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第一章 淫魔の王と淫夢《ゆめ》みる聖女

╭በ╮Ⅵ.はじめての官能は、淫魔の指先で(2)

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 ミオリはそろそろと脚を開いた。ウォルフスは脚の間に体を沈めるように、ミオリに折り重なる。
 汗ばんだ裸の胸と胸が触れ合い、お互いの熱を伝え合った。

「はぁん……っ」

 胸板を押し出すようにして圧迫してやると、蜜壺からさらなる淫液が溢れ出す。

 ウォルフスは蜜にまみれた指先を上方へと移動させた。そこには、すでにぷっくりと腫れ上がった肉の芽がある。
 指先で蜜を塗り込めやわく揉んでやると、ミオリは内腿をびくりと震わせた。

「ひぁ……っ、ぁ……っっ、何……っ」
「ここ、気持ちいいだろう?」

 巧みな指先が、くにくにと花芽を弄ぶ。ミオリは息も絶え絶えに甘い喘ぎを漏らした。

「きもち、きもちいぃ……っ、ウォルフス……っっ」
「このまま、ここでイくか?」
「ど、何処、へ……、ひゃんっっ」

 ウォルフスは指先で鞘を剥き上げ、紅く色づく花芽を露わにする。
 つるつるの表面を磨くように刺激してやると、ミオリはぴくぴくと瞼を痙攣させる。

「う、ウォルフス……これ、すごい……へ、へんっ、おかしく……っ」
「変じゃねぇよ。ミオリはどすけべなんだろ? すけべな女は、こうされるのが好きなんだよ」
「わ、わた、し……っ」

 ミオリは眦に涙を浮かべ、頭をいやいやするように振った。
 初めて感じる強烈な快楽に、理解が追いつかないのだ。

「淫核をいじられて、堪らないだろう? お前は……ミオリはこれが好きなんだよ」

 ウォルフスも興奮を抑えられず、つい言葉でミオリを責め立ててしまう。
 ミオリはそれを素直に受け取り、瞼を震わせて快楽を享受した。

「うん、うん……っっ、ウォルフス……っ、わたし、これが好き……っ、気持ち、いぃい……っっ」
「ほら、イけよ。ミオリのイくとこ、見ててやるから」

 やがてウォルフスははちきれそうな肉粒を指先で挟むと、小刻みに振動を与え始めた。
 ミオリはもう何も考えられずに、ただ与えられる官能に翻弄されるのみだ。

「は、あぁ……っ、ウォル、フ……っ、あ、あぁあああん……っっ!」

 ミオリの全身が強張り、胸のまるみがウォルフスの胸に押し付けられる。
 とどめとばかりに淫核をきゅうと摘み上げてやると――ミオリは両の腿を大きく痙攣させた。

「――……っ!」

 仰け反るように腰を浮かせ、ミオリは初めての絶頂を味わった。閉じた瞼がぴくぴくと震えている。

「……ふっ……」

 やがて、ミオリの体から力が抜けてゆく。ウォルフスはゆっくりと上体を起こし、ミオリにやさしく声をかけた。

「よくイけたな、ミオリ」

 手を伸ばし、額に汗で張り付いた前髪をよけてやる。
 だが、ミオリの反応はなかった。

「気ィ、失ったか……」

 ミオリの眦から頬にかけて、感極まった際に流した涙の筋がある。
 ウォルフスはミオリから体を離すと、枕元に用意した布で指を拭った。
 その後、ミオリの秘部を丁寧に拭き清めてやる。

 ふと思いついて、乱れた敷布もできるだけ整えた。普段ならこんなことはしないが、何かしないと気が紛れない。

「……はぁ」

 ウォルフスはため息をき、自らの腰の下を見下ろした。
 ――硬く滾った欲望が、下袴の股のあたりを持ち上げている。

「ったく、どうすんだよこれ……」

 寝台に目を向けると、ウォルフスの手によって夜着を整えられたミオリがすぅすぅと寝息をたてている。
 自慰をするのも憚られ、ウォルフスはその後しばらく悶々として過ごしたのだった。
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