infinite love

第2章 学園祭編。

お呼び出し

お昼の待ち合わせはAngeの前でといわれたので、ディと二人メニュー表の前を陣取り龍がやってくるのを待っていた。
うん、日替わりパスタランチセットにしよう。プラスデザート追加したら太るかな？などと考えていると、三人組の女の子たちがやってきた。
リボンの色と制服からして高等部の二年生。

「あの。ウィリアム先輩！少しお時間いいですか？」

そう切り出してきたのは、右側に立っていたショートヘアの女の子。
運動部に所属していそうだよな～と思ってしまう。

「えっと、、、、。」
「行ってきなよ？女の子のお誘いを基本断るものでは無いよ？」

チラッと私の方を見たので、ひらひらと手を振り行ってきなよとディにいう。
その返事に、分からない程度のため息を付かれたが、ばっちし分かったからね？
今日の夕飯はディの嫌いなものにしてやろうか？
と思ってしまう。

「わかりました。では、どうしましょうか？？ここだと他の方の邪魔になりそうですし、中庭とかどうでしょう？」
「あ、大丈夫です。」

そう返事をした女の子達の頬は少し赤くなっていた。
真ん中の子とかは耳まで真っ赤だ。
そしてそのままディと共に中庭のほうに移動していた。
待ち合わせ時間まであと少しなので、龍もそろそろやってくるだろう。
それにしてもさっきの子達というより、真ん中の子はディに告白かな？
かわいかったもんなぁ～。
など考えているうちに、走ってやって来る龍の姿が目に入った。
私の前に着くと、大きく深呼吸をし息を整える。
皇帝が走ってる？！
とか驚かれてるけど大丈夫かしら？
普段走らないんだねぇと思った。

「わり、遅れたか？」
「ううん。時間通りだよ」
「それよりディはどうした？」
「女の子達からのお呼び出し」
「ふ～ん。告白かエスコートかどっちかだな。」

女の子からのお呼び出し＝告白の定義は龍も一緒なのね。
それよりも

「エスコートって何？」
「あん？聞いてないのか？」
「誰に？」
「クラスの連中に」

龍の言葉に首をかしげる。

「ダンが戻ってきたら説明してやるよ。」

そう言って先にメニューを注文しテラス席に座ると、持って来られたお冷を一口飲み干す。
メインのパスタが来るころディが戻ってきた。