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15話 ネネーネの属性魔法
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2つ目の魂が到着したのは、ネネーネの場所であった。
魔法使いネネーネの前にいるのは、アンデットマジシャンであった。
分厚いローブのようなものを体に巻いている。
顔にはつぎはぎのようなものがあり、ゾンビに近いものがあるが、
噛まれたからといってゾンビになるわけではない。
アンデットマジシャンの武器は分厚いローブの中に隠れた沢山の手品のような道具だ。
マジシャンの道具に魔法を付け加えたのが、アンデットマジシャンの攻撃方法でもあり、防御方法でもある。
ネネーネはいつしかローブの中にしまってあったのか、とんがり帽子を抜き出した。
そのとんがり帽子は四色の色があり、炎、土、水、風を表しているようなものだった。
背中に装備している4本のステッキもこの四種類に適応しているようだ。
「さて、敵は1体だけね、とても大変なことになりそうだけど。とても楽しい気がする。精霊族に生まれてよかった」
「さて、戦闘を始める前に、敵をよく観察すること、それが昔の師匠の教え」
「さて、敵は動く気配がない、こちらをじっと見ている。ふむ、マジシャンだから、なにか手品をしてくると思った」
「さて、敵は動かないので、こちらからやろう」
ネネーネは呪文のようなものを述べ始める。
それは長い長い羅列の古代語のようなものだった。
次の瞬間、炎と水が融合を始める。
炎と水は相対している。
それは融合することはありえないということなのだ。
しかし目の前のネネーネはやってしまう、
水の中に炎の核が生まれ、
まるで遥か昔の教科書に載っていた細胞という概念が成り立ち、
炎と水の融合体の細胞は、次から次へと細胞分裂を始める。
ロンパは自らの目に驚愕の表情を張り付かせていた。
精霊族とはこのような魔法を使うのか。
すごすぎる。ロンパ自身でも知らないような魔法だ。
こんな魔法があったとは、まだまだ勉強が足りぬようじゃ。
そこには巨大な水人間が立っていた。
全身の炎の核が水人間の心臓のところに集まると。
見たこともないモンスターを召喚ではなく作ってしまったのだ。
ネネーネはモンスター創造をしてしまった。
それも誰もが知らない、存在すら誰も認めていない。
名前すらないそいつに、ネネーネはこう名付けた。
「水怪人、うん、決めた。君の名前は水怪人だ」
なんという、なんという最悪なネーミングセンスなのだ。
ロンパは両手を地面に突き出して、
魂で誰も見ることはできないが、すごく落ち込んでいたのであった。
ようやくアンデットマジシャンが攻撃されるターゲットになっていることに気づくと。
分厚いローブの中からトランプを取り出した。
沢山のトランプをシャッフルすると、
それが空気中でシャッフルされていき、
あらゆる場所にトランプがふわふわと浮き上がりながら。
次の瞬間には全方位からネネーネに向かって魔法のトランプが襲撃してくる。
「ふむ、トランプに操作系の魔法をつけたのですか、あと属性付与もねぇ、水怪人待ってください」
次に起きたことが。
ロンパにとってめちゃくちゃ最悪なものだった。
次の瞬間フィーズが向かった先で大爆発が起きた。
「あまり時間はないようです」
頭の中でタイムリミット計算をする。
ネネーネの体を包み込んだのは、巨大な水怪人だった。
水怪人の体の中にネネーネを取り込むと。ネネーネはにかりと笑う。
水怪人の体にトランプが串刺そうと、水がガードしてくれるし、
体内には一部の空気があり、ネネーネの頭に空気が包んでくれる。
「さて見ていなさい、あまり格闘技は得意ではないのですが」
どすんどすんというものものしい足音をあげながら、盛大に地面を蹴り鳴らしながら。
目の前のアンデットマジシャンに重たい拳を振りかぶる。
アンデットマジシャンはトランプでガードする。
沢山のトランプが壁のようになり、
さらに土属性の魔法が付与され、
沢山の土が壁となる。
だが一発の拳はそれすら破壊し、
アンデットマジシャンを顔面から粉砕、
アンデットマジシャンなため、そう簡単には倒されない。
また復活しそうだ。
何度も拳で殴っても仕方がないので。
ネネーネは水怪人から分離すると。
ぐちゃぐちゃになっているアンデットマジシャンに覆うように水怪人が包み込む。
水怪人は体内にアンデットマジシャンを取り込むと。
次の瞬間、体内にあった炎がアンデットマジシャンを燃やし尽くす。
燃やされながら、断末摩の悲鳴をあげながら、
生殺し状態だった。
「3分が経過したけど大丈夫ということは、やはりフィーズの4分計算が濃厚のようね」
ネネーネはフィーズの閃きを少しだけ疑っていた。
しかし今まさに信用してみようと思った。
水怪人がはじけると。
そこにはもはやどろどろになったアンデットマジシャンがいたのであった。
アンデットは消滅していく。
きっと残り2体を今から4分以内に倒さないとこいつらは復活するだろう。
ロンパはネネーネが1人で地面に座ると。
この子のすごいところをいろいろと考えさせられる。
あらゆる種族により思考回路は違う。
ロンパは人間に生まれた。だから人間なりの思考になるだろう。
しかしネネーネは精霊族だ。
これからも長い間生きていくだろう。
精霊族には精霊族の考え方があり、
思考や創造力が違うのだろう。
ネネーネは疲れたようにうだうだ呟いているが。
彼女はこれからもあらゆる魔法を作ってほしいと思った。
あの水怪人という名前はいただけないが。
それでもロンパはとんでもないお宝にめぐりあったようだ。
魔法使いネネーネの前にいるのは、アンデットマジシャンであった。
分厚いローブのようなものを体に巻いている。
顔にはつぎはぎのようなものがあり、ゾンビに近いものがあるが、
噛まれたからといってゾンビになるわけではない。
アンデットマジシャンの武器は分厚いローブの中に隠れた沢山の手品のような道具だ。
マジシャンの道具に魔法を付け加えたのが、アンデットマジシャンの攻撃方法でもあり、防御方法でもある。
ネネーネはいつしかローブの中にしまってあったのか、とんがり帽子を抜き出した。
そのとんがり帽子は四色の色があり、炎、土、水、風を表しているようなものだった。
背中に装備している4本のステッキもこの四種類に適応しているようだ。
「さて、敵は1体だけね、とても大変なことになりそうだけど。とても楽しい気がする。精霊族に生まれてよかった」
「さて、戦闘を始める前に、敵をよく観察すること、それが昔の師匠の教え」
「さて、敵は動く気配がない、こちらをじっと見ている。ふむ、マジシャンだから、なにか手品をしてくると思った」
「さて、敵は動かないので、こちらからやろう」
ネネーネは呪文のようなものを述べ始める。
それは長い長い羅列の古代語のようなものだった。
次の瞬間、炎と水が融合を始める。
炎と水は相対している。
それは融合することはありえないということなのだ。
しかし目の前のネネーネはやってしまう、
水の中に炎の核が生まれ、
まるで遥か昔の教科書に載っていた細胞という概念が成り立ち、
炎と水の融合体の細胞は、次から次へと細胞分裂を始める。
ロンパは自らの目に驚愕の表情を張り付かせていた。
精霊族とはこのような魔法を使うのか。
すごすぎる。ロンパ自身でも知らないような魔法だ。
こんな魔法があったとは、まだまだ勉強が足りぬようじゃ。
そこには巨大な水人間が立っていた。
全身の炎の核が水人間の心臓のところに集まると。
見たこともないモンスターを召喚ではなく作ってしまったのだ。
ネネーネはモンスター創造をしてしまった。
それも誰もが知らない、存在すら誰も認めていない。
名前すらないそいつに、ネネーネはこう名付けた。
「水怪人、うん、決めた。君の名前は水怪人だ」
なんという、なんという最悪なネーミングセンスなのだ。
ロンパは両手を地面に突き出して、
魂で誰も見ることはできないが、すごく落ち込んでいたのであった。
ようやくアンデットマジシャンが攻撃されるターゲットになっていることに気づくと。
分厚いローブの中からトランプを取り出した。
沢山のトランプをシャッフルすると、
それが空気中でシャッフルされていき、
あらゆる場所にトランプがふわふわと浮き上がりながら。
次の瞬間には全方位からネネーネに向かって魔法のトランプが襲撃してくる。
「ふむ、トランプに操作系の魔法をつけたのですか、あと属性付与もねぇ、水怪人待ってください」
次に起きたことが。
ロンパにとってめちゃくちゃ最悪なものだった。
次の瞬間フィーズが向かった先で大爆発が起きた。
「あまり時間はないようです」
頭の中でタイムリミット計算をする。
ネネーネの体を包み込んだのは、巨大な水怪人だった。
水怪人の体の中にネネーネを取り込むと。ネネーネはにかりと笑う。
水怪人の体にトランプが串刺そうと、水がガードしてくれるし、
体内には一部の空気があり、ネネーネの頭に空気が包んでくれる。
「さて見ていなさい、あまり格闘技は得意ではないのですが」
どすんどすんというものものしい足音をあげながら、盛大に地面を蹴り鳴らしながら。
目の前のアンデットマジシャンに重たい拳を振りかぶる。
アンデットマジシャンはトランプでガードする。
沢山のトランプが壁のようになり、
さらに土属性の魔法が付与され、
沢山の土が壁となる。
だが一発の拳はそれすら破壊し、
アンデットマジシャンを顔面から粉砕、
アンデットマジシャンなため、そう簡単には倒されない。
また復活しそうだ。
何度も拳で殴っても仕方がないので。
ネネーネは水怪人から分離すると。
ぐちゃぐちゃになっているアンデットマジシャンに覆うように水怪人が包み込む。
水怪人は体内にアンデットマジシャンを取り込むと。
次の瞬間、体内にあった炎がアンデットマジシャンを燃やし尽くす。
燃やされながら、断末摩の悲鳴をあげながら、
生殺し状態だった。
「3分が経過したけど大丈夫ということは、やはりフィーズの4分計算が濃厚のようね」
ネネーネはフィーズの閃きを少しだけ疑っていた。
しかし今まさに信用してみようと思った。
水怪人がはじけると。
そこにはもはやどろどろになったアンデットマジシャンがいたのであった。
アンデットは消滅していく。
きっと残り2体を今から4分以内に倒さないとこいつらは復活するだろう。
ロンパはネネーネが1人で地面に座ると。
この子のすごいところをいろいろと考えさせられる。
あらゆる種族により思考回路は違う。
ロンパは人間に生まれた。だから人間なりの思考になるだろう。
しかしネネーネは精霊族だ。
これからも長い間生きていくだろう。
精霊族には精霊族の考え方があり、
思考や創造力が違うのだろう。
ネネーネは疲れたようにうだうだ呟いているが。
彼女はこれからもあらゆる魔法を作ってほしいと思った。
あの水怪人という名前はいただけないが。
それでもロンパはとんでもないお宝にめぐりあったようだ。
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