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第3章 勇気を持って一歩踏み出せば
世界を彩る。
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うっすらと天蓋のカーテンから差し込む光に、ゆっくりと目を覚ます。
体が重く、身動きが取れず、枕が固い。
どういう状況なのか、寝起きで理解ができず視線を動かすと、私のでは無い腕があった。
正確には私の頭の下にだ。
え?っと思い体を起こすと、腰にも腕がまわされている。
ふと、そういえば暖かかったなと思い反対側を見れば、寝る前には居なかった、ラズ様がいた。
叫びそうになる口をとっさに両手で塞ぎ、深呼吸をすると状況を再度整理する。
昨夜私は確かに1人で寝たはずだ。
うん、マリーにおやすみと言ってベッドに入ったから間違いない。
となると、夜中にこちらに来られたという事になる。
婚約早々同じベッドで寝るのはありなのだろうか?
じっと、ラズ様の寝顔を見つめながら考えるものの、あくまで予想でしかない。
とりあえず着替えようと、体を起こした瞬間ぐっと、腕を引き寄せられそのまま元いた場所へと戻される。
「っ、ラズ様!」
「……あともう少し。…おやすみレティ。」
頭に手を添えられ、おでこにちゅっとキスをされた。
顔が赤くなるのを自覚しながらも、顔をあげれば至近距離にラズ様の顔があり、更に恥ずかしさからか顔が熱くなるのを感じた。
「おやすみでは、なく、この状況をっ!」
説明してください!!
という言葉はドアが開かれた音によって呑み込まれた。
「レティ起きてるだろう?」
と声をかけてきたのは侍女のマリーではなく、次兄のアル兄様だった。
「ええ、起きてますわ。」
「そこにラズ兄さんも一緒にいるか?」
そう聞いてくるという事はみんな知っている。という事になりますわね。
「…そうですわね。いらっしゃいますわ。」
「なら、ラズ兄さん起こし「…起きてるよ、アルベール。」」
眠そうに目を擦りながら身体を起こしたラズ様は、天蓋のカーテンをあけ、ベッドの端に座る。
「外はどんな感じ?」
「皆驚きはしてますが、害は無いので問題無いです。」
「外?」
「うん、とりあえず着替えが終わったら声かけてね。私達は続きの部屋にいるから。」
状況がよく読めないず少し考えていると、唇に軽くキスをされラズ様とアル兄様は隣の部屋に移動した。
とりあえず、学院に戻る予定なので制服を身につけいる時髪の毛がちょっと邪魔だなぁと感じていた。それから、髪の毛を結いあげようとドレッサーの前に座った瞬間鏡に写った姿に声をあげた。
「な、な、なにこれーーー!!?」
「「レティ?!」」
流石に私の声を聞き再び部屋に戻ってきた、ラズ様達も私の姿を見て固まった。
朝起きてからの初めて見た自身の状況に驚いた。
「この一瞬でか!?」
アル兄様が、呟いた。
「一瞬??」
「別れる前までは、そこまで変化はなかったんだよ。長さもいつもと同じだし色も少し薄くなった?くらいで。」
「とにかくレティ、髪の毛はそのままでいいから食堂にいくぞ。母さん達もいるし、みんないるから大丈夫だろ。」
「そうだね。体はきつくない?」
「えぇ、少しだるさはありますが、問題ありませんわ。」
返事をすると、そのままみんなが待つ食堂へと向かった。
体が重く、身動きが取れず、枕が固い。
どういう状況なのか、寝起きで理解ができず視線を動かすと、私のでは無い腕があった。
正確には私の頭の下にだ。
え?っと思い体を起こすと、腰にも腕がまわされている。
ふと、そういえば暖かかったなと思い反対側を見れば、寝る前には居なかった、ラズ様がいた。
叫びそうになる口をとっさに両手で塞ぎ、深呼吸をすると状況を再度整理する。
昨夜私は確かに1人で寝たはずだ。
うん、マリーにおやすみと言ってベッドに入ったから間違いない。
となると、夜中にこちらに来られたという事になる。
婚約早々同じベッドで寝るのはありなのだろうか?
じっと、ラズ様の寝顔を見つめながら考えるものの、あくまで予想でしかない。
とりあえず着替えようと、体を起こした瞬間ぐっと、腕を引き寄せられそのまま元いた場所へと戻される。
「っ、ラズ様!」
「……あともう少し。…おやすみレティ。」
頭に手を添えられ、おでこにちゅっとキスをされた。
顔が赤くなるのを自覚しながらも、顔をあげれば至近距離にラズ様の顔があり、更に恥ずかしさからか顔が熱くなるのを感じた。
「おやすみでは、なく、この状況をっ!」
説明してください!!
という言葉はドアが開かれた音によって呑み込まれた。
「レティ起きてるだろう?」
と声をかけてきたのは侍女のマリーではなく、次兄のアル兄様だった。
「ええ、起きてますわ。」
「そこにラズ兄さんも一緒にいるか?」
そう聞いてくるという事はみんな知っている。という事になりますわね。
「…そうですわね。いらっしゃいますわ。」
「なら、ラズ兄さん起こし「…起きてるよ、アルベール。」」
眠そうに目を擦りながら身体を起こしたラズ様は、天蓋のカーテンをあけ、ベッドの端に座る。
「外はどんな感じ?」
「皆驚きはしてますが、害は無いので問題無いです。」
「外?」
「うん、とりあえず着替えが終わったら声かけてね。私達は続きの部屋にいるから。」
状況がよく読めないず少し考えていると、唇に軽くキスをされラズ様とアル兄様は隣の部屋に移動した。
とりあえず、学院に戻る予定なので制服を身につけいる時髪の毛がちょっと邪魔だなぁと感じていた。それから、髪の毛を結いあげようとドレッサーの前に座った瞬間鏡に写った姿に声をあげた。
「な、な、なにこれーーー!!?」
「「レティ?!」」
流石に私の声を聞き再び部屋に戻ってきた、ラズ様達も私の姿を見て固まった。
朝起きてからの初めて見た自身の状況に驚いた。
「この一瞬でか!?」
アル兄様が、呟いた。
「一瞬??」
「別れる前までは、そこまで変化はなかったんだよ。長さもいつもと同じだし色も少し薄くなった?くらいで。」
「とにかくレティ、髪の毛はそのままでいいから食堂にいくぞ。母さん達もいるし、みんないるから大丈夫だろ。」
「そうだね。体はきつくない?」
「えぇ、少しだるさはありますが、問題ありませんわ。」
返事をすると、そのままみんなが待つ食堂へと向かった。
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主人公は隣国のお姫様ですがライラックのお話です。ご興味のあるかたはよろしくお願いいたします君がずっと好きでした。
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