infinite love

谷山佳与

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第2章 学園祭編。

試合 4。

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その後何度かの攻防が続き残り時間一分をきった今現在、点差はなし。
龍一人なら勝てる自信はあるのだがリアムとアレクが居る為いつも以上に動けないし、邪魔をされる。
悔しいと思う自分も居ればこの状況を楽しんでいる自分もいる。
結局はバスケが好きだということだ。
試合開始時のマーク相手を基本とするが、ルークもエリヤも私の動きに合わせてくれるから非常にありがたい。
あの後、アレクとも龍とももちろんリアムとも何度か直接対決をした。
そして残り時間が少ない今私の前に立ちはだかるのは兄のリアムだ。

『リアム、少しは手を抜いてくれてもいいと思うの』
『フィー相手に手なんか抜いたら、後で怒るだろう?安心しろ。一応全力ではやってない。』
『・・・・、いつも一言多いのよ!!そういうところ大嫌い!!』
『な゛っ?!』

私の”大嫌い”発言で一瞬動き画と待った隙を見てリアムを浮くとゴールめがけて一直線に走る。
すぐにヘルプについたのはアレクと龍。
シュートフォームに入りかけた私だが、ボールを胸まで落とし二人の間にできた隙間を地を蹴って潜り抜けると、そのままの体勢でボールを放った。
結構勢いをつけて放ったボールだが、ギリゴールのネットをくぐった。
体勢を崩していたので地面に転がる形とはなったがまぁ、点が入ったからよしとしよう。
終了の挨拶をしたとき会場が異常に盛り上がっていることに気が付いた。
試合中は全く気が付かなかったが、私に文句を言っていたお姉さま方も驚いた表情をしている。
とりあえず、目的は達成かな?
と、客席をながめていた私は見知った顔をみつけ彼に小走りに近づいてゆく。
犯罪心理学の授業で仲良くなった嘉山紀彰だ。

「嘉山さん来てたんですね」
「皇帝が試合してるって聞いたからね。それよりもソフィはバスケも上手なんだね。」
「負けず嫌いの結果がこれです。」

嘉山と話しているとルークがやってきた。

『フィー、リアムをどうにかしてくれ、鬱陶しい』
『嫌よ。一言多いんだから少しは反省すべき!』

ぷくぅっと頬をふくらませ抗議をする、その様子を目の前で見ていた嘉山が笑い出した。

「どうしたの?」
「ソフィもそんな表情するんだなと思っただけだ。はじめまして、彼女とは授業が同じなんで仲良くさせてもらてます。嘉山紀彰です。」
「こちらこそフィーがお世話になってます。兄のルーカスです。あそこでいじけているのが弟のリアムです」
「兄弟仲いいですね」
「まぁ、そうですね。」
「嘉山さんは何か用事があるの?」
「あ、そうそう。ウィルにもだけど、これ渡しておいてくれないか?明日講演会があって犯罪心理学授業取っている生徒には配られてるんだ。クラスの中でソフィ達と仲がいいの俺だろう?教授に頼まれたんだ。」

チラシとチケットを二枚受け取った私はそのままポケットにいれた
嘉山は友人だろう人たちに呼ばれ、そこで分かれた。
ルークと再びメンバーの下へゆき、私と龍は高等部へと戻ることにした。
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