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番外編
女王様の犬 1
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ステラにはステラなりの独占欲があって、彼らには彼らなりのイチャラブがあるというお話。
※※※
ベネディクトとの結婚の準備を進めるために、ステラは十日間の休暇を取ってくれた。
この十日の間にやることはいろいろとある。
まずは互いの屋敷へ赴いて両親への挨拶。これは恙無く終えることができた。
それから、二人の関係を周知させるためのイベント参加。
ベネディクトとしてはダイアー家の小規模な夜会、それから昼間に行われる花の鑑賞会あたりに参加しようかと考えていたのだが。
ここで問題が起きた。
「すまん、ベネディクト……」
ステラは申し訳なさそうに肩を落とす。
「いいって。そのうち別の機会もあるだろ、気にすんなよ」
「しかし、私としたことが……迂闊であった……」
問題とは、ステラのドレスの準備が間に合わなかったことだ。
彼女は、夜会や上流階級の人間が集まるイベントに着ていけそうなドレスを、一着も持っていなかったのだ。
ちなみに互いの親との挨拶のときは、ステラは軍服を身に纏っていた。騎士の正装の一つなのでおかしいことではないのだが、小規模な夜会や昼間の集まり──それも、花の鑑賞会──に軍服というのは、逆に仰々しすぎるのである。
ステラは悔しそうに続ける。
「もっと早く確かめておくべきだった……」
ベネディクトとの結婚を決心し、互いの家絵の挨拶や周知のことを頭に思い描いた時、彼女は「むかし着ていたドレスを直して身につければいい」と考えたようだ。
ただ、それらのドレスはすべて身体に合わなかったらしい。直せばいい、というレベルではなく、まったく合わなかったらしい。
ステラは今度、憂鬱そうにため息を吐く。
「太ったつもりはなかったのだがな……」
「いや、いやいやいや……太ったとか、そういうことじゃないと思うぜ」
彼女が深窓の令嬢だったのは十年前。そこから騎士になり、身体を鍛えて騎士団長にまでのし上がった女である。
ステラは太ったのではない。ムキムキになったのだ。
はちきれんばかりの筋肉を纏っているわけではないが、彼女の身体は鋼のように硬くて重い。きっと、体型そのものが変化している。運動といえば乗馬やダンスくらいであった時代のドレスが、直したくらいで着られるわけはないのだ。
「あんまり時間なかっただろ? 結婚が決まってから仕立てたんじゃ、どっちにしろ間に合わなかったかもな。だから、気にすんなよ」
「うむ……」
結婚を決めてから今日までそれほど間がなかった。だから、一から新しいものを仕立てる時間もなかったのではないかと、ベネディクトは思う。
「それに、ほら」
ベネディクトは内ポケットからキーリングを取り出し、それを指にはめてくるくると回してみせる。
「こうして、別の予定入れられたわけだしさ……ああ、あの屋敷だ」
そう言ってステラの肩に手をかけ、彼女を前方に見える屋敷のほうへ誘う。
そこは、ラスキン伯爵家が本宅とは別に所有する屋敷だった。
社交シーズンに遠方からやってくる地方貴族に貸し出すこともあったが、ベネディクトが家庭を持つつもりであれば、格安で譲ってやると父と長兄から言われている。
ステラに何度か屋敷の中を見てもらって、彼女が頷けば購入を決めるつもりであった。今日がその第一回目である。
ステラのドレスが間に合わなかったおかげで、そのぶん新居に関して考える時間ができたのだ。
「納得いくまで見てってくれよ」
そう言いながら門の鍵を開けて敷地の中へと入る。
「あっちが馬車小屋。裏手のほうに納屋があるけど、まずは屋敷の中を見ようぜ」
「……なかなか美しい庭ではないか」
綺麗に刈られた芝生と、花壇に咲いている季節の花を見てステラが感心したように言う。
「ああ、中の清掃と庭の手入れは定期的にやってるみたいだ」
ラスキン家のメイドたちがときおり清掃にやってきているらしい。庭の管理も、ラスキン家と契約している庭師が派遣される。だから庭はいきいきとしていて、人の住んでいない期間が長いようには見えなかった。
今度は玄関扉の鍵を開けて、屋敷の中へと足を踏み入れる。
「……明るい玄関ホールだな」
ステラは上を見あげて言った。
この屋敷はラスキン家の本宅や、ハサウェイ家の屋敷よりも小さなつくりだが、大きな窓がたくさんあり、光がよく入る。
「リビングも窓が大きくて明るいぜ。庭がよく見えるんだ……来いよ」
ベネディクトはステラの手を取ると、リビング、キッチン、浴室、書斎、応接間……と一階から案内していき、最後に二階の奥の主寝室までやってきた。
主寝室の壁はクリーム色。深みのあるくすんだ赤のじゅうたんが敷いてあり、ベッドカバーもそれに合わせた渋い赤だ。
ベネディクトはそのベッドに、背中から倒れ込んでみる。ばねが効いていて、宿舎のベッドよりも寝心地は良さそうだった。
「……もし気になるなら、ベッドは買い替えようぜ」
貸していた屋敷だから、これまでに何人もが使ったベッドだ。気にする人は気にするだろうと思っての言葉だ。
しかしステラはベッドの脚やヘッドボードをじっくりと観察し、首を振る。
「いや……このベッド、けっこうな年代物ではないか? それなりの資産になるものかもしれんぞ。買い替えるなら、マットだけでもじゅうぶんだ」
「あ、そう?」
ステラはそういうことは気にしない女だったようだ。
「……貴様がほかの女と使ったベッドというわけではないのだろう?」
「ああ。っつうか、俺はいま初めて寝た」
「それなら私は別にかまわん」
「…………。」
ベネディクトは寝ころんだままステラを見あげる。
ほんとうにあっさりとした女だ。
そういうところに惚れたわけだが、あっさりしすぎていて、たまにちょっと寂しい。
ステラはベネディクトに「裏切ったら許さない」と告げたことがあるが、あれはベネディクトに対する執着や独占欲というよりも、自分の矜持を守るための言葉であった気がしている。
でも、ほかの女と使ったベッドかどうかを訊ねてくれたということは、ほんの少しくらいは独占欲を向けられたと思っていいのだろうか。
ここで「このベッド、俺がほかの女と使ったことがあるって言ったら、あんたはどうする?」なんて言ってみる勇気はとてもないが。
そんなことを言ったら殺されそうだし、殺されなくても、彼女の反応を試したと知られた時点できっと永遠に信頼を失ってしまう。ベネディクトにとって、それはやっぱり殺されるのと同じことだ。
まさか自分がこんな風に、女に焦がれるなんて。
甘くて苦くて重い気持ちに身悶えしそうになっていると、ステラが言った。
「私はこの屋敷を買ってもいいぞ。今日見学した限りでは、悪い意味で気になるところはない」
「えっ? 決めるの早くね!?」
「……そうか?」
「ああ。別の時間帯とか、天気悪い日とか……そういう時にも見ておいたほうがいいんじゃないか? ほら、基本的に他人に貸す家だからさ、見栄えだけはよくしてあるんだよ。今日だけじゃわからないこともあると思うぜ」
「ふむ……だが、この家で過ごす時間は、貴様のほうが圧倒的に多いだろう? 貴様が構わないのであれば、私は反対しないぞ」
「あー、そっか。なるほど……」
ステラは家で過ごすよりも、船に乗っている時間のほうが多いのだ。
もちろんこのベッドも、ベネディクトが一人で使う夜のほうが多いのだろう。
それを承知で結婚を決めたとはいえ、これまで頭の中で考えていただけのことが、現実として見えるようになってくると、なかなか辛いものがある。
「ステラ」
ベネディクトはステラに向かって手を差し出した。
彼女を隣に引っ張り込みたかったのだ。さすがにこの状況でことに及ぶつもりはないが、ステラをぎゅっと抱きしめて、しばらくふたりで寝転んでいたい。そう思った。
しかしステラはベネディクトの手を取ると、
「うむ」
そう頷いて、力強くベネディクトの身体を引っ張りあげた。
隣に来て欲しくて伸ばした腕だったが、「起こしてくれ」と受け止められたようだった。
「では一応、馬車小屋や裏庭のほうも見せてもらうとするか」
「…………。」
「どうした? 案内しろ」
「あ、ああ。わかった」
つよい。
わかっちゃいたことだし、そこに惚れたのだが、つよい。
ベネディクトはステラに引っ張られた自分の手のひらをじっと見つめ、それから裏庭を案内するために、もう一度彼女の手を握り直したのだった。
いまは綺麗に片付いている馬車小屋と、やっぱり綺麗に手入れされた裏庭を見学しつつ、ステラがふと思いついたように言う。
「そうだ。貴様……海軍のパーティーに来る気はあるか?」
「え? 海軍の……?」
「ああ。明後日の夕刻から、港の海軍施設で行われるのだが」
それは、海軍が定期的に開いている慰労パーティーのようだった。
いつもは黒鴎騎士団全員で参加している──といっても、海に出ている場合はもちろん参加できない──のだが、今回は騎士団の休暇中であるので、参加を見送っていたという。
「だから私個人での参加になるが……家族やパートナーを連れて参加する者もいる。貴様、私と一緒に参加するか?」
それならば、ステラがドレスでなく軍服で参加してもごく自然である。それに、海軍の面々に自分がステラの婚約者だと紹介してもらえるのは、すごく嬉しいことである気がした。
「お、おう! 行く! 絶対行く!」
「軍の催しものだからな。普通のパーティーよりはだいぶ武骨なものだ……酔って絡んでくるやつもいると思うが」
「ああ。そういうのは、適当に流すさ。とにかく行く! 明後日だな?」
時間と場所の確認をして、ベネディクトは何度も頷いたのだった。
結局あの屋敷に関して、ステラには気になるところが無いようなので、購入する方向で話を進めることにした。
気になるところがないだけでなく、改装してほしい部分も彼女にはないらしい。ゆっくり身体を休められる風呂とソファとベッドだけがあればいいのだと彼女は言う。
今度は水回りのチェックを丹念にしてみて、それで問題が無ければ購入を決めようとベネディクトは思った。
屋敷を出たあと、どこかで食事をしようということになった。大きな通りまで出て辻馬車を停め、繁華街まで行ってもらう。
そして繁華街の入り口で馬車をおりた。
「お兄さん、お姉さん、ちょっといいかしら?」
馬車をおりて歩き始めたところで、品の良さそうな老婦人に話しかけられる。彼女は手書きの地図らしきものを持っていた。
「この辺に、エルムタウンっていうお店はないかしらねえ?」
ベネディクトは聞いたことがない名前の店だったが、ステラが反応する。
「ご婦人。ひょっとして、文具屋ですか」
「そうそう、レターセットを買いたいのよ!」
「その店なら、この通りを渡って……」
ステラはベネディクトに「しばし待て」と告げると、夫人を連れて交差点の近くまで行き、そこで身振り手振りを交えながら道順の説明をはじめた。
彼女を待っている間、ベネディクトは繁華街の看板を眺める。
ちょっと騒がしいが、美味い肉を出す店があったはずなのだ。その店はどこだったか……と考えていると、
「騎士のお兄さぁん!!」
「おっと?」
近くでべたべたした甘ったるい女の声がして、その女はベネディクトの腕にしがみ付いてきたのである。
「え? えっと……?」
ベネディクトは驚きつつも「人違いじゃないか?」と言おうとして女の顔を確認する。
しかしどこかで彼女を見た記憶もあるような気がした。
「あたし、今月ノルマやばいのよう! 騎士のお兄さん、お願いだから同伴してくれない? あとできればアフターも~!!」
「え? えー……あっ!!」
どう考えても飲み屋の女のセリフだったので、そこで思い出した。
いつだったか、ベネディクトがふらりと入った店にいた女だ。初めて入った店だったのでシステムがよくわからなかったのだが……店内にいる女を気に入れば、そのまま奥の部屋へ連れ込める形式の店であった。
だからここで言うアフターとは「店で飲んだ後に自分を買え」という意味なのだろう。
さらに思い出してきた。あの時の自分はステラとやり合って──というか一方的に罵倒されて──むしゃくしゃしていた。それで酒を飲みに行ったのだ。この女を買ってしまおうかと一瞬迷った気もするが、結局は何もせずに店を出たのだった。
この女とは何もしていないが……。
いまは、やばい。
何もしていないが、いまはタイミングが悪すぎるのだ。
ベネディクトは、老婦人と一緒にいるステラにちらっとだけ視線をやって、腕からやんわりと女を引き剥がした。
「わ、悪い。今日は連れがいるからよ……」
「じゃ、その人と一緒に来てよ! あたし、二人でも頑張って相手しちゃう!」
「あ、あわわわ。ちょ、ちょっと待ってくれ……!」
ステラがいることを知らない女は、ベネディクトの言う「連れ」を男だと思い込んでいるようだった。ベネディクトは慌てて立てた人差し指を唇に当てる。
「ちょ、ちょっとあんたの期待に応えることはできねえんだ。悪い!」
「ええ~。お兄さん、前は気前よくおごってくれたじゃない」
相手は飲み屋のお姉ちゃんだし、別に愛の告白をされているわけではないので「恋人がいる」とか「俺、結婚するんだ」とかは断り文句にはならないだろう。
「え、えーと、俺の職場のやつらに、あんたの店のこと紹介しとくからさ」
「……ほんと? ちゃんと、気前のいい人たち?」
「ああ、たらふく飲み食いするよう言っとくよ」
「じゃ、絶対に『ヘルガ』を指名してね! お兄さんの紹介だって言ってくれたら、その人たちにはサービスするから。なるべく早めにお願いね! できれば、今月中!」
「わかった、わかった……」
お願いね、と念を押して離れていくヘルガを、ベネディクトは冷や汗だらだらで見送り、ステラのいるほうを振り返る。
すると、老婦人に案内を終えたらしい彼女はベネディクトのすぐ近くに立っていた。
「話は終わったのか?」
「おわあ!?」
ベネディクトは驚いて仰け反った。
ステラは無表情だったから、彼女の感情は何も読み取れない。そこがかえって恐ろしい。
「えっ、あっ……ちょっ……もしか、もしかして……き、聞いて……?」
「はっきり喋らんか」
「え、いや、その……飲みに来いって言われて……それで断ったんだ」
「ああ、聞こえた」
「ほ、ほんとにあの女とはなんでもないんだ。つうか、知り合いってほどでもなくて、名前もさっき知ったぐらいで……」
「私は、話が終わったかどうかを訊いているのだが?」
「うっ……」
そういえば、そうだ。
ベネディクトは訊かれてもいないことをべらべらと喋ってしまった。ステラは、こういう言い訳めいたことを一番嫌うというのに。
「……話は、終わった」
「そうか。ならば行くぞ。肉を食う店はどこだ?」
「あ、ああ。あっちだ……」
店の場所はおぼろげであったが、見覚えのある看板が目に入って、ベネディクトはそちらの方を指した。
ステラは何も言わずに隣を歩いている。さっきの光景を見て、思うことはなかったのだろうか。
ベネディクトとしては誤解をされたような気がして、すっきりしないのだが。
「あのさ……」
「何の肉が美味い店なんだ?」
「え?」
「だから、貴様の言う店。何の肉が美味いんだ?」
「あ、ああー……なんでも美味い。大勢で行ったときはブタの丸焼きを食ったんだが……牛も羊も、鳥も普通に美味かった」
「ふうん。では、まずは牛だな……」
ステラの思考はすでに肉に向かっているようだ。
自分だったら、食欲なんて出そうにない。ステラと自分の知らない男が喋っていたら、しつこいくらいに訊いてしまうと思う。「あれ誰? どういう知り合い? いつから知り合い?」と。そして「やかましい、いい加減にしろ!」と怒鳴られるところまで予想がついた。
ベネディクトは心の中で呻いた。
自分はもう、この想像だけでウザい男である。
そういう男が嫌いだからステラは自分がウザくならないように気をつけているのだろうか。それとも、ほんとうに気にならないのだろうか。
どちらにしろ、もうちょっとくらいはしつこく訊ねてくれたっていいのにと思う。
「ベネディクト」
ステラがボソッと言った。
「貴様とさっきの女が深い付き合いでないのは、会話でわかる。そもそも、私とどうこうなる前の貴様の付き合いに口を出すつもりはない」
「…………。」
「過去はどうにもできんからな。いま、何も無いならばそれでいい」
「……お、おう」
過去はどうにもできない。
その通りだ。
そして、ステラにはどうにもできない過去があった。
しかもそれは、十八歳だった彼女の人生を一変させてしまうような出来事だったのだ。
「ステラ」
ベネディクトは立ち止まり、ステラの手を握った。
「ごめんな」
「……何がだ?」
「え? いや、なんか……いろいろ……」
彼女がベネディクトの過去──過去というほどのものではないが──にあれこれ言ってこないことに複雑な思いを抱いていたが、急に申し訳なくなってきた。
「急に、おかしなやつだな……人混みで立ち止まるのは迷惑になるぞ。それに、腹が減った。早く肉を食わせろ」
「あ、ああ。行こうぜ」
彼女はベネディクトほどに思っていることを態度に出さないし、自分の感情に振り回されることもない。ステラのほうがずっと大人なのだ。
もともと、自分が彼女を好きになって、結婚してくれと食い下がり、やっと承諾してもらった話だ。
ステラが妬いてくれないからといって、くよくよするのはあまりに大人げない。明後日の海軍のパーティーでは、ステラに相応しい男として振る舞わなくては。そう思った。
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※この物語はフィクションです。
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