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番外編
とびっきりの愛情を
しおりを挟むそこは高級飲食店が並ぶ通りの、入り口にあたる場所だった。
濃い紫色のローブを頭からすっぽりと被った老婆が座っている。神秘的なクロスの敷かれたテーブルと、大きな水晶玉。その傍には「占い」と記したプレートが立て掛けてあった。
たまには外でランチもいいだろうと、ヘザーと食事を済ませ「これからどこへ行こうか」という時であったが、ヒューイは占い師を見て足を止める。
ここは路上での商売が禁止されている区域だったからだ。飴やジュースを売るのも、靴磨きもダメ。歌や楽器の演奏もダメ。もちろん占いだってダメである。
商売を行った者は最寄りの騎士団詰所へ連行され、罰金を支払うことになっているが、本日のヒューイは非番であるし、路上商売の違反者をしょっ引くのはヒューイの仕事の範囲ではない。今はさらにヘザーを連れている。
ここで自分が騎士だと名乗り占い師を連行すべきか、巡回中の騎士を見つけて報告すべきか、それとも目を瞑るべきか、ヒューイは考えた。
そして立ち止まって考えていた時間が長すぎた。
「あ、占いやってる~。当たるのかな」
ヘザーが占い師に気づいて興味を示してしまったのである。
ヒューイは小声で告げた。
「ヘザー。ここは路上商売禁止区域だ。あの占い屋は違法ということになるぞ」
「へ~、そうなんだ」
彼女の反応は、元騎士だということを考えてもやたらとあっさりしたものだった。見咎める様子もない。
ヘザーの態度になんだか気が削がれてしまったヒューイは、今回は見て見ぬふりをしようと決心した。
占い師もちょうど自分たちに気づいて、こちらを見る。
そしてしゃがれた声で言った。
「素敵な赤毛のお嬢さん、占い、ひとつどうかね?」
「えっ、うーん。どうしようかなー」
「恋愛……は、必要なさそうだね。健康、金銭、占いたいことはないかい? 当ててあげるよ」
「占いたいことかあ……」
ヘザーは占ってもらうつもりなのだろうか。ふらりと一歩踏み出した。
ヒューイは信じちゃいなかったが、占いが好きな女性はとても多いことも知っている。
「あたしの占いは当たるよ~」
「え、当たっちゃうんだ? じゃあ、悪いこと言われちゃったら怖いなあ」
「クックック……お嬢さん、可愛いこと言うねえ……クックック……」
占い師は奇妙な笑い声をたてる。
この笑い声を、過去にどこかで聞いた気がした。
ヒューイはもう一度占い師を見る。
フードの奥にはしわしわの肌。陰になっていて目元はよくわからない。怪しげな雰囲気を出すためなのか、彼女の爪は黒く塗られていて、手首や指には毒々しい装飾品をつけていた。
これらも、どこかで見たことがある。
「…………!」
そしてヒューイは思い出した。
あれは指導教官となって間もなくのことだった。
*
これまで新人騎士の指導は、退役の近い経験豊富な騎士が行うのが望ましいとされていた。
しかし、それでは指導者と新人騎士の距離が離れすぎているのではないか。新人側は遠慮のあまり指導者に心を開けないのではないか……と、そういう声がちらほらあがってもいた。
そこで新人騎士の先輩的な位置づけの指導者として、ヒューイとベネディクトが抜擢されたのである。
ヒューイとベネディクトは「新人指導のための研修」なるものを受けたあと、初めて研修生たちを迎え、それなりに右往左往することもあったが、なんとか彼らを送り出すことができたのだった。
地方に拠点を置く騎士団に配属されるものも多かったが、王都内に留まる者たちもいた。そしてヒューイとベネディクトは、初めての生徒たちの職場訪問を行った。
地方まで出向くことはできないが、王都内の警備隊に配属された者たちを訪ね、研修の成果は出ているか、足りなかった授業は無かったか、聞き取り調査をする。次の研修の質を上げるためだ。
職場訪問を終えて王城へ戻る際、ヒューイは路上で店を出している老婆の存在に気がついた。彼女は怪しげな飾りつけをしたテーブルに水晶玉を置き、「占い」という看板を掲げている。
ヒューイはさっそく老婆を怒鳴りつけた。
「おい。ここは商売禁止区域だぞ!」
「ええ? なんだって?」
濃い紫色のローブを纏った老婆は、しゃがれた声で訊ね返す。
「だから、ここでの商売は禁止されている! 警備隊の詰所へ来たまえ!」
「ええ……そんなこと、あたしゃ知らなかったんだよ……」
「ルールはルール。問答無用だ。荷物を片づけたまえ」
ヒューイは占い道具を片づけるよう命じ、たった今訪問してきた警備隊の詰所へ老婆を連行しようとする。
しかしベネディクトが割って入って来た。
「まあ、まあ。知らなかったって言ってるんだし、今回はさ、」
「ベネディクト! 君は、違法商売を見逃すというのか?」
「違法っつっても……麻薬とか売ってるわけじゃないしさ、占いだろ? 場所さえ気を付けてりゃ、まっとうな商売じゃん」
「占いがまっとうだと?」
ヒューイには、適当なことを言って金を稼いでいるだけのあくどい商売にしか思えない。それに商売禁止区域のことを知らなかったというのも、嘘ではないかと思う。
だが老婆はベネディクトの言葉に頷いている。
「見逃してくれたら、タダで占ってあげるよ!」
「おっ。やったあ。じゃ、場所だけは変えないとまずいからさ、あっちの通りに移ろうぜ」
「ベネディクト!」
これは賄賂にあたるのではないか。しかも金品ならばまだしも、どこの誰だかわからない老婆の無責任な言葉など、なんの価値も有難みもない。
そんなことをヒューイが言うと、ベネディクトはにやりと笑う。
「価値も有難みもないなら、賄賂にはならないんじゃねえの?」
「む……」
「クックック、お兄さん、面白いね、気に入ったよ! さあ、なにを占ってあげようか、結婚運かい? それとも仕事運?」
「うーん、ちょっと考えさせてよ」
もう老婆を見逃すという話が成立してしまったらしい。
ベネディクトは老婆の机と荷物を持って、少し離れた商売禁止区域ではない通りへと移動していく。
老婆は場所を改めると、テーブルに怪しげな模様のクロスを敷き、そこに水晶玉を置いた。
「さあ、お兄さん。なにを占うのか、決まったかい」
「えーとね、じゃ、まずはヒューイの結婚運お願い!」
「な、なんだと! おい、ベネディクト! 僕は占いなど信じないぞ!」
「じゃあ悪いこと言われてもダメージ受けないだろ。いいじゃん、いいじゃん」
ベネディクトはヒューイを老婆の正面の、客用のスツールに座らせようとする。老婆を見逃す行為に納得していないヒューイはこの展開に抵抗したが、
「ふん、ほんとうは未来の自分を知るのが怖いんだろう。あたしの目の前で『信じない』って息巻いてるやつはたいていそうだね」
「な、なんだと……」
老婆にそう煽られて、そこでヒューイは椅子に座った。そして胸を張り、老婆を真正面から見据える。
「いいだろう、占ってみたまえ!!」
そう宣言すると、ベネディクトが後ろからヒューイの肩を叩いた。
「マダム、こいつね。結婚相手に求める条件が厳しすぎるんですよ。こいつがちゃんと理想の嫁さん見つけられるかどうか、心配なんっすよね」
「ほうほう。それで、条件とは?」
「まずは、貴族の娘か大富豪の娘が絶対条件! あと、頭の足りない女はダメである程度の教養はあってほしいけど、インテリすぎて出しゃばるようなのもダメで、絶世の美女じゃなくてもいいけどブサイクはダメで、あと、品格があって、えーと……」
ベネディクトは「心配」と言いつつ面白がっているだけなのだと思う。彼がヒューイの条件を挙げていくと、きりが無いと踏んだらしい老婆は途中で肩をすくめた。
「はっ、そりゃまた贅沢な条件だねえ……相手にそれだけのものを求めるなら、お兄さん。あんたが相手に与えられるものは何なんだい? 蕩けるようなセックスかい?」
「……品の無い話はやめていただきたい」
「そりゃ失礼したね。じゃあ、なんだい? とびっきりの愛情?」
「愛情? ふん、そんなもの。僕の結婚には必要ない」
「じゃあ、あんたは何を与えるのさ」
このヒューイ・バークレイが妻にと認める女。それだけで名誉ではないか。だがこの老婆に説明しても無駄だろう。ヒューイとは住む世界の違う彼女が、威厳あるバークレイ家のことを知っているわけがない。だいたい、
「だいたい、これは占いなのか? 僕の話を聞いたうえでケチをつけているだけではないかね?」
「ああ、そうだそうだ。はいはい、占ってやるよ。お兄さんが、理想の嫁さんを見つけられるかどうかね……」
老婆はやっと水晶玉に手をかざした。黒く塗った長い爪と、ゴテゴテした指輪とブレスレットが印象的だが、「それっぽく」見せるためのアイテムにすぎないのだろう。占うまでに勿体つけるのも老婆なりの演出かもしれない。実にくだらない。
「ふーん……なるほどねえ……」
老婆は手元の水晶を見ながらわかった風に何か呟いているが、ヒューイのほうからはただの透明な球体にしか見えない。老婆が覗いたって同じだと思う。水晶玉から何かがわかるというのも、きっと演技なのだろう。ほんとうにくだらない。
「で、何か見えたのかね?」
「いや、見えなかった」
老婆は続けた。
「少なくとも、あんたの掲げる条件を満たした嫁さんは見えなかった。お兄さんは貴族や財産持ちの女とは結婚できないってことだよ。もっと言えば、あんたの嫁さんは地位も財産もない、ついでに品格もない一般庶民だね!」
「…………。」
普段の自分であればここで「なんだと!」と声を荒げていたかもしれない。しかし、これは老婆の嫌がらせに違いないとヒューイは思う。気に入らない客に対して、意地の悪いことを言って気を晴らしているのだ。
だが老婆はヒューイの心を見透かしたように言った。
「別に意地悪言ってるわけじゃない。見えたまんま……いや、見えなかったまんまのことを言っただけさ。いくらお兄さんが嫌な男だからってね、嘘は言わないよ。あたしだってプロだからね」
と、老婆は言うが、ヒューイは占い自体を信じていないので、占い師の言葉が嘘だろうが真実だろうが意味はない。
ここでベネディクトが唸った。
「へえー。ヒューイの条件満たす女ってのも難しそうだけどさ、けど……ヒューイが一般庶民を選ぶって、どんな状況だ? 上流階級の女でもないんだろ?」
「ベネディクト。君はこんな占いを真に受けるのか」
「いやいや、嘘か本当かは問題じゃないんだって。未来を聞いた後で、こうやって色々考えるのが楽しいんだろうが」
「そっちの黒髪のお兄さんは、いいね、人生の楽しみ方ってもんをわかってる……あっ」
老婆はそう叫ぶと、水晶玉を食い入るように見つめはじめる。やがて「……見えた!」と言って顔をあげた。
「不愛想なほうのお兄さん、あんたの未来の嫁さんだけどね。彼女、大きなものを持ってるよ……あんたが『必要ない』って言ったものだけどね」
「必要のない大きなもの……? 大した金にならない土地や建物ということか?」
「違うよ。……とびっきりの愛情。あんたの嫁さんはでっかいハートを持っていて、あんただけをひたすら愛してくれる、そんな女だよ」
「…………くだらん。僕はもういい。ベネディクト、君が占ってもらいたまえ」
ヒューイはそう言ってスツールから離れ、代わりにベネディクトを座らせた。
老婆は大発見をしたように演技がかった口調で言ったが、地位も金もない貧乏女の愛情など、ヒューイにとっては迷惑でしかない。
だが憤るのも馬鹿らしい。占いなど、インチキでしかないのだから。
「えーっと、俺はね、明るくて元気で面白い娘が好きなんだけど、そういう出会いってあるんっすかね!?」
「うん? 貴族の娘がいいのかい? それとも絶世の美女でそういう娘ってことかい?」
「いや、そういうこだわりはないっすね。そりゃ可愛いほうがいいけど、一緒にいて楽しいってことのほうが重要かなー」
「それなら、別に探すまでもなく見つかりそうなものだけどねえ……どれどれ……」
ヒューイはベネディクトと老婆の会話を聞きながら考えた。
ベネディクトの掲げる理想の恋人の条件は、驚くほどに緩い。その辺を歩いている女の半分くらいが当てはまりそうだとすら思う。
実際にベネディクトと仲良くなる女性は多いみたいだが、「特定の恋人」というところまで行きつく相手は現れないようだ。彼が恋人探しに真剣になっていないだけかもしれないが。
水晶玉を見つめつつ、難しい顔をして老婆が言う。
「ああー、あんたが選ぶのは、確かに面白い娘だね。ひょうきんじゃなくて、変わってるって意味だけど」
「変わってる? ふうん……まあ、俺が『面白い』って思ったんなら、外野の評価は関係ないかな」
「クックック……あたしお兄さんみたいな人好きだよ……それから、あんたの運命の女は、たしかに元気な人だ。健康で、恐ろしく逞しいって意味だけどね」
「おっと、いいじゃんいいじゃん。健康ってのは、金じゃ買えないものだしな! え、俺、その人と結婚するんっすか? いつ?」
「あんたほんとうに明るいね……で、その娘と結婚するのかって? そうだね、うーん……あんたが三十になる前ってとこかねえ」
「ええー。じゃ、楽しみにしとくわ!」
ベネディクトは「めっちゃ面白かった! これ御礼!」と言って老婆に金を払おうとした。自分だけ払わない訳にもいかないので、ヒューイも金を払う羽目になった。
結局、老婆の違法行為を見逃したうえに金を払って占ってもらうという、まったく納得のいかない出来事になったのだ。
*
「どうだい、安くしとくよ……」
占い師はヘザーに手招きする。黒い爪が怪しげに揺れて、装飾品はジャラジャラと音をたてる。
「ううーん、どうしよう……」
「ヘザー!」
ヒューイはヘザーの肩に手をかけた。
ヒューイの妻になるのは地位も財産もないけれど、でっかいハートを持っていて、とびっきりの愛情を注いでくれる女。
あの老婆の占いは当たった。
あれは、ヘザーのことだったのだ。
かつて自分の結婚には必要ないと思っていた「愛情」は、いま、かけがえのない大切なものになっている。
ヒューイはヘザーの前に出ると、占い師に向かって告げた。
「ご婦人、ここは、路上商売禁止区域です」
「ええ? そうだったかね?」
「はい。いつもであれば、あと十五分ほどで巡回の騎士がやって来ます。その前に、移動したほうがよろしいかと」
「ああ。わかったよ、お兄さん。ご親切に、どうもね」
占い師は店を片づけ始める。彼女はテーブルに敷いていたクロスを畳みながら言った。
「教えてくれたお礼に、何か占おうか? あたしの占いは、当たるよ」
「……いえ、結構です。良くない未来を告げられても困るので」
「クックック……お兄さん、占いなんてまったく信じないタイプだろう? よく言うよ、クックック……」
「……ご婦人。急がねば、巡回の騎士達がやってきますよ」
「ああ、そうだね、急がないとね……」
占い師が片づけを再開したことを確認すると、ヒューイはヘザーの腰を抱き、その場を離れた。
ある程度の距離を歩いたところで、ヘザーに言った。
「君は占ってほしかったか? だったら悪いことをしたな」
「ううん、いいの。やっぱ怖いこと言われたらヤだし……ヒューイもそんなこと言ってたけど……でもヒューイって、占いとか絶対信じないでしょ?」
占い全般を信じるかと問われたら、信じないと答えるだろう。
「うむ、そうだな。だが、あの占い師は……僕の前に君が現れることを、当てた」
「えっ?」
ヒューイは目の前の、地位も財産もないが、自分だけをひたすら愛してくれる女を見つめた。
後からどうとでも解釈できるように曖昧な予言をするのはインチキだと思う。
しかし……。
「あれは、君のことだとしか思えない」
「えっ、えっ? どういうこと? 前に占ってもらってたの?」
「まあ、ベネディクトの付き合いというか、なりゆきというか、そんなところだ」
「へえ~! それで? それで? なんて言われたの? そのうち背の高い赤毛の女が現れるぞーって?」
「う、うむ……まあ、そんなところだ」
占い師に告げられたことをそのまま伝えるのは照れくさくて、ヒューイは言葉を濁す。
それからベネディクトは何と言われていたのだったかな、と思い起こした。彼に関する予言までが当たったら、あの占い師に限っては本物だと認めてもいいだろう。
ヒューイは胸ポケットから懐中時計を取り出して、時間を確認する。
「ヘザー、行きたいところはあるか?」
「んー、お腹いっぱいだから、ちょっと歩きたいかも」
そう言われて、ヘザーの足元を見る。今日の彼女の身長からして、それほど踵の高い靴でないのはわかっていたが、一応訊ねた。
「足は平気か?」
「うん。これ、痛くないやつだから平気平気!」
「そうか。では、植物園にでも行ってみるか」
「うん!」
ヘザーは元気に答えると、ヒューイの腕につかまってべったりと身を寄せてきた。
あの頃のヒューイは、愛情なんて自分にいちばん必要のないものだと考えていた。
それに、自分は選ぶ立場なのだと思い込んでいた。
なんて傲慢だったのだろう。
自分は、ヘザーに選んでもらえた幸運な男なのだ。
「ヘザー」
「うん?」
ヒューイは、自分が欲しているものを惜しみなく与えてくれる女、そしてヒューイの腕に胸を押しつけるのに夢中になっている女に向かって、小さく囁いた。
ありがとう、と。
(番外編:とびっきりの愛情を 了)
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