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最終章トリフェの街編
アイドル
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久しぶりにイーザリア王国で過ごす冬は、何の問題もないまま過ごせた。身体の芯から冷えるような寒い日も、手に汗握るような戦いもない本当に穏やかな日々だった。
季節は冬から春へと変わり、柔らかく降り注ぐ春の陽光が魔物の動きを活発にする。冒険者が一年で一番忙しい時期だ。
しばらく忙しい日々が続いていたが、ようやく繁忙期が落ち着き、今日ものんびり依頼を受けようと冒険者ギルドを訪れた。
建物に一歩足を踏み入れると、ギルド酒場の目立つ位置に張られているポスターが目に入る。
「現役冒険者アイドル?兄さん、これって……」
「アイドルグループ『乙女連合』か。なんのひねりもないな」
そのおかげですぐにセレナがプロデュースしたアイドルだってわかったけど、たしかに微妙だな。彼女らしいといえば彼女らしいが。
「二週間後にトリフェの街の中央広場で公演か。絶対行こうね」
「あまり気乗りしないが仕方ない……」
騒がしい場所が得意じゃない兄さんには悪いが、すごく楽しみだ。
セレナはストバーラ帝国で知り合った女性冒険者だ。『乙女連合』という女性のみで構成された銀級パーティーのリーダーで、なぜか僕をそのパーティーに勧誘してきたのがきっかけで知り合いになった。
四年前、個性的な女性を集めたら素敵なものができるのではないかと話した彼女に、前世のアイドルのことを教えたのだ。まさか本当に実現するとは……セレナに話してよかったと心から思う。
公演前日、気になって会場となる中央広場に足を運ぶと簡易ながら立派な野外ステージが作られていた。
思わず足を止めて少し離れた場所から眺めていると、懐かしい元気な声が聞こえてきた。
「そこにいるのはアイザックか?久しぶりだな!」
「あいかわらず騒がしい女だ」
「お前は失礼なところが何一つ変わってないな。なあ、もしかして隣にいる美青年は……」
「セレナ久しぶり!本当にプロデューサーになったんだね。おめでとう!」
僕の存在に気づいたセレナが満面の笑みで駆け寄ってきた。
「ルカ!今からでも遅くない!我が『乙女連合』に加入しないか?ルカなら男性ソロアイドルとして大成できるに違いない。ぜひ!私に!プロデュースさせてくれ!」
「あと一歩でもルカに近づいてみろ。女とはいえ容赦しない」
「これが久しぶりに会った知人にとる態度か!お前本当に失礼だな。ここまでくると過保護通り越して妄執だろ!」
「うるさい黙れ、それ以上口を開くな」
このやりとりも久しぶりだな。四年ぶりに再会したとは思えないくらい遠慮がない。
「セレナひとりだけ?他の『乙女連合』のメンバーは?」
「魔物討伐を頑張ってくれたから休ませた。今回は私だけだ」
「ということは、まだ冒険者として活動してるの?」
「当たり前だ。それが私の根幹だからな」
「じゃあアルトゥロとの仲も変わりない?」
僕がそう言うとセレナの動きがピタッと止まった。セレナは気まずそうに視線を逸らしながら呟くように話し始めた。
「別に、あの男との仲とか……指名依頼を断ってまでイーザリアまでついていくとか言うから置いてきたくらいで……普段から野郎共と必要以上に親しくするなとかうるさいし、いい気味だ。だから質問の意図がよくわからないと言うか……」
セレナは気づいていないようだが、いい気味とか言っている割に温かな笑みを浮かべている。
それだけでなんとなく察したのでこれ以上は突っ込まないことにした。アルトゥロも少しは頑張ったみたいだ。どうか末永くお幸せに。
「ルカと、ついでにアイザックに受け取ってほしい。明日の公演の特別招待券だ」
「そんな悪いよ。明日の朝並んで購入する予定だったし」
「ぜひ貰ってくれ。私からのささやかな気持ちだ。ルカには本当に感謝しているんだ」
「ありがとう。明日、楽しみにしてるね」
「ああ、期待していてくれ!」
そう言って笑うセレナの顔つきは、立派なアイドルプロデューサーだった。
翌日、晴天に恵まれた公演日和の中、僕達は中央広場へ足を運んだ。
公演会場となる中央広場には芝生が広がっていて、そこには多くのファンが早々と集まっていた。
「思ったよりも人が多いな。俺から離れるなよ」
「うん」
本当はもう少しステージとかファンの様子を観察したかったけど、兄さんの心配性は今に始まった事じゃないので、僕は素直に従う事にした。
現役冒険者アイドル『乙女連合』は、リーダーのクロエを筆頭とした五人グループで、身体能力を活かしたパワフルなダンスを得意としているらしい。
現役冒険者の力強さがスパイスとなって、爆発的な可愛さを生み出しているのだとセレナが熱く語っていた。
兄さんと話しながら待っていると、やがてステージに『乙女連合』が現れた。歓声と拍手が沸き起こり、その迫力に圧倒される。
素晴らしいパフォーマンスだった。力強くも優雅な踊りと可愛らしい楽曲に観客全員が魅了され、大歓声が巻き起こる。
冒険者らしいちょっと乱暴な言葉遣いは観客を盛り上げるのに一役買っていて、曲と曲の合間のトークも個性が光っていて面白い。
公演はあっという間に終わりを迎えた。最後の曲が終わり、ステージ上のメンバーが一斉に頭を下げると、会場内は割れんばかりの拍手で包まれた。
公演終了後、セレナに挨拶と感動を伝えると満足そうに笑っていた。アイドル達が僕と話したがっているから会ってみないかと聞かれたが、兄さんが断固拒否してセレナと言い争いを始めたので、その話はそこで終了となった。
ちなみにセレナは明日の早朝にイーザリア王国の王都へ出発するらしく、その場で別れの挨拶を交わした。今度はストバーラ帝国で会えたらいいねと話して別れた。
中央広場から借家への帰り道、僕は余韻に浸りながら兄さんに今日の感想を語っていた。
「すごかったね!特にセンターのクロエちゃんの踊りがよかった。歌も素晴らしかったし、将来性を感じるグループだったな」
「センター?」
「真ん中にいたツインテールの子!覚えてない?」
「全員同じ顔に見えたからわからん」
それはそうだけど、それぞれ特徴は違ってたじゃん。兄さんは本当にアイドルに興味がないんだなと苦笑する。
今後、旅先で公演があったら必ず観に行こうと思っていたけど大丈夫かな。
とりあえず兄さんに少しでも興味を持ってもらうために、まずはセンターのクロエちゃんを思い出させることにした。
僕は髪紐を外すと、二つに分けた髪を高い位置で手に持った。
「ほら兄さん!これがツインテールだよ!」
時が止まったかのように動かない兄さんを見て、我に返った。でもこの奇行をごまかせる気がしない。逆に押し切って兄さんに笑ってもらおう。
「ク、クロエちゃんですよー……なーんてね」
お願いだからこの気まずさを笑い飛ばしてほしい。そう思ったのに兄さんは黙ったまま踵を返した。
「たしかに変なことしたけど無視はやめてよ!これでも見苦しいもの見せちゃって、申し訳ないなーって思ってるんだから」
「見苦しい?なんの話だ?」
「え?怒ってるわけではないの?」
「怒る?ツインテール姿のルカの可愛さを引き立てるために、今からあの女に男性サイズの衣装がないか聞いてくるだけだが」
「衣装って、あのヒラヒラしたやつ?」
「あのヒラヒラしたやつ」
「待って待って!やめて!絶対だめ!止まって!ストップ!ハウス!」
嘘だろ。魔法使い渾身の身体強化が通用しないとか兄さんはどれだけ力があるんだ。
僕はずるずると引きずられながら兄さんを止める言葉をかけ続けた。結局兄さんが止まったのは、次の休息日に何でも一つお願いを聞くと言った時だった。
季節は冬から春へと変わり、柔らかく降り注ぐ春の陽光が魔物の動きを活発にする。冒険者が一年で一番忙しい時期だ。
しばらく忙しい日々が続いていたが、ようやく繁忙期が落ち着き、今日ものんびり依頼を受けようと冒険者ギルドを訪れた。
建物に一歩足を踏み入れると、ギルド酒場の目立つ位置に張られているポスターが目に入る。
「現役冒険者アイドル?兄さん、これって……」
「アイドルグループ『乙女連合』か。なんのひねりもないな」
そのおかげですぐにセレナがプロデュースしたアイドルだってわかったけど、たしかに微妙だな。彼女らしいといえば彼女らしいが。
「二週間後にトリフェの街の中央広場で公演か。絶対行こうね」
「あまり気乗りしないが仕方ない……」
騒がしい場所が得意じゃない兄さんには悪いが、すごく楽しみだ。
セレナはストバーラ帝国で知り合った女性冒険者だ。『乙女連合』という女性のみで構成された銀級パーティーのリーダーで、なぜか僕をそのパーティーに勧誘してきたのがきっかけで知り合いになった。
四年前、個性的な女性を集めたら素敵なものができるのではないかと話した彼女に、前世のアイドルのことを教えたのだ。まさか本当に実現するとは……セレナに話してよかったと心から思う。
公演前日、気になって会場となる中央広場に足を運ぶと簡易ながら立派な野外ステージが作られていた。
思わず足を止めて少し離れた場所から眺めていると、懐かしい元気な声が聞こえてきた。
「そこにいるのはアイザックか?久しぶりだな!」
「あいかわらず騒がしい女だ」
「お前は失礼なところが何一つ変わってないな。なあ、もしかして隣にいる美青年は……」
「セレナ久しぶり!本当にプロデューサーになったんだね。おめでとう!」
僕の存在に気づいたセレナが満面の笑みで駆け寄ってきた。
「ルカ!今からでも遅くない!我が『乙女連合』に加入しないか?ルカなら男性ソロアイドルとして大成できるに違いない。ぜひ!私に!プロデュースさせてくれ!」
「あと一歩でもルカに近づいてみろ。女とはいえ容赦しない」
「これが久しぶりに会った知人にとる態度か!お前本当に失礼だな。ここまでくると過保護通り越して妄執だろ!」
「うるさい黙れ、それ以上口を開くな」
このやりとりも久しぶりだな。四年ぶりに再会したとは思えないくらい遠慮がない。
「セレナひとりだけ?他の『乙女連合』のメンバーは?」
「魔物討伐を頑張ってくれたから休ませた。今回は私だけだ」
「ということは、まだ冒険者として活動してるの?」
「当たり前だ。それが私の根幹だからな」
「じゃあアルトゥロとの仲も変わりない?」
僕がそう言うとセレナの動きがピタッと止まった。セレナは気まずそうに視線を逸らしながら呟くように話し始めた。
「別に、あの男との仲とか……指名依頼を断ってまでイーザリアまでついていくとか言うから置いてきたくらいで……普段から野郎共と必要以上に親しくするなとかうるさいし、いい気味だ。だから質問の意図がよくわからないと言うか……」
セレナは気づいていないようだが、いい気味とか言っている割に温かな笑みを浮かべている。
それだけでなんとなく察したのでこれ以上は突っ込まないことにした。アルトゥロも少しは頑張ったみたいだ。どうか末永くお幸せに。
「ルカと、ついでにアイザックに受け取ってほしい。明日の公演の特別招待券だ」
「そんな悪いよ。明日の朝並んで購入する予定だったし」
「ぜひ貰ってくれ。私からのささやかな気持ちだ。ルカには本当に感謝しているんだ」
「ありがとう。明日、楽しみにしてるね」
「ああ、期待していてくれ!」
そう言って笑うセレナの顔つきは、立派なアイドルプロデューサーだった。
翌日、晴天に恵まれた公演日和の中、僕達は中央広場へ足を運んだ。
公演会場となる中央広場には芝生が広がっていて、そこには多くのファンが早々と集まっていた。
「思ったよりも人が多いな。俺から離れるなよ」
「うん」
本当はもう少しステージとかファンの様子を観察したかったけど、兄さんの心配性は今に始まった事じゃないので、僕は素直に従う事にした。
現役冒険者アイドル『乙女連合』は、リーダーのクロエを筆頭とした五人グループで、身体能力を活かしたパワフルなダンスを得意としているらしい。
現役冒険者の力強さがスパイスとなって、爆発的な可愛さを生み出しているのだとセレナが熱く語っていた。
兄さんと話しながら待っていると、やがてステージに『乙女連合』が現れた。歓声と拍手が沸き起こり、その迫力に圧倒される。
素晴らしいパフォーマンスだった。力強くも優雅な踊りと可愛らしい楽曲に観客全員が魅了され、大歓声が巻き起こる。
冒険者らしいちょっと乱暴な言葉遣いは観客を盛り上げるのに一役買っていて、曲と曲の合間のトークも個性が光っていて面白い。
公演はあっという間に終わりを迎えた。最後の曲が終わり、ステージ上のメンバーが一斉に頭を下げると、会場内は割れんばかりの拍手で包まれた。
公演終了後、セレナに挨拶と感動を伝えると満足そうに笑っていた。アイドル達が僕と話したがっているから会ってみないかと聞かれたが、兄さんが断固拒否してセレナと言い争いを始めたので、その話はそこで終了となった。
ちなみにセレナは明日の早朝にイーザリア王国の王都へ出発するらしく、その場で別れの挨拶を交わした。今度はストバーラ帝国で会えたらいいねと話して別れた。
中央広場から借家への帰り道、僕は余韻に浸りながら兄さんに今日の感想を語っていた。
「すごかったね!特にセンターのクロエちゃんの踊りがよかった。歌も素晴らしかったし、将来性を感じるグループだったな」
「センター?」
「真ん中にいたツインテールの子!覚えてない?」
「全員同じ顔に見えたからわからん」
それはそうだけど、それぞれ特徴は違ってたじゃん。兄さんは本当にアイドルに興味がないんだなと苦笑する。
今後、旅先で公演があったら必ず観に行こうと思っていたけど大丈夫かな。
とりあえず兄さんに少しでも興味を持ってもらうために、まずはセンターのクロエちゃんを思い出させることにした。
僕は髪紐を外すと、二つに分けた髪を高い位置で手に持った。
「ほら兄さん!これがツインテールだよ!」
時が止まったかのように動かない兄さんを見て、我に返った。でもこの奇行をごまかせる気がしない。逆に押し切って兄さんに笑ってもらおう。
「ク、クロエちゃんですよー……なーんてね」
お願いだからこの気まずさを笑い飛ばしてほしい。そう思ったのに兄さんは黙ったまま踵を返した。
「たしかに変なことしたけど無視はやめてよ!これでも見苦しいもの見せちゃって、申し訳ないなーって思ってるんだから」
「見苦しい?なんの話だ?」
「え?怒ってるわけではないの?」
「怒る?ツインテール姿のルカの可愛さを引き立てるために、今からあの女に男性サイズの衣装がないか聞いてくるだけだが」
「衣装って、あのヒラヒラしたやつ?」
「あのヒラヒラしたやつ」
「待って待って!やめて!絶対だめ!止まって!ストップ!ハウス!」
嘘だろ。魔法使い渾身の身体強化が通用しないとか兄さんはどれだけ力があるんだ。
僕はずるずると引きずられながら兄さんを止める言葉をかけ続けた。結局兄さんが止まったのは、次の休息日に何でも一つお願いを聞くと言った時だった。
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