12 / 22
第十二話 繋がりを辿り、行き着く先は
しおりを挟む
ある朝、新聞屋台の店主が少し屋台から席を外している間に、クロードは棚に平積みされてある一つの新聞の紙面に目を留めた。
そこには、イアムス王国軍の弱体化を指摘する、王都近くの貴族領からの報告記事が載っていた。貧弱な武装、兵数は少なく、『ある事件』前よりも士官候補生希望者は激減して、縮小を余儀なくされているのだ、とその記事は主張していた。
一方で、隣に置かれた別の地方紙には、センセーショナルにこんな記事が踊っている。
「『ヴェルセット公爵軍による自領への駐屯を希望する貴族が増加の一途を辿り、他領への干渉を禁ずる王命を無視して、全国に拡大している——すでに王都近郊の貴族アンティノルクス伯爵領にも、ヴェルセット公爵軍精鋭部隊がやってきたのだから』……ふぅん、ついにヴェルセット公爵が王都を包囲しはじめたってことか」
それが意味するところは、イアムス王国内での戦争が近い、ということだ。
そしてもう一つ、イアムス王国国王はすでに国内統治の基盤を失い、貴族たちが命令に従わなくなっている、ということでもある。
新聞記事がまったくの真実を書いているという保証はなく、しかし眉に唾をつけて話半分に受け取っても、国王が窮地に立たされていることは見て取れる。
だんだんと、イアムス王国は雲行きが怪しくなってきた。なのに、マダム・マーガリーは未だクロードをゾフィアに引き留め、もう少し待ってほしいとばかり返答を寄越してきている。
もうクロードは諦めて、マダム・マーガリーの好きなようにさせることにしていた。そもそも、すでにクロードは勝手に手紙を出したり、他人を招いたりしているのだし、それをマダム・マーガリーが邪魔しないのなら許可を出したも同然だと解釈している。
(まあ、他人の金で後ろめたい気持ちもなく休暇のように過ごせるなら、それはそれでアリか。普段僕が使う一ヶ月の生活費の数倍の額を平気でくれるんだもんなぁ)
学者の身分があり、大学で講師をしているとはいえ、クロードは貧乏だった。生まれたときから何かと節約を強いられる経験をしてきたため、積極的に贅沢をするという発想がまずない。直近の贅沢といえば、昨日の昼食に追加でパンケーキを一枚増やしたことくらいだ。
なので、新聞屋台に来ておきながら、新聞を買うことはそれほど多くない。新聞屋台の店主がいない隙を見計らって立ち読みすることすらよくあったが、それを聞いたアンドーチェが新聞代だと言って余分に金を渡してくるようになったことで、クロードはちゃんと新聞を買うことにした。きっとあれはマダム・マーガリーから受け取った資金ではなく、アンドーチェの給料から出しているに違いないと察してのことだった。
とはいえ、今日はちゃんと新聞以外にも用件があって、新聞屋台にやってきている。
クロードは、どこからか帰ってきた髭面の店主に朗らかに声をかける。
「やあ、新聞をくれるかい」
「まいどあり。ああ、前も買ってくれたロロベスキ侯爵夫人の客人の兄さんかい」
「うん、今日は」
クロードは、棚に並んでいる新聞を指差して、長々とした呪文のような合言葉を口にする。
「ヴェルセット公爵領のモーニング・ポストと、ロロベスキ侯爵領のアンデパンダン紙を」
髭面の店主は、一瞬目の色を変えた。しかし、すぐに顔を下げて、屋台のレジ下の引き出しから取り出した数枚の紙や封筒を新聞二部の間に挟み、平民は滅多に触れられない高額紙幣二枚を出して待つクロードへ手渡す。
「ほら」
「ありがとう」
「気をつけろよ」
クロードはうん、と返事して、高額紙幣二枚を支払った。釣りはない。
さっと新聞ごとボロ鞄に突っ込み、クロードは宿へ引き返す。
昨日の雨で石畳は滑りやすくなっており、遠くから聞こえる馬車の蹄の音も実にゆっくりとしたものだった。朝の散歩がてらのんびりと歩くクロードには、心地よく響く。
(王都に集っていた新聞社や知識人たちが情報発信の場を奪われ、地方に拠点を移した……それはつまり、新しい情報網が形成されたことを意味する。王都を省いた民間独自のネットワーク、各地の新聞社が情報を相互でやり取りする『情報流通網』。新聞屋台にずらりと並ぶ新聞紙を見ていれば、その発展具合は目を見張るものだと分かる)
商売でも政治でも戦争でも、情報は武器となる。命を奪うことも、救うこともできる無形の情報は、言語や文字や絵という形を得て、人づてに広がる。情報の支配者こそが一国どころか世界の命運を握ると言っても過言ではなく、情報を発信する者、情報を拡散する者、情報を改竄する者……様々な人々が関与し、争い、情報網を操ろうとする。
それはイアムス王国でも同じで、国内の情報網は現在、大まかに二つに分かれている。一つは王国という公権力が制定した郵便や役所間の連絡網、もう一つは新聞発刊に関与する在野の記者たちと新聞流通を可能とする運送業者、一般販売を可能とする販売業者たちの民間流通網だ。
ただし、郵便での手紙のやり取りは途中で抜かれたり、公権力に検閲される恐れが強い。だから民間流通網下では、新聞やその材料、必要な物資を融通し合う流通網を確立して、手紙などはそこに便乗させる。もちろん買収されて重要な情報を抜かれることも考えられるから、誰がどこを配達したり集めたりの担当をしているかは分からないよう、ある程度秘密裏に行われているのだ。
その新聞チャンネルを、クロードも利用することにした。ヴェルセット公爵への連絡に、だ。
アルキスを通じて『ドゥ夫人』から勧められた方法だったが、これが案外上手く行った。おかげで、クロードは各所からの情報を集めることに成功したのだ。
今、クロードのボロ鞄の中にあるのは、ある地方新聞社へ依頼していた情報の裏付けの報告書と、民間流通網を介したヴェルセット公爵家、ドゥ夫人からの返信だ。しかし、ヴェルセット公爵家とドゥ夫人には挨拶代わりの連絡を取っただけで、重要な情報のやり取りはまだないはずだ。手紙の中身は読んでみるまで分からないが、少なくともクロードはそう認識している。
さして遠くもない宿に戻ってきたクロードは、そそくさと階段を上り、自室にわざわざノックをして入った。
「ただいま」
「おかえりなさいませ、クロード様」
クロードを出迎えたのは、キャスケット帽にジャケットコート、キュロット姿のアンドーチェだ。礼儀正しい敬礼の姿勢には、素晴らしいとしか言いようがない。
アンドーチェへ今日朝早くからここに来るよう提案したのはクロードで、クロードが新聞屋台まで出かけている間に、テーブルには二人分のティーセットが用意されていた。
「お茶を用意しておきました」
「おっ、気が利くね」
「これでも執事見習いですので」
アンドーチェは少し誇らしげだ。自分の仕事を気に入っているのだろう、年若いのに気遣いもできる彼女は将来有望だ。
クロードはボロ鞄から新聞に挟まれた書類を取り出し、ベッドに放り出して二通の手紙だけを抜き取る。
「さて。アンドーチェ、手紙が来たよ」
そこには、イアムス王国軍の弱体化を指摘する、王都近くの貴族領からの報告記事が載っていた。貧弱な武装、兵数は少なく、『ある事件』前よりも士官候補生希望者は激減して、縮小を余儀なくされているのだ、とその記事は主張していた。
一方で、隣に置かれた別の地方紙には、センセーショナルにこんな記事が踊っている。
「『ヴェルセット公爵軍による自領への駐屯を希望する貴族が増加の一途を辿り、他領への干渉を禁ずる王命を無視して、全国に拡大している——すでに王都近郊の貴族アンティノルクス伯爵領にも、ヴェルセット公爵軍精鋭部隊がやってきたのだから』……ふぅん、ついにヴェルセット公爵が王都を包囲しはじめたってことか」
それが意味するところは、イアムス王国内での戦争が近い、ということだ。
そしてもう一つ、イアムス王国国王はすでに国内統治の基盤を失い、貴族たちが命令に従わなくなっている、ということでもある。
新聞記事がまったくの真実を書いているという保証はなく、しかし眉に唾をつけて話半分に受け取っても、国王が窮地に立たされていることは見て取れる。
だんだんと、イアムス王国は雲行きが怪しくなってきた。なのに、マダム・マーガリーは未だクロードをゾフィアに引き留め、もう少し待ってほしいとばかり返答を寄越してきている。
もうクロードは諦めて、マダム・マーガリーの好きなようにさせることにしていた。そもそも、すでにクロードは勝手に手紙を出したり、他人を招いたりしているのだし、それをマダム・マーガリーが邪魔しないのなら許可を出したも同然だと解釈している。
(まあ、他人の金で後ろめたい気持ちもなく休暇のように過ごせるなら、それはそれでアリか。普段僕が使う一ヶ月の生活費の数倍の額を平気でくれるんだもんなぁ)
学者の身分があり、大学で講師をしているとはいえ、クロードは貧乏だった。生まれたときから何かと節約を強いられる経験をしてきたため、積極的に贅沢をするという発想がまずない。直近の贅沢といえば、昨日の昼食に追加でパンケーキを一枚増やしたことくらいだ。
なので、新聞屋台に来ておきながら、新聞を買うことはそれほど多くない。新聞屋台の店主がいない隙を見計らって立ち読みすることすらよくあったが、それを聞いたアンドーチェが新聞代だと言って余分に金を渡してくるようになったことで、クロードはちゃんと新聞を買うことにした。きっとあれはマダム・マーガリーから受け取った資金ではなく、アンドーチェの給料から出しているに違いないと察してのことだった。
とはいえ、今日はちゃんと新聞以外にも用件があって、新聞屋台にやってきている。
クロードは、どこからか帰ってきた髭面の店主に朗らかに声をかける。
「やあ、新聞をくれるかい」
「まいどあり。ああ、前も買ってくれたロロベスキ侯爵夫人の客人の兄さんかい」
「うん、今日は」
クロードは、棚に並んでいる新聞を指差して、長々とした呪文のような合言葉を口にする。
「ヴェルセット公爵領のモーニング・ポストと、ロロベスキ侯爵領のアンデパンダン紙を」
髭面の店主は、一瞬目の色を変えた。しかし、すぐに顔を下げて、屋台のレジ下の引き出しから取り出した数枚の紙や封筒を新聞二部の間に挟み、平民は滅多に触れられない高額紙幣二枚を出して待つクロードへ手渡す。
「ほら」
「ありがとう」
「気をつけろよ」
クロードはうん、と返事して、高額紙幣二枚を支払った。釣りはない。
さっと新聞ごとボロ鞄に突っ込み、クロードは宿へ引き返す。
昨日の雨で石畳は滑りやすくなっており、遠くから聞こえる馬車の蹄の音も実にゆっくりとしたものだった。朝の散歩がてらのんびりと歩くクロードには、心地よく響く。
(王都に集っていた新聞社や知識人たちが情報発信の場を奪われ、地方に拠点を移した……それはつまり、新しい情報網が形成されたことを意味する。王都を省いた民間独自のネットワーク、各地の新聞社が情報を相互でやり取りする『情報流通網』。新聞屋台にずらりと並ぶ新聞紙を見ていれば、その発展具合は目を見張るものだと分かる)
商売でも政治でも戦争でも、情報は武器となる。命を奪うことも、救うこともできる無形の情報は、言語や文字や絵という形を得て、人づてに広がる。情報の支配者こそが一国どころか世界の命運を握ると言っても過言ではなく、情報を発信する者、情報を拡散する者、情報を改竄する者……様々な人々が関与し、争い、情報網を操ろうとする。
それはイアムス王国でも同じで、国内の情報網は現在、大まかに二つに分かれている。一つは王国という公権力が制定した郵便や役所間の連絡網、もう一つは新聞発刊に関与する在野の記者たちと新聞流通を可能とする運送業者、一般販売を可能とする販売業者たちの民間流通網だ。
ただし、郵便での手紙のやり取りは途中で抜かれたり、公権力に検閲される恐れが強い。だから民間流通網下では、新聞やその材料、必要な物資を融通し合う流通網を確立して、手紙などはそこに便乗させる。もちろん買収されて重要な情報を抜かれることも考えられるから、誰がどこを配達したり集めたりの担当をしているかは分からないよう、ある程度秘密裏に行われているのだ。
その新聞チャンネルを、クロードも利用することにした。ヴェルセット公爵への連絡に、だ。
アルキスを通じて『ドゥ夫人』から勧められた方法だったが、これが案外上手く行った。おかげで、クロードは各所からの情報を集めることに成功したのだ。
今、クロードのボロ鞄の中にあるのは、ある地方新聞社へ依頼していた情報の裏付けの報告書と、民間流通網を介したヴェルセット公爵家、ドゥ夫人からの返信だ。しかし、ヴェルセット公爵家とドゥ夫人には挨拶代わりの連絡を取っただけで、重要な情報のやり取りはまだないはずだ。手紙の中身は読んでみるまで分からないが、少なくともクロードはそう認識している。
さして遠くもない宿に戻ってきたクロードは、そそくさと階段を上り、自室にわざわざノックをして入った。
「ただいま」
「おかえりなさいませ、クロード様」
クロードを出迎えたのは、キャスケット帽にジャケットコート、キュロット姿のアンドーチェだ。礼儀正しい敬礼の姿勢には、素晴らしいとしか言いようがない。
アンドーチェへ今日朝早くからここに来るよう提案したのはクロードで、クロードが新聞屋台まで出かけている間に、テーブルには二人分のティーセットが用意されていた。
「お茶を用意しておきました」
「おっ、気が利くね」
「これでも執事見習いですので」
アンドーチェは少し誇らしげだ。自分の仕事を気に入っているのだろう、年若いのに気遣いもできる彼女は将来有望だ。
クロードはボロ鞄から新聞に挟まれた書類を取り出し、ベッドに放り出して二通の手紙だけを抜き取る。
「さて。アンドーチェ、手紙が来たよ」
696
お気に入りに追加
1,866
あなたにおすすめの小説
【完】隣国に売られるように渡った王女
まるねこ
恋愛
幼いころから王妃の命令で勉強ばかりしていたリヴィア。乳母に支えられながら成長し、ある日、父である国王陛下から呼び出しがあった。
「リヴィア、お前は長年王女として過ごしているが未だ婚約者がいなかったな。良い嫁ぎ先を選んでおいた」と。
リヴィアの不遇はいつまで続くのか。
Copyright©︎2024-まるねこ
【完結】亡くなった人を愛する貴方を、愛し続ける事はできませんでした
凛蓮月
恋愛
【おかげさまで完全完結致しました。閲覧頂きありがとうございます】
いつか見た、貴方と婚約者の仲睦まじい姿。
婚約者を失い悲しみにくれている貴方と新たに婚約をした私。
貴方は私を愛する事は無いと言ったけれど、私は貴方をお慕いしておりました。
例え貴方が今でも、亡くなった婚約者の女性を愛していても。
私は貴方が生きてさえいれば
それで良いと思っていたのです──。
【早速のホトラン入りありがとうございます!】
※作者の脳内異世界のお話です。
※小説家になろうにも同時掲載しています。
※諸事情により感想欄は閉じています。詳しくは近況ボードをご覧下さい。(追記12/31〜1/2迄受付る事に致しました)
不憫な妹が可哀想だからと婚約破棄されましたが、私のことは可哀想だと思われなかったのですか?
木山楽斗
恋愛
子爵令嬢であるイルリアは、婚約者から婚約破棄された。
彼は、イルリアの妹が婚約破棄されたことに対してひどく心を痛めており、そんな彼女を救いたいと言っているのだ。
混乱するイルリアだったが、婚約者は妹と仲良くしている。
そんな二人に押し切られて、イルリアは引き下がらざるを得なかった。
当然イルリアは、婚約者と妹に対して腹を立てていた。
そんな彼女に声をかけてきたのは、公爵令息であるマグナードだった。
彼の助力を得ながら、イルリアは婚約者と妹に対する抗議を始めるのだった。
※誤字脱字などの報告、本当にありがとうございます。いつも助かっています。
【完結】都合のいい女ではありませんので
風見ゆうみ
恋愛
アルミラ・レイドック侯爵令嬢には伯爵家の次男のオズック・エルモードという婚約者がいた。
わたしと彼は、現在、遠距離恋愛中だった。
サプライズでオズック様に会いに出かけたわたしは彼がわたしの親友と寄り添っているところを見てしまう。
「アルミラはオレにとっては都合のいい女でしかない」
レイドック侯爵家にはわたししか子供がいない。
オズック様は侯爵という爵位が目的で婿養子になり、彼がレイドック侯爵になれば、わたしを捨てるつもりなのだという。
親友と恋人の会話を聞いたわたしは彼らに制裁を加えることにした。
※独特の異世界の世界観であり、設定はゆるゆるで、ご都合主義です。
※誤字脱字など見直して気を付けているつもりですが、やはりございます。申し訳ございません。教えていただけますと有り難いです。
もうすぐ婚約破棄を宣告できるようになるから、あと少しだけ辛抱しておくれ。そう書かれた手紙が、婚約者から届きました
柚木ゆず
恋愛
《もうすぐアンナに婚約の破棄を宣告できるようになる。そうしたらいつでも会えるようになるから、あと少しだけ辛抱しておくれ》
最近お忙しく、めっきり会えなくなってしまった婚約者のロマニ様。そんなロマニ様から届いた私アンナへのお手紙には、そういった内容が記されていました。
そのため、詳しいお話を伺うべくレルザー侯爵邸に――ロマニ様のもとへ向かおうとしていた、そんな時でした。ロマニ様の双子の弟であるダヴィッド様が突然ご来訪され、予想だにしなかったことを仰られ始めたのでした。
悪役令嬢は処刑されないように家出しました。
克全
恋愛
「アルファポリス」と「小説家になろう」にも投稿しています。
サンディランズ公爵家令嬢ルシアは毎夜悪夢にうなされた。婚約者のダニエル王太子に裏切られて処刑される夢。実の兄ディビッドが聖女マルティナを愛するあまり、歓心を買うために自分を処刑する夢。兄の友人である次期左将軍マルティンや次期右将軍ディエゴまでが、聖女マルティナを巡って私を陥れて処刑する。どれほど努力し、どれほど正直に生き、どれほど関係を断とうとしても処刑されるのだ。
どうやら我が家は国に必要ないということで、勝手に独立させてもらいますわ~婚約破棄から始める国づくり~
榎夜
恋愛
急に婚約者の王太子様から婚約破棄されましたが、つまり我が家は必要ない、ということでいいんですのよね?
白のグリモワールの後継者~婚約者と親友が恋仲になりましたので身を引きます。今さら復縁を望まれても困ります!
ユウ
恋愛
辺境地に住まう伯爵令嬢のメアリ。
婚約者は幼馴染で聖騎士、親友は魔術師で優れた能力を持つていた。
対するメアリは魔力が低く治癒師だったが二人が大好きだったが、戦場から帰還したある日婚約者に別れを告げられる。
相手は幼少期から慕っていた親友だった。
彼は優しくて誠実な人で親友も優しく思いやりのある人。
だから婚約解消を受け入れようと思ったが、学園内では愛する二人を苦しめる悪女のように噂を流され別れた後も悪役令嬢としての噂を流されてしまう
学園にも居場所がなくなった後、悲しみに暮れる中。
一人の少年に手を差し伸べられる。
その人物は光の魔力を持つ剣帝だった。
一方、学園で真実の愛を貫き何もかも捨てた二人だったが、綻びが生じ始める。
聖騎士のスキルを失う元婚約者と、魔力が渇望し始めた親友が窮地にたたされるのだが…
タイトル変更しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる