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太陽の国ミヅホ編
無茶苦茶な修行
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目の前に前世でも見たであろう光景が広がっている。
淡い色の花弁が一斉に散りゆく、美しくも儚い光景。
ミヅホにも桜があったとは。前世同様人々から親しまれているようで、ちらほらと花見を楽しんでいる人達がいる。
『花より団子』という言葉がミヅホにもあるのかもしれない。花見客の騒がしい声になぜか懐かしさを覚えながら、そんなことを考えていた。
「すごい景色だな。花びらがこんなに」
「綺麗だね」
「ああ」
僕達は茶屋の縁台に腰掛けて花見を楽しんでいる。
食べ歩きをしてる時に偶然見つけた店で、ふたりともここの団子にハマってしまい定期的に通っている。
「ふたりは桜を見るの初めて?綺麗だよね」
茶屋の看板娘が話しかけてくれた。黒目黒髪、典型的なミヅホの国民だ。生き生きとした表情から、元気で明るい彼女の性格が伝わってくる。
「コハルお茶ありがとう」
「すまない」
「常連さんにはサービスしないとね!」
「これは団子を注文したら無料でもらえる分でしょ」
「やっぱり騙せないか!」
「常連だからね」
これくらいの軽口をたたくようになったのは最近になってからだ。
団子を食べ終わって桜を見ながら落ち着いていると、コハルが真剣な顔で相談を持ちかけてきた。
「ルカは冒険者で魔法使いなんだよね」
「そうだけど。誰から聞いたの」
「常連さんからちょっとね。ルカ達は銅級の中でも強い方だって聞いた」
「兄さんが強いから。僕の魔法使いとしての実力は下の方だよ」
「でも私より年下なのに銅級冒険者なのはすごいことだと思う。だからあの子もルカの言葉なら聞いてくれるかも」
「あの子?」
「私の親友でね。聖属性の適性持ちなんだ。でも魔法が全然上手くいかないらしくて、いつも無茶な修行をしてる。周りが修行をやめるように説得しても聞いてくれなくて。でもルカならいけるかもしれない」
「親友の説得でも無理なら僕なんてもっと難しいと思うけど」
「年下だけど銅級冒険者で魔法使い、地元の人でもないから軽い気持ちで話を聞いてくれるかもしれない。一回だけヒスイと話をしてほしいの。もちろんお礼も用意する。お願いします、ヒスイを止めて下さい」
コハルが深々と頭を下げた。親友はヒスイという名前なのか。
無茶な魔法の修行を止めたい、か。耳が痛い。それは魔法使いの宿命というやつだ。僕が話をするとして止めるどころか煽ってしまう可能性もある。
「わかった。一回だけね。止められなくても文句言わないでよ」
「ありがとう!文句なんて言うわけない!思い切って相談してよかった」
「引き受けるからさ、教えてほしいことがあるんだけど」
「何?どうしたの?」
「僕のことコハルに話したの誰?ギルドの人?」
「……うん。ギルドの職員さん」
コハルがばつの悪そうな顔をしている。証言をもらえたので、ギルドの職員には後で文句を言ってやる。
犯人がわかったのでヒスイを説得する必要はなくなった。さすがに僕も鬼ではない。引き受けたからにはちゃんと仕事をするつもりだ。
翌日、僕達はコハルに教えてもらった場所へ朝から向かっていた。
「周りが止めるほどの修行か。想像つかないや」
「そうだな」
「コハルが行けばわかるって言ってたけど、ヒスイの顔もわからないしすぐ見つかるかな?」
その心配は杞憂だった。確かにあれはすぐにわかる。
大木のそばにその女性はいた。女性は拳から血が出るのも厭わず、ひたすら大木を殴り続けていた。
そして怪我が酷くなったタイミングで自身の手を回復し、また大木を殴り始めた。
いつからそれをやっていたのだろう。大木の一部が赤く染まっている。
もしかして一日中それを繰り返しているのか?何のために?
想像以上の修行風景に言葉を失った。僕の様子を見て、兄さんが女性に声をかけてくれた。
「少しいいか?聞きたいことがある」
「私にですか?」
僕達がここに来た経緯を話すと、ヒスイが頭を下げて謝罪してきた。
「そうですかコハルが……ごめんなさい。ルカさん達にご迷惑をおかけしました」
「これくらい迷惑でもないよ。むしろヒスイの話が聞きたい」
「私のですか?」
「何でそんな修行してるの?」
「それは……」
しばらく躊躇っていたが、やがてヒスイが重い口を開いてくれた。
ヒスイの実家は国内でも有数の商家で、ヒスイはそこの次女として誕生した。でも商売の才能が全くないせいで、ヒスイは実家でいないものとして扱われていた。
そんなヒスイに転機が訪れた。12歳の時に聖属性の適性があるとわかったのだ。
ヒスイはその適性を活かすため、『癒しの巫女』になることを決めた。
「癒しの巫女って?」
「ミヅホ独自の呼称で、癒しの能力に特化した女性のことです」
癒しの巫女は人々から尊敬されていて、ミヅホ出身の女の子なら一度は憧れる存在らしい。
各地を渡りながら人々を癒すことに尽力する姿に心を動かされる人が多く、ヒスイもそのひとりだった。
「聖属性の適性があるとわかった瞬間、癒しの巫女になることを決めました。今は癒しの巫女候補として修行に励んでいます」
正式に癒しの巫女となるまでは候補者として扱われ、巫女の補佐をしながら空いた時間に修行に励む日々を送っているそうだ。
「私は魔法の才能もなくて。落ちこぼれなんです。それでも私は決めました。この能力を使って人々を救いたい、救ってみせる」
「それであんな無茶を?」
「癒しの魔法を使う回数を増やせばその分能力が上がる気がして。怪我をした人を探すよりも効率がいいので自分の手を痛めつけてます」
どうしよう。止められる気がしない。本人の覚悟が既に決まっている。
でもあの修行に意味がないのは事実だ。回復の魔法は、回数をこなすだけで能力が上がるものではない。多少魔力の消費効率がよくなるだけだ。
回復魔法の能力は、その人の才能に左右されるというのがこの世界の常識だ。
つまり後天的に回復の能力が上がることは滅多にないと信じられている。
それでもヒスイは諦めきれなかったのだろう。自身の手を犠牲にして毎日修行をしている。いつか人々を救う巫女になることを信じて。
この感じ、思い出した。ヒスイってミゲルに似てる。人々のためにと覚悟を決めた目がそっくりだ。
癒しの巫女はミヅホ独自の立場だからメトゼナリア教は関係ないし、少し力を貸すくらい問題ないだろう。
思えばメトゼナリア教会に一生軟禁されることを恐れて国外に逃げたのがこの旅の始まりだったな。すごく懐かしい。
「回復魔法を上達させる方法、僕が教えようか?」
「えっ?ルカさんが?」
「信じられないならそれでいいよ。この話は終わりにする」
「教えて下さい!お願いします!実は修行に行き詰まっていて……何でもします!だから」
「おい、ルカから離れろ」
「あっ……ごめんなさい」
僕に縋りつこうと近づいたヒスイを兄さんが引き剥がした。彼女もそれだけ必死なのだろう。
ここは大木がぽつんと1本だけ立っている原っぱだ。立ち話では疲れるだろう。地面に座ってもいいがこれくらいはサービスだ。
僕は魔法で椅子を作り、兄さんとヒスイに座るよう促した。
淡い色の花弁が一斉に散りゆく、美しくも儚い光景。
ミヅホにも桜があったとは。前世同様人々から親しまれているようで、ちらほらと花見を楽しんでいる人達がいる。
『花より団子』という言葉がミヅホにもあるのかもしれない。花見客の騒がしい声になぜか懐かしさを覚えながら、そんなことを考えていた。
「すごい景色だな。花びらがこんなに」
「綺麗だね」
「ああ」
僕達は茶屋の縁台に腰掛けて花見を楽しんでいる。
食べ歩きをしてる時に偶然見つけた店で、ふたりともここの団子にハマってしまい定期的に通っている。
「ふたりは桜を見るの初めて?綺麗だよね」
茶屋の看板娘が話しかけてくれた。黒目黒髪、典型的なミヅホの国民だ。生き生きとした表情から、元気で明るい彼女の性格が伝わってくる。
「コハルお茶ありがとう」
「すまない」
「常連さんにはサービスしないとね!」
「これは団子を注文したら無料でもらえる分でしょ」
「やっぱり騙せないか!」
「常連だからね」
これくらいの軽口をたたくようになったのは最近になってからだ。
団子を食べ終わって桜を見ながら落ち着いていると、コハルが真剣な顔で相談を持ちかけてきた。
「ルカは冒険者で魔法使いなんだよね」
「そうだけど。誰から聞いたの」
「常連さんからちょっとね。ルカ達は銅級の中でも強い方だって聞いた」
「兄さんが強いから。僕の魔法使いとしての実力は下の方だよ」
「でも私より年下なのに銅級冒険者なのはすごいことだと思う。だからあの子もルカの言葉なら聞いてくれるかも」
「あの子?」
「私の親友でね。聖属性の適性持ちなんだ。でも魔法が全然上手くいかないらしくて、いつも無茶な修行をしてる。周りが修行をやめるように説得しても聞いてくれなくて。でもルカならいけるかもしれない」
「親友の説得でも無理なら僕なんてもっと難しいと思うけど」
「年下だけど銅級冒険者で魔法使い、地元の人でもないから軽い気持ちで話を聞いてくれるかもしれない。一回だけヒスイと話をしてほしいの。もちろんお礼も用意する。お願いします、ヒスイを止めて下さい」
コハルが深々と頭を下げた。親友はヒスイという名前なのか。
無茶な魔法の修行を止めたい、か。耳が痛い。それは魔法使いの宿命というやつだ。僕が話をするとして止めるどころか煽ってしまう可能性もある。
「わかった。一回だけね。止められなくても文句言わないでよ」
「ありがとう!文句なんて言うわけない!思い切って相談してよかった」
「引き受けるからさ、教えてほしいことがあるんだけど」
「何?どうしたの?」
「僕のことコハルに話したの誰?ギルドの人?」
「……うん。ギルドの職員さん」
コハルがばつの悪そうな顔をしている。証言をもらえたので、ギルドの職員には後で文句を言ってやる。
犯人がわかったのでヒスイを説得する必要はなくなった。さすがに僕も鬼ではない。引き受けたからにはちゃんと仕事をするつもりだ。
翌日、僕達はコハルに教えてもらった場所へ朝から向かっていた。
「周りが止めるほどの修行か。想像つかないや」
「そうだな」
「コハルが行けばわかるって言ってたけど、ヒスイの顔もわからないしすぐ見つかるかな?」
その心配は杞憂だった。確かにあれはすぐにわかる。
大木のそばにその女性はいた。女性は拳から血が出るのも厭わず、ひたすら大木を殴り続けていた。
そして怪我が酷くなったタイミングで自身の手を回復し、また大木を殴り始めた。
いつからそれをやっていたのだろう。大木の一部が赤く染まっている。
もしかして一日中それを繰り返しているのか?何のために?
想像以上の修行風景に言葉を失った。僕の様子を見て、兄さんが女性に声をかけてくれた。
「少しいいか?聞きたいことがある」
「私にですか?」
僕達がここに来た経緯を話すと、ヒスイが頭を下げて謝罪してきた。
「そうですかコハルが……ごめんなさい。ルカさん達にご迷惑をおかけしました」
「これくらい迷惑でもないよ。むしろヒスイの話が聞きたい」
「私のですか?」
「何でそんな修行してるの?」
「それは……」
しばらく躊躇っていたが、やがてヒスイが重い口を開いてくれた。
ヒスイの実家は国内でも有数の商家で、ヒスイはそこの次女として誕生した。でも商売の才能が全くないせいで、ヒスイは実家でいないものとして扱われていた。
そんなヒスイに転機が訪れた。12歳の時に聖属性の適性があるとわかったのだ。
ヒスイはその適性を活かすため、『癒しの巫女』になることを決めた。
「癒しの巫女って?」
「ミヅホ独自の呼称で、癒しの能力に特化した女性のことです」
癒しの巫女は人々から尊敬されていて、ミヅホ出身の女の子なら一度は憧れる存在らしい。
各地を渡りながら人々を癒すことに尽力する姿に心を動かされる人が多く、ヒスイもそのひとりだった。
「聖属性の適性があるとわかった瞬間、癒しの巫女になることを決めました。今は癒しの巫女候補として修行に励んでいます」
正式に癒しの巫女となるまでは候補者として扱われ、巫女の補佐をしながら空いた時間に修行に励む日々を送っているそうだ。
「私は魔法の才能もなくて。落ちこぼれなんです。それでも私は決めました。この能力を使って人々を救いたい、救ってみせる」
「それであんな無茶を?」
「癒しの魔法を使う回数を増やせばその分能力が上がる気がして。怪我をした人を探すよりも効率がいいので自分の手を痛めつけてます」
どうしよう。止められる気がしない。本人の覚悟が既に決まっている。
でもあの修行に意味がないのは事実だ。回復の魔法は、回数をこなすだけで能力が上がるものではない。多少魔力の消費効率がよくなるだけだ。
回復魔法の能力は、その人の才能に左右されるというのがこの世界の常識だ。
つまり後天的に回復の能力が上がることは滅多にないと信じられている。
それでもヒスイは諦めきれなかったのだろう。自身の手を犠牲にして毎日修行をしている。いつか人々を救う巫女になることを信じて。
この感じ、思い出した。ヒスイってミゲルに似てる。人々のためにと覚悟を決めた目がそっくりだ。
癒しの巫女はミヅホ独自の立場だからメトゼナリア教は関係ないし、少し力を貸すくらい問題ないだろう。
思えばメトゼナリア教会に一生軟禁されることを恐れて国外に逃げたのがこの旅の始まりだったな。すごく懐かしい。
「回復魔法を上達させる方法、僕が教えようか?」
「えっ?ルカさんが?」
「信じられないならそれでいいよ。この話は終わりにする」
「教えて下さい!お願いします!実は修行に行き詰まっていて……何でもします!だから」
「おい、ルカから離れろ」
「あっ……ごめんなさい」
僕に縋りつこうと近づいたヒスイを兄さんが引き剥がした。彼女もそれだけ必死なのだろう。
ここは大木がぽつんと1本だけ立っている原っぱだ。立ち話では疲れるだろう。地面に座ってもいいがこれくらいはサービスだ。
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