67 / 67
エンドロール
終わりのない愛の形 2。
しおりを挟む
光と闇の精霊王である二人が再会を果たし、エレノアール侯爵家の末姫、レティーシアが王城へ引越してからもうすぐ10ヶ月が経過した。
この日、建国祭と王太子の婚姻の日を迎えたフレイアス王国はとても幸せな雰囲気に包まれていた。
王城より北にある、アトラス侯爵領との境に建つ国一番の大聖堂テッラ・プロメッサには、二人を祝おうと国中の人たちが集まっていた。
王子の婚姻は実に80年振りの事で国を上げて二人の結婚を祝福をした。
大聖堂にて、女神フレイアと祖先達へ婚姻の報告をし、聖堂の更に奥にある王族のみ記すことができる、婚姻証明書に二人して、生涯誓うことと、署名を記す。
そして、そのまま赤い絨毯の上を2人して歩き、聖堂の入口に2人して姿を現した。
これから、城下街を馬車でパレードを行う事になっている。
「レティーシア、おめでとう。」
「シア、おめでとう。綺麗だよ。」
馬車に乗り込んだ所で、姿を現したのは、光と闇の精霊王スヴィエート様とチェムノター様だった。
二人とも、普段の格好ではあるが、それぞれお揃いのお花を身に付けていた。
そのまま、私とラズ様をはさむ形でパレードに付いてくるようだ。
「スヴィエート様、チェムノター様。有難うございます。」
「王太子も、全身真っ白だと印象変わるな。」
「そうでしょうか?」
「正装姿ですしね。少し、式典の時とはイメージが違います。」
隣でクスクス笑えば、そんなものかと笑うラズ様に周囲に集まった人たちは驚く。
あれから変わった事と言えばチェムノター様が目を覚ましてから、精霊を視ることができる人が増えたこと。
ルイ兄様曰く、精霊の数も増えたそうだ。
やはり、光と闇の精霊王が揃った事が要因の一つであるらしい。
聖堂入口で、ファンファーレが奏でられる。
それを合図に馬車が走り出すと、ひらりと風に乗ってピンク色の花びらが流されてきた。
どこから流されてきたのだろうと、空から沢山の花びらが降ってきていた。
「あら、フレイア様からですわね。」
「母上も嬉しいんじゃないかな?」
「ふふ、そうですね。」
街道に並ぶ人たちに笑顔で手を振りながら、会話をする。
皆から祝福され、愛され、笑顔でこの日を迎えられた事に喜びを感じる。
「ラズ様、私とても幸せです!」
「私だって、レティと結婚できて幸せだよ。私を選んでくれてありがとう。」
顔を寄せ合い、笑いそしてキスをし、幸せそうに進む王太子夫妻へ祝の言葉と花びらが沢山送られた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フレイアス王国史にて、王太子ラザルートと王太子妃レティーシアが王として、王妃として国を治める様になったのは、二人の婚姻から5年後。
先代王の退位と同時に、二人は即位をする事となる。
即位時には、既に三人の子宝に恵まれていた夫妻は、長男をそのまま王太子として立太子することとした。
女神の愛子であり、光と闇の精霊王の契約者だった王妃と王の周りには常に数多くの精霊や、精霊王達が居たという。
いつまでも仲が良く、笑顔に溢れた国王夫妻はいつしか憧れの家族となる。
第二王子であるライラックや、侯爵家の令息達も、国王夫妻を傍で支え続けたという。
光の時代と呼ばれたこの時代、多くの子供が生まれ、精霊達も建国時と同じように増え、姿を見せるようになり、多くの精霊使いや、魔術師が生まれていいった。
この日、建国祭と王太子の婚姻の日を迎えたフレイアス王国はとても幸せな雰囲気に包まれていた。
王城より北にある、アトラス侯爵領との境に建つ国一番の大聖堂テッラ・プロメッサには、二人を祝おうと国中の人たちが集まっていた。
王子の婚姻は実に80年振りの事で国を上げて二人の結婚を祝福をした。
大聖堂にて、女神フレイアと祖先達へ婚姻の報告をし、聖堂の更に奥にある王族のみ記すことができる、婚姻証明書に二人して、生涯誓うことと、署名を記す。
そして、そのまま赤い絨毯の上を2人して歩き、聖堂の入口に2人して姿を現した。
これから、城下街を馬車でパレードを行う事になっている。
「レティーシア、おめでとう。」
「シア、おめでとう。綺麗だよ。」
馬車に乗り込んだ所で、姿を現したのは、光と闇の精霊王スヴィエート様とチェムノター様だった。
二人とも、普段の格好ではあるが、それぞれお揃いのお花を身に付けていた。
そのまま、私とラズ様をはさむ形でパレードに付いてくるようだ。
「スヴィエート様、チェムノター様。有難うございます。」
「王太子も、全身真っ白だと印象変わるな。」
「そうでしょうか?」
「正装姿ですしね。少し、式典の時とはイメージが違います。」
隣でクスクス笑えば、そんなものかと笑うラズ様に周囲に集まった人たちは驚く。
あれから変わった事と言えばチェムノター様が目を覚ましてから、精霊を視ることができる人が増えたこと。
ルイ兄様曰く、精霊の数も増えたそうだ。
やはり、光と闇の精霊王が揃った事が要因の一つであるらしい。
聖堂入口で、ファンファーレが奏でられる。
それを合図に馬車が走り出すと、ひらりと風に乗ってピンク色の花びらが流されてきた。
どこから流されてきたのだろうと、空から沢山の花びらが降ってきていた。
「あら、フレイア様からですわね。」
「母上も嬉しいんじゃないかな?」
「ふふ、そうですね。」
街道に並ぶ人たちに笑顔で手を振りながら、会話をする。
皆から祝福され、愛され、笑顔でこの日を迎えられた事に喜びを感じる。
「ラズ様、私とても幸せです!」
「私だって、レティと結婚できて幸せだよ。私を選んでくれてありがとう。」
顔を寄せ合い、笑いそしてキスをし、幸せそうに進む王太子夫妻へ祝の言葉と花びらが沢山送られた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
フレイアス王国史にて、王太子ラザルートと王太子妃レティーシアが王として、王妃として国を治める様になったのは、二人の婚姻から5年後。
先代王の退位と同時に、二人は即位をする事となる。
即位時には、既に三人の子宝に恵まれていた夫妻は、長男をそのまま王太子として立太子することとした。
女神の愛子であり、光と闇の精霊王の契約者だった王妃と王の周りには常に数多くの精霊や、精霊王達が居たという。
いつまでも仲が良く、笑顔に溢れた国王夫妻はいつしか憧れの家族となる。
第二王子であるライラックや、侯爵家の令息達も、国王夫妻を傍で支え続けたという。
光の時代と呼ばれたこの時代、多くの子供が生まれ、精霊達も建国時と同じように増え、姿を見せるようになり、多くの精霊使いや、魔術師が生まれていいった。
0
主人公は隣国のお姫様ですがライラックのお話です。ご興味のあるかたはよろしくお願いいたします君がずっと好きでした。
お気に入りに追加
546
この作品は感想を受け付けておりません。
あなたにおすすめの小説
命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。
【完結】辺境伯令嬢は新聞で婚約破棄を知った
五色ひわ
恋愛
辺境伯令嬢としてのんびり領地で暮らしてきたアメリアは、カフェで見せられた新聞で自身の婚約破棄を知った。アメリアは真実を確かめるため、3年ぶりに王都へと旅立った。
※本編34話、番外編『皇太子殿下の苦悩』31+1話、おまけ4話

【完結】「君を手に入れるためなら、何でもするよ?」――冷徹公爵の執着愛から逃げられません」
21時完結
恋愛
「君との婚約はなかったことにしよう」
そう言い放ったのは、幼い頃から婚約者だった第一王子アレクシス。
理由は簡単――新たな愛を見つけたから。
(まあ、よくある話よね)
私は王子の愛を信じていたわけでもないし、泣き喚くつもりもない。
むしろ、自由になれてラッキー! これで平穏な人生を――
そう思っていたのに。
「お前が王子との婚約を解消したと聞いた時、心が震えたよ」
「これで、ようやく君を手に入れられる」
王都一の冷徹貴族と恐れられる公爵・レオンハルトが、なぜか私に異常な執着を見せ始めた。
それどころか、王子が私に未練がましく接しようとすると――
「君を奪う者は、例外なく排除する」
と、不穏な笑みを浮かべながら告げてきて――!?
(ちょっと待って、これって普通の求愛じゃない!)
冷酷無慈悲と噂される公爵様は、どうやら私のためなら何でもするらしい。
……って、私の周りから次々と邪魔者が消えていくのは気のせいですか!?
自由を手に入れるはずが、今度は公爵様の異常な愛から逃げられなくなってしまいました――。

僕は君を思うと吐き気がする
月山 歩
恋愛
貧乏侯爵家だった私は、お金持ちの夫が亡くなると、次はその弟をあてがわれた。私は、母の生活の支援もしてもらいたいから、拒否できない。今度こそ、新しい夫に愛されてみたいけど、彼は、私を思うと吐き気がするそうです。再び白い結婚が始まった。

わたしのことがお嫌いなら、離縁してください~冷遇された妻は、過小評価されている~
絹乃
恋愛
伯爵夫人のフロレンシアは、夫からもメイドからも使用人以下の扱いを受けていた。どんなに離婚してほしいと夫に訴えても、認めてもらえない。夫は自分の愛人を屋敷に迎え、生まれてくる子供の世話すらもフロレンシアに押しつけようと画策する。地味で目立たないフロレンシアに、どんな価値があるか夫もメイドも知らずに。彼女を正しく理解しているのは騎士団の副団長エミリオと、王女のモニカだけだった。※番外編が別にあります。
【完結】私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね
江崎美彩
恋愛
王太子殿下の婚約者候補を探すために開かれていると噂されるお茶会に招待された、伯爵令嬢のミンディ・ハーミング。
幼馴染のブライアンが好きなのに、当のブライアンは「ミンディみたいなじゃじゃ馬がお茶会に出ても恥をかくだけだ」なんて揶揄うばかり。
「私が王太子殿下のお茶会に誘われたからって、今更あわてても遅いんだからね! 王太子殿下に見染められても知らないんだから!」
ミンディはブライアンに告げ、お茶会に向かう……
〜登場人物〜
ミンディ・ハーミング
元気が取り柄の伯爵令嬢。
幼馴染のブライアンに揶揄われてばかりだが、ブライアンが自分にだけ向けるクシャクシャな笑顔が大好き。
ブライアン・ケイリー
ミンディの幼馴染の伯爵家嫡男。
天邪鬼な性格で、ミンディの事を揶揄ってばかりいる。
ベリンダ・ケイリー
ブライアンの年子の妹。
ミンディとブライアンの良き理解者。
王太子殿下
婚約者が決まらない事に対して色々な噂を立てられている。
『小説家になろう』にも投稿しています
お二人共、どうぞお幸せに……もう二度と勘違いはしませんから
結城芙由奈@コミカライズ発売中
恋愛
【もう私は必要ありませんよね?】
私には2人の幼なじみがいる。一人は美しくて親切な伯爵令嬢。もう一人は笑顔が素敵で穏やかな伯爵令息。
その一方、私は貴族とは名ばかりのしがない男爵家出身だった。けれど2人は身分差に関係なく私に優しく接してくれるとても大切な存在であり、私は密かに彼に恋していた。
ある日のこと。病弱だった父が亡くなり、家を手放さなければならない
自体に陥る。幼い弟は父の知り合いに引き取られることになったが、私は住む場所を失ってしまう。
そんな矢先、幼なじみの彼に「一生、面倒をみてあげるから家においで」と声をかけられた。まるで夢のような誘いに、私は喜んで彼の元へ身を寄せることになったのだが――
※ 他サイトでも投稿中
途中まで鬱展開続きます(注意)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる