infinite love

第３章 恋人たちの休息日。編

見本を踊りましょう

井ノ口さんと膝下のふんわりとさせたスカートを履いて戻ってくると、雅子ちゃんがダンスの説明をしていた。
主に１年生用に。

早速基本のワルツから、踊ることになるらしい。
ワルツに各々アレンジを加えればいい思うのだけれど。

『龍、踊れるワルツでいいよね？』
『とりあえず、ベーシックで。そのあと、アレンジを踊ったらいい。ダンが踊る気満々なんだろう？』

龍の言葉に頷くと雅子ちゃんが、じゃあ二曲続けてなーと声がかかった。
細かいところはグループ分けされたあとにするらしい。
ひとまず、かかった曲に合わせて踊りだす。
映画に出ててくるようなくるくる回る様にすればいいと思うのだけど。
と考えながらも体は、自然と動く
こういった激しくない運動は、得意のようでディは終始ニコニコだ。
一度、曲が途切れると、一礼をする。
再度基本のステップからダンスを再開させる。先ほどと違うところは、女性側のターンが多いこと。
くるくるまわるのでスカートはふわりと舞い、広がる、そして時より引き寄られれば、軽々とリフトをされる。
これは、タイミングももちろん大事だけど男性側の腕力もいる。
ディは、このリフトが大好きで、何度もされる。
タイミングを図る私の状態をしっかりと把握してくれているのでいいのだけれど、リフトを龍とやれと言われたら、うまくできる自信はない。まぁ練習あるのみだろうな。と私は思う。
華やかになるからおすすめなんだけどな～
最後にくるりと回り終了とする。

『回るな～』
『あれが、ディの定番だよ。』
『そして、流行りそうだ。』
『華やかではあるから、リフトはともかくおすすめはする。』

そんな会話をしていれば、上級生組経験者は私とディが踊ったほうが踊れるようになりたいと殺到したらしい。
ひとまず、基礎の復習からということでおいつたらしいが、それなら早々にパートナーを見つけるべきだと言うことだけ助言をした。
基礎練習も大事だけれど、ペア練習も大事。
古い名門校って、変な伝統が残っているから時々困るな。
と思ったのは内緒である。
正直、古い伝統は苦手なものは苦手。受け入れれるものは受け入れれる。だけど進化はさせなきゃと思うのは私だけなのかな？
と思ったのは、内緒だったりする。