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第3章 恋人たちの休息日。編
クリスマスダンパ 龍也side
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学院最後のクリスマスダンパのパートナーは、幼馴染のフィーとなったのは、予想外だった。
付かず離れずのあのバカップルの事だから、今回もダンパのパートナーも自然の流れで組むかと思ったら、まさかの、「ダンス苦手」宣言。
逆に運動全般苦手までとはいかないが、極力やりたくないダンが今回は乗り気である。
フィー曰く、得意分野で、体力オバケだと言っている。
しかし、バスケをやっているときの自分たちが同じなので人のことも言えないのだが、フィーは気づいていなさそうだ。
当日フィーをエスコートして、ファーストダンスを踊ると、そのままダンと交代する。
今まで踊ってきたパートナーの中で一番踊りやすかった。
幼馴染というのもあるだろうが、苦手とはいう割に他の女子生徒達よりかは断然踊りやすい。
ダンにある程度付き合っていたからだろうし、フィーの兄二人も運動全般得意だったはずだから、かなり躍らせれたのだろう。
壁際で、フィーが戻ってくるの待ちながら、二人が踊るのをぼんやりと眺めていた。
「百王華先輩!あ、あのフリーダンス一緒に踊っていただけませんか?」
数人の女子と共にやってきたのは下級生。
初めてのダンスパーティだろう。
顔を真っ赤にしてのお誘いだった。
今年はフィーと以外踊らないと言っていたはずなのだが、一年生だし仕方がないのかもしれない。
「・・・今年はフィー以外と踊らないと言っていたはずだが?」
それだけいつも通り、もしかしたら少し冷たい言い方になってしまったかもしれないがきっぱりと言い放った。
「って!」
すると、膝と肩に衝撃が走る。
振り返れば、ディとフィーの二人だった。
『龍、その断り方は冷たすぎです。もう少しきっぱり断るにも、威嚇無しで断るべきです』
『年下の子をビビらせない。』
『俺は、フィー以外と踊る気はねぇぞ?』
『当たり前です。でも言い方というものがあるでしょう?威圧してどうするんですか。彼女と龍身長差かなりありますよね?それだけでもいくら憧れていても怖いのに、無表情でもいいですから声音を優しく言ってあげてください。』
『身長高いだけでかなり威圧感あるんだから』
『ひとまず彼女は僕が貰い受けます。ちゃんとと一緒に居てくださいね?』
『分かった。俺が悪かった。』
『そしてフィー、女の子がドレス着て人を蹴るのはお淑やかじゃないので、やめましょうね?仕事中じゃないのだから』
『・・・気をつける』
フィーの額にキスをすると、先ほど声をかけてきた下級生の前に膝をおるとにっこりと微笑み、手を差し出した。
「じゃあ、話がまとまったところで、後輩ちゃん龍の代わリに僕と踊って下さいませんか?」
予想外の出来事に、顔を真っ赤にしつつもダンの手を取った下級生は、そのままダンスフロアーへと出ていった。
そのあともダンは抽選だったり、ちょっと断れたであろう女子生徒などと、ひたすらダンスを踊っていた。
そして、フィーと食事をしながら過ごすこと二時間、フィー自身が眠たくなったので曲の合間に、ダンに要望を伝え戻ってきた。
「あと一曲で終わるって。・・ふぁっ・・」
あくびをかみころしながら、椅子に座ったフィーはそのまま俺の肩にもたれかかる様にして眠りにいた。
曲が終わる頃、思う存分にダンスを楽しんだダンが俺達の元へと戻ってきた。
「やっぱり眠っちゃいましたか。」
「お腹いっぱい食べてたからな。」
「龍も今日はありがとうございました。」
「いや?おれ自身もあまりダンスは好きじゃねぇから正直助かった。」
「ドレスのまま帰ってもいいですか?」
「次の登校日に持ってきてくれれば大丈夫。扱い方しってるだろう?」
「えぇ、まあ。じゃあ連れて帰りますね。」
「あぁ。俺も帰る」
座っているフィーを抱き上げるとそのまま、預けていた貴重品を片手に俺たちは会場を後にした。
付かず離れずのあのバカップルの事だから、今回もダンパのパートナーも自然の流れで組むかと思ったら、まさかの、「ダンス苦手」宣言。
逆に運動全般苦手までとはいかないが、極力やりたくないダンが今回は乗り気である。
フィー曰く、得意分野で、体力オバケだと言っている。
しかし、バスケをやっているときの自分たちが同じなので人のことも言えないのだが、フィーは気づいていなさそうだ。
当日フィーをエスコートして、ファーストダンスを踊ると、そのままダンと交代する。
今まで踊ってきたパートナーの中で一番踊りやすかった。
幼馴染というのもあるだろうが、苦手とはいう割に他の女子生徒達よりかは断然踊りやすい。
ダンにある程度付き合っていたからだろうし、フィーの兄二人も運動全般得意だったはずだから、かなり躍らせれたのだろう。
壁際で、フィーが戻ってくるの待ちながら、二人が踊るのをぼんやりと眺めていた。
「百王華先輩!あ、あのフリーダンス一緒に踊っていただけませんか?」
数人の女子と共にやってきたのは下級生。
初めてのダンスパーティだろう。
顔を真っ赤にしてのお誘いだった。
今年はフィーと以外踊らないと言っていたはずなのだが、一年生だし仕方がないのかもしれない。
「・・・今年はフィー以外と踊らないと言っていたはずだが?」
それだけいつも通り、もしかしたら少し冷たい言い方になってしまったかもしれないがきっぱりと言い放った。
「って!」
すると、膝と肩に衝撃が走る。
振り返れば、ディとフィーの二人だった。
『龍、その断り方は冷たすぎです。もう少しきっぱり断るにも、威嚇無しで断るべきです』
『年下の子をビビらせない。』
『俺は、フィー以外と踊る気はねぇぞ?』
『当たり前です。でも言い方というものがあるでしょう?威圧してどうするんですか。彼女と龍身長差かなりありますよね?それだけでもいくら憧れていても怖いのに、無表情でもいいですから声音を優しく言ってあげてください。』
『身長高いだけでかなり威圧感あるんだから』
『ひとまず彼女は僕が貰い受けます。ちゃんとと一緒に居てくださいね?』
『分かった。俺が悪かった。』
『そしてフィー、女の子がドレス着て人を蹴るのはお淑やかじゃないので、やめましょうね?仕事中じゃないのだから』
『・・・気をつける』
フィーの額にキスをすると、先ほど声をかけてきた下級生の前に膝をおるとにっこりと微笑み、手を差し出した。
「じゃあ、話がまとまったところで、後輩ちゃん龍の代わリに僕と踊って下さいませんか?」
予想外の出来事に、顔を真っ赤にしつつもダンの手を取った下級生は、そのままダンスフロアーへと出ていった。
そのあともダンは抽選だったり、ちょっと断れたであろう女子生徒などと、ひたすらダンスを踊っていた。
そして、フィーと食事をしながら過ごすこと二時間、フィー自身が眠たくなったので曲の合間に、ダンに要望を伝え戻ってきた。
「あと一曲で終わるって。・・ふぁっ・・」
あくびをかみころしながら、椅子に座ったフィーはそのまま俺の肩にもたれかかる様にして眠りにいた。
曲が終わる頃、思う存分にダンスを楽しんだダンが俺達の元へと戻ってきた。
「やっぱり眠っちゃいましたか。」
「お腹いっぱい食べてたからな。」
「龍も今日はありがとうございました。」
「いや?おれ自身もあまりダンスは好きじゃねぇから正直助かった。」
「ドレスのまま帰ってもいいですか?」
「次の登校日に持ってきてくれれば大丈夫。扱い方しってるだろう?」
「えぇ、まあ。じゃあ連れて帰りますね。」
「あぁ。俺も帰る」
座っているフィーを抱き上げるとそのまま、預けていた貴重品を片手に俺たちは会場を後にした。
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