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冒険、捜索、情報収集

飛び級冒険者

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 あのカオスな打ち上げの翌日、ギルドを訪問すると、私は大注目されていた。
 何故か皆遠巻きに私の一挙手一投足全て監視でもしているかのように食い入るように見てる視線が痛いんだよね。
 不快感を表情に現わしつつも今日からは受けられる討伐クエストを選んで、カウンターに依頼表を持っていくと、相変わらずいつ寝てるのかまるで不明なサリーちゃんが声を掛けて来る。
「あ、エリーさんおはよう御座います!
 まだ新しい冒険者登録証お渡しして無かったのでこっち来てくださいね!
 それにしても凄いです!飛び級で一気にランクDなんて初めて聞きました!」
「ちょ!あんたそれ大声で言っちゃダメな奴でしょ!」
 ただでさえ注目されてた所にそんな事ばらされたのでそりゃとんでもない人だかりみたいなのが出来てしまった。
「はぁ・・・ほらね、こうなっちゃうでしょう?」
「あうぅ・・・ごべんなさい・・・」
 半べそをかいても遅いのだよ、サリーちゃん、すでにこれは収集付かないですよ。
 すると裏からギルマスが出て来てその場の空気が一瞬で変わる。
「こらこら、お前ら散った散った!
 登録証渡すだけで何群がってやがる、俺のお墨付きで飛び級にしたんだから文句ある奴ぁー俺のとこに来いよ!」
 うん、ナイスタイミングだギルマス君・・・って私そう言えばこのギルマスの名前未だ覚えてねぇな。
「いやアンタ昨日のパフォーマンス皆見てたんだからあれ見た後にアンタに逆らう奴はほとんど居ねーでしょうが。」
「ほら、こいつが新しい冒険者登録証だ、無くすなよ?」
 さらっと流されたし、子供にしか見えないか知らんが子供じゃ無いっつーの、何さ皆して・・・
「やっぱり・・・ハイエルフ様。」
 また居るし、この子は・・・
「ほう、飛び級で昇格したばかりでこいつの討伐を選択するのか、大した自信だな。」
 私の提出しようとした依頼表を見てギルマスがつぶやく。
「あ、ダメだったかな?」
「いや、ダメとは言わないが、普通こいつは一人で討伐しない。」
「まぁ、私の得物はこれだし、大丈夫だと思うけどね。」
 と言って取り出す多連装自動装填型グレネードランチャー。
「それがどんな武器なのかサッパリ解らんが、お前さんが大丈夫と言うならそうなんだろうな。」
 あ、やっぱりこの世界に銃とかって無いのか、そうか、だから不思議がられてんのか。
「うーん、試しに使ってみる?」
 ちょっと触りたそうだったギルマスに提案して見ると、大喜びで飛びついて来た。
「良いのか?じゃあ地下の訓練場で試そう、すぐ行こう!」
 あのね、私はこれから討伐に行きたいと思ってる所なんですが・・・はぁ、まぁいっか。
「う~ん、頑丈な的とかある?」
「おう、あるぞ!」
 ああそうですか、やたら嬉しそうに返答が帰って来て呆れると言うよりも既にドン引きだわ。
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 -弓術練習場-
「・・・で、ある程度狙ったらこいつを引くだけ、簡単でしょう?」
「よし、覚えた、やってみるぞ。」
 腰溜で構えたグレネードランチャーを的に向け、引き金を引いたギルマスは思った以上の反動に驚く。
「おぅ!かなり衝撃が来るな、外れちまったな。」
 外れたグレネードが的のだいぶ上の壁に当たると炸裂した。
「何だこの威力!おもしれえな!」
「今度は身体強化してから撃って見たらどうかな?
 身体強化の種類には命中率向上もあるし、筋力強化と同時に使ったら的直撃できるのでは?」
「おう、やってみよう。」
 身体強化を発動させたギルマスはやっぱりかなり強そうだ、厄介な奴に厄介な能力与えちゃった気がしなくも無いけど敵では無いなら良いか。
 って言うか、今回の一件でマナの在り様も何となく理解できた、今まではその存在自体誰も認識しておらず、火事場の馬鹿力みたいな程度の認識でしか無かったんだろうと思う。
 じゃあ魔法も多分存在しないんだろうね、ハイエルフは別かも知れないけど。
 自分の中にあるマナ自身知らないのに魔素を知る訳も無いしね。
 そんな事考えてたらギルマスもう撃ってた・・・
 的に直撃させて的が粉砕、まぁそうなるよね。
「うははは、こりゃすげぇや、おもしれ~。
 他にもなんか無いか?」
 何であると思ったのか、有るけどさぁ・・・
「あのさぁ、今日はここまでで良い? 私クエスト行きたいんだわ。」
「あ、ああ、すまんすまん、また今度他の武器見せてくれよ。」
 だから有るとどうして思うんだか、有るけど。
 昨日試し撃ちさせてるミニ・ガンとか、予備のガリルとか、昨晩作った個人携帯用対空兵器のカールグスタフとか、高周波振動で何でもぶった切る剣とかね。
 なんなら材料的な問題だけはクリアしてるのでICBM位なら作れるけど? 
 まぁ作る気は無いけどね、今の所。
 さて、それはさておいて、いざ討伐クエスト!
「行ってきまーす。」
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