとツヴァイは、ロッテ・リべーラに乗り込み、
飛び立つ。
---------
‐現場‐
量産型アインと量産型ツヴァイが絡まれて居た。
が、地元住民たちが立ちふさがって居た。
「おねげぇです、お辞めになって下せえお侍様方!
あっし等がおっちんじまえばあんた方だって年貢が取れなくなっちまって共倒れになるんじゃあありやせんかい?」
なかなか知恵の回る住民のようで、的を射た発言だ、正論に少しタジタジの侍。
「や、やかましい! 御屋形様がこの死病に掛かってしまったらお前らが困るのだぞ? 又戦になるであろう?
そうなってはお前らも駆り出されるのだ、前線に送られて死にたくはないであろう!」
それでも侍も一歩も引く気は無いようだ。
そんな時だった、上空からけたたましいローラー音。
その巨大なトンボのような物は、ゆっくりと降りて来て、侍達の取り囲んで居る診療車の上に、その足を広げて降り、診療車を掴むようにして停まった。
ローターが止まる。
この謎の巨大物体が何なのかを判らない侍と住民たちは固唾を飲んで見守るしか無かった。
前席の左扉と、後席の右扉が開く。そこから、サングラスをかけて、動きやすくかつ下着が見えない様にカスタマイズされた、胸を強調するようなデザインのバトル・メイドスーツに身を包み、18㎝もありそうなハイヒールパンプスを履いたアインとツヴァイが、そのすらっと長い脚を見せつけるかのようにして、診療車の屋根の上に降り立つ。
前席から降り立ったアイン、後席のツヴァイ共に、エレガントにくるッと踵を返しつつヘリのドアを閉めると、同時に診療車の屋根から飛び降りる。
アインは、背中から倒れ込むように傾いた後に、軽く診療車の屋根を蹴り、伸身のバク中で華麗に降りる。
ツヴァイは、前に倒れるように上半身を倒し、右足を後ろにはね上げ、左足で踏み切ってその長い脚を前後に開く開脚前中で、周囲を魅了するように降り立つ。
両名共に、体操選手であれば高得点の着地だろう。
そんな着地を、ハイヒールを履いたまま成し遂げてしまう。
既に、侍、住民共に、あまりの美しい所作での着地に見入っており、言葉が無い。
アインが口を開く。
「そこまでです! この場はわたくし達が治めます!」
ツヴァイが続く。
「量産型は速やかに診療に戻りなさい、住民達は早急に診療を受けるように。」
何故か二人共、ポーズを取っている。
何だか中二病くさいポーズだ。
「な、何者だ!?」
「わたくしは、この薬をお配りしている、ハイエルフで賢者の、エリー・ナカムラ様が従者、アイン・オリジン。」
「同じく、ツヴァイ・オリジン。」
この姿を見たら、エリーは恐らく頭を抱えるだろう。
なんでこうなった・・・と。
いや、実際にナノマシンデータリンクと偵察用ナノマシンを駆使して見ていたエリーは、実際に頭を抱えていたが。
何やってんの、あの子達・・・ハァ。
こんな風に育てた覚えは・・・
「貴方達、武士道は何処に捨てて来たのですか?」
「民を護るのが仕事なあなた方が自ら民を苦しめるとは言語道断、と、告げます。」
1人が刀を抜く。
「女と思って言わせておけば!
女とて容赦はせぬぞ! 切り伏せてしまえ!」
この侍集団の上司だったのだろう、他の侍達も慌てて抜刀する。
「女性へ向けて刃物をチラつかせるとは、教示も何も持たぬのですか、良いでしょう、受けて立ちます。」
エリーすら作った覚えのないメリケンサックを嵌めるアインと、同じく作った覚えのない日緋色金を練り込んだと思われる防刃グローブを嵌めるツヴァイ。
お前らのボディーはミスリルとかオリハルコンを使用した全身義体と同じ材質の物なんだから、ンなもん要らねぇだろ。
格闘の構えを取る二人に侍達が襲い掛かるも、二人は悉く、メリケンサックと防刃グローブを駆使して侍の刀を悉く折り砕いて、蹴り飛ばして行く。
「お主ら!待て!」
戦闘中の彼らの背後から、大きな声で一人の武将が吠えた。
振り返ったそこには、立派な鎧を着こんで、長い槍を携えた武将が騎乗して威風堂々と存在して居た。
「我は七本槍が一人! 徳川筆頭家老、本田忠勝である!」
「ははっ!」
侍たちが戦闘を止め、下がる。
「何をして居るか! 民へ刃を向けるなど、言語道断!
上様より沙汰の有るものと覚悟致せ!」
「ははっ! お許し下され!」
全員が平伏する。
「さて、お主らが天女か?」
「天女とはどの様な物でしょうか? と、問います。」
ツヴァイが聞いて、アインが続く。
「わたくし達は、ハイエルフ、エリーナカムラ様の従者ですが。」
「天より降りて来たのだから、天女であろう?」
「成程、しかしわたくし達は、この乗り物に乗って来ただけなので、空から降りて来た訳ではありません。」
「はっはっはっは、ではこれは巨大な蜻蛉であるか!
我が槍の勝ちの様だのう。」
「その槍は蜻蛉切と言う見識で間違いありませんか?と問います。」
「そうか、この槍はわしより有名であるか。」
何だか盛り上がりかける本田忠勝とツヴァイだが、アインが口を挟む。
「本田様は、何かの御用で此方へ来たのでは無いのですか?」
「ああ、すまぬすまぬ、そうであった。
場内にもすでに病人が出て居るのじゃ、早急に此方にも対応願いたいのだが、良いかな?」
「成程、そのようなご用件でしたか、畏まりました、エリー様の意向により、発病した者が優先的に診察を受けられる権利が有ると伺って居りますので、私が其方の治療へ向かいます。」
構えを解く事無く警戒を続けて居たアインが、構えを解く。
と、それに呼応するように、ツヴァイも構えを解く。
オリジナルの二体は、エリーより渡されたマジックバッグをポーチにして持ち歩いて居たのでそのまま本田氏の馬について走って行く。
「告、もっと早く走って構わないと告げます。」
「城内ではそのように速く走っては成らぬのでな。」
-----------
「成程、つまりはこの方は横須賀に出張して居たが、二日前に帰って来た所である、と。
『エリー様、恐らくはここまで早く感染が広がったかの謎が解けました。
恐らくこの方が町中の人達とふれあいを忘れないお優しい方だった事が仇となったのでしょう。
症状が出る前で、気付かなかったものと推測できます。』
アインは直ぐにエリーへと報告を上げる。
『判ったわ、貴女達はそこで治療に専念しなさい。』
「イェス、マム。
城内の診療はわたくし達が執り行います。」
----
こうして、江戸の大規模流感は幕を閉じたのだった。
その代わりに、アインとツヴァイの変な成長がエリーの頭を悩ませる事に成ったが・・・
後日、江戸の守護職が挿げ代わり、これ迄の道臣よりもずっと町民に対しフレンドリーな侍達が街中を警備するようになった、らしい。
10
お気に入りに追加
122
あなたにおすすめの小説
(完)なにも死ぬことないでしょう?
青空一夏
恋愛
ジュリエットはイリスィオス・ケビン公爵に一目惚れされて子爵家から嫁いできた美しい娘。イリスィオスは初めこそ優しかったものの、二人の愛人を離れに住まわせるようになった。
悩むジュリエットは悲しみのあまり湖に身を投げて死のうとしたが死にきれず昏睡状態になる。前世を昏睡状態で思い出したジュリエットは自分が日本という国で生きていたことを思い出す。還暦手前まで生きた記憶が不意に蘇ったのだ。
若い頃はいろいろな趣味を持ち、男性からもモテた彼女の名は真理。結婚もし子供も産み、いろいろな経験もしてきた真理は知っている。
『亭主、元気で留守がいい』ということを。
だったらこの状況って超ラッキーだわ♪ イケてるおばさん真理(外見は20代前半のジュリエット)がくりひろげるはちゃめちゃコメディー。
ゆるふわ設定ご都合主義。気分転換にどうぞ。初めはシリアス?ですが、途中からコメディーになります。中世ヨーロッパ風ですが和のテイストも混じり合う異世界。
昭和の懐かしい世界が広がります。懐かしい言葉あり。解説付き。
転生幼女のチートな悠々自適生活〜伝統魔法を使い続けていたら気づけば賢者になっていた〜
犬社護
ファンタジー
ユミル(4歳)は気がついたら、崖下にある森の中にいた。
馬車が崖下に落下した影響で、前世の記憶を思い出す。周囲には散乱した荷物だけでなく、さっきまで会話していた家族が横たわっており、自分だけ助かっていることにショックを受ける。
大雨の中を泣き叫んでいる時、1体の小さな精霊カーバンクルが現れる。前世もふもふ好きだったユミルは、もふもふ精霊と会話することで悲しみも和らぎ、互いに打ち解けることに成功する。
精霊カーバンクルと仲良くなったことで、彼女は日本古来の伝統に関わる魔法を習得するのだが、チート魔法のせいで色々やらかしていく。まわりの精霊や街に住む平民や貴族達もそれに振り回されるものの、愛くるしく天真爛漫な彼女を見ることで、皆がほっこり心を癒されていく。
人々や精霊に愛されていくユミルは、伝統魔法で仲間たちと悠々自適な生活を目指します。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
アラヒフおばさんのゆるゆる異世界生活
ゼウママ
ファンタジー
50歳目前、突然異世界生活が始まる事に。原因は良く聞く神様のミス。私の身にこんな事が起こるなんて…。
「ごめんなさい!もう戻る事も出来ないから、この世界で楽しく過ごして下さい。」と、言われたのでゆっくり生活をする事にした。
現役看護婦の私のゆっくりとしたどたばた異世界生活が始まった。
ゆっくり更新です。はじめての投稿です。
誤字、脱字等有りましたらご指摘下さい。
公爵令嬢は父の遺言により誕生日前日に廃嫡されました。
夢見 歩
ファンタジー
日が暮れ月が昇り始める頃、
自分の姿をガラスに写しながら静かに
父の帰りを待つひとりの令嬢がいた。
リリアーヌ・プルメリア。
雪のように白くきめ細かい肌に
紺色で癖のない綺麗な髪を持ち、
ペリドットのような美しい瞳を持つ
公爵家の長女である。
この物語は
望まぬ再婚を強制された公爵家の当主と
長女による生死をかけた大逆転劇である。
━━━━━━━━━━━━━━━
⚠︎ 義母と義妹はクズな性格ですが、上には上がいるものです。
⚠︎ 国をも巻き込んだ超どんでん返しストーリーを作者は狙っています。(初投稿のくせに)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
家庭菜園物語
コンビニ
ファンタジー
お人好しで動物好きな最上 悠(さいじょう ゆう)は肉親であった祖父が亡くなり、最後の家族であり姉のような存在でもある黒猫の杏(あんず)も静かに息を引き取ろうとする中で、助けたいなら異世界に来てくれないかと、少し残念な神様に提案される。
その転移先で秋田犬の大福を助けたことで、能力を失いそのままスローライフをおくることとなってしまう。
異世界で新しい家族や友人を作り、本人としてはほのぼのと家庭菜園を営んでいるが、小さな畑が世界には大きな影響を与えることになっていく。
勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる