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第2章 学園祭編。
ペナルティ
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翌日登校すると昨日のバスケット対決の事が校内新聞に大きく取り上げられていた。そのせいか転入初日より見世物のパンダ状態だ。
私は珍獣かなにかか!
今日まで日本にいるというルーク達が後で来るからさらにここは込み合うんだろうなと、大きなため息を付いた。
試合後の写真撮影会で一番人気だったのはリアム、次いでエイヤ。
エイヤは確かにかっこいいと思う。だけどリアムが一番人気だなんて私といては複雑で仕方がない。
「こうして3人並んでる写真を見るとすごく似てるよね~。美形兄妹なんて羨ましいわ」
校内新聞を大きく広げて私の前で見ているのは唯ちゃん。
その隣には加奈子が座っている。
ディは男子のグループのところでなにやら話している。
「このメンバー後でこのクラス手伝いに来るけど大丈夫?」
「え?!」
加奈子に聞いたのになぜかクラスの大半女子が驚いた声を上げた。
その声にディもこちらを見て、近づいてきた。
「あの馬鹿に何かされたのか?」
「馬鹿って本当ディってリアムのこと嫌いだよね」
「嫌いというより苦手だ。それで、何されたんだ?」
「ディ、口調口調!」
すごい剣幕で両頬を固定されて聞かれる。
そして口調が怖い。
というより素が出掛かっている。
「リアムお得意の一言多くて私の機嫌を損ねた?で、無視してたらいじけていってルークにお願いされてペナルティ。」
「って事はしばらく一緒に居るわけですね。」
「そうだね。だから加奈子、場所振りどうしたらいい?ルークとリアムは日本語できるから接客可だよ。アレクとエリヤはちょっと無理だけど。」
「ペナルティはリアムさんなんだよね?なんで他の三人も?」
「連帯責任って引率の監督さんが言ったから?」
私の言葉に納得したのか、加奈子は口元に手を当てて少し考える。
「お兄さん達は接客してもらって、後の二人は裏方担当してもらおうかしら?」
「いいとおもうよ。」
加奈子の意見に同意すると同時に一般入場を知らせるアナウンスが流れた。
昨日の口コミと校内新聞のおかげか今日はビラを配る必要がないといわれ、メインの仕事が無くなった。
朝一で量を食べる人は居ないだろうからルーク達に教える余裕はあると思う。
ポケットから昨日いれていたピンを取り出そうと思い手を入れると、カサリという音と紙の感触にそういえば昨日嘉山さんからチケットもらったの思い出す。
犯罪心理学向けの講演っていったい誰が来るんだろう?
と疑問に思いながら、一緒にもらったプリントに視線を落とせば見知った人物の写真が右下に印刷されていた。
「ディ!ちょっと・・・・失礼しました。」
廊下に出ていたディを呼びに行ったのだが、ちょうどお客さんと写真を撮っているところだった。
反射的に教室へと引き返す。
「フィー!」
その光景を見ていただろうルーク一行がやって来た。
視界にとらえると同時にリアムに抱き上げられました。
昨日のいじけ具合を感じさせない満面の笑みで
ディと目が合ったが思いっきりそらしてしまった。
その光景を意外そうにルークが眺めていた。
『ダンと喧嘩でもしたのか?』
『え?あぁ、違うのちょっとタイミング間違えちゃて私が勝手にきまづいだけ』
『そうか』
それ以上ルークは何も聞いてこなかった。
とりあえず黒のエプロンを貸し出して、手伝ってほしい事を説明すると四人は笑顔でうなずきそれぞれの持ち場へと向かってくれた。
と、そこへお客さんの相手をしていたディが戻ってきた。
さっき思いっきり視線そらしたからなぁ~と構えてみたものの、何事も無かったように何の用だったの?と聞いてきたのでプリントを見せることにした。
『ギルが来るんだ。まさか高等部には来ないよね?』
『う~ん、可能性はゼロじゃないよ?だってギルだし。』
苦笑を浮かべていると
『うふふ、正解!来ちゃった。』
と背後から抱きしめられた。
私は珍獣かなにかか!
今日まで日本にいるというルーク達が後で来るからさらにここは込み合うんだろうなと、大きなため息を付いた。
試合後の写真撮影会で一番人気だったのはリアム、次いでエイヤ。
エイヤは確かにかっこいいと思う。だけどリアムが一番人気だなんて私といては複雑で仕方がない。
「こうして3人並んでる写真を見るとすごく似てるよね~。美形兄妹なんて羨ましいわ」
校内新聞を大きく広げて私の前で見ているのは唯ちゃん。
その隣には加奈子が座っている。
ディは男子のグループのところでなにやら話している。
「このメンバー後でこのクラス手伝いに来るけど大丈夫?」
「え?!」
加奈子に聞いたのになぜかクラスの大半女子が驚いた声を上げた。
その声にディもこちらを見て、近づいてきた。
「あの馬鹿に何かされたのか?」
「馬鹿って本当ディってリアムのこと嫌いだよね」
「嫌いというより苦手だ。それで、何されたんだ?」
「ディ、口調口調!」
すごい剣幕で両頬を固定されて聞かれる。
そして口調が怖い。
というより素が出掛かっている。
「リアムお得意の一言多くて私の機嫌を損ねた?で、無視してたらいじけていってルークにお願いされてペナルティ。」
「って事はしばらく一緒に居るわけですね。」
「そうだね。だから加奈子、場所振りどうしたらいい?ルークとリアムは日本語できるから接客可だよ。アレクとエリヤはちょっと無理だけど。」
「ペナルティはリアムさんなんだよね?なんで他の三人も?」
「連帯責任って引率の監督さんが言ったから?」
私の言葉に納得したのか、加奈子は口元に手を当てて少し考える。
「お兄さん達は接客してもらって、後の二人は裏方担当してもらおうかしら?」
「いいとおもうよ。」
加奈子の意見に同意すると同時に一般入場を知らせるアナウンスが流れた。
昨日の口コミと校内新聞のおかげか今日はビラを配る必要がないといわれ、メインの仕事が無くなった。
朝一で量を食べる人は居ないだろうからルーク達に教える余裕はあると思う。
ポケットから昨日いれていたピンを取り出そうと思い手を入れると、カサリという音と紙の感触にそういえば昨日嘉山さんからチケットもらったの思い出す。
犯罪心理学向けの講演っていったい誰が来るんだろう?
と疑問に思いながら、一緒にもらったプリントに視線を落とせば見知った人物の写真が右下に印刷されていた。
「ディ!ちょっと・・・・失礼しました。」
廊下に出ていたディを呼びに行ったのだが、ちょうどお客さんと写真を撮っているところだった。
反射的に教室へと引き返す。
「フィー!」
その光景を見ていただろうルーク一行がやって来た。
視界にとらえると同時にリアムに抱き上げられました。
昨日のいじけ具合を感じさせない満面の笑みで
ディと目が合ったが思いっきりそらしてしまった。
その光景を意外そうにルークが眺めていた。
『ダンと喧嘩でもしたのか?』
『え?あぁ、違うのちょっとタイミング間違えちゃて私が勝手にきまづいだけ』
『そうか』
それ以上ルークは何も聞いてこなかった。
とりあえず黒のエプロンを貸し出して、手伝ってほしい事を説明すると四人は笑顔でうなずきそれぞれの持ち場へと向かってくれた。
と、そこへお客さんの相手をしていたディが戻ってきた。
さっき思いっきり視線そらしたからなぁ~と構えてみたものの、何事も無かったように何の用だったの?と聞いてきたのでプリントを見せることにした。
『ギルが来るんだ。まさか高等部には来ないよね?』
『う~ん、可能性はゼロじゃないよ?だってギルだし。』
苦笑を浮かべていると
『うふふ、正解!来ちゃった。』
と背後から抱きしめられた。
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