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冒険の旅

探索者組合琵琶町支部

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「あ、お帰りなさい、中々返って来ないので心配して居ました。
 あれ?其方の御三方は?」
 私と玉藻ちゃんとオーブが増えて居るので疑問に思ったようだ。
 が、カイエンがゆっくりと、低い声で、私との打ち合わせ通りに喋り始めた。
「取り合えず、報告だが・・・良いか?
 この3名に関しては、後で。」
「あ、はい、畏まりました。」
 カイエンの迫力に圧倒された受付嬢は、背筋をピシッと伸ばして緊張気味だ。
「では、ここでは、探索者組合の沽券に係るかも知れない話になる、支部長は居るのか?」
「は、はい! ただいま呼んでまいります。」
「呼ばなくて良い、居るなら、入らせて貰うだけだ。」
「す、すみません、勝手に入られては困ります。」
「何でだ?それだけ重要な話をしようと言うんだ、入れないのならこの場でぶちまけても構わんのだが?」
「わっわわわ、わかりました・・・」
 すんなり通った我々は、そのまま奥の戸を勢い良く開けてその部屋へとズカズカと踏み入れる。
「な、何ですかあなた方は!?」
「何ですかじゃネェよ、こっちの台詞だぜ、そりゃぁ、何考えてんだ此処の探索者組合は。」
 カイエンが、勇者覇気をぶちかます。
「なっ!? 馬鹿な、勇者覇気!?」
「ふん、少しは物を知ってるようだな。」
 カイエンには、怒って居ると言う風な演技をして貰って居る。
「何かあったのかね?」
 宥めようとはしているが、未だ状況を判って居ないと言った体だ。
「何かあったかだと!? 大ありだ!」
 カイエンはわざとソファーにドッカリと座り、低い応接テーブルに片足を叩き付けるように乗せた。
 中々良い演技じゃ無いか、流石は年長者って所か、この演技はキースではこうは行くまい。
「いい加減にしろよ、お前ら。」
 そのままカイエンが続ける。
「でっち上げた依頼で対処に困ったB級以上の魔物を討伐させようだなんて良い度胸だよ、おい!」
「それは、どう言う事ですか?」
「シラ切ってんじゃねぇぞ! 何だあの依頼、雷の激しい深夜にだけ現れる謎の怪鳥を見つけて討伐しろだなんて、どう討伐するんだってんだ!
 お陰で危険な魔物の多く居る山奥へと赴いてクラスの高い魔物のオンパレードじゃねぇか!」
「な!? そんな依頼は私の与り知る所では無い!」
「何だとぉ!?」
「おい、誰だ、そんな意味不明な依頼を出したのは?」
「あ、あのぉ・・・恐らくなのですが、本日休みを取っている、副長では無いかと・・・」
 受付嬢が暴露した。
 さて、これでどう言う事か判ったので私の出番。
「成程ねぇ~、あんたがたの与り知らない所で勝手に暗躍するクソ野郎が居るって訳か、ふぅん?」
 にやりと不穏な笑みを浮かべながら言い放つ。
 そしてさらに続ける。
「そのクソ野郎は今何処に居る訳? そいつに死ぬより辛い罰を与えてやろうかしらねぇ?」
 と言いつつ、ここは私が封印し続てた魔王覇気を、漏れた程度に発動。
「こ、この禍々しい・・・」
「なぁ、何処に居る訳? 直ぐに行って四肢切り落として傷口塞いでやりてぇんだけど?」
 更に覇気を漏らす。
「す、すみません・・・この私の監督不行き届きです。
 どうかその覇気を収めて頂けませんか?」
 支部長は辛うじて耐えて居るけど、受付嬢は既に失神して居る。
「良いけどさ、私は今非常に機嫌が悪い。
 この場にすぐに引っ立てて連れて来いよ、そいつ。」
「無茶を言わないで下さい、今何処に居るかも判らない状況です。」
「あぁ!? 私の要求に応えられねぇって?
 あのなぁ、私をこれ以上怒らせんな?
 この街ごと消し飛ばしてやろうか?」
 そう言って、ここに到着する直前に打ち合わせておいたヨルムンガンドとリバイアサンを突如呼び出し、リバイアサンがゲートから顔だけを出す。
『どうした、突然呼び出して。』
「スマンスマン、怒りのあまり時空ゲートが開いてしまった、まだ出て来んで良いぞ。」
『そうか、こ奴らを亡ぼすのならすぐに呼べ、では又な。』
 すると、ジ・アース全員から電脳通信で(((((ド、ドラゴンってまさかぁっ!?)))))
 と来たので、
(紹介が遅れました、リバイアさんです。 てへっ♡)
 と返しておく。
「お、おい!誰か半十郎の居場所を知らんか!?」
 流石にビビったよな、あれは。
 私を本物の魔王と認めた位の勢いで行動を始めたよね。
 1~2分ほどバタバタして居たけど、直ぐに戻ってきて。
「ただいま所在を知る物を見つけましたので、連れて来させます。
 その、連れて来るまでの間で宜しいですから、どのような状況になって居たかお話頂けませんでしょうか?」
 今度は私がソファーにドッカリ座り込んで両足をテーブルに投げ出した。
「良いだろう、それは俺が話してやる。」
 カイエンが、依頼を受けてから昨日までの敬意を長々と語りだした。
 これは私も初耳だったので、表情を崩さずに聞いて居たけど、マジでトンデモナイ討伐しまくってたな、良く全員生きてたわ。
 そんなに連戦だったのね、殆ど寝てねぇんじゃね?
 で、さぁ、実は私的には、雷の激しい深夜に飛び回るって、雷鳥、サンダーバードじゃねぇかと思ったんだけどさ、あれは希少種だから討伐しちゃダメ、しかもアレって魔鳥じゃ無くてあの鳥は神鳥だからな、何でそんな夜な夜な家畜襲うとか言われたのか知らんけどさぁ、あの鳥は、私の調べでは仙人みたいに霞を食って生きてる鳥だから家畜とか食わねぇんだよね。
 この場合霞ってのは、エーテルの事と思ってくれて良い。
 なのでこの場合、討伐してはイケナイ対象なのだ。
 なので、あの依頼の辻褄合わせる為と言っちゃなんなんだけど、ワイバーンを提供してやろうかなって事に成ったのだ。
 でもただ提供するんじゃ面白くねぇから今回のこの寸劇考えたって訳。
 真犯人もお陰で洗い出せた事だしな。
 私の覇気で次絶した受付嬢?
 あれは実は副長と不倫関係にあって共犯者って事まで電脳経由のナノマシン情報で知ってたので良いのよ。
 良い薬になったんじゃない?
 そんで、離し戻すけど、カイエンの話が佳境に差し掛かった頃、ようやく捕まった副長が私の前に差し出された。
「お、お待たせしました、まお・・・いや、っその。」
 完っ全に私を魔王と思ったよねw
 おもっきり平伏してる。
「な、何です?何事ですか!? 支部長、どう言う事ですか??
 休みにいきなり引きずり出されて迷惑ですよ!?」
「馬鹿もん! お前は何と言う事をしてくれたのだ!?」
「私は何も悪い事はしてません!」
「ほぅ? 悪い事はして居ないと?」ゆっくりと立ち上がりながら、又しても覇気をゆっくり漏らす形で放出。
「な、何だ貴様! 何で魔王が此処に居るんだ!?」
「あぁ?誰が魔王だと??
 人を見て判断しろよ?こら。」
「そ、そんな禍々しい覇気は魔王しか考えられんだろうが!」
「そんな物はいくらでもどうにでも出来るもんなんだよ、テメェは私の友人達を騙して苦しめた、タダで済むと思うな?」
「おい、エリー、何もそこまでしなくても・・・」
「いや、カイエン、ちょっと黙っててくれ、これは私の感情の歯止めが利いてるからまだこれで済んでるんだ。
 さっきのを見たろう?」
 段々とオーラを大きくしていく。
「出合えいっ!出会え―いっ!」
 副長が、身の危険を感じて職員によって私を取り押さえようと叫ぶが、既に時遅し。
 私の覇気で皆失神して居る。
 辛うじて立って居るのはこの副長と、平伏して居る支部長の二人だけだ。
「貴様、やはり貴様はダメだ。」
 本気で、手刀で両手両足を切断して治療魔法ですぐ様傷口を塞いだ。
「貴様のようなカスには、こんな物も要らんだろう?
 切り落としてやろうか?」
 そう言いながら、股間に足を乗せ、軽く踏んでやる。
「ぎゃぁっ!」
 断末魔のような悲鳴を上げて失神しやがった。
「おい、支部長。」
「は、はい。」
「この位で許してやる、こいつはこのまま生き埋めにでもしておけ。
 それと、その受付も共犯だ、しかもこいつは横領もしてるぞ。」
「な、なんと!」
「貴様、支部長失格だな、何も管理出来ておらんな。」
「申し訳ございません、精進致します。」
「それとだな、この馬鹿が捏造した依頼を達成した事にせねば他の支部に顔向けが出来ないだろ?」
「そうですね、どうしましょう、いや、どうにかします。」
「これをやる、これで達成した事にしておけ。」
 そう言ってワイバーンを出す。
「こ、これは! 討伐難易度A級のワイバーンでは無いですか!」
「どうだ、これなら言い訳になるだろ?」
「は、はい、重ね重ねありがとうございます。」
 完全にこの支部長が平伏してしまってる、私が魔王と思ってるよね、でも勇者と魔王が一緒に居るっておかしいと思わないのだろうか?
 さてと、そろそろ種明かしっつーか、ばらしてやるか。
 電脳で、カイエン達にそろそろ良いぞって伝えると、キース達が笑い始める。
「な? 何ですか?急に。」
 頭の上にいっぱい、 ???????って見えそうな顔してる。
「あははは、御免ねぇ、犯人捕まえるのにやってたんだけどここまで平伏されると思わなかったわよ。
 私は、ハイエルフで聖女で賢者と言われてる、エリー・ナカムラと言う者です。 魔王でも何でもありません。」
「済まなかった、支部長、だがさっき俺が話して居た経緯は全て本当の事だ、マジでキツかったぜ?」
「でもよ、本当にあの依頼はねぇわ。
 あ、そうだ、こいつ、俺がテイムしちまった従魔ね、登録してくれ。」
 キースもやっと喋れるとばかりにほっとした顔で話し出した。
「悪いんだけど支部長さん、こいつ等ジ・アースと私達3人は元から知り合いでな、今回、この依頼が終わらんって事で助けて欲しいと打診があったもんでこんな事をさせて貰いました、ごめんね。
 で、折角なので私達も探索者組合に登録して貰える?」
「貴女は、魔王では無いのです?」
「私が?冗談じゃ無いわ、魔王はもっともっとずーっと強い存在らしいわよ?
 ちなみにこっちのカイエンは、今の勇者では無くて、先代になるんだけど、現行勇者よりはるかに強い。」
「本当ですか、そんな方が貴方に助けを求めたって、あなたはどれくらいの実力を隠してるのです?」
「ははは、このエリーはな、1人で国を一個滅ぼした事がある。」
「カイエン、それ人聞き悪いからやめて。」
「事実だろ? 城を吹き飛ばしてよ。」
「止してって言ってんでしょ、マカンヌに叩かれるわよ?」
「え?私??」
「何だお前ら、私をやっぱ魔王って思ってるだろ。」
「いや、もっとたちが悪い、破壊神だな。」
「皆ひでぇな~。」
 そして全員で笑いあった。
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