8 / 35
8話 修行開始②
しおりを挟む
灼熱地獄の中、ロンパとネネーネはひたすら銅像のごとく立ち続けていた。
ネネーネはすぐには動かないのと、周りを分析して、動いたら死ぬことを悟った。
なぜならロンパが付与した魔法は自然現象から隔離するもので、
動いてその隔離魔法が解かれた場合、即座に火炎地獄に燃やされるということであった。
「あなたは、ただものではないと思っていた。テレポートは一度行ったことがないといけない、こんなところにうちは来たことがない、あなたは本当に何者なの? メイルンも教えてくれないし」
「まぁ通りすがりのお兄さんで20歳の賢者様ってことで」
「それはわかるけど、もう、メイルンはなんで教えてくれないのかしら」
「君は教えてもらわないと何もできないの?」
すると顔を凍り付かせたネネーネがいた。
「そ、そうね」
「君は精霊族、それも炎、土、水、風の四種類を習得できる器がある」
「ま、まさか勝手に鑑定したのでは」
「鑑定させてもらったよ」
「このエッチ」
「ちょっとまて、ネネーネだって鑑定覚えているだろうし」
「そ、そうね、鑑定したけどあまりよくわからない情報ばかりだったからあなた、これが世にいうチートというやつ?」
「は、はは、それはいいとして、君は四種類の魔法を覚えることができるので、四種類揃った場所につれてきた」
「なに、旅行してみた敵な会話なの」
「気にすんな。土は岩、炎はマグマ、水は溶岩、風は流れ」
「なんだか無理くり合わせているような」
「君にはマグマの上を歩いてもらいたい、それとここら辺のマグマはわしの魔法で落ちても死なない程度にはなっている。すごく熱いお風呂に入る感覚だ」
「あ、あなた何者なの自然の理に干渉できる魔法なんて聞いたことがないわ」
「ま、わしはできちゃう」
「できちゃうで済ませれば、精霊族はいらないの」
「そのセリフ、師匠にも言われたことあるなぁ、なつかしー」
その懐かしー度が桁外れだが。
「あとよろしく」
「で、できるわけないわ」
「物事はやってみる。どうやってやるかは自分で考えてくれ」
「まじでえええええええ」
ネネーネの断末摩を背中に、ロンパは次の場所へとテレポートしたのであった。
そこにはドースンが崖の上に立っていた。
「あのうわしゃは、こんな恐怖な場所に来たくなくて」
「安心しろ、落ちても死なんから」
「いえ、そういう意味ではなくて」
ドースンの真下には永遠と空が続いている。
この場所のことを永遠真空と呼ばれている。
永遠の真空、つまり落ちたらまっすぐ下にいき真上らか落ちてくる。
ここは魔法の力がたくさん応用されているので、
真上から落ちてきて崖の手前で着地できるようになっている。
もちろんそういう内容を知らないドースンだが。
ドースンはこの崖からどうやって対岸に渡るのかを考えている。
ロンパが対岸に行くことが修行だといわずに、
ドースンは対岸に行くことが修行だと認識しているのだ。
これはよき兆候かと思われたが、
問題は。
「わしゃさ、とてつもなく高いところが嫌いじゃった。心の先生に尋ねたら、高所恐怖症というものらしい」
高所恐怖症とはその人にとっては高いところがとてつもなく怖い存在である。
しかしそうでない人からしたら、さほど怖くないことでもある。
考え方とか違うとされているが、
それはどれほど怖いかの差なのかもしれないと、
勝手にロンパは認識していた。
「周りには沢山の岩があり、そして落ちてきたものは空に瞬間移動してそのまま落ちてくる。それを考えろ」
「うむ、なるほどのう、確かに高いところは怖いが、落ちても死なないならさほど怖くないのかもしれん、まぁ怖いがな」
「ではわしは勇者のところに行ってくる」
「了解したのじゃ」
次の瞬間にはテレポートしていた。
そこは壮大な草原だった。
ここのことを無限草原と呼ばれていたはずだ。
無限草原では、だだっ広い草原があり、そこには遊牧民族がすんでいる。
モンスターも和やかなタイプがおり、そこに唖然と草むらに隠れて見えなかったメイルンがいた。
彼女は1人が寂しいのか、ただただ空を見上げていた。
ロンパがその光景を見ていると、少し笑えて来たので、驚かすことはせず、目の前に現れる。
「きゃ」
可愛らしい声をあげながら、勇者メイルンが立ち上がる。
「メイルンにはこの修行をしてもらう、草刈りだ」
「はい?」
「ちなみに草を刈れば、遊牧民たちが助かる、勇者としてはいいのでは?」
「そういう問題じゃないです。わたくしはもっと強くなりたいのです」
「この無限の草原を見て思わぬか? メイルン、君はここで自由気ままに魔法をぶっ放せる。そしてこの草は普通の草ではなく、スキル熟練度を上げてくれる草だ。遥か昔アモスという賢者が品種改良した。その草は馬たちの大好物でな」
「ん、なるほど、そういうことですか」
「そういうことじゃ」
女勇者メイルンは希望の光でも見つけたかのように、動き出した。
ロンパは3か所が見える巨大山の天辺にテレポートして胡坐を組んでいる。
まるでどこかの修行僧のようなロンパは、その見えるとはいえ肉眼では見えないので、
ドッペルゲンガーの肉体から魂を抜き出し、一風となって、彼らを眺め渡す。
ネネーネはすぐには動かないのと、周りを分析して、動いたら死ぬことを悟った。
なぜならロンパが付与した魔法は自然現象から隔離するもので、
動いてその隔離魔法が解かれた場合、即座に火炎地獄に燃やされるということであった。
「あなたは、ただものではないと思っていた。テレポートは一度行ったことがないといけない、こんなところにうちは来たことがない、あなたは本当に何者なの? メイルンも教えてくれないし」
「まぁ通りすがりのお兄さんで20歳の賢者様ってことで」
「それはわかるけど、もう、メイルンはなんで教えてくれないのかしら」
「君は教えてもらわないと何もできないの?」
すると顔を凍り付かせたネネーネがいた。
「そ、そうね」
「君は精霊族、それも炎、土、水、風の四種類を習得できる器がある」
「ま、まさか勝手に鑑定したのでは」
「鑑定させてもらったよ」
「このエッチ」
「ちょっとまて、ネネーネだって鑑定覚えているだろうし」
「そ、そうね、鑑定したけどあまりよくわからない情報ばかりだったからあなた、これが世にいうチートというやつ?」
「は、はは、それはいいとして、君は四種類の魔法を覚えることができるので、四種類揃った場所につれてきた」
「なに、旅行してみた敵な会話なの」
「気にすんな。土は岩、炎はマグマ、水は溶岩、風は流れ」
「なんだか無理くり合わせているような」
「君にはマグマの上を歩いてもらいたい、それとここら辺のマグマはわしの魔法で落ちても死なない程度にはなっている。すごく熱いお風呂に入る感覚だ」
「あ、あなた何者なの自然の理に干渉できる魔法なんて聞いたことがないわ」
「ま、わしはできちゃう」
「できちゃうで済ませれば、精霊族はいらないの」
「そのセリフ、師匠にも言われたことあるなぁ、なつかしー」
その懐かしー度が桁外れだが。
「あとよろしく」
「で、できるわけないわ」
「物事はやってみる。どうやってやるかは自分で考えてくれ」
「まじでえええええええ」
ネネーネの断末摩を背中に、ロンパは次の場所へとテレポートしたのであった。
そこにはドースンが崖の上に立っていた。
「あのうわしゃは、こんな恐怖な場所に来たくなくて」
「安心しろ、落ちても死なんから」
「いえ、そういう意味ではなくて」
ドースンの真下には永遠と空が続いている。
この場所のことを永遠真空と呼ばれている。
永遠の真空、つまり落ちたらまっすぐ下にいき真上らか落ちてくる。
ここは魔法の力がたくさん応用されているので、
真上から落ちてきて崖の手前で着地できるようになっている。
もちろんそういう内容を知らないドースンだが。
ドースンはこの崖からどうやって対岸に渡るのかを考えている。
ロンパが対岸に行くことが修行だといわずに、
ドースンは対岸に行くことが修行だと認識しているのだ。
これはよき兆候かと思われたが、
問題は。
「わしゃさ、とてつもなく高いところが嫌いじゃった。心の先生に尋ねたら、高所恐怖症というものらしい」
高所恐怖症とはその人にとっては高いところがとてつもなく怖い存在である。
しかしそうでない人からしたら、さほど怖くないことでもある。
考え方とか違うとされているが、
それはどれほど怖いかの差なのかもしれないと、
勝手にロンパは認識していた。
「周りには沢山の岩があり、そして落ちてきたものは空に瞬間移動してそのまま落ちてくる。それを考えろ」
「うむ、なるほどのう、確かに高いところは怖いが、落ちても死なないならさほど怖くないのかもしれん、まぁ怖いがな」
「ではわしは勇者のところに行ってくる」
「了解したのじゃ」
次の瞬間にはテレポートしていた。
そこは壮大な草原だった。
ここのことを無限草原と呼ばれていたはずだ。
無限草原では、だだっ広い草原があり、そこには遊牧民族がすんでいる。
モンスターも和やかなタイプがおり、そこに唖然と草むらに隠れて見えなかったメイルンがいた。
彼女は1人が寂しいのか、ただただ空を見上げていた。
ロンパがその光景を見ていると、少し笑えて来たので、驚かすことはせず、目の前に現れる。
「きゃ」
可愛らしい声をあげながら、勇者メイルンが立ち上がる。
「メイルンにはこの修行をしてもらう、草刈りだ」
「はい?」
「ちなみに草を刈れば、遊牧民たちが助かる、勇者としてはいいのでは?」
「そういう問題じゃないです。わたくしはもっと強くなりたいのです」
「この無限の草原を見て思わぬか? メイルン、君はここで自由気ままに魔法をぶっ放せる。そしてこの草は普通の草ではなく、スキル熟練度を上げてくれる草だ。遥か昔アモスという賢者が品種改良した。その草は馬たちの大好物でな」
「ん、なるほど、そういうことですか」
「そういうことじゃ」
女勇者メイルンは希望の光でも見つけたかのように、動き出した。
ロンパは3か所が見える巨大山の天辺にテレポートして胡坐を組んでいる。
まるでどこかの修行僧のようなロンパは、その見えるとはいえ肉眼では見えないので、
ドッペルゲンガーの肉体から魂を抜き出し、一風となって、彼らを眺め渡す。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
6
1 / 4
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる