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冒険の旅
番外編5 お姉さまを、追いかけて
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わたくしは、パトリシア・グッチ、グッチベルクを治める父、ディーリ・グッチ男爵の一人娘ですの。
実は、何を隠そう前世の記憶が有るのは秘密ですの。
わたくしの前世は、驚くなかれ、今と同じ名前、パトリシアと言う名でしたの。
プレミアムブランド、グッチ創業者の長男の嫁に収まったあのパトリシアと言えば解りやすいでしょうか、そうです、元は私、地雷女でしたの。
地雷、と言うと少し語弊があるかしら。
地雷と言うより、自分から言い寄って強引に関係を持って誑し込んで入り込んで行ったのですから、90㎏爆弾? 360㎜魚雷? 180㎜Cannon? みたいな物かしら?
そ、そんな事はどうでも良いですのよ!
変な脱線をしてしまいましたの!
先日、お父様の公務のお手伝いにと思って(と言っても半分以上はショッピングですけど。)王都へとご同行させて頂いた折、何でも緊急事態とやらになったようで、私と私の次女らが伝令のお仕事をお父様より委託され、友好国のユーノス公国、つまり我が領地のお隣にお伝えするべく馬車を走らせておりました所、大規模な盗賊に遭遇、危うく慰み者にされると言う所を、私の憧れていたお姉さまに助けて頂きましたの。(と言っても、わたくしの読んで居た物語の中に出る強い女騎士様的な方では無く、もっと途轍もない強さを持った、素手で盗賊の頭目を圧倒するとんでもない方でしたけど。)
お姉さまの方が何故か見た目は私よりも年下なのはあまり気にしない事にしましたの。
父が懇意にさせて頂いて居る、ユーノス公国のファーミール子爵様のお屋敷にて、父より委託された手紙をお渡しして公務に勤しんでいる間に、お姉さまがこの街から旅立ってしまったのを知って、大急ぎで追いかけました。
が、あのお姉さまの駆る魔物のような乗り物魔道具の風の如き速さに追い付ける筈も無く、ローデストの街へ到着した時には、既にお姉さまは船に乗って旅立ってしまった後でしたの・・・
わたくしを置いて行ってしまわれるなんてなんて薄情なお姉さまでしょう、でもそんなクールな所がますます素敵なのですけど。
仕方が有りません、お父様にお願いしてこの暖かな観光地、港街ローデストに別荘を購入して頂きますの!
お姉さまは戻ってくるつもりなのは知って居ますの、待たせて頂きますの!
ですけど今は、お腹が空きましたわ。
貴族や商家の利用している高級レストランに入った私を待ち受けていた料理は、お寿司とか言う奇妙な物でしたの。
白い粒々の物の上に生のお魚が乗って居ましたの。
こんな物食べられるのでしょうか?
次女に毒見として一つ食べさせたら、美味しいと驚いて居たので早速わたくしも一つ。
何なのでしょう、この何とも言えない美味しさは。
こんな物初めて食べましたの!
シェフを呼びつけて、この料理の考案者を聞いた所、何とお姉さまでしたの。
流石お姉さまですわ!
強くて賢くて美しくて、その上お料理まで出来るなんて、尊敬に値しますの!
他にもお姉さまの残したレシピがあったらと聞いて見ましたけど、材料が無いと言われてしまいましたの、残念ですわ。
これから、お姉さまが帰って来るまで、この街で美味しいお魚料理を堪能して過ごそうと思いましたの。
-----------------
二週間経っても、お姉さまは戻って来ませんの・・・
いい加減お魚の料理は飽きましたの・・・
「お姉さまぁ~~~!!!
早く帰って来て下さいましぃぃぃぃ~~~~~~!」
「お嬢様、諦めて領地へ帰った方が宜しいです。
いかにエリー様でもグッチベルクを通らずに王都に帰るなど出来ませんよ、なにもここで待たずとも。」
・・・・もっと早く言いなさいよ。
実は、何を隠そう前世の記憶が有るのは秘密ですの。
わたくしの前世は、驚くなかれ、今と同じ名前、パトリシアと言う名でしたの。
プレミアムブランド、グッチ創業者の長男の嫁に収まったあのパトリシアと言えば解りやすいでしょうか、そうです、元は私、地雷女でしたの。
地雷、と言うと少し語弊があるかしら。
地雷と言うより、自分から言い寄って強引に関係を持って誑し込んで入り込んで行ったのですから、90㎏爆弾? 360㎜魚雷? 180㎜Cannon? みたいな物かしら?
そ、そんな事はどうでも良いですのよ!
変な脱線をしてしまいましたの!
先日、お父様の公務のお手伝いにと思って(と言っても半分以上はショッピングですけど。)王都へとご同行させて頂いた折、何でも緊急事態とやらになったようで、私と私の次女らが伝令のお仕事をお父様より委託され、友好国のユーノス公国、つまり我が領地のお隣にお伝えするべく馬車を走らせておりました所、大規模な盗賊に遭遇、危うく慰み者にされると言う所を、私の憧れていたお姉さまに助けて頂きましたの。(と言っても、わたくしの読んで居た物語の中に出る強い女騎士様的な方では無く、もっと途轍もない強さを持った、素手で盗賊の頭目を圧倒するとんでもない方でしたけど。)
お姉さまの方が何故か見た目は私よりも年下なのはあまり気にしない事にしましたの。
父が懇意にさせて頂いて居る、ユーノス公国のファーミール子爵様のお屋敷にて、父より委託された手紙をお渡しして公務に勤しんでいる間に、お姉さまがこの街から旅立ってしまったのを知って、大急ぎで追いかけました。
が、あのお姉さまの駆る魔物のような乗り物魔道具の風の如き速さに追い付ける筈も無く、ローデストの街へ到着した時には、既にお姉さまは船に乗って旅立ってしまった後でしたの・・・
わたくしを置いて行ってしまわれるなんてなんて薄情なお姉さまでしょう、でもそんなクールな所がますます素敵なのですけど。
仕方が有りません、お父様にお願いしてこの暖かな観光地、港街ローデストに別荘を購入して頂きますの!
お姉さまは戻ってくるつもりなのは知って居ますの、待たせて頂きますの!
ですけど今は、お腹が空きましたわ。
貴族や商家の利用している高級レストランに入った私を待ち受けていた料理は、お寿司とか言う奇妙な物でしたの。
白い粒々の物の上に生のお魚が乗って居ましたの。
こんな物食べられるのでしょうか?
次女に毒見として一つ食べさせたら、美味しいと驚いて居たので早速わたくしも一つ。
何なのでしょう、この何とも言えない美味しさは。
こんな物初めて食べましたの!
シェフを呼びつけて、この料理の考案者を聞いた所、何とお姉さまでしたの。
流石お姉さまですわ!
強くて賢くて美しくて、その上お料理まで出来るなんて、尊敬に値しますの!
他にもお姉さまの残したレシピがあったらと聞いて見ましたけど、材料が無いと言われてしまいましたの、残念ですわ。
これから、お姉さまが帰って来るまで、この街で美味しいお魚料理を堪能して過ごそうと思いましたの。
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二週間経っても、お姉さまは戻って来ませんの・・・
いい加減お魚の料理は飽きましたの・・・
「お姉さまぁ~~~!!!
早く帰って来て下さいましぃぃぃぃ~~~~~~!」
「お嬢様、諦めて領地へ帰った方が宜しいです。
いかにエリー様でもグッチベルクを通らずに王都に帰るなど出来ませんよ、なにもここで待たずとも。」
・・・・もっと早く言いなさいよ。
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