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第1章 王太子殿下の婚約者候補
歪みが始まる。
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ラズ様を見送り教室へやってくると私の机の周りに人だかりが出来ていた。
ライと二人顔を見合わせ、級友に声をかける。
「おはようございす。どうかなさいましたの?」
「レティーシア様、それが今朝登校してきたらこの有様でっ、」
「あら。」
あらかた片付けてはくれたようだけれども、引き裂かれた教科書に割られたインク壺、折られたペンなどがあった。
「この校舎の警備はどうなっている?」
普段聞かないような低い声で呟いたライに級友達はひっ、と顔を青ざめる。
ライは王族なだけあって、魔力量は多い。
今在籍している生徒の中でも一番の量の多さで、次点はアークだろう。教科書などは別になくても問題無い。
内容は全て頭に入っているし、インク壺やペンに関しては今この校舎に予備がないから借りるしかない。
借りれれば問題ないので別に困らない。まぁ確かにライの言うとおり警備はどうなっていた?と聞かれれば、困る部分ではあるが、外部犯ではなく内部犯。つまり、教員か生徒であれば警備云々は言えないだろう。どの教室も登校時間を迎えれば入れるようになっているのだ。
クラスメイトの怯えようから、少なくともこのクラスの人間ではなさそうだ。
何かを誤魔化したり、視線を反らした生徒も居ない。
「ライ様、ひとまずその凶悪だと思える威圧感を抑えていただけます?怒ってくれるのは嬉しいですが、クラスメイトにあたっても意味がないでしょう?もちろん警備にも。」
「っ、すまない。」
私の指摘に、反応したライは怒りを抑えたのだろう、級友の顔色がよくなった。
何度かこの様な状況に遭遇したことのある私でやっとなんとか対応できる様な状況だ。優しい王子様としか接したことのないクラスメイト達には刺激が強すぎたのだと、想像がつく。
「ライ様、申し訳ないのですが予備のインクとペン持たれてますか?」
「あぁ、持っている。教科書はどうする?」
「必要ありませんわ。既に単位は取得済みなのご存知でしょう?それに教科書の内容は覚えてますもの。片付けて頂いて、皆様ありがとうございます。」
にっこり御礼を述べれば皆少し頬が赤くなる。
その反応に首をかしげながらも、まずはこの机は交換してもらうとして、ライが予備を保管している場所へ行ってインクとペンを借りることにしよう。
ノートは提出用が生徒会室のロッカーに入っているのでそれを利用すればいい。
建国祭まであと一週間程、これを警告と取るのが正解だろうが、こんなことで怯むような私では無いので傍観することに徹しよう。
「ライ様、予備のインクとペンは生徒会室でしょうか?」
「あぁ、そうだな。」
「では、参りましょうか。」
と、教室を出て生徒会室へと向かう。
あのまま教室にライを居させると、威圧しそうですもの。
生徒会室へ向かう廊下で、一つ気になっていた事を聞くことにした。
「ライ様、今朝いただいたモノですが壊さずとも連絡が付くようになっておりますの?」
「あぁ、マリーのは分からないが、私のも兄上のも触りさえすれば、一応繋がるがレティが私達に知らせるとを思わなければ基本作動しないが、緊急時は家紋を触れて名前を呼べばすぐに分かる。まぁ異常を感じれば必ず誰かが来ると思っておいてくれればいい。」
「仕組みはわかりませんが、なるべくそうならない様気を付けますわ。」
「そうだな。じゃないと私が兄上に怒られる。」
「はい。」
生徒会室へからインクとペンを借り今日一日念の為、いつも以上にライと常に行動をすることにした。
教室へ戻ってくれば既に机は新しい机に交換がされていた。
ホームルーム終了後アークとリオが教室にやってきたのには驚いたが、朝の一件以外特に異変なく平和に過ごした。
放課後念の為、教室や個人ロッカーに入れているものは全て生徒会室のロッカーへと移動させた。
生徒会室には、生徒会メンバーしか入れず、ライの魔力で作り出されたアクセサリーをかざすと鍵が開く仕組みで、しかも任期中そのアクセサリーは絶対に外れない。
また、無理やり扉を開けることも不可能で、どんな強力な攻撃魔法をもって破壊しようとしても決して壊れることは無いらしい。メンバー以外が扉に触れれば、すぐライに知らせが届くようにもなっているので、先生方も生徒会室に用事がある場合は、事前に連絡をし、生徒会室前にある呼び鈴を鳴らしてもらう様にしている。
ライがたまにメンテナンスと称して魔力を補給するくらいで、所有者の意思でも外せない。
ライの魔力で全て管理しているのである意味学園で寮の次に内で安全な場所かもしれない。
ライと二人顔を見合わせ、級友に声をかける。
「おはようございす。どうかなさいましたの?」
「レティーシア様、それが今朝登校してきたらこの有様でっ、」
「あら。」
あらかた片付けてはくれたようだけれども、引き裂かれた教科書に割られたインク壺、折られたペンなどがあった。
「この校舎の警備はどうなっている?」
普段聞かないような低い声で呟いたライに級友達はひっ、と顔を青ざめる。
ライは王族なだけあって、魔力量は多い。
今在籍している生徒の中でも一番の量の多さで、次点はアークだろう。教科書などは別になくても問題無い。
内容は全て頭に入っているし、インク壺やペンに関しては今この校舎に予備がないから借りるしかない。
借りれれば問題ないので別に困らない。まぁ確かにライの言うとおり警備はどうなっていた?と聞かれれば、困る部分ではあるが、外部犯ではなく内部犯。つまり、教員か生徒であれば警備云々は言えないだろう。どの教室も登校時間を迎えれば入れるようになっているのだ。
クラスメイトの怯えようから、少なくともこのクラスの人間ではなさそうだ。
何かを誤魔化したり、視線を反らした生徒も居ない。
「ライ様、ひとまずその凶悪だと思える威圧感を抑えていただけます?怒ってくれるのは嬉しいですが、クラスメイトにあたっても意味がないでしょう?もちろん警備にも。」
「っ、すまない。」
私の指摘に、反応したライは怒りを抑えたのだろう、級友の顔色がよくなった。
何度かこの様な状況に遭遇したことのある私でやっとなんとか対応できる様な状況だ。優しい王子様としか接したことのないクラスメイト達には刺激が強すぎたのだと、想像がつく。
「ライ様、申し訳ないのですが予備のインクとペン持たれてますか?」
「あぁ、持っている。教科書はどうする?」
「必要ありませんわ。既に単位は取得済みなのご存知でしょう?それに教科書の内容は覚えてますもの。片付けて頂いて、皆様ありがとうございます。」
にっこり御礼を述べれば皆少し頬が赤くなる。
その反応に首をかしげながらも、まずはこの机は交換してもらうとして、ライが予備を保管している場所へ行ってインクとペンを借りることにしよう。
ノートは提出用が生徒会室のロッカーに入っているのでそれを利用すればいい。
建国祭まであと一週間程、これを警告と取るのが正解だろうが、こんなことで怯むような私では無いので傍観することに徹しよう。
「ライ様、予備のインクとペンは生徒会室でしょうか?」
「あぁ、そうだな。」
「では、参りましょうか。」
と、教室を出て生徒会室へと向かう。
あのまま教室にライを居させると、威圧しそうですもの。
生徒会室へ向かう廊下で、一つ気になっていた事を聞くことにした。
「ライ様、今朝いただいたモノですが壊さずとも連絡が付くようになっておりますの?」
「あぁ、マリーのは分からないが、私のも兄上のも触りさえすれば、一応繋がるがレティが私達に知らせるとを思わなければ基本作動しないが、緊急時は家紋を触れて名前を呼べばすぐに分かる。まぁ異常を感じれば必ず誰かが来ると思っておいてくれればいい。」
「仕組みはわかりませんが、なるべくそうならない様気を付けますわ。」
「そうだな。じゃないと私が兄上に怒られる。」
「はい。」
生徒会室へからインクとペンを借り今日一日念の為、いつも以上にライと常に行動をすることにした。
教室へ戻ってくれば既に机は新しい机に交換がされていた。
ホームルーム終了後アークとリオが教室にやってきたのには驚いたが、朝の一件以外特に異変なく平和に過ごした。
放課後念の為、教室や個人ロッカーに入れているものは全て生徒会室のロッカーへと移動させた。
生徒会室には、生徒会メンバーしか入れず、ライの魔力で作り出されたアクセサリーをかざすと鍵が開く仕組みで、しかも任期中そのアクセサリーは絶対に外れない。
また、無理やり扉を開けることも不可能で、どんな強力な攻撃魔法をもって破壊しようとしても決して壊れることは無いらしい。メンバー以外が扉に触れれば、すぐライに知らせが届くようにもなっているので、先生方も生徒会室に用事がある場合は、事前に連絡をし、生徒会室前にある呼び鈴を鳴らしてもらう様にしている。
ライがたまにメンテナンスと称して魔力を補給するくらいで、所有者の意思でも外せない。
ライの魔力で全て管理しているのである意味学園で寮の次に内で安全な場所かもしれない。
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主人公は隣国のお姫様ですがライラックのお話です。ご興味のあるかたはよろしくお願いいたします君がずっと好きでした。
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