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序章
転生前夜
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あれから何百年たっただろうか。
私の設計した新造戦艦ニライカナイ二世号の初陣、あの艦に搭載してみた植物生体戦術コンピューター”ゆぐどらしる”の様子を見に、と言う建前で私の子孫の一人で、一時期孤児であった艦長に会いに行ったのであるが、元気で頑張って居るようで安心した。
研究所へと戻った私は、”ゆぐどらしる”の量産化を図るべく、最近取った弟子に指示を出して次の研究に没頭した。
ちなみにこの時我が研究所、私の所有惑星である所の、惑星ネオオガサワラに住み込みで研究しているこの弟子達は、私の知識を継ぐ者達であり実質に我が血を受け継ぐ者達、つまり子孫だ。
これまでも複数回、弟子を取り世に送り出して行ったが、彼女らは私の生涯で最高の弟子である。
私に万一の事があった場合、彼らには私の遺言が自動的に渡されることになって居た。
まさかそれが本当に有効となるとは思いもよらなかったが、子孫達の活躍に浮かれていた私は失念して居たのだ、昨年が脳細胞を維持する為の薬品を投与する期限だった事を、完全に忘れて居たのである。
こうして私は、猛烈な眠気に誘われ、眠るように逝ったのだ。
不思議な感覚を味わった、寝ている私の義体を私自身が真上から見つめていた。
少しの間理解が及ばなかったが、魂が抜けて自分の姿を見ると言う現象が眉唾ながら報告されて居たので、自分がそれを体現して居るのかも知れないと勝手な解釈で納得してみる事にした。
すると妙にスッキリと自分が死んだのだと受け入れる事が出来たのだった。
私の電脳が、私が死んだ事を私の子孫達へと配信を始めたようだ。
私の願いを込めたメッセージが私の数多くの子孫達へと配信される。
悪事に手を染めないように徹底してサポートしてきた私の自慢の子孫達だ、きっと私のメッセージを受け入れ、世界を良い方向へと導いてくれるだろう。
これだけ見届けられたら、もう思い残すことも無いか、この辺で良しとしようじゃないか。
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夢を見ていた。
ここはどこなのだろう。
何故かこれまでに見た事の無い巨木が数本、柱の様に立っている。
辺りは深い霧に包まれて居り、幻想的な雰囲気だ。
そして、困惑する私の元へ、一つの人影が近づく。
「だ、誰だ。」
思わず驚いて声を出してしまうが、それに対しての返答は無い。
その相手の顔が見えるか見えないかの距離になった時、その者は立ち止ったかと思うと、私に話しかけて来た。
「ようやく来たか、予定よりも待たされたぞ、これよりお主には、私の管理する世界へと旅立って貰う、少々行き詰ってしまった世界でな、更なる発展の為に役に立って貰えぬだろうか。
勿論今お主の使える技の大半は使える。
そして、私の権能の内、お主に扱えそうな権能をいくつか進呈する。
可も無く不可も無い残念な世界だが、良い世界へと導いてくれる事を期待して居る、ではよろしく頼む。」
随分勝手な言い分だ、しかしこんな夢の事を覚えている物だろうか、多分断片的にはそれもあるかも知れないが、無理だ。
「おい、捲し立てるだけ捲し立てて放置か、それは無いんじゃないか?
私の意思はどうなるんだ?ふざけんな~!」
-----------------------------------
はっと目覚めるとそこは、惑星ネオオガサワラの森林地帯に似た、いやしかし少し違う、むしろネオオガサワラよりももっと地球に近い雰囲気がする森だった。
「ここ・・・どこ?」
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この作品は、カクヨムさんで投稿を始めた作品でして、カクヨムの運営公式のレビューを頂いた自信作なのですが、この度こちらにも投稿してみようと言う流れになりましたので、毎日一話づつアップして行くつもりです。
現在200話以上のストックが有るので当分大丈夫と思いますw
皆さんのご意見、ご感想など、何処が気に入らないとか言う話でも構いませんのでドシドシ感想を頂けるとありがたいと思って居ます。
今後、他の作品も投稿して見たいとも思って居ますのでよろしくお願いします。
私の設計した新造戦艦ニライカナイ二世号の初陣、あの艦に搭載してみた植物生体戦術コンピューター”ゆぐどらしる”の様子を見に、と言う建前で私の子孫の一人で、一時期孤児であった艦長に会いに行ったのであるが、元気で頑張って居るようで安心した。
研究所へと戻った私は、”ゆぐどらしる”の量産化を図るべく、最近取った弟子に指示を出して次の研究に没頭した。
ちなみにこの時我が研究所、私の所有惑星である所の、惑星ネオオガサワラに住み込みで研究しているこの弟子達は、私の知識を継ぐ者達であり実質に我が血を受け継ぐ者達、つまり子孫だ。
これまでも複数回、弟子を取り世に送り出して行ったが、彼女らは私の生涯で最高の弟子である。
私に万一の事があった場合、彼らには私の遺言が自動的に渡されることになって居た。
まさかそれが本当に有効となるとは思いもよらなかったが、子孫達の活躍に浮かれていた私は失念して居たのだ、昨年が脳細胞を維持する為の薬品を投与する期限だった事を、完全に忘れて居たのである。
こうして私は、猛烈な眠気に誘われ、眠るように逝ったのだ。
不思議な感覚を味わった、寝ている私の義体を私自身が真上から見つめていた。
少しの間理解が及ばなかったが、魂が抜けて自分の姿を見ると言う現象が眉唾ながら報告されて居たので、自分がそれを体現して居るのかも知れないと勝手な解釈で納得してみる事にした。
すると妙にスッキリと自分が死んだのだと受け入れる事が出来たのだった。
私の電脳が、私が死んだ事を私の子孫達へと配信を始めたようだ。
私の願いを込めたメッセージが私の数多くの子孫達へと配信される。
悪事に手を染めないように徹底してサポートしてきた私の自慢の子孫達だ、きっと私のメッセージを受け入れ、世界を良い方向へと導いてくれるだろう。
これだけ見届けられたら、もう思い残すことも無いか、この辺で良しとしようじゃないか。
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夢を見ていた。
ここはどこなのだろう。
何故かこれまでに見た事の無い巨木が数本、柱の様に立っている。
辺りは深い霧に包まれて居り、幻想的な雰囲気だ。
そして、困惑する私の元へ、一つの人影が近づく。
「だ、誰だ。」
思わず驚いて声を出してしまうが、それに対しての返答は無い。
その相手の顔が見えるか見えないかの距離になった時、その者は立ち止ったかと思うと、私に話しかけて来た。
「ようやく来たか、予定よりも待たされたぞ、これよりお主には、私の管理する世界へと旅立って貰う、少々行き詰ってしまった世界でな、更なる発展の為に役に立って貰えぬだろうか。
勿論今お主の使える技の大半は使える。
そして、私の権能の内、お主に扱えそうな権能をいくつか進呈する。
可も無く不可も無い残念な世界だが、良い世界へと導いてくれる事を期待して居る、ではよろしく頼む。」
随分勝手な言い分だ、しかしこんな夢の事を覚えている物だろうか、多分断片的にはそれもあるかも知れないが、無理だ。
「おい、捲し立てるだけ捲し立てて放置か、それは無いんじゃないか?
私の意思はどうなるんだ?ふざけんな~!」
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はっと目覚めるとそこは、惑星ネオオガサワラの森林地帯に似た、いやしかし少し違う、むしろネオオガサワラよりももっと地球に近い雰囲気がする森だった。
「ここ・・・どこ?」
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この作品は、カクヨムさんで投稿を始めた作品でして、カクヨムの運営公式のレビューを頂いた自信作なのですが、この度こちらにも投稿してみようと言う流れになりましたので、毎日一話づつアップして行くつもりです。
現在200話以上のストックが有るので当分大丈夫と思いますw
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今後、他の作品も投稿して見たいとも思って居ますのでよろしくお願いします。
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