宇宙戦争時代の科学者、異世界へ転生する【創世の大賢者】

赤い獅子舞のチャァ

文字の大きさ
上 下
174 / 277
冒険の旅

平泉2

しおりを挟む
 そば粉を探して市場を散策したんだけど、どうにも見つからないので、さっきのお蕎麦屋さんへ突った私。
 んで、おじさんと交渉。
「私、料理研究家の中村絵理衣と申します。
 お蕎麦の新しい食べ方を思いついたので是非試したいのですが、市場にそば粉が並んで居なかったのです、一人前程度で構わないので、私に調理させてみて下さいませんか?」
 こう言う時は間髪入れずに一息で言い切る!
「ほ~、ワシの蕎麦よりウマい物が出せると言うのか?面白れぇ、勝負だお嬢ちゃん。」
 ふっふっふ、掛かったな?
 料理歴700年越えの私に敵うと思って居るのかね?
 それじゃぁって事で、おかみさんが審判って事で、調理開始。
 ここの扱っているそば粉が大変素敵な事に、金印級と銀印級の2種の混合だったようなので、これはやはり手打ちの蕎麦に打つべきだと確信をした私は、早速そば粉を浅いボウルに入れて、少しづつ水を加えて掴むようにして揉んで行く。
 ここはお水も井戸水らしいんだけどそのお水が一口頂いて見たらおいしいお水だった。
 これで不味い蕎麦なんか打ったら恥です。
 ある程度固まったのでもう少し水を加えて更に揉んで行くと、だんだんと形になって来た。
 体重掛けて捏ねつつ、ほんのちょっとづつ水を足して粘りを付けていく。
 ちなみに十割蕎麦です、小麦粉は使わないので念入りに捏ねないとボロボロ崩れるのでしっかりと。
 程良い粘りが出て来た所で、蕎麦球を作って、其れを万遍無く綺麗な丸になる様に伸ばして行く。
 厚みが3㎜位になるまで伸ばしたら、平行に四つ折りに畳んで、切る!
 厚みを3㎜にしたので3㎜太になるように切る。
 ちなみに、めんつゆにかんしては、ストレージ内で既に作ってあったりする。
 サバを使って作ったサバ節に、昆布出汁、カツヲ出汁も使ってしっかりした出汁を取って、煮切り醤油を足してじっくりと煮て行く。
 そしてほんのりと甘みを付ける為に少しだけ味醂を足してもう一煮立ちさせて、後は冷ましたら完成です。
 煮切り醤油を使って居るので少し濃い目のお出汁なので、味が濃いなと思った人はほんの少しお水を入れて調整ね。
 市販されてる20倍濃縮とかのとはまた違いますから、水を入れると言っても少し埋める感じで。
 水の方を多めとかにしちゃ薄くて美味しく無いから注意ね。
 んで、手に入れて置いたワサビ、これを、卸す。
 切ったお蕎麦を軽くゆでて、井戸水で冷やして完成です。
 おかみさん、私の作ったお蕎麦の姿に驚きを隠しきれない様子。
 あ、イケナイ、海苔を乗せるの忘れてた、まぁいっか。
 おかみさんが何だか食べ辛そうにしてたので、吸って食べるんだよって教えてあげる、そんでズルズルとすすって食べたおかみさんの表情が、ガラッと変化した。
 勝ったな。
 と、思ってたんだけど、何故か私のお蕎麦を完食せずに蕎麦掻を頂き始めた。
 あれ???
 まさか私、負け?
「絵理衣さんの勝ちです!」
 あっぶねっ! 焦ったわぁ~。
「でも、私の完食して無いよね?」
「ええ、それは・・・
 ほらアンタ! こう言う美味い物作れって前から言ってたろ?食べてごらんよ!」
「なんだとぉ~? こんな小娘の作ったもんが俺っちの作った蕎麦よりうめーってが?」
 と言って、おかみさんの残した私の蕎麦を一口・・・
 そしておやっさんは、orzになった。
「ちょ、おやじさん、落ち込まないで!?」
「おい嬢ちゃん! 何処で料理習った?」
「え?私の料理は自力で培った物だけど?
 ってか私に料理で敵おうと思っても無理よ?年季が違うから。」
「年季って、嬢ちゃん一体幾つだってんだい?」
「私は735歳だよ、ハイエルフだし。」
「な!? 料理は初めて何年位・・・」
「そうねぇ、12歳位からだから723年ってとこかな?」
「勝てる訳がねぇ、師匠! 師匠と呼ばせてくれぇ! 俺っちにこの蕎麦の作り方を教えちゃくれねぇか!?」
「教えるのは良いけど師匠は言い過ぎ、普通に絵理衣で良いからね?」
 それから4時間、みっちりと打ち方からお出汁の取り方から徹底的に仕込んで、ようやく物になった。
 序でなので天婦羅の揚げ方と天丼たれのレシピも教えて置いた。
 これで新しい名物になるんじゃ無いかと思う。
 4時間もかけて教えてたから私又お腹空いちゃったよ。
 なんか作って食べようかな。
 そう言えばハンマーヘッドオックスのタンがまだ手つかずで残ってたな。
 一寸した広場で自作した七輪出して、厚切り牛タン焼き始めたら、公儀の人に叱られた、チクショウ・・・
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

この世界で唯一『スキル合成』の能力を持っていた件

なかの
ファンタジー
異世界に転生した僕。 そこで与えられたのは、この世界ただ一人だけが持つ、ユニークスキル『スキル合成 - シンセサイズ』だった。 このユニークスキルを武器にこの世界を無双していく。 【web累計100万PV突破!】 著/イラスト なかの

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

(完)なにも死ぬことないでしょう?

青空一夏
恋愛
ジュリエットはイリスィオス・ケビン公爵に一目惚れされて子爵家から嫁いできた美しい娘。イリスィオスは初めこそ優しかったものの、二人の愛人を離れに住まわせるようになった。 悩むジュリエットは悲しみのあまり湖に身を投げて死のうとしたが死にきれず昏睡状態になる。前世を昏睡状態で思い出したジュリエットは自分が日本という国で生きていたことを思い出す。還暦手前まで生きた記憶が不意に蘇ったのだ。 若い頃はいろいろな趣味を持ち、男性からもモテた彼女の名は真理。結婚もし子供も産み、いろいろな経験もしてきた真理は知っている。 『亭主、元気で留守がいい』ということを。 だったらこの状況って超ラッキーだわ♪ イケてるおばさん真理(外見は20代前半のジュリエット)がくりひろげるはちゃめちゃコメディー。 ゆるふわ設定ご都合主義。気分転換にどうぞ。初めはシリアス?ですが、途中からコメディーになります。中世ヨーロッパ風ですが和のテイストも混じり合う異世界。 昭和の懐かしい世界が広がります。懐かしい言葉あり。解説付き。

あなたがそう望んだから

まる
ファンタジー
「ちょっとアンタ!アンタよ!!アデライス・オールテア!」 思わず不快さに顔が歪みそうになり、慌てて扇で顔を隠す。 確か彼女は…最近編入してきたという男爵家の庶子の娘だったかしら。 喚き散らす娘が望んだのでその通りにしてあげましたわ。 ○○○○○○○○○○ 誤字脱字ご容赦下さい。もし電波な転生者に貴族の令嬢が絡まれたら。攻略対象と思われてる男性もガッチリ貴族思考だったらと考えて書いてみました。ゆっくりペースになりそうですがよろしければ是非。 閲覧、しおり、お気に入りの登録ありがとうございました(*´ω`*) 何となくねっとりじわじわな感じになっていたらいいのにと思ったのですがどうなんでしょうね?

半分異世界

月野槐樹
ファンタジー
関東圏で学生が行方不明になる事件が次々にしていた。それは異世界召還によるものだった。 ネットでも「神隠しか」「異世界召還か」と噂が飛び交うのを見て、異世界に思いを馳せる少年、圭。 いつか異世界に行った時の為にとせっせと準備をして「異世界ガイドノート」なるものまで作成していた圭。従兄弟の瑛太はそんな圭の様子をちょっと心配しながらも充実した学生生活を送っていた。 そんなある日、ついに異世界の扉が彼らの前に開かれた。 「異世界ガイドノート」と一緒に旅する異世界

~僕の異世界冒険記~異世界冒険始めました。

破滅の女神
ファンタジー
18歳の誕生日…先月死んだ、おじぃちゃんから1冊の本が届いた。 小さい頃の思い出で1ページ目に『この本は異世界冒険記、あなたの物語です。』と書かれてるだけで後は真っ白だった本だと思い出す。 本の表紙にはドラゴンが描かれており、指輪が付属されていた。 お遊び気分で指輪をはめて本を開くと、そこには2ページ目に短い文章が書き加えられていた。 その文章とは『さぁ、あなたの物語の始まりです。』と…。 次の瞬間、僕は気を失い、異世界冒険の旅が始まったのだった…。 本作品は『カクヨム』で掲載している物を『アルファポリス』用に少しだけ修正した物となります。

素材採取家の異世界旅行記

木乃子増緒
ファンタジー
28歳会社員、ある日突然死にました。謎の青年にとある惑星へと転生させられ、溢れんばかりの能力を便利に使って地味に旅をするお話です。主人公最強だけど最強だと気づいていない。 可愛い女子がやたら出てくるお話ではありません。ハーレムしません。恋愛要素一切ありません。 個性的な仲間と共に素材採取をしながら旅を続ける青年の異世界暮らし。たまーに戦っています。 このお話はフィクションです。実在の人物や団体などとは関係ありません。 裏話やネタバレはついったーにて。たまにぼやいております。 この度アルファポリスより書籍化致しました。 書籍化部分はレンタルしております。

チート幼女とSSSランク冒険者

紅 蓮也
ファンタジー
【更新休止中】 三十歳の誕生日に通り魔に刺され人生を終えた小鳥遊葵が 過去にも失敗しまくりの神様から異世界転生を頼まれる。 神様は自分が長々と語っていたからなのに、ある程度は魔法が使える体にしとく、無限収納もあげるといい、時間があまり無いからさっさと転生しちゃおっかと言いだし、転生のため光に包まれ意識が無くなる直前、神様から不安を感じさせる言葉が聞こえたが、どうする事もできない私はそのまま転生された。 目を開けると日本人の男女の顔があった。 転生から四年がたったある日、神様が現れ、異世界じゃなくて地球に転生させちゃったと・・・ 他の人を新たに異世界に転生させるのは無理だからと本来行くはずだった異世界に転移することに・・・ 転移するとそこは森の中でした。見たこともない魔獣に襲われているところを冒険者に助けられる。 そして転移により家族がいない葵は、冒険者になり助けてくれた冒険者たちと冒険したり、しなかったりする物語 ※この作品は小説家になろう様、カクヨム様、ノベルバ様、エブリスタ様でも掲載しています。

処理中です...