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不穏
十八話
しおりを挟むザァァァァァァァアーーーーーー
カタッ
ロビーにある椅子に腰をかけ、
話を始めた・・・
シマトネ「そもそも目的がわからないんだよな・・・」
次郎「今のところ金目の物を盗まれたわけでもないし、愉快犯にしては計画性がある様に感じる」
マキ「やはり私怨ですかね?」
クス「・・・・・」
シマトネ「これは個人情報だから詳細は省きますが、フェイは令嬢なんで誘拐しようとしたなんてことは・・・」
次郎「その線もあるか・・・
誘拐して親をゆするってことだろ?」
クス「それで2人が殺されずに済んだと言う事でしょうか?」
マキ「いや、悲鳴が聞こえてからの我々の初動は比較的早かった・・・
雨風の音に紛れて事を済ませようとしたが、助けが早かった為逃走したということはないでしょうか?」
次郎「フェイが飛び起きた時・・
窓は割れていなかった・・・・」
つまり、侵入経路は外からではない?
そうなると、やはり容疑者はこの旅館内に居た人物となる
わざわざ窓を割ったのは外へ逃走したと思わせる為?
旅館内に居たはずの人物で現在所在が不明なのはラカンさんだけ・・・
あるいはマキさんに気付かれずにロビー
を通過出来る人物・・・
次郎「ダメだ、わからん・・・
単純に考えれば今いないラカンさんが
第一容疑者ってことになる。」
シマトネ「ひとまず、ラカンさんの部屋に行ってみないか?
マキさん、マスターキーってありますか?」
マキ「えぇ、あります。」
クス「では行ってみますかな・・」
カタンカタン・・・カタ
マキ「一応ノックだけしてみますか・・」
コンコン・・・
やはり反応がない
マキ「では開けます。」
ガチャン・・・キィ・・・
部屋は生活感がなく、手荷物もなかった
クス「何もありませんな・・・」
シマトネ「既に逃げた後ってことか?」
次郎「逃げたと断定するのは早計だろ。
というか、宴会前にノックをした時には既に反応が無かった。」
クス「この場合考えられる可能性としてはそのラカンくんという子も襲われた可能性がありますね。」
シマトネ「どちらにせよ、ラカンさんの所在が鍵になりそうだな。」
皆それぞれに部屋を見て回った
俺も何か手がかりは無いかと見て回ったが今のところ何も無い
外に足跡などの痕跡があれば良いのだが
この雨で既に掻き消されているだろう
部屋を見て回った後、しばらくそれぞれ
行動する事にした
階段を上がり、2階の踊り場に差し掛かると昨晩椿達の部屋の鍵が落ちていた
箇所が視界に入った
椿は鍵を落とすハズはないと怪訝そうな顔をしていたが・・・
待てよ?・・・・
いや、やはり動機が抜け落ちてしまっているせいでそれをする理由がわからない
そうこうしているうちにまた夜がやってきてしまった・・・
シマトネ「結局何もわからなかったな。
この雨さえなければ、さっさと帰れるんだろうけど。」
次郎「せっかくの旅行だったのにな・・」
シマトネ「さてもう寝るかぁ・・・」
次郎「先寝ててくれ、もう一度だけ
ラカンさんの部屋を見てくるよ。」
シマトネ「何も無いとは思うけどな。」
カチャ・・
あれからラカンさんの部屋は鍵を開けておいてもらった状態な為
ロビーに寄らなくても中を調べられる
あれだけ探して手がかりが何もなかったので恐らくは何も無いだろう
ガチャ・・・
中へ入ると部屋は薄暗く、何も見えない状態だった為電気を付けた
パッ・・パパ・・・・・
次の瞬間身体が硬直した・・・
俺達は何の手がかりも無いまま次の
被害者を出してしまったんだ
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