infinite love

第１章 学園編入編。

牽制3。

日垣先生が、ディと一緒ににいた龍を呼ぶ。
2人は顔を見合わせ首を傾げる。
龍とディが一緒にこちらへやって来るという事は女子の視線は必然的に集まるわけだよねー

「雅子ちゃん、フィーと何しに・・・」
「小僧、再会早々ソフィにキスとハグあいさつをしたそうじゃないの。もう噂は高等部に広がってるんだ。ってわけで、こてんぱんに負けろ。」
「ちょ、雅子ちゃんどういうこと？！」
「女子の噂は流れるのが早いってことだな。久しぶりに1on1しろと言ってるんだ。お互い全力でやれるだろう？久々に。」
「俺が負けるの前提な訳？」
「お前が今まで、ソフィに勝ったことあったか？私が審判努めたやつはボロ負けだろ？」
｢僕もフィーにバスケで正々堂々と勝つ事が出来た人間あまり見たことないから、９割フィーが勝つんじゃないかな？｣

図星を刺されて龍は黙り込む。

「ソフィはアップ終わってるんだろう？」
「あ、うん。龍は？」
「俺も終わってる。」
「なら、生徒を集めましょうかね。」
「ですな。」
｢フィー頑張って。｣

ディから頬にキスされお互いの拳をコツンとぶつけた。
それから試合に使うハーフコートの周りをぐるっと囲むように生徒たちが集められた。
ものすごっくやりづらい。
バスケって楽しむものじゃないの？
それより牽制って、あ、あれか女子特有のネチネチとした・・・。
うちのクラスはそんな感じじゃなかったんだけどな～。
ふと、ギャラリーの方を見れば、小川と久野がにこやかに手を振っているのが見えた。
思わず私も振り返す。
そして、男子の方を見れば複雑そうな表情をしたディが居た。
"頑張って"とは、言われたけどあの顔はくだらないとか、周りの反応は関係ないでしょ？って感じだ。

一番の問題は目の前の龍だなと思う。
笑ってはいるけれど明らかに不機嫌です！ってオーラが出ている。
これ、気づいてる人間っているの？
雅子ちゃん……位か。そして面白がってるなぁーと思いため息がでた。

｢楽しんでる？｣
｢久々にソフィのバスケが見れるから楽しみにしている。｣
｢あ、それは俺も。楽しみ。｣
｢じゃあ、期待に答えれるように頑張ります！｣

ニヤリと笑えば、何故か2人のテンションが上がった。