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学院編
第十四話 変化
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刺すような寒さが体温と歩く気力を奪っていく。冬の街は静かでつまらないから、つい空を見てしまう。今日はあいにくの曇り空だ。
目的地へ向かうため、見慣れた坂道を上る。緩やかな傾斜もこんな日は苦行だ。
吐く息が白い。息だけでこんなに目立つなら、頭が白い俺はもっと目立つはずだ。待ち合わせにはちょうどいい。
守衛に身分証を見せ、いつもの校門をくぐる。待ち合わせ場所の校舎に向かう途中で、テオドールがこちらに駆け寄ってきた。
「師匠! 今日はありがとうございます」
「気にするな。いきなり呼び出しなんてお前も災難だな」
「いえ、俺は師匠に会えるならどんな理由でも嬉しいので」
「能天気なやつ」
思わず吹き出して笑うと、テオドールが嬉しそうに頬を緩ませた。
放課後の校舎は、足音を響かせるだけで罪悪感を覚えるくらい静まり返っていた。灯りのついた事務室に人の気配を感じて肩の力が抜ける。
「師匠どうしました? 指導室は二階ですよ」
「妙に静かだから気になって」
「授業が終わってしばらく経つと、みんな帰ってしまうので。部活動も別の棟でやってますし」
「だから薄暗いのか」
「足元気をつけてくださいね。あっ! 手を貸しましょうか?」
「いらない」
テオドールがあからさまに落ち込んでいる。思いついたように大声を上げなければ優しく断ったのに、残念なやつだ。
指導室は質素な部屋だった。机と椅子と衝立が置いてあるだけで、調度品もほとんどない。
先生方は、俺に気がつくと立ち上がって挨拶してくれた。
きっちりと髪をまとめている女性は、テオドールのクラスで担任を務めているハーパー先生だ。王立学院は三年間、担任が変わらないので覚えやすくてありがたい。
もう一人は戦士科の教師、ディルク先生。入学当初からテオドールに剣術を指導しているそうだ。筋骨隆々で上背がある、戦士科の先生そのものの風貌だ。
挨拶が終わり、席についたはいいけど、一向に気持ちが落ち着かない。隣がテオドールで、前にはディルク先生がいるから、とてつもない圧迫感だ。
せめてテオドールがこちらを凝視しているのをやめさせたい。注意の意味を込めて、さりげなく靴先でテオドールの足をつついたが、微笑みかけてきたので放っておくことにした。
最初にハーパー先生が、テオドールの学院での様子を教えてくれた。
「テオドールは普段から明るく、誰にでも分け隔てなく接することができ、友人たちからの信頼が厚いです。さらに、どんな課題にも積極的に取り組み、学業や活動のあらゆる面で成果をあげています」
「なるほど」
話している内容が成績表の中身みたいだ。それは本当にテオドールのことだろうか。普段の様子とどうしても結びつかない。
テオドールは照れくさそうにハーパー先生から目を逸らしている。弟子が年相応に恥ずかしがっているのを見て安心した。
「テオドールは剣の天才です! 彼の情熱と努力は本当に素晴らしい! 剣術においてテオドールの右に出る者はいないでしょう!」
その後もディルク先生はテオドールの剣才を情熱的に褒めてくれた。少々行き過ぎていると感じるくらいだ。
「ぜひ、戦士科への転科を検討していただきたいと思います」
テオドールに転科を提案することが目的か。詳しく話を聞くと、テオドール自身の意向と保護者の意見を確認するため呼び出したそうだ。
「本人の意志に任せます」
俺がそう答えると、全員の目がテオドールに集まった。
テオドールは膝の上に置いた拳を固く握りしめ、覚悟を決めたように頷くと、ディルク先生に顔を向けた。
建物と建物を繋ぐ渡り廊下に強風が吹きつける。今晩は冷えそうだ。
渡り廊下の中程まで進むと、前を歩いていたテオドールが明るい表情で俺に振り返った。
「ここ、見晴らしがいいから俺のお気に入りなんです。師匠にこの場所を紹介できて嬉しいです。曇っているのが残念ですけど」
「たしかにいい場所だ」
小さくなった街並みを見下ろしていたら、テオドールがおずおずとした様子で問いかけてきた。
「今日はありがとうございました。お忙しい中、俺のために時間を割いてくださって」
「これくらい大したことない。それよりも、よかったのか?」
「はい。俺がなりたいのは薬師ですから」
「剣術も頑張っていただろう。あれは趣味の域を超えていると思うが」
俺の疑問に、テオドールは穏やかな顔で答えてくれた。
「両親が兵士をしていたので、その影響もあると思います。剣を通して亡くなった両親と語り合っているような気持ちになれるから、好きなのかもしれません。それに、いざという時師匠を守れるくらい強くなりたいですから」
「そうか」
これ以上何か言うつもりはない。俺はテオドールの意志を尊重するだけだ。
「俺は、師匠みたいな薬師になりたいです」
「なぜそこまで薬師にこだわる?」
思えば、テオドールが薬師を目指すようになった理由を聞くのは初めてのことだ。
俺を師匠と呼ぶようになったのが十二歳頃だったか。ずいぶん昔の出来事に感じる。
「師匠は覚えていますか? 俺が十二歳の時に、友達のガイが生死をさまよったことがあって」
「ああ、覚えてる」
俺が回復薬の味を追求するようになったきっかけだからな。忘れるはずもない。
「すごく怖かった。ガイが本当に死んじゃったらどうしようって、でも俺にはなにもできなかった」
「それは仕方ないだろう」
「周りの大人もみんな諦めていて、だけど師匠だけは寝る間を惜しんで、飲みやすい回復薬を作ってくれた」
「仕事だからな」
テオドールがじっと俺の顔を見つめる。
「そのおかげでガイは助かりました。調合に励む師匠がかっこよくて、俺もいつか師匠みたいなすごい薬師になりたいと思ったんです」
「買いかぶりすぎだ」
俯いた姿勢から、頭を上げることができなかった。
胸から温かいものが湧き上がって、目頭を熱くする。ぼやけた視界が何を意味するのか、考えたくなかった。
俺がやってきたことは、無駄ではなかった。十歳のテオドールを連れて他国へ渡ってから、薬師として忙しなく働いてきた。
テオドールにかまってやることもなかなかできず、寂しい思いをさせたはずだ。
それでも、テオドールは俺の生き方を真っ直ぐに見てくれた。薬師として、師匠として、保護者としてこんなに嬉しいことはない。
「師匠?」
テオドールが気遣わしげに俺の顔を覗き込んだ。
目と鼻の先にテオドールの顔がある。白い息が絡み合って一つになった。こんなに近くでテオドールの存在を感じたのは何年も前のことだ。
あの時の俺は、膝を曲げて可愛い弟子の顔を覗き込んでいた。
今はどうだ。視線を少し上げると、こちらを見下ろす弟子と目が合った。
「テオドール。お前、大きくなったなぁ」
いつのまにか、弟子が少年から青年になっていた。頭ではわかっていたはずなのに、今この瞬間、無視できないほど実感した。
「そうです。俺、もう小さな子どもではないんですよ、クラウス師匠」
テオドールが俺の肩を掴む。大きくて、頼もしさを感じる手だった。
「師匠、俺」
時が止まったかのように錯覚する。テオドールの顔が吸い寄せられるように近づいていく。動けない身体とは裏腹に、心臓の鼓動が激しく打ちつける。
こんなのだめだ、早く動かないと。テオドールを止めるため口を開こうとしたら、頬に冷たいものが当たった。
「あっ、雪が降ってきたな! 俺帰るわ!」
「えっ、あ、お気をつけて」
「お前も風邪ひかないように気をつけろよ! 冷えるから早く寮に戻れ!」
テオドールの返事も聞かずに走り出す。サラサラとした雪が風に舞って、姿を隠してくれた。
どこを走ったのか覚えていない。気がついたら、校門にいた。
校舎からここまで、長い距離ではなかった。それなのに息が苦しい。吸い込んだ空気が全身に冷気を送る。鼻の奥が痛くて、外套で顔を覆う。
暗くなった視界が、先ほどの出来事を鮮明に浮かび上がらせる。
あれは、男の顔だった。今まで無視していた現実をまざまざと突きつけられた。
俺は、今後どんな顔でテオドールに会えばいいのだろう。
外套から手を離し、学院から立ち去る。足を交互に動かしていたら坂道を下りきっていた。ちらつく粉雪が、灰色の空に模様をつける。
暗くなる前に帰らなければ。辺りが闇に染まったら、テオドールの目を思い出してしまう。普段より小さくなる歩幅に焦れながら、俺は家路を急いだ。
目的地へ向かうため、見慣れた坂道を上る。緩やかな傾斜もこんな日は苦行だ。
吐く息が白い。息だけでこんなに目立つなら、頭が白い俺はもっと目立つはずだ。待ち合わせにはちょうどいい。
守衛に身分証を見せ、いつもの校門をくぐる。待ち合わせ場所の校舎に向かう途中で、テオドールがこちらに駆け寄ってきた。
「師匠! 今日はありがとうございます」
「気にするな。いきなり呼び出しなんてお前も災難だな」
「いえ、俺は師匠に会えるならどんな理由でも嬉しいので」
「能天気なやつ」
思わず吹き出して笑うと、テオドールが嬉しそうに頬を緩ませた。
放課後の校舎は、足音を響かせるだけで罪悪感を覚えるくらい静まり返っていた。灯りのついた事務室に人の気配を感じて肩の力が抜ける。
「師匠どうしました? 指導室は二階ですよ」
「妙に静かだから気になって」
「授業が終わってしばらく経つと、みんな帰ってしまうので。部活動も別の棟でやってますし」
「だから薄暗いのか」
「足元気をつけてくださいね。あっ! 手を貸しましょうか?」
「いらない」
テオドールがあからさまに落ち込んでいる。思いついたように大声を上げなければ優しく断ったのに、残念なやつだ。
指導室は質素な部屋だった。机と椅子と衝立が置いてあるだけで、調度品もほとんどない。
先生方は、俺に気がつくと立ち上がって挨拶してくれた。
きっちりと髪をまとめている女性は、テオドールのクラスで担任を務めているハーパー先生だ。王立学院は三年間、担任が変わらないので覚えやすくてありがたい。
もう一人は戦士科の教師、ディルク先生。入学当初からテオドールに剣術を指導しているそうだ。筋骨隆々で上背がある、戦士科の先生そのものの風貌だ。
挨拶が終わり、席についたはいいけど、一向に気持ちが落ち着かない。隣がテオドールで、前にはディルク先生がいるから、とてつもない圧迫感だ。
せめてテオドールがこちらを凝視しているのをやめさせたい。注意の意味を込めて、さりげなく靴先でテオドールの足をつついたが、微笑みかけてきたので放っておくことにした。
最初にハーパー先生が、テオドールの学院での様子を教えてくれた。
「テオドールは普段から明るく、誰にでも分け隔てなく接することができ、友人たちからの信頼が厚いです。さらに、どんな課題にも積極的に取り組み、学業や活動のあらゆる面で成果をあげています」
「なるほど」
話している内容が成績表の中身みたいだ。それは本当にテオドールのことだろうか。普段の様子とどうしても結びつかない。
テオドールは照れくさそうにハーパー先生から目を逸らしている。弟子が年相応に恥ずかしがっているのを見て安心した。
「テオドールは剣の天才です! 彼の情熱と努力は本当に素晴らしい! 剣術においてテオドールの右に出る者はいないでしょう!」
その後もディルク先生はテオドールの剣才を情熱的に褒めてくれた。少々行き過ぎていると感じるくらいだ。
「ぜひ、戦士科への転科を検討していただきたいと思います」
テオドールに転科を提案することが目的か。詳しく話を聞くと、テオドール自身の意向と保護者の意見を確認するため呼び出したそうだ。
「本人の意志に任せます」
俺がそう答えると、全員の目がテオドールに集まった。
テオドールは膝の上に置いた拳を固く握りしめ、覚悟を決めたように頷くと、ディルク先生に顔を向けた。
建物と建物を繋ぐ渡り廊下に強風が吹きつける。今晩は冷えそうだ。
渡り廊下の中程まで進むと、前を歩いていたテオドールが明るい表情で俺に振り返った。
「ここ、見晴らしがいいから俺のお気に入りなんです。師匠にこの場所を紹介できて嬉しいです。曇っているのが残念ですけど」
「たしかにいい場所だ」
小さくなった街並みを見下ろしていたら、テオドールがおずおずとした様子で問いかけてきた。
「今日はありがとうございました。お忙しい中、俺のために時間を割いてくださって」
「これくらい大したことない。それよりも、よかったのか?」
「はい。俺がなりたいのは薬師ですから」
「剣術も頑張っていただろう。あれは趣味の域を超えていると思うが」
俺の疑問に、テオドールは穏やかな顔で答えてくれた。
「両親が兵士をしていたので、その影響もあると思います。剣を通して亡くなった両親と語り合っているような気持ちになれるから、好きなのかもしれません。それに、いざという時師匠を守れるくらい強くなりたいですから」
「そうか」
これ以上何か言うつもりはない。俺はテオドールの意志を尊重するだけだ。
「俺は、師匠みたいな薬師になりたいです」
「なぜそこまで薬師にこだわる?」
思えば、テオドールが薬師を目指すようになった理由を聞くのは初めてのことだ。
俺を師匠と呼ぶようになったのが十二歳頃だったか。ずいぶん昔の出来事に感じる。
「師匠は覚えていますか? 俺が十二歳の時に、友達のガイが生死をさまよったことがあって」
「ああ、覚えてる」
俺が回復薬の味を追求するようになったきっかけだからな。忘れるはずもない。
「すごく怖かった。ガイが本当に死んじゃったらどうしようって、でも俺にはなにもできなかった」
「それは仕方ないだろう」
「周りの大人もみんな諦めていて、だけど師匠だけは寝る間を惜しんで、飲みやすい回復薬を作ってくれた」
「仕事だからな」
テオドールがじっと俺の顔を見つめる。
「そのおかげでガイは助かりました。調合に励む師匠がかっこよくて、俺もいつか師匠みたいなすごい薬師になりたいと思ったんです」
「買いかぶりすぎだ」
俯いた姿勢から、頭を上げることができなかった。
胸から温かいものが湧き上がって、目頭を熱くする。ぼやけた視界が何を意味するのか、考えたくなかった。
俺がやってきたことは、無駄ではなかった。十歳のテオドールを連れて他国へ渡ってから、薬師として忙しなく働いてきた。
テオドールにかまってやることもなかなかできず、寂しい思いをさせたはずだ。
それでも、テオドールは俺の生き方を真っ直ぐに見てくれた。薬師として、師匠として、保護者としてこんなに嬉しいことはない。
「師匠?」
テオドールが気遣わしげに俺の顔を覗き込んだ。
目と鼻の先にテオドールの顔がある。白い息が絡み合って一つになった。こんなに近くでテオドールの存在を感じたのは何年も前のことだ。
あの時の俺は、膝を曲げて可愛い弟子の顔を覗き込んでいた。
今はどうだ。視線を少し上げると、こちらを見下ろす弟子と目が合った。
「テオドール。お前、大きくなったなぁ」
いつのまにか、弟子が少年から青年になっていた。頭ではわかっていたはずなのに、今この瞬間、無視できないほど実感した。
「そうです。俺、もう小さな子どもではないんですよ、クラウス師匠」
テオドールが俺の肩を掴む。大きくて、頼もしさを感じる手だった。
「師匠、俺」
時が止まったかのように錯覚する。テオドールの顔が吸い寄せられるように近づいていく。動けない身体とは裏腹に、心臓の鼓動が激しく打ちつける。
こんなのだめだ、早く動かないと。テオドールを止めるため口を開こうとしたら、頬に冷たいものが当たった。
「あっ、雪が降ってきたな! 俺帰るわ!」
「えっ、あ、お気をつけて」
「お前も風邪ひかないように気をつけろよ! 冷えるから早く寮に戻れ!」
テオドールの返事も聞かずに走り出す。サラサラとした雪が風に舞って、姿を隠してくれた。
どこを走ったのか覚えていない。気がついたら、校門にいた。
校舎からここまで、長い距離ではなかった。それなのに息が苦しい。吸い込んだ空気が全身に冷気を送る。鼻の奥が痛くて、外套で顔を覆う。
暗くなった視界が、先ほどの出来事を鮮明に浮かび上がらせる。
あれは、男の顔だった。今まで無視していた現実をまざまざと突きつけられた。
俺は、今後どんな顔でテオドールに会えばいいのだろう。
外套から手を離し、学院から立ち去る。足を交互に動かしていたら坂道を下りきっていた。ちらつく粉雪が、灰色の空に模様をつける。
暗くなる前に帰らなければ。辺りが闇に染まったら、テオドールの目を思い出してしまう。普段より小さくなる歩幅に焦れながら、俺は家路を急いだ。
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